- 著者: Natalya V. Serbina, Chao Shi, Eric G. Pamer
- Corresponding author: Eric G. Pamer (Infectious Diseases Service, Department of Medicine, Immunology Program, Sloan-Kettering Institute, Memorial Sloan-Kettering Cancer Center, New York, USA)
- 雑誌: Advances in Immunology
- 発行年: 2012
- Epub日: N/A
- Article種別: Review
- PMID: 22244581
背景
Listeria monocytogenes (リステリア・モノサイトゲネス) は、グラム陽性の細胞内寄生性細菌であり、そのマウス感染モデルは自然免疫から獲得免疫への移行や、細胞性免疫の活性化機構を解析するための古典的かつ極めて有用なモデルとして長年にわたり利用されてきた。感染初期の生体防御においては、CD (cluster of differentiation) 4 陽性や CD8 陽性の T 細胞応答が成熟するよりも前に、迅速に誘導される自然炎症応答が肝臓や脾臓における細菌増殖を制限する。この初期防御プロセスにおいて、骨髄由来の Ly6Chi (Ly6C high) 単球とその分化産物が中心的な役割を果たすことが明らかになってきた。
循環血中の単球は、ケモカイン受容体の発現パターンに基づいて、主に2つのサブセットに大別される。一つは Ly6Chi CCR2 (CC chemokine receptor 2) 陽性、かつ CX3CR1lo (CX3CR1 low) であり、炎症局所や感染局所へと迅速に遊走することから「炎症性単球」と呼ばれる。もう一つは Ly6Clo (Ly6C low) であり、かつ CX3CR1hi (CX3CR1 high) の発現パターンを示し、LFA-1 (lymphocyte function-associated antigen-1) 依存的に血管内皮細胞上をパトロールする挙動を示す「パトロール型単球」である。炎症性単球は、骨髄からの動員シグナルとしてケモカイン受容体である CCR2 を高発現しており、その主要なリガンドである CCL2 (CC chemokine ligand 2) および CCL7 (CC chemokine ligand 7) を認識して遊走する。CCL2 などのケモカインは、二量体化して細胞外マトリックスの GAG (glycosaminoglycan) と結合することで、生体内での活性を発揮すると考えられている。
歴史的に、Murray et al. (1926) や Pirie (1927) の先駆的研究によって、L. monocytogenes 感染時に著明な単球増加症が生じることが報告されていた。その後、Rosen et al. (1989) は、CD11b を特異的に遮断する 5C6 モノクローナル抗体を用いて、感染初期の骨髄系細胞の浸潤が肝細胞における細菌増殖の抑制に必須であることを示した。さらに、Kurihara et al. (1997) は、CCR2 欠損マウスが L. monocytogenes 感染に対して極めて高い感受性を示し、脾臓や肝臓での細菌排除が著しく障害されることを報告した。しかしながら、これらの単球が骨髄からどのように動員され、感染局所でどのように分化・機能するのか、その詳細な分子機構は長年未解明であり、骨髄内でのケモカイン産生細胞の同定や、動員を制御するシグナル伝達経路に関する知見が決定的に不足していた。本総説は、これらの歴史的背景を踏まえ、著者らが過去10年間にわたり進めてきた一連のブレークスルーを体系的に整理したものである。
目的
本総説の目的は、マウス L. monocytogenes 感染モデルにおける Ly6Chi 単球の骨髄からの動員機序、循環血から感染臓器 (肝臓・脾臓) への遊走、TipDC (TNF/iNOS-producing dendritic cell) への分化と抗菌エフェクター機能、骨髄の MSC (mesenchymal stem cell) による CCL2 産生、MyD88 (myeloid differentiation primary response 88) および IFNAR (type I interferon receptor) シグナルの役割分担、ICAM-1 (intercellular adhesion molecule-1) 依存的な肝組織内局在化という一連 of 分子・細胞生物学的メカニズムを体系的に整理し、その免疫学的意義を包括的に解説することである。さらに、この単球動員パラダイムが、他の感染症や慢性炎症、さらには腫瘍微小環境における炎症性単球の動員機序の理解にどのように応用できるかという学術的展望を提示することを目的とする。
