- 著者: Bajgain P, Feng Y, Puebla M, Tian M, Hsu KS, Lee J, Yu GJ, Yang L, Seaman S, Hilton MB, Morris K, Borchin N, Tran JD, Metcalfe RD, Li D, Ho M, Cronk JC, Khan J, Nellan A, Kaplan RN, St. Croix B
- Corresponding author: Brad St. Croix (Tumor Angiogenesis Unit, Mouse Cancer Genetics Program, Center for Cancer Research, National Cancer Institute, NIH, Frederick, MD)
- 雑誌: Cell Reports Medicine
- 発行年: 2026
- Epub日: N/A
- Article種別: Original Article
- PMID: 42061408
背景
B7-H3 (CD276) は免疫調節タンパク質ファミリーのメンバーであり、膠芽腫 (GBM)、膵管腺がん (PDAC)、神経芽腫、横紋筋肉腫など多様な固形腫瘍で高発現する一方、正常組織での発現は限定的であるため、CAR (chimeric antigen receptor) T 細胞療法の標的として極めて有望とされてきた。TCGA データベース解析では、B7-H3 高発現は膵がん (n=133 高発現群 vs n=45 低発現群; log-rank p=0.0068) および小児脳腫瘍 (n=47 高発現群 vs n=136 低発現群; p<0.0001) において統計学的に有意な予後不良と関連し、治療標的としての意義が強く示唆されている (Figure 1B)。
現在最も臨床開発が進んでいる B7-H3 CAR は、マウスモノクローナル抗体 376.96 および MGA271 由来の scFv (single-chain variable fragment) を使用しており、STRIvE-02 試験 (Pinto et al. JClinOncol 2024) や BrainChild-03 試験をはじめとする複数の Phase 1/2 臨床試験が進行中である。びまん性内在性橋グリオーマ (DIPG) に対する脳室内 B7-H3 CAR T 投与でも初期の抗腫瘍活性が報告されている (Vitanza et al. NatMed 2025)。一方、ラクダ科由来ナノボディを用いた B7-H3 CAR T 細胞も探索されている (Li et al. 2023, Nat Commun)。しかし、非ヒト配列由来の scFv は宿主免疫系による液性・細胞性免疫応答を引き起こし、CAR T 細胞の早期消去と治療失敗の原因となりうることが複数の臨床試験で示されている。scFv ヒト化は免疫原性を部分的に低減できるが、相補性決定領域 (CDR) 内の外来残基と一部のフレームワーク残基は完全にはヒト化できず、免疫原性ポテンシャルが残存するという gap in knowledge が残されていた。
また、B7-H3 CAR T 細胞の前臨床有効性は示されているものの (Majzner et al. ClinCancerRes 2019)、既存の臨床段階 CAR と直接比較した完全ヒト型 B7-H3 CAR T 細胞の系統的評価は手薄であった。完全ヒト型 scFv を用いることで免疫原性の排除と機能特性の改善を両立できる可能性がある一方で、複数の固形腫瘍モデルを横断した比較評価は本研究以前には存在しなかった。
目的
完全ヒト型 scFv ファージディスプレイライブラリーから B7-H3 特異的バインダーを同定し、免疫原性リスクを最小化した次世代 B7-H3 CAR T 細胞を開発することを目的とした。特に、現行臨床試験で使用されている 376.96、MGA271 由来 CAR およびラクダ由来 B12 CAR との複数固形腫瘍前臨床モデルにおける直接比較を行い、完全ヒト型 CAR の優位性を検証した。あわせて、リード候補 Y111 の抗原認識エピトープ、熱安定性、および可溶性 B7-H3 との結合様式を解析し、優れた抗腫瘍活性の分子基盤を明らかにすることを目指した。
結果
