- 著者: Zhou C, Tang K-J, Cho BC, Liu B, Paz-Ares L, et al
- Corresponding author: Caicun Zhou, M.D., Ph.D. (Shanghai Pulmonary Hospital, Tongji University School of Medicine, Shanghai, China)
- 雑誌: New England Journal of Medicine
- 発行年: 2023
- Epub日: 2023-10-21
- Article種別: Original Article
- PMID: 37870976
背景
EGFR exon 20 挿入変異 (EGFR Ex20ins) は、非小細胞肺がん (NSCLC) におけるEGFR変異の約12%を占める3番目に多い変異型であると報告されている (Arcila et al. Mol Cancer Ther 2013, Oxnard et al. J Thorac Oncol 2013)。この変異はキナーゼ活性部位の立体構造を変化させるため、gefitinib、erlotinib、afatinib、osimertinibなどの既存のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬 (TKI) に対する結合親和性を著しく低下させ、これらの薬剤に対する抵抗性を示すことが知られている (Robichaux et al. Nat Med 2018)。このため、局所進行または転移性EGFR Ex20ins陽性NSCLCの一次治療は、長らくプラチナベース化学療法が標準治療として位置付けられてきた。しかし、その奏効率 (ORR) は23〜29%に留まり、無増悪生存期間 (PFS) 中央値も3.4〜6.9ヵ月と、予後改善には不十分な状況であった (Burnett et al. PLoS One 2021)。既存のTKIでは効果が限定的であり、このアンメットニーズを満たす治療法の開発が喫緊の課題として残されている。
免疫チェックポイント阻害薬についても、EGFR Ex20ins陽性NSCLCにおいては化学療法単独と比較して有意な上乗せ効果を示した試験は報告されておらず (Girard et al. Clin Lung Cancer 2022)、NCCNガイドラインにおいてもこのサブグループでの化学免疫療法は推奨されていない (Ettinger et al. J Natl Compr Canc Netw 2022)。現実世界データでは、EGFR Ex20ins陽性進行NSCLCの全生存期間 (OS) 中央値は16.2〜24.3ヵ月、5年生存率はわずか8%に過ぎず (Bazhenova et al. Lung Cancer 2021, Ou et al. JTO Clin Res Rep 2023)、予後改善のための新たな標的治療の開発が強く求められてきた。特に、既存のTKIが有効でないため、このアンメットニーズを満たす治療法の開発が強く求められていた。
Amivantamabは、上皮成長因子受容体 (EGFR) と間葉上皮移行因子 (MET) を標的とするFc増強型二重特異性抗体であり、その作用機序は多岐にわたる。具体的には、(1) リガンド結合の阻害、(2) 受容体のエンドサイトーシスと分解の促進、(3) Fc領域を介したマクロファージ、単球、ナチュラルキラー (NK) 細胞のリクルートによる免疫細胞誘導という複数の経路で抗腫瘍効果を発揮する (Moores et al. Cancer Res 2016, Vijayaraghavan et al. Mol Cancer Ther 2020, Yun et al. CancerDiscov 2020)。これらの機序はTKIの結合サイトに依存しないため、EGFR Ex20ins変異株に対しても活性を発揮できる点が特徴である。単剤療法として実施されたCHRYSALIS第I相試験 (Park et al. JClinOncol 2021) では、既治療NSCLC患者に対し、盲検独立中央評価 (BICR) によるORR 40%、奏効持続期間 (DoR) 中央値11.1ヵ月、PFS中央値8.3ヵ月、OS中央値22.8ヵ月という良好な成績が示され、米国食品医薬品局 (FDA) の加速承認を取得した。
