- 著者: Bonaguro L, Köhne M, Schmidleithner L, Schulte-Schrepping J, Warnat-Herresthal S, Horne A, Kern P, Günther P, Ter Horst R, Jaeger M, Rahmouni S, Georges M, Falk CS, Li Y, Mass E, Beyer M, Joosten LAB, Netea MG, Ulas T, Schultze JL, Aschenbrenner AC
- Corresponding author: Anna C. Aschenbrenner (Genomics and Immunoregulation, Life & Medical Sciences (LIMES) Institute, University of Bonn, Bonn, Germany)
- 雑誌: Nature immunology
- 発行年: 2020
- Epub日: 2020-11-09
- Article種別: Original Article
- PMID: 33169013
背景
免疫系の恒常性維持機構は加齢・遺伝的背景・環境因子に大きく影響されるが、その制御因子の多くは未解明のままである。大規模健常者コホート研究である HFGP (Human Functional Genomics Project)、CEDAR (Correlated Expression & Disease Association Research)、ImmVar (Immune Variation) などの取り組みにより、免疫細胞の組成・機能・転写プロファイルが個体間で大きく変動することが明らかにされ、こうした変動と疾患リスクとの関連が精力的に解析されている。Alpert ら (2019, Nat Med) は免疫老化 (immunosenescence) を定量化する IMM-AGE (immune age score) スコアを開発し、ナイーブ CD4+ T 細胞数の減少が慢性炎症・疾患リスク上昇と相関する免疫老化の重要指標であることを示した。Brodin ら (2015, Cell) はヒト免疫系の多様性が遺伝的要因よりも非遺伝的要因 (季節性・マイクロバイオーム・生活習慣など) に強く影響されることを報告した。Ter Horst ら (2016, Cell Host Microbe) はマイクロバイオームと免疫サイトカイン産生能の関連を n=418 のコホートで系統的に示し、Netea ら (2016, Cell) は健常者コホートにおける細胞種別のサイトカイン産生変動を網羅的に解析しており、遺伝子発現の個体差を利用した機能的スクリーニングの重要性が注目されてきた。さらに、GEO (Gene Expression Omnibus) データベースを用いた大規模なトランスクリプトーム比較解析においても、健常者コホート内の遺伝子発現分散から疾患関連遺伝子の機能的役割を推定する「準ロス・オブ・ファンクション」アプローチが有力な戦略として浮上している (Subramanian et al. ProcNatlAcadSciUSA 2005)。
しかし、成人の免疫系恒常性を制御する未知の膜タンパク質や転写調節因子の機能的同定は、依然として手薄な研究領域であり続けている。CRELD1 (Cysteine-Rich with EGF-Like Domains 1) は先天性心疾患である AVSD (atrioventricular septal defect) の感受性遺伝子として同定されており、胚性致死となる Creld1-/- マウスの解析から心臓発生における calcineurin/NFATc1 (nuclear factor of activated T cells c1) シグナル制御への関与が示されていた。しかし CRELD1 は成体の全組織・全細胞型に遍在して安定発現するにもかかわらず、成人における免疫系での機能は全く不明であるという gap in knowledge が存在した。GEO データベースの 1,371 比較解析でも log2 fold change ≥2 を示したのはわずか 12 例 (GAPDH よりも少ない) と転写制御を受けにくい遺伝子であるため、古典的な発現変動解析によるアプローチでは機能同定が困難であった。このように、CRELD1 の成人免疫系における役割は発生学と免疫学を繋ぐ未解明の分野として残されており、遍在発現遺伝子の成体免疫機能を体系的に解析するアプローチが不足していた。
目的