完全ヒト型 scFv の B7-H3 特異的結合と Y111 の抗原感受性優位: Y868、Y111、Y117 の 3 種はいずれも B7-H3 ノックアウト Panc1 細胞 (Panc1 B7H3-KO) への結合を示さず、野生型 Panc1、自然発現 HEK293T、IMR5 (神経芽腫) に特異的に結合することをフローサイトメトリーで確認した (Figure 1C-E)。scFv 濃度を段階的に滴定した抗原感受性試験では、3 種すべてが 10 μg/mL で飽和に達したものの、Y111 は低濃度域で著明に高い MFI (mean fluorescence intensity) を示した (Figure 1F)。CAR T 細胞に段階的なビオチン化 B7-H3-ECD タンパク質を添加した感受性アッセイでも、Y111 CAR T 細胞は低濃度で Y868 および Y117 より高いCAR+細胞頻度と MFI を示した (Figure 2D-E)。これらの結果は Y111 が 3 種の完全ヒト型 scFv の中で最も優れた抗原感受性を持つことを示す。T 細胞表現型については、導入後 day 11 で細胞生存率・増殖率に有意差はなく (n=4 ドナー/群)、中央記憶 (TCM) と効果記憶 (TEM) が全 CAR 群で優勢であった。Y111 CAR T 細胞では LAG3 発現がわずかに高値であったが、PD1 および TIM3 には有意差がなく、機能的に保たれた表現型であった (Figure 2K-N)。
In vitro 殺傷活性とエフェクター機能の優位性: ルシフェラーゼベース殺傷アッセイでは、B7-H3 陰性 Nalm6 白血病細胞および NBEB B7H3-KO 細胞に対してはいずれの CAR T 細胞も傷害活性を示さず、標的特異性を確認した (Figure 3A)。一方、B7-H3 陽性膵がん細胞 (Panc1、HPAC、MIA PaCa-2) および神経芽腫細胞 (NBEB、IMR5、LAN5) に対しては、3 種の CAR T 細胞すべてが E:T 比依存的な特異的傷害活性を示した。Granzyme B および Perforin の細胞内染色では、Panc1 との共培養後に CAR T 細胞の 95% 超が両タンパク質を発現し、UTD (未導入 T 細胞) に比べ MFI が有意に高値であった (Figure 3B-E)。CD107a 脱顆粒マーカーもすべての CAR T 細胞で UTD 比有意に高値であったが、3 種間の差はなかった (Figure 3F-G)。重要な点として、Y111 CAR T 細胞は Panc1 細胞との共培養後に可溶性 Granzyme B、IFN-γ、IL-2 の分泌が他の CAR T 細胞および UTD より有意に高値であった (ELISA、p≤0.05~p≤0.001) (Figure 3H-J)。短時間 in vitro 殺傷アッセイでは Y111 のサイトカイン優位性が即時の殺傷率に反映されなかったが、これはエフェクター分子の機能閾値が既に達成されているためと解釈された。
Panc1 および HPAC 同所性膵がんモデルにおける Y111 の持続的腫瘍制御: Panc1-GL 同所性 PDAC モデル (n=6-8/群) では、BLI 追跡により全 3 種の CAR T 細胞が初期腫瘍退縮を示した。しかし、経時的には Y868 および Y117 CAR T 群では腫瘍再発が先行したのに対し、Y111 CAR T 細胞はより持続的な腫瘍制御を達成した (Figure 4B-D)。より侵襲性の高い HPAC-GL 同所性 PDAC モデル (n=7-8/群) では顕著な差異が観察された。UTD、Y868、Y117 の全マウスが day 42 までに死亡したのに対し、Y111 CAR T 細胞群では n=8 中 6 匹が少なくとも 100 日間生存し、そのうち 4 匹 (50%) は day 255 (~8.5 ヶ月) まで腫瘍フリーで生存した (Figure 4H)。さらに day 262 に長期生存マウス 3 匹への HPAC-GL 皮下再移植を実施したところ、ナイーブ対照マウス 5 匹全例が急速な腫瘍増殖を示した一方、再チャレンジ Y111 群の 3 匹中 2 匹は腫瘍の低増殖・部分退縮を示し、この 2 匹は再チャレンジ後 6 ヶ月超にわたり腫瘍制御を維持した (Figure 4J-K)。両個体は day 444 (~治療開始から 15 ヶ月後) に加齢関連疾患で安楽死するまで、初期同所性腫瘍と皮下再チャレンジ腫瘍の両方に抵抗性を示し続けた。これは Y111 CAR T 細胞が長期的な機能的持続性と免疫記憶を保持することを示す強力なエビデンスである。