CHRYSALIS試験では、amivantamabとカルボプラチン・ペメトレキセド併用療法 (amivantamab-chemotherapy) の安全性と有効性も20例で検討された。その結果、安全性プロファイルは各薬剤の既知の毒性と一致し、薬物動態への悪影響も認められなかった。特に、未治療のEGFR Ex20ins陽性NSCLC患者5例中4例で部分奏効が得られたことは、一次治療における併用療法の可能性を示唆するものであった。これらの結果を踏まえ、一次治療におけるamivantamab-chemotherapyと化学療法単独を比較する国際多施設共同第III相試験であるPAPILLON試験が計画された。本試験は、このアンメットニーズに対する新たな標準治療を確立することを目的としている。
目的
EGFR exon 20 挿入変異陽性の局所進行または転移性NSCLC患者に対する一次治療として、amivantamabとカルボプラチン・ペメトレキセド併用療法 (amivantamab-chemotherapy) の有効性および安全性を、化学療法単独と比較して評価することを目的とした。主要評価項目は、盲検独立中央評価 (BICR) による無増悪生存期間 (PFS) の検証である。本研究は、このアンメットニーズが高い患者集団において、amivantamab-chemotherapyが新たな標準治療となり得るか否かを判断するための決定的なデータを提供することを目指した。
結果
PFSの有意な延長と早期かつ持続的な群分離: 2020年12月から2022年11月にかけて、542例がスクリーニングされ、308例が無作為化された (amivantamab-chemotherapy群153例、化学療法単独群155例)。このうち306例が少なくとも1回の試験治療を受けた (amivantamab-chemotherapy群で2例が投与前に中止)。患者の人口統計学的特性は両群間で均衡しており、女性、アジア人、非喫煙者の割合はEGFR Ex20ins陽性NSCLC集団の典型的な特徴を反映していた (Table 1)。
追跡期間中央値14.9ヵ月の時点で、BICR評価によるPFS中央値はamivantamab-chemotherapy群で11.4ヶ月 (95% CI 9.8-13.7) であったのに対し、化学療法単独群では6.7ヶ月 (95% CI 5.6-7.3) であり、統計学的に有意な差が認められた (HR 0.40; 95% CI 0.30-0.53; P<0.001) (Figure 1A)。18ヵ月時点でのPFS率は、amivantamab-chemotherapy群で31%、化学療法単独群で3%であり、長期追跡においても持続的な群間差が確認された。Kaplan-Meier曲線の早期分離は、amivantamabによる迅速な疾患制御効果を示唆する。治験担当医師評価によるPFS中央値も、amivantamab-chemotherapy群で12.9ヵ月 (95% CI 11.4-16.7) vs 化学療法単独群で6.9ヵ月 (95% CI 6.2-8.3; HR 0.38; 95% CI 0.29-0.51) と、BICR評価と一致した結果であった (Figure 1B)。
奏効率の改善と持続的な腫瘍縮小: 客観的奏効率 (ORR) は、amivantamab-chemotherapy群で73% (95% CI 65-80) であったのに対し、化学療法単独群では47% (95% CI 39-56) であり、有意な改善が認められた (rate ratio 1.50; 95% CI 1.32-1.68; P<0.001) (Table 2, Figure 2A, 2B)。腫瘍径縮小率の平均値は、amivantamab-chemotherapy群で53%、化学療法単独群で34%であり、併用群でより深い奏効が得られたことを示している。
奏効持続期間 (DoR) 中央値は、amivantamab-chemotherapy群で9.7ヵ月 (95% CI 8.2-13.5) であったのに対し、化学療法単独群では4.4ヵ月 (95% CI 4.1-5.6) と、併用群で2倍以上の奏効持続が示された (Figure S3)。奏効までの期間中央値は、amivantamab-chemotherapy群で6.7週 (範囲 5.1-72.5)、化学療法単独群で11.4週 (範囲 5.1-60.2) であり、併用群でより早期に奏効が得られた。主要解析時点で奏効継続中の割合は、amivantamab-chemotherapy群で49%、化学療法単独群で17%であり、併用群における奏効の持続性が際立っていた。