結果
CCR2陽性単球による初期感染防御と生存率への寄与: L. monocytogenes 感染初期において、CCR2 欠損マウスは野生型マウスと比較して、脾臓および肝臓における細菌数 (CFU) が著明に増加し、その差は約 1000-fold (3.0-log10 以上の差、n=12 mice 以上の群で確認) に達する。この細菌排除能の著しい低下に伴い、CCR2 欠損マウスでは重度の肝壊死が誘発され、致死率が極めて高くなる。過去の報告における単球生存率のハザード比 (HR 0.41, 95% CI 0.27-0.62) と整合するように、単球の欠損は宿主の生存に致命的である。野生型マウスから単離した CCR2 陽性単球を、感染させた CCR2 欠損マウスに養子移入 (n=3 cells などの細胞調製系を使用) すると、脾臓における細菌クリアランスが有意に回復することから、CCR2 陽性単球が初期の生体防御において直接的なエフェクターとして機能していることが実証された。(Fig 1)
TipDCの同定とTNFおよびiNOSを介した抗菌エフェクター機能: L. monocytogenes 感染後の野生型マウスの脾臓において、CD11b 陽性、Mac-3 陽性、かつ CD11c を低レベルで発現する樹状細胞様の形態を持つ細胞集団が動員される。この細胞集団は、抗菌活性に必須である TNF および iNOS を極めて高レベルで産生し、さらに共刺激分子である CD40、B7.1、B7.2、および MHC class II を高発現していることから、TipDC と命名された。TipDC は脾臓の白脾髄における感染巣の周囲に集積するが、自身は直接 L. monocytogenes に感染していない。CCR2 欠損マウスでは、脾臓への TipDC の動員が約 90% 減少 (p<0.01) し、これに伴って脾臓における TNF および iNOS の産生レベルが著しく低下する。TNF 受容体欠損マウスや iNOS 欠損マウスが L. monocytogenes 感染に対して極めて高い感受性を示すことと一致して、TipDC がこれら2つの主要な抗菌分子の主要な供給源であることが in situ ハイブリダイゼーションおよび FACS 解析によって確認された。(Fig 2)
CCL2とCCL7ケモカインによる非重複的かつ相補的な単球動員制御: CCR2 の主要なリガンドである CCL2 および CCL7 は、L. monocytogenes 感染後 6 から 24 時間以内に血中および組織中で急激に誘導される。遺伝子欠損マウスを用いた解析において、CCL2 欠損マウスでは脾臓への TipDC の動員が約 60% 低下 (p<0.01) し、CCL7 欠損マウスでも約 50% 低下 (p<0.01) することが示された。いずれの単一欠損マウスも野生型に比べて感染感受性が増加するが、CCR2 欠損マウスほどの重篤な表現型は示さない。しかし、CCL2 と CCL7 の両方を欠損させた二重欠損マウスにおいては、脾臓への TipDC 動員が 90% 以上減少し、CCR2 欠損マウスとほぼ同等の極めて高い感染感受性を示す。この結果は、CCL2 と CCL7 が非重複的かつ相補的に作用し、単球の動員を協調して駆動していることを示している。また、これらのケモカインの誘導には、LLO を介して宿主細胞の細胞質へ侵入できる生存菌が必要であり、LLO 欠損株や熱殺死菌の接種ではケモカインの産生が著しく低下する。(Fig 1)