臨床ベンチマーク CAR との比較:複数モデルで Y111 が一貫して優位: 播散性神経芽腫 (IMR5-GL 静脈内投与) モデルにて Y868、Y117、Y111、376.96 の 4 CAR を亜最適用量 (CAR T 細胞 200 万個) で比較した結果、Y868 および Y117 は治療効果を示さなかったのに対し、Y111 CAR T 細胞は急速な腫瘍退縮を誘導し 376.96 CAR を上回った (Figure 5B-D)。Panc1 同所性 PDAC モデルでの Y111、376.96、MGA271、B12 の 4 者比較 (n=8-10/群) では、376.96 が MGA271 と B12 を上回る効果を示したが、Y111 が最も一貫した完全かつ持続的腫瘍制御を達成した (Figure 5E-G)。皮下 IMR5 神経芽腫モデル (n=7-10/群) では、B12 CAR T 細胞は最小限の腫瘍増殖遅延のみ、MGA271 は退縮なしの増殖抑制、376.96 はマウスの約半数で一過性の安定化に留まったのに対し、Y111 CAR T 細胞は最強の抗腫瘍応答を示し、1,000 mm³ 超の腫瘍でも退縮例が認められ、他群との比較で有意な生存延長をもたらした (log-rank、p≤0.001) (Figure 6F-G)。皮下 NBEB 神経芽腫モデル (n=6-7/群) でも同様に、B12/MGA271/376.96 群ではほぼ全マウスが day 21 までに安楽死したのに対し、Y111 群では 4/7 匹が明瞭な腫瘍退縮と生存延長を示した (Figure 6M-N)。筋内横紋筋肉腫 (JR) モデルでも Y111 が最強の抗腫瘍活性と有意な生存延長を示し (Figure S5E-F)、同所性膠芽腫 (GBM01) モデルでは Y111 のみが他群に比べ統計学的に有意な生存改善を達成した (Figure S6G)。
Y111 の分子的特性:エピトープ・安定性・単量体結合の三位一体: エピトープマッピングのため、B7-H3 と最近縁ホモログ PD-L1 のドメインスワップキメラタンパク質を用いた ELISA を実施した。376.96 と MGA271 が特定の単一ドメインへの結合を示したのに対し、Y111 は B7-H3 の V1 ドメインと C1 ドメインの両方が揃って初めて最適結合を示し、二ドメインにまたがる不連続エピトープを認識することが明らかになった (Figure S7A-B)。DSF による熱安定性評価では、Y111 は 70°C 以下で変性抵抗性を示し、MGA271 および 376.96 より高い構造安定性を持つことが確認された (Figure S7C)。SEC-MALS 解析では、可溶性 B7-H3 4Ig 細胞外ドメインとの混合において Y111 は 1:1 の化学量論的単量体複合体を形成したのに対し、MGA271 および 376.96 は高次凝集体を形成した (Figure S7D-E)。この 1:1 単量体結合特性は、B7-H3 の 4Ig アイソフォームが血中に可溶性形態で放出されることが知られていることと合わせて考えると、循環中の可溶性 B7-H3 による CAR T 細胞の早期活性化・受容体凝集・疲弊リスクを軽減する可能性を示唆する。加えて、Y111 はマウス B7-H3 にも交差反応性を示したが、その親和性はヒト B7-H3 に比べ約 17-fold 低く (Figure S4C)、免疫不全 NRG マウスモデルでは体重減少等の毒性兆候は観察されなかった (Figure S3B-C)。
考察/結論
本研究は、完全ヒト型 scFv ファージディスプレイライブラリーから同定した B7-H3 CAR T 細胞 Y111 が、膵がん・神経芽腫・膠芽腫・横紋筋肉腫という複数の難治性固形腫瘍の前臨床モデルで一貫して既存の臨床段階ベンチマーク CAR を上回ることを初めて体系的に示した。