500FG コホート (HFGP の健常者サブセット、n=95 donors の全血 RNA-seq + 免疫表現型 + 機能データ) における CRELD1 mRNA 発現の個体差を基軸として、CRELD1 発現低下と免疫細胞組成・機能の変化との相関を検証する。さらに、T 細胞特異的 Creld1 欠損マウス (Cd4Cre+ (CD4-promoter-driven Cre recombinase); Creld1fl/fl (floxed Creld1 allele)) を独自に作製し、ヒトコホートの所見を遺伝学的に検証するとともに、免疫恒常性維持における CRELD1 の因果的役割と分子機序 (特に Wnt シグナル伝達との連関) を解明することを目的とした。
結果
ヒトコホートにおけるCRELD1発現とナイーブT細胞数の相関: 500FG コホート (n=95) で CRELD1 発現下位 10% (CRELD1 lo、n=10) vs 上位 10% (CRELD1 hi、n=10) を比較すると、ナイーブ CD4+ T 細胞の絶対数が CRELD1 lo 群で CRELD1 hi 群比 約 1.8-fold 低下し有意な減少を示した (p=0.0088; Fig. 1c)。総 T 細胞数も同様に低下し (p=0.00083; Fig. 1d)、ナイーブ CD8+ T 細胞も減少傾向を示した (Fig. 1e)。一方、effector memory T 細胞は増加していた。CRELD1 lo 群の細胞組成変化パターンは Alpert ら (2019) が定義した免疫老化 (immunosenescence) の IMM-AGE 軌跡と有意に相関し、IMM-AGE down シグネチャーが負に濃縮され IMM-AGE up シグネチャーが正に濃縮された (Fig. 1g-i)。95 例全体の線形回帰では CRELD1 発現と IMM-AGE シグネチャーとの間に高度に有意な相関が確認された (Pearson 相関; Fig. 1n)。CD4/CD8 比も CRELD1 lo 群で低下しており (p=0.036)、この表現型は暦年齢の違いや HCMV (human cytomegalovirus) 感染状況では説明されなかった。CEDAR コホート (n=285 CD4+ T 細胞) でも CRELD1 lo 群において WNT シグナル経路遺伝子の負の濃縮とアポトーシスシグネチャーの正の濃縮が確認され (Fig. 6e)、n=285 例の Pearson 相関係数でも高度な有意性が得られた (P=2.2×10^-16; Fig. 6d)。同様のシグネチャー濃縮パターンは CD8+ T 細胞、B 細胞、単球でも観察された (Fig. 6h)。
Creld1欠損マウスにおける加齢依存的T細胞減少と免疫老化様表現型: T 細胞特異的 Creld1 欠損マウス (Creld1 cKO、n=5-9) は 3 ヶ月齢時点では胸腺での T 細胞発生と末梢 T 細胞数が対照と差を認めなかった。しかし 11 ヶ月齢以上のマウス (n=5~9 匹/群) では腸間膜リンパ節の CD4+ T 細胞数が対照比 2.1-fold 低下 (p=0.0058)、CD8+ T 細胞数 (p=0.0055)、Treg (regulatory T cells、p=0.0087)、ナイーブ CD4+ T 細胞 (p=0.014)、メモリー CD4+ T 細胞 (p=0.0086) がいずれも有意に減少した (Fig. 2a)。小腸でも CD4 (p=0.00064) および CD8 (p=0.00051) の減少が観察された (Fig. 2b)。免疫老化マーカーである Klrg1 を発現する conventional T 細胞の割合が腸間膜リンパ節で顕著に増加し (p=0.00036; Fig. 2d)、血清 T 細胞サイトカインは全体として低下した (Fig. 2e)。PMA/ionomycin 刺激後では Th1 (IFNγ+, p=0.048)、Th17 (IL-17+, p=0.017)、pTh17 (IL-17+IFNγ+, p=0.0179) の割合が増加しており、Wnt 依存的な分化の歪みが示された (Fig. 2f)。