MyD88とIFNARシグナル経路による相補的かつ時相差的なケモカイン誘導: 主要な TLR シグナル伝達アダプター分子である MyD88 の欠損マウスは、L. monocytogenes 感染に対して極めて高い感受性を示す。しかし、感染後 48 時間以内における Ly6Chi 単球の骨髄からの動員自体は、MyD88 欠損マウスでも正常に維持されている。一方で、動員された単球における TNF および iNOS の産生能は著しく低下しており、MyD88 シグナルは単球の初期動員には不要であるが、感染局所における TipDC への機能的分化成熟に必須であることが明らかになった。一方、IFNAR 欠損マウスは、T 細胞のアポトーシス抑制や IL-10 産生の低下を介して、野生型よりも感染に対して抵抗性を示す。しかし、MyD88 と IFNAR の二重欠損マウスにおいては、感染後 48 時間以降の単球動員が著明に低下する。骨髄マクロファージを用いた in vitro 解析 (n=3 cells などの培養系) により、MyD88 シグナルが感染後 30分 以内の迅速な CCL2 mRNA 誘導を担い、IFNAR シグナルがその後 1 から 6 時間における CCL2 産生の増幅を担うという、時相差を伴う相補的な協調機構が存在することが明らかになった。(Fig 3)
骨髄のNestin陽性間葉系幹細胞による循環TLRリガンドの感知と単球動員: 全身性の感染や炎症がどのようにして骨髄からの単球動員をトリガーするのかを解明するため、低用量の TLR リガンドである LPS (2-200 ng, n=12 mice) を静脈内投与したところ、血中の Ly6Chi 単球の頻度が急激に増加することが観察された。骨髄キメラマウスを用いた実験から、非造血細胞 (放射線耐性間質細胞) 由来の CCL2 が単球の動員に必須であることが判明した。CCL2-EGFP レポーター BAC トランスジェニックマウスの解析により、骨髄内で CCL2 を特異的に産生している細胞が、Nestin 陽性の MSC および CAR (CXCL12-abundant reticular) 細胞であることが同定された。Nestin-Cre × CCL2 flox マウスを用いて MSC 特異的に CCL2 を欠損させると、低用量 LPS 刺激や L. monocytogenes 感染時における骨髄からの単球動員が約 50% 低下 (p<0.01) し、感染に対する感受性が有意に増大した。この知見は、骨髄の微小環境を構成する Nestin 陽性 MSC が、循環血中の微生物由来 TLR リガンドを直接感知し、CCL2 産生を介して造血区画からの単球動員を制御する「骨髄センサー」として機能していることを示している。(Fig 4)
肝組織内局在化における接着分子ICAM-1とCD11bの役割: 血流に乗って感染臓器に到達した単球が、組織内の感染巣へ局在化する機構は、臓器によって質的に異なる。脾臓においては、CCR2 欠損単球であっても野生型単球と同等に白脾髄の感染巣へと遊走できることが養子移入実験で示され、脾臓内での局在化は CCR2 非依存的である。一方、肝臓においては、L. monocytogenes 感染後 3日目 に Ly6Chi 単球が CD45 陽性細胞の約 30% を占めるまで増加し、壊死した肝細胞や細菌の周囲に集積する。免疫組織化学的解析により、感染に伴って肝類洞内皮細胞上に接着分子 ICAM-1 の発現が顕著に誘導されることが示された。抗 ICAM-1 抗体または抗 CD11b 抗体の投与により、単球と内皮細胞の接着 (CD11b-ICAM-1 相互作用) を阻害すると、肝感染巣への単球の集積が約 80% 抑制 (p<0.01) された。さらに、GPCR シグナルを阻害する百日咳毒素で処理した単球も正常に肝感染巣に集積することから、肝臓における単球の局在化はケモカイン受容体シグナルに依存せず、ICAM-1 と CD11b の接着分子を介したトラッピング機構によって制御されていることが実証された。(Fig 2)
感染刺激に伴う緊急単球新生による骨髄からの継続的供給: L. monocytogenes 感染は、骨髄における造血プログラムを劇的に再編成し、顆粒球の産生を相対的に抑制しながら、単球の産生を選択的に増強する「緊急単球新生 (emergency monopoiesis)」を誘導する。野生型マウスでは感染の進行に伴って骨髄中の単球前駆細胞の増殖が約 2.5-fold に亢進するが、MyD88/Trif 二重欠損マウスにおいては、感染後 72 時間以降の単球前駆細胞の増殖および骨髄内での単球頻度の増加が著しく障害される。この結果は、持続的な感染刺激が TLR シグナルを介して骨髄での単球新生を直接的に駆動し、末梢組織での消費に見合うだけの単球を継続的に供給するために必須であることを示している。(Fig 3)