既報との違い: 現在臨床試験が進行中の 376.96 や MGA271 ベース B7-H3 CAR T 細胞はマウスモノクローナル抗体由来の scFv を使用しており、ヒト化戦略を適用しても CDR 内の外来残基と一部フレームワーク残基が残存するため免疫原性が課題となっている。既報では STRIvE-02 試験や BrainChild-03 試験で MGA271 ベース CAR T 細胞の有効性が限定的であることが示されているが、その一因として CAR T 細胞に対する宿主免疫応答が考えられている。これまでの研究における B7-H3 CAR の大部分がマウスまたはラクダ由来バインダーを使用し、完全ヒト型 scFv との系統的な比較が手薄であった点と対照的に、本研究は同一 CAR 骨格 (28HTM-4-1BB-CD3ζ) を使用した標準化した条件下での直接比較を行うことで、バインダー由来の機能差異を明確に示した。
新規性: 本研究で初めて明らかにされた点として、完全ヒト型ファージディスプレイ由来の B7-H3 特異的 scFv Y111 が、B7-H3 の V1 ドメインと C1 ドメインにまたがる不連続エピトープを認識するという novel な結合様式が挙げられる。さらに、可溶性 B7-H3 4Ig 細胞外ドメインと 1:1 の単量体複合体を形成するという、これまで報告されていない Y111 固有の分子特性が明らかになった。この特性は、MGA271 や 376.96 が高次凝集体を形成するのと対照的であり、循環中の可溶性 B7-H3 による CAR 受容体の不要な交差リンク・早期 T 細胞活性化・その後の疲弊を回避する機序として機能することが示唆される。また、Y111 が 70°C 未満での変性抵抗性という高い熱安定性を示すことも本研究で初めて示された。ファージディスプレイライブラリーを用いた完全ヒト型 B7-H3 CAR の先行報告 (Kristmann et al. 2025) では主要 candidate に fratricide (T 細胞間の相互殺傷) が生じたのに対し、Y111・Y868・Y117 には有意な fratricide が観察されなかったことも、Y111 の製造安全性上の新規な利点として特筆される。
臨床応用の意義: Y111 CAR T 細胞の臨床的意義は多層的である。第一に、HPAC 同所性 PDAC モデルで治療後 15 ヶ月超にわたる腫瘍拒絶と免疫記憶の形成を示したことは、難治性膵がんに対する持続的 CAR T 細胞療法の feasibility を支持する。第二に、膠芽腫・神経芽腫・横紋筋肉腫という異なる組織型をカバーすることで、B7-H3 発現固形腫瘍全般に対する pan-cancer アプローチとしての臨床応用が期待される。第三に、完全ヒト型配列による免疫原性低減は bench-to-bedside における CAR T 細胞の長期生着改善に直結する可能性があり、小児患者のような免疫系が活発な集団でも治療効果を発揮できるという臨床現場での利点が考えられる。Y111 はマウス B7-H3 に対しても交差反応性を示すため (ヒト比約 17-fold 低い親和性)、免疫不全マウスモデルでの毒性評価は可能であり、明らかな毒性が観察されなかったことは next-step の臨床開発を支持するデータとなる。
残された課題: Limitation として複数の重要な点が残された課題として挙げられる。まず、今後の検討として完全ヒト型設計による免疫原性低減効果そのものは、本研究のすべての in vivo 実験が免疫不全マウスで実施されたため、直接的に評価できておらず、ヒト臨床試験での検証が不可欠である。次に、腫瘍再チャレンジ実験はマウス数が限られており (n=3 vs n=5)、長期腫瘍制御が CAR T 細胞の直接的持続性によるものかどうかを確定するには further research が必要である。また、本研究で使用した CAR 骨格 (レトロウイルスベクター、NRG マウス、28HTM-4-1BB-CD3ζ) は臨床試験で用いられている設計と一部異なり、ベクターシステム・マウス株・共刺激ドメインの違いが Y111 とベンチマーク CAR の相対的有効性に影響する可能性がある。Y111 の優れた in vivo 活性の正確な分子機序についても詳細なエピトープマッピング・アビディティ解析・毒性プロファイリングを含む comprehensive な future research が臨床開発に向けて必須である。さらに、1,000 mm³ 超の大型腫瘍に対する有効性の示唆は期待されるものの、免疫正常宿主での腫瘍微小環境 (TME) との相互作用は immunodeficient モデルでは再現できず、limitation として認識される必要がある。