RNA-seqによるWntシグナル喪失とアポトーシスシグネチャーの同定: 3 ヶ月齢 Creld1 cKO マウスのナイーブ CD4+ T 細胞と 8 時間 ex vivo 培養後の細胞の RNA-seq 解析 (n=3) では、培養条件下で 458 遺伝子が有意に下方制御された (P<0.01; Fig. 3 Extended Data)。CoCena2 による共発現ネットワーク解析では Module 3 の転写因子ネットワークに Wnt シグナル関連転写因子 (Tcf7: p=0.009、Maml1: p=0.0148、Ncor2: p=0.016) が最上位の濃縮経路として同定され (ANOVA, Fig. 3j)、Wnt 標的遺伝子 (Myc、Axin2、Jun、Lef1、Tcf7) がいずれも下方制御されていた (Fig. 3k)。また Nfatc1 (p=0.044) および Nfatc2 (p=0.043) と canonical/noncanonical Wnt の NFAT 標的遺伝子も低下した (ANOVA, Fig. 3l,m)。GSEA (Subramanian et al. ProcNatlAcadSciUSA 2005) では IMM-AGE down シグネチャーが Creld1 cKO で負に濃縮され、T 細胞アポトーシスシグネチャーが強く正に濃縮された (Fig. 3b-d)。1 年齢マウスのナイーブ T 細胞でも cKO UP/DOWN シグネチャーの同方向の濃縮が確認され、加齢とともに表現型が増悪することが示された。
活性化亢進とアポトーシス感受性の増大: TCR (T cell receptor) 非刺激の ex vivo 培養 (n=6) において、Creld1 cKO CD4+ T 細胞の細胞死率が 1 日後に有意に増大した (p=0.0022; Fig. 3a)。一方、TCR 刺激 (抗 CD3/CD28 ビーズ) では早期の代謝応答が過剰に亢進し、ECAR の AUC が対照より有意に高かった (p=0.00014; n=4; Fig. 4d)。活性化マーカー CD25 (p<0.01)、CD44 (p<0.01)、CD69 (p<0.01) も上昇した (one-way ANOVA, Fig. 4e-g)。しかし 3 日後の総細胞数は有意に低下し (p=0.038; n=3; Fig. 4b)、3 日間 TCR 刺激後の NFAT-luc 活性も低下した (p=0.018; n=4; Fig. 4c)。24 時間 ex vivo 培養後 (n=4) には、NFAT 恒常活性が有意に低下 (p=0.0011; Fig. 4h)、Fas 表面発現上昇 (p=0.023; Fig. 4i)、Bcl-2 陰性細胞の増加 (p=0.021; Fig. 4j)、cleaved Caspase3 陽性率が対照比 2.6-fold 有意に上昇 (p=0.0042; n=3; Fig. 4k) が観察された。β-カテニンタンパク質レベルは新鮮分離細胞では変化しなかったが、ex vivo 培養後に著明に低下した (Fig. 4l)。GSK3 阻害剤 BI-5521 によるβ-カテニン経路の活性化は Creld1 欠損 T 細胞のアポトーシス増大を完全に救済した (cleaved Caspase3 が対照レベルまで回復、p=0.995 vs 対照; Fig. 5e)。in vitro 分化実験では、Creld1 cKO ナイーブ CD4+ T 細胞が Th1 (p<0.05) および Th17 (p<0.05) への分化能が増大し、Th2 への分化は低下した (one-way ANOVA, Fig. 4m-o)。
CRELD1の膜局在・Wntシグナル機構の解明: FPP (fluorescence protease protection) アッセイにより、CRELD1 は N 末端が ER 管腔側/細胞外、C 末端が細胞質側に位置するタイプ I 型膜タンパク質であることが確認された (Fig. 5b)。C 末端欠失変異体 (RFP-Creld1ΔC1) では NFATc1 の核内移行が著明に低下し (chi-square P<0.0001 vs full-length; Fig. 5h)、さらに 33 アミノ酸を欠く ΔC2 ではその効果が一層増強された。細胞外ドメインを欠く RFP-Creld1ΔN では核内移行が維持されることから、機能発揮には細胞質 C 末端ドメインと細胞膜局在が必須である。Brefeldin A によるタンパク輸送阻害で細胞膜上の Creld1 シグナルが消失し NFATc1 核内移行が阻害されたことも、細胞膜局在の必要性を支持する (Fig. 5a)。Creld1 過剰発現はβ-カテニンタンパク質レベルを安定化させ (Pearson r = 0.82、p=0.025、n=6; Fig. 5c)、β-カテニン応答型 GFP レポーター活性を誘導した (p<0.001、n=6; Fig. 5d)。Wnt 阻害剤スクリーニングでは、calcineurin 阻害 (cyclosporin A)、汎 Wnt 阻害 (niclosamide)、非 canonical Wnt 特異的阻害 (YM-254890) が NFATc1 核内移行を阻害したが、canonical Wnt の Dishevelled 阻害剤 (DVL-PDZ domain inhibitor II) では阻害されず (Fig. 5i)、CRELD1 が非 canonical Wnt/Ca2+/NFAT 経路を主経路として機能することが示された。COPD 患者 (n=323) では健常者 (n=638) と比較して CRELD1 発現が有意に低下し (p=0.0014; Fig. 7i)、cKO DOWN、WNT、IMM-AGE down シグネチャーの負の濃縮とアポトーシスシグネチャーの正の濃縮が観察された (Fig. 7j)。