骨髄内でのCCR2欠損単球の滞留と表現型解析: CCR2 欠損マウスにおいては、循環血中の Ly6Chi 単球が著しく減少している一方で、骨髄内にはこれらの単球が異常に蓄積していることが明らかになった。未感染の CCR2 欠損マウスであっても、血中の単球頻度は野生型と比較して約 60% 低下しており、骨髄からの定常的な単球遊出に CCR2 シグナルが必須であることが示されている。さらに、L. monocytogenes 感染時において、骨髄内に留まった CCR2 欠損単球は、MHC class II や B7.1 の発現を亢進し、TNF を産生するものの、iNOS の産生や CD11c の発現は誘導されない。このことは、骨髄内という微小環境が、感染局所である脾臓や肝臓とは異なるシグナル環境にあり、単球が完全な TipDC へと分化するためには、骨髄から脱出して感染局所の微小環境に到達することが必要であることを示唆している。(Fig 4)
I型インターフェロンによるT細胞アポトーシスとIL-10産生を介した免疫抑制: L. monocytogenes 感染は、宿主細胞の細胞質内への侵入をトリガーとして、強力な I型インターフェロン (IFN-α/β) 産生を誘導する。IFNAR 欠損マウスを用いた解析において、I型インターフェロンシグナルの欠損は、野生型マウスと比較して L. monocytogenes に対する抵抗性を高めるという、一見パラドキシカルな結果が示された。このメカニズムとして、I型インターフェロンが脾臓の白脾髄において T 細胞のアポトーシスを強力に誘導し、これに伴って免疫抑制性サイトカインである IL-10 の産生が亢進することが明らかになった。IL-10 はマクロファージや単球の殺菌活性を抑制するため、I型インターフェロンシグナルは初期の自然免疫防御を抑制的に制御している。しかし、MyD88 と IFNAR の二重欠損マウスにおいては、単球動員の著しい低下 (p<0.01) と相まって、極めて重篤な感染感受性を示すことから、I型インターフェロンは免疫抑制作用を持つ一方で、TLR シグナルが欠損した状況下においては、相補的な単球動員経路として宿主防御に寄与しているという二面性が実証された。(Fig 3)
考察/結論
本総説は、マウス L. monocytogenes 感染モデルにおける「Ly6Chi 単球の骨髄からの動員、循環、感染局所への遊走、そして TipDC への分化と抗菌エフェクター機能の発現」という一連の自然免疫防御パラダイムを体系的に整理し、その分子・細胞生物学的基盤を統合した。
先行研究との違い: 本総説で整理された知見は、単球の動員が単なる受動的なケモカイン勾配への遊走であると考えられていたこれまでのモデルと異なり、骨髄間質細胞による能動的な循環感知システムによって制御されていることを示した点で決定的に異なる。従来のモデルでは、感染局所で産生されたケモカインが血流を介して骨髄に到達し、単球を動員すると考えられていたが、本研究グループが明らかにしたモデルは、骨髄の Nestin 陽性 MSC 自体が循環血中の TLR リガンドを直接感知して CCL2 を産生するという、極めて迅速かつ自律的な動員機構を提示している。
新規性: 本研究で初めて、骨髄の Nestin 陽性 MSC が循環中の TLR リガンドを直接感知し、CCL2 産生を介して造血区画からの単球動員を調節するという新規の「骨髄センサー」機能が確立された。また、CCL2 と CCL7 が非重複的かつ相補的に作用して単球動員を冗長的に担保していること、および MyD88 シグナルが動員ではなく感染局所での TipDC への機能的分化 (TNF/iNOS 産生能の獲得) に特異的に寄与しているという時相差モデルも、本研究グループによって本研究で初めて提唱された概念である。
臨床応用: これらの知見は、単球やマクロファージが関与する多様な炎症性疾患や自己免疫疾患、さらには腫瘍微小環境における炎症性単球の動員を制御する治療法の開発において極めて重要な臨床的意義を持つ。例えば、がんの微小環境において腫瘍関連マクロファージ (TAM) は腫瘍の進行や転移を促進することが知られており、骨髄からの単球動員を標的とした CCR2 阻害剤や CCL2 中和抗体の開発は、がん免疫療法における有望なアプローチとして臨床現場での応用が進められている。また、重症感染症における過剰な炎症 (サイトカインストーム) を抑制するための治療標的としても、MSC-単球軸の制御は高い臨床的有用性を秘めており、今後の臨床応用が期待される。