データカットオフ時点で、amivantamab-chemotherapy群の70例 (46%) が治療を継続していたのに対し、化学療法単独群では24例 (15%) に過ぎなかった。治療期間中央値も、amivantamab-chemotherapy群で9.7ヵ月 (範囲 0.1-26.9) vs 化学療法単独群で6.7ヵ月 (範囲 0-25.3) と、併用群で長かった。治療中止の最も一般的な理由は病勢進行であり、amivantamab-chemotherapy群で33% (151例中50例)、化学療法単独群で69% (155例中107例) であった。
OS中間解析とサブグループ・クロスオーバー効果: OSの中間解析 (データ成熟度33%、70死亡イベント) では、amivantamab-chemotherapy群のHRは0.67 (95% CI 0.42-1.09; P=0.11) であり、統計学的有意差には達しなかった (Table 2, Figure 2C)。しかし、化学療法単独群で病勢進行後にクロスオーバーしてamivantamab単剤療法を受けた患者が、病勢進行した107例中71例 (66%) に上ったにもかかわらず、OSに数値的な差が示された点は注目に値する。試験内クロスオーバーは65例、試験外でamivantamab単剤を後続療法として受けた患者は6例であった。最終OS解析は、初回無作為化から約48ヵ月後に予定されている。
事前規定サブグループ解析では、年齢、性別、人種、喫煙歴、ECOG Performance Status、脳転移既往のすべての解析対象サブグループにおいて、PFSのHRが1を下回り、amivantamab-chemotherapy群で一貫して良好な効果が示された (Figure 1C)。脳転移既往ありのサブグループでは、BICR評価によるHRが0.63 (95% CI 0.38-1.06) と他のサブグループに比べてやや効果が小さい傾向を示したが、信頼区間は1を含んでいた。体重80 kg以上のサブグループではHR 0.26 (95% CI 0.12-0.57) と特に良好な効果が示された。非アジア人サブグループでもHR 0.41 (95% CI 0.26-0.67) と有意なベネフィットが確認された。クロスオーバー群の解析では、CHRYSALIS試験データと一致した抗腫瘍活性と安全性プロファイルが確認されており、後治療としてのamivantamab単剤の有効性が裏付けられた (Table S4, S5)。
安全性プロファイルと有害事象の管理: 安全性解析対象は306例 (amivantamab-chemotherapy群151例、化学療法単独群155例) であった。ほぼ全例で何らかの有害事象が認められた (Table 3)。amivantamab-chemotherapy群で15%以上に見られた有害事象 (発現率順) は、好中球減少症59%、爪囲炎 (paronychia) 56%、皮疹54%であった。化学療法単独群では、貧血55%、好中球減少症45%、悪心42%が主な有害事象であった。輸液関連反応 (IRR) の発現率は、amivantamab-chemotherapy群で42%、化学療法単独群で1%であった。このIRR発現率は、CHRYSALIS試験でのamivantamab単剤療法 (IRR 67%) と比較して低く、ペメトレキセドの前投薬として使用されるグルココルチコイドがIRRの発現を抑制した可能性が考察されている。
Grade 3以上の有害事象として、amivantamab-chemotherapy群では好中球減少症33%、白血球減少症11%、皮疹11%が最多であった。化学療法単独群では好中球減少症23%、貧血12%、血小板減少症10%が最多であった。Grade 4以上の皮疹は認められなかった。発熱性好中球減少症は、amivantamab-chemotherapy群で3%、化学療法単独群で2%と低率であった。重篤有害事象は、amivantamab-chemotherapy群で37%、化学療法単独群で31%であり、両群間で大きな差はなかった (Table S9)。