方法
ライブラリー構築とスクリーニング: 50 名の骨髄ドナーおよび 8 名の末梢血単核球 (PBMC) ドナー由来の IgG/IgM 由来 VH と kappa/lambda VL をオーバーラップ PCR で連結し、pADL10b ベクターに組み込んだ。最終ライブラリーは 4 サブライブラリー構成で 8 × 10^10 クローンを含む。ビオチン化ヒト B7-H3-AP 融合タンパク質への 3 ラウンドパニング (ラウンド 1: 5 μg; ラウンド 2: 2 μg + 15 回洗浄; ラウンド 3: 1 μg + 20 回洗浄) により、モノクローナルファージ ELISA で数百の陽性クローンを同定。DNA シーケンシングにより 3 種の反復代表配列 Y868、Y111、Y117 を選抜した。
CAR コンストラクト設計と T 細胞製造: 各 scFv (Y868、Y111、Y117) および対照バインダー (376.96、MGA271、B12 VHH) を共通骨格 — CD28 由来ヒンジ+膜貫通ドメイン (28HTM)、4-1BB 共刺激ドメイン、CD3ζ シグナル伝達テール — に搭載した第 2 世代 CAR を SFG レトロウイルスベクターで構築。健常ドナー PBMC から Lymphoprep 密度勾配で単離した T 細胞を抗 CD3/CD28 抗体で活性化し、IL-2 (100 IU/mL) 存在下でレトロウイルス感染した。導入効率は day 3-4 にフローサイトメトリーで確認 (n=4 ドナー/群)。
In vitro 機能評価: GFP-ホタルルシフェラーゼ (GL) 標識腫瘍細胞との 48 時間共培養による発光ベース殺傷アッセイ (E:T 比 5:1~0.25:1、n=3/群)。Granzyme B・Perforin の細胞内染色、CD107a (LAMP-1) 脱顆粒マーカー発現をフローサイトメトリーで評価。可溶性 Granzyme B、IFN-γ、IL-2 を ELISA で定量 (CLARIOstar、BMG Labtech)。T 細胞表現型 (PD1、TIM3、LAG3、CD69、記憶サブセット CCR7/CD45RA) は day 10 に評価した。
In vivo 異種移植モデル: 6-8 週齢雌性 NRG マウス (NOD.Cg-Rag1^tm1Mom Il2rg^tm1Wjl/SzJ、Jackson Laboratory #007799) を使用。同所性 PDAC モデル: Panc1-GL (2.5×10^5 細胞) または HPAC-GL (2.0×10^5 細胞) を開腹手術で膵内移植し、12-14 日後に CAR T 細胞を静脈内投与した。播種性神経芽腫モデル: IMR5-GL を静脈内投与。皮下固形腫瘍モデル: IMR5 または NBEB 細胞を皮下移植。筋内横紋筋肉腫モデル: JR 細胞を筋内移植。同所性膠芽腫モデル: GBM01 細胞を定位的脳内移植。腫瘍モニタリングは BLI (IVIS Spectrum/Lumina III; D-ルシフェリン 100 μL、15 mg/mL) または外径計測 (腫瘍体積 = 長径×短径^2/2) で実施。全 in vivo 実験は NCI IACUC 承認プロトコルに従った。
腫瘍再チャレンジ試験: HPAC 同所性モデルの長期生存マウス 3 匹に day 262 に HPAC-GL (4×10^6 細胞) を皮下移植し、腫瘍・T 細胞ナイーブ NRG マウス 5 匹を対照とした。
分子特性解析: エピトープマッピングは B7-H3/PD-L1 キメラ融合タンパク質を用いた ELISA ドメインスワップ実験で実施。熱安定性はデファレンシャルスキャニング蛍光測定 (DSF) で評価。可溶性 B7-H3 4Ig ECD との複合体はサイズ排除クロマトグラフィー多角度光散乱 (SEC-MALS) で解析した。統計解析は GraphPad Prism 10 を使用し、一元配置分散分析 (one-way ANOVA) + Tukey 多重比較検定、ログランク検定 (Mantel-Cox)、Student の t 検定を適宜適用。p≤0.05 を有意とした。本研究は前臨床試験であり NCT 番号は付与されていない。