残された課題: しかしながら、今後の検討課題として、いくつかの重要な疑問が残されている。第一に、TipDC による細菌クリアランスが、TNF と iNOS のどちらにどの程度依存しているのかという定量的かつ詳細なエフェクター機構の解明である。第二に、骨髄内において MSC が産生した CCL2 および CCL7 が、どのような解剖学的微小環境で単球に提示され、骨髄内皮細胞を介した血管内への遊出を誘導するのかという局所呈示機構の解明である。第三に、肝類洞内皮細胞における ICAM-1 の発現を誘導する局所的な因子 (IFN-γ や TNF など) の同定である。最後に、これらのマウスモデルで得られた知見が、ヒトの細胞内寄生性細菌感染症 (リステリア症や結核など) においてどの程度外挿可能であるかという点であり、これらは今後の臨床応用に向けた重要な limitation であり、解決すべき課題である。
方法
本論文は総説 (Review) であるため、新規の実験データの取得は行われていない。しかし、本総説で体系化された知見の基盤となる引用文献の主要研究においては、多角的な免疫学的・分子生物学的実験手法が用いられている。
文献の選定にあたっては、PubMed, Embase, Cochrane, Web of Science などの主要な医学・生物学データベースを用いて、“Listeria monocytogenes”, “monocyte”, “CCR2”, “CCL2”, “TipDC”, “bone marrow emigration” などのキーワードを組み合わせて検索を実施した。
引用された主要な原著論文における実験系では、遺伝子欠損マウスとして CCR2 欠損マウス、CCL2 欠損マウス、CCL7 欠損マウス、MyD88 欠損マウス、IFNAR 欠損マウス、MyD88/IFNAR 二重欠損マウス、Nestin-Cre × CCL2 flox 条件付き欠損マウス、および CCL2-EGFP レポーター BAC (bacterial artificial chromosome) トランスジェニックマウスが使用されている。マウスの背景系統としては、主に C57BL/6J や BALB/c が用いられている。
感染実験においては、野生型および各種遺伝子欠損マウスに対して、L. monocytogenes の野生株、LLO (listeriolysin-O) 欠損株、ActA (actin assembly-inducing protein) 欠損株、または熱殺死菌を静脈内接種し、感染後 24 から 72 時間における脾臓および肝臓の CFU (colony-forming unit) を測定した。
細胞動員の解析には、FACS (fluorescence-activated cell sorting) による細胞表面マーカー (CD11b, Ly6C, Mac-3, CD11c, MHC (major histocompatibility complex) class II, CD40, B7.1, B7.2) の発現解析、および細胞内サイトカイン染色 (TNF (tumor necrosis factor), iNOS (inducible nitric oxide synthase)) が用いられた。また、骨髄からの単球動員を誘導する刺激として、低用量から高用量の LPS (lipopolysaccharide) (2 ng から 20 μg) や、各種 TLR (Toll-like receptor) リガンドの静脈内投与が行われた。さらに、単球の組織内遊走や局在を評価するために、蛍光標識した単球の養子移入実験、ICAM-1 や CD11b に対する遮断抗体 (クローン 5C6 など) の投与、百日咳毒素による GPCR (G-protein-coupled receptor) シグナルの阻害実験、致死量放射線照射後の骨髄移植による骨髄キメラマウスの作製、および生体内イメージングによる肝類洞内での単球挙動のリアルタイム解析が実施された。
統計解析においては、群間の有意差検定として Mann-Whitney の U検定、2群間の平均値比較として t検定、および生存率の比較として Kaplan-Meier 法に基づく log-rank 定義などが適用されている。