考察/結論
本研究は、成人の免疫系において CRELD1 がナイーブ CD4+ T 細胞の恒常性維持に不可欠な調節因子であることを、大規模ヒトコホート (>4,500 例) とマウス遺伝学モデルの統合解析によって示した重要な研究である。CRELD1 が細胞膜で canonical (β-カテニン) および noncanonical (NFAT) の両 Wnt シグナルを上流制御し、T 細胞の生存と活性化のバランスを保つという機序が明確に示された。
先行研究との違い: これまでの研究ではCRELD1 はもっぱら先天性心疾患の感受性遺伝子として心臓発生における calcineurin/NFATc1 シグナル制御に関与するとされており、Creld1-/- マウスが胚性致死となることから成体での機能解析は困難であった。本研究以前には既報において CRELD1 の成人免疫系での役割は全く報告されておらず、T 細胞恒常性への関与は未解明のままであった。本研究は既報が扱ってきた心臓発生という文脈とは対照的に、成人の末梢免疫系という全く異なる生物学的文脈でCRELD1 の機能を解明した。また、CRELD1 が IL-7/IL-15 などの既知 T 細胞サバイバルシグナルとは独立したアポトーシス抑制機構を担うことも、既存の知見と相違する重要な新知見である。
新規性: 本研究で新規に同定されたのは、CRELD1 が免疫系においてWnt シグナルの上流モジュレーターとして機能するという事実である。特に、単一の膜タンパク質が canonical (β-カテニン) と noncanonical (NFAT) の両 Wnt 経路を同時に上流制御するという機能は新規の発見であり、Creld1 の C 末端細胞質ドメインが NFATc1 核内移行に必須であることも新規に確立された。さらに、大規模ヒトコホートにおける「遺伝子発現分散を用いた準ロス・オブ・ファンクション解析」という方法論が、遍在発現遺伝子の機能解明に有効であることを新規に実証した点も重要な方法論的貢献である。CRELD1 の機能低下が T 細胞のみならず CD8+ T 細胞、B 細胞、単球においても類似したシグネチャーで観察されたことは、CRELD1 が免疫系全体の恒常性に広く関与する可能性を示す新規の示唆である。
臨床的意義: CRELD1 の発現低下が免疫老化 (immunosenescence) 様表現型と強く相関することは、臨床的意義が大きい。加齢関連の T 細胞減少・ナイーブ T 細胞の枯渇・感染易罹患性増大・ワクチン応答低下に関与するバイオマーカーとしての CRELD1 発現評価が考えられる。COPD 患者での CRELD1 発現低下と免疫老化シグネチャーの同方向の変化は、COPD の免疫病態への CRELD1 の関与を示唆し、臨床応用への橋渡し研究の基盤となる。また、Creld1 欠損 T 細胞のアポトーシスが GSK3 阻害剤によって完全に救済されることから、Wnt 経路アゴニストを活用した免疫機能強化が治療戦略として考えられ、臨床現場への translational medicine としての展開が期待される。若年性特発性関節炎 (JIA: juvenile idiopathic arthritis) でも CRELD1 発現低下と類似したシグネチャーが観察されており、免疫老化関連疾患全般での relevance が示唆される。
残された課題: 今後の検討として複数の重要な課題が残されている。CRELD1 と Wnt 受容体 (Frizzled、LRP6 等) との直接的なタンパク結合の構造生物学的証明が必要であり、非 canonical Wnt/Ca2+/NFAT 経路のどのステップで CRELD1 が作用するかのより詳細な解析が求められる。また、B 細胞・NK 細胞・樹状細胞など T 細胞以外の免疫細胞サブセットにおける CRELD1 機能の独立した in vivo 検証も残された課題である。腫瘍微小環境における CRELD1 発現と免疫療法 (チェックポイント阻害薬など) 応答との関連を明らかにする今後の研究も望まれる。さらに、環境因子 (マイクロバイオーム・季節性・感染歴など) が CRELD1 発現を制御するかどうか、CRELD1 locus の eQTL (expression quantitative trait loci) が免疫表現型に影響を与えるかについても更なる検討が必要である。CRELD1 高発現が T 細胞機能を増強し得るかどうかの gain-of-function in vivo 検証も今後の研究として重要である。