用量管理に関して、amivantamab-chemotherapy群では69% (151例中104例) で何らかの試験薬の投与中断、48% (151例中73例) で用量減量、24% (151例中36例) で投与中止が行われた。化学療法単独群ではそれぞれ36% (155例中56例)、23% (155例中35例)、10% (155例中16例) であった。amivantamab単独の有害反応による中止は7%であった。死亡は、amivantamab-chemotherapy群で28例 (18%)、化学療法単独群で42例 (27%) に発生し、うち病勢進行による死亡はそれぞれ20例、30例であった。最終投与から30日以内の死亡は、amivantamab-chemotherapy群で7例 (5%)、化学療法単独群で4例 (3%) であった。amivantamab-chemotherapy群の7例の死亡に特定の毒性パターンは検出されず、amivantamabに関連ありと判定されたのは1例のみであった。パンデミック期間中には、COVID-19による死亡がamivantamab-chemotherapy群で2例、化学療法単独群で0例に認められた。
考察/結論
先行研究との違い: PAPILLON試験は、EGFR Ex20ins陽性の未治療進行NSCLCに対する一次治療として、amivantamabとカルボプラチン・ペメトレキセド併用療法が化学療法単独と比較してPFSを有意に延長することを示した初めての第III相試験である。ハザード比 (HR) 0.40 (95% CI 0.30-0.53; P<0.001) は、化学療法単独と比較して60%の病勢進行または死亡リスクの低減に相当し、PFS中央値はほぼ2倍 (11.4ヵ月 vs 6.7ヵ月) となった。客観的奏効率 (ORR) も73% vs 47%と顕著な差が確認された。過去のプラチナベース化学療法におけるEGFR Ex20ins陽性NSCLCのORRは23〜29%、PFSは3.4〜6.9ヵ月と報告されており、本試験の化学療法単独群 (ORR 47%、PFS 6.7ヵ月) はこれらの上限に近い値を示した。しかし、amivantamab-chemotherapy群のORR 73%・PFS 11.4ヵ月は、既存治療の成績を大幅に上回るものである。また、Park et al. JClinOncol 2021のCHRYSALIS試験における後治療でのamivantamab単剤療法 (ORR 40%、PFS 8.3ヵ月) と比較しても、一次治療での併用療法は明らかに優れた成績を示した点で、これまでの治療選択肢とは異なる。CHRYSALISのクロスオーバーデータでも同様の活性が裏付けられ、後治療としてのamivantamab単剤の価値も確認された。これは、これまでの治療選択肢が限られていたEGFR Ex20ins陽性NSCLC患者にとって、画期的な進歩である。
新規性: 本研究で初めて、EGFR Ex20ins陽性NSCLCに対して第III相ランダム化比較試験でPFSの有意な延長が示された点に最大の意義がある。Amivantamabの多機構作用 (受容体阻害、エンドサイトーシス、免疫細胞誘導) が化学療法との相乗効果をもたらす可能性が示唆されており、特に長期追跡で18ヵ月PFSが31% vs 3%と明確な群間差が持続した点は、免疫細胞誘導活性による持続的抗腫瘍効果の関与を新規に示唆する。輸液関連反応 (IRR) がamivantamab単剤 (67%) より低頻度 (42%) であった点も、化学療法前投薬との相互作用として興味深く、今後の皮下注製剤 (PALOMA試験) や予防的治療の前向き試験 (SKIPPirr試験) によりさらに改善されうる。
臨床応用可能性: PAPILLON試験の結果は、EGFR Ex20ins陽性NSCLCの一次治療における標準的な治療選択肢としてamivantamab-chemotherapyを加える強力な根拠となる。全サブグループ (アジア人・非アジア人、性別、年齢、喫煙歴、ECOG Performance Status、脳転移既往) にわたって一貫したPFSベネフィットが確認されており、臨床的に広く適用可能な治療選択肢といえる。一方で、診断時にEGFR Ex20ins変異を確実に同定することが前提であり、PCR法は多様な挿入サブタイプの約50%を検出できないため、次世代シークエンシング (NGS) による包括的遺伝子検査が不可欠であると著者らは強調している。また、EGFR変異陽性NSCLC全般に対して化学免疫療法が明確な上乗せ効果を示さない背景を踏まえると、ドライバー変異の同定と適切な標的治療選択が化学免疫療法開始前に確認される必要性を本試験は改めて示している。