方法
ヒトコホート解析: 500FG コホート (n=95) では全血 RNA-seq データを用い、CRELD1 発現の下位 10% (CRELD1 lo) と上位 10% (CRELD1 hi、各 n=10) を比較した。フローサイトメトリーによる 83 の免疫細胞表現型パラメーターおよび PBMC (peripheral blood mononuclear cells) 刺激後 91 種類の機能パラメーターとの相関を不対両側 t 検定で評価した。CEDAR コホート (健常者 285 例の CD4+、CD8+、B 細胞、単球の HT-12 bead chip トランスクリプトーム) では limma パイプラインでバッチ補正 (性別・喫煙歴) 後、5th/95th パーセンタイルで CRELD1 lo/hi 群を定義した。ImmVar コホート (n=499、CD4+ T 細胞および単球 RNA-seq、GSE56035) でも同手順を適用した。大規模 PBMC トランスクリプトームデータセット (計 12,029 例、健常者 638 例 + COPD (chronic obstructive pulmonary disease) 患者 323 例を含む、GSE122517) での比較解析も実施した。GSEA (gene set enrichment analysis) は Subramanian et al. ProcNatlAcadSciUSA 2005 の定義 (leading edge) に準拠して fgsea R パッケージで実施した。Pearson 相関係数および遺伝子セット変動解析 (GSVA: gene set variation analysis) を補完的解析として用いた。
マウスモデル: Creld1tm1a(EUCOMM)Wtsi 胚性幹細胞 (C57BL/6N) から Creld1fl/fl (loxP がエクソン 3–6 を flanking) マウスを作製し、deleter-Flp マウスとの交配で selection cassette を除去後、Cd4Cre トランスジェニックマウスと交配して T 細胞特異的欠損マウス (Creld1 cKO: Cd4Cre+ Creld1fl/fl) を得た。NFAT-luc (NFAT-responsive luciferase) アレル導入二重トランスジェニックマウスを NFAT 活性モニタリングに使用した。実験は独ノルトライン=ヴェストファーレン州動物実験委員会の承認下で実施した。
トランスクリプトーム解析: RNA-seq は Kallisto で擬似アラインメント後、DESeq2 パイプラインで rlog 変換した。P<0.01 の有意差発現遺伝子を CoCena2 (Correlated Co-expression Network Analysis) に入力して共発現モジュールを同定し、各モジュールに対して GSEA (fgsea、clusterprofiler) を適用した。
機能解析: T 細胞増殖は CFSE (carboxyfluorescein succinimidyl ester) 標識後に抗 CD3/CD28 ビーズで 3 日間刺激しフローサイトメトリーで評価した。細胞代謝は Seahorse XF アナライザーで ECAR (extracellular acidification rate) および AUC (area under the curve) を測定した。アポトーシス指標として Fas、Bcl-2、cleaved Caspase3 をフローサイトメトリーで定量した。β-カテニンシグナルは 7TGP β-カテニン応答型 GFP レポーターと TOPFlash/FOPFlash ルシフェラーゼレポーターで評価した。NIH3T3 細胞に RFP タグ付き Creld1 発現コンストラクトを導入し、共焦点顕微鏡解析と FPP (fluorescence protease protection) アッセイで膜トポロジーを決定した。統計解析は GraphPad Prism 5、R v3.6.2 を使用し、両側不対 t 検定 (P<0.05 を有意)、一元配置分散分析 (one-way ANOVA、Bonferroni 補正) を目的に応じて使用した。