残された課題: OSの最終解析は試験開始から約48ヵ月後に予定されており、本中間解析 (データ成熟度33%、HR 0.67; 95% CI 0.42-1.09; P=0.11) は統計学的有意差に達していない。化学療法単独群における66%という高いクロスオーバー率が、OSの差を希釈している可能性があり、最終解析でのOS改善が確認されるかどうかが重要な焦点として残されている。また、amivantamabの免疫細胞誘導活性が長期PFSベネフィットにどの程度貢献しているか、どのサブタイプのEGFR exon 20 挿入変異がamivantamabに最も感受性が高いかなど、バイオマーカー研究が今後の課題として残されている。さらに、皮下注amivantamabの開発 (PALOMA試験) によりIRRや静脈内投与の負担が軽減されることが期待されており、これが実臨床での受け入れやすさをさらに向上させる可能性がある。amivantamab-chemotherapy後の耐性機序や後続療法の最適化についても今後の検討が必要である。
方法
試験デザイン: 本試験は、国際多施設共同、非盲検、1:1 無作為化第III相試験 (PAPILLON、ClinicalTrials.gov識別子: NCT04538664) として実施された。投与方法、前投薬、および安全性プロファイルの相違により、治療群の盲検化は実施されなかった。主要解析のデータカットオフは2023年5月3日であった。
対象患者: 組み入れ基準は、18歳以上、局所進行または転移性NSCLCで、EGFR Ex20insを有し、系統的治療歴のない患者であった。EGFR-TKI (gefitinib、erlotinib、afatinib、dacomitinib、osimertinib) の短期投与歴がある場合でも、その無効が確認されていれば組み入れが許容された。脳転移の既往がある患者は、治療済みかつ無症候性で、無作為化前少なくとも2週間グルココルチコイドを必要としない場合に組み入れ可能であった。EGFR変異の確認は、ほとんどの症例 (92%) で組織検体、残りの8%で血漿検体を用いた局所検査により実施された。
治療レジメン: 治療は21日サイクルで実施された。amivantamabは、体重80 kg未満の患者には1400 mg、80 kg以上の患者には1750 mgを投与した。初回投与 (サイクル1) は、輸液関連反応 (IRR) のリスクを軽減するため、投与量を2日間に分割して実施された (1日目に350 mg、2日目に残量を投与)。その後、サイクル3 (7週目) 以降は、体重80 kg未満の患者には1750 mg、80 kg以上の患者には2100 mgに増量し、3週ごと (Q3W) に病勢進行まで投与を継続した。カルボプラチンはAUC 5で最大4サイクル投与され、ペメトレキセドは500 mg/m²で病勢進行まで継続された。化学療法単独群の患者は、病勢進行がBICRにより確認された後、amivantamab単剤療法 (Q3W) へのクロスオーバーが許容された。
層別化因子: 無作為化は、ECOG Performance Status (0 vs. 1)、脳転移既往 (有 vs. 無)、およびEGFR-TKI前治療歴 (有 vs. 無) に基づいて層別化された。ただし、EGFR-TKI前治療歴のある患者は4例のみであったため、この因子は層別化解析から除外された。
主要・主要副次評価項目: 主要評価項目は、RECIST v1.1 (Eisenhauer et al. EurJCancer 2009) に基づくBICRによるPFSであった。主要副次評価項目には、客観的奏効率 (ORR)、全生存期間 (OS)、奏効持続期間 (DoR)、後続療法開始までの期間、初回後続療法後のPFS (PFS2)、および症状増悪までのPFSなどが含まれた。
統計解析: PFSの主要評価項目については、ハザード比 (HR) 0.625を検出するために、300例の患者と200イベントの発生を想定し、両側α=0.05、検出力90%と設定された。治療効果の評価には、ECOG Performance Statusと脳転移既往で層別化したログランク検定が用いられた。HRとその95%信頼区間 (CI) は、層別化Cox回帰モデルを用いて推定された。PFS、ORR、OSの順に階層的検定手順が適用された。OSの中間解析は、PFSの主要解析時点 (データ成熟度33%) で計画された。サブグループ解析は多重性補正なしで実施された。安全性解析は、無作為化され、かつ少なくとも1回の試験治療を受けた全患者を対象とした。