• 著者: Catarina Pinto, Romana Bischl, Lea Knezevic, Sarah Ahmadi-Erber, Katell Bidet Huang, Sarah Schmidt, Peter Steinberger, Klaus K. Orlinger, Henning Lauterbach, Josipa Raguz
  • Corresponding author: Josipa Raguz (Hookipa Pharma Inc., New York, NY, USA)
  • 雑誌: Cancer Gene Therapy
  • 発行年: 2026
  • Epub日: 2026-04-28
  • Article種別: Original Article
  • PMID: 42050050

背景

KRAS変異は、膵管腺癌 (90–92%)、大腸癌 (約 50%)、非扁平非小細胞肺癌 (NSCLC) (25–30%) など、複数の固形癌において高頻度で認められる発癌性ドライバーである Merz et al. Front Oncol 2021。これらの変異は、G12、G13、Q61などのホットスポットで発生し、KRASシグナル伝達経路の恒常的な活性化を引き起こし、細胞の生存、抗アポトーシス、増殖経路を促進する。しかし、結合ポケットの欠如と複雑な下流シグナル伝達のため、KRAS変異は長らく「undruggable (薬剤標的として困難)」とされてきた Merz et al. Front Oncol 2021

近年、KRAS G12C変異腫瘍に対する選択的阻害薬であるソトラシブ (sotorasib) やアダグラシブ (adagrasib) がFDAに承認され、治療に大きな進歩をもたらした Skoulidis et al. NEnglJMed 2021。しかし、これらの薬剤は患者の一部にしか適用できず、急速な耐性獲得が問題となっている Punekar et al. Nat Rev Clin Oncol 2022。そのため、より広い患者集団に対して持続的な奏効をもたらす新たな治療法の開発が強く求められている。既存の治療法では、KRAS変異を有する患者に対する包括的かつ耐久性のある腫瘍制御が不足しており、満たされていない医療ニーズが存在する。

治療用ワクチンは、KRAS変異を標的とするT細胞応答を誘導し、耐久性のある奏効と良好な臨床転帰をもたらす可能性があり、抗腫瘍効果を高める有望な併用療法としても期待されている。KRAS変異反応性T細胞は患者で同定されており、養子T細胞療法によって腫瘍退縮が誘導されることが報告されている Tran et al. NEnglJMed 2016。さらに、KRAS変異のような共有ネオアンチゲンは、個別化されたワクチン開発が不要な「off-the-shelf (既製品)」ワクチンの理想的な標的である。

著者らは、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス (LCMV) およびピチンドウイルス (PICV) 由来のarenavirusベクターを基盤とするartARENAプラットフォームを開発し、その臨床的有効性を検証している。このプラットフォームは、抗原を効率的に送達し、強力なT細胞応答を誘導する独自の能力を持つ。以前の報告では、ヒトパピローマウイルス (HPV) 16陽性頭頸部癌を対象とした臨床試験において、このプラットフォームが循環CD8+ T細胞の最大48%に達する抗原特異的応答を誘導することが確認されている Ho et al. 2023。また、前臨床研究では、LCMVベースのベクターが強力なポリ機能性T細胞応答とマウスモデルにおける腫瘍退縮を誘導することが示されている Schmidt et al. OncoImmunology 2020。PICVベースとLCMVベースのベクターを交互に投与する2ベクター療法は、ベクター標的免疫を最小限に抑えつつ、抗原に特異的なCD8+ T細胞応答をさらに強化することが示されている Bonilla et al. Cell Rep Med 2021

これらの先行研究により、arenavirusベースのワクチンプラットフォームは、がん免疫療法において有望なツールであることが示されている。しかし、KRAS変異を標的とするoff-the-shelfの共有ネオアンチゲンワクチンの非臨床開発は、まだ手薄であり、その安全性と免疫原性プロファイルの包括的な評価は未解明な部分が残されている。特に、ヒトHLA拘束性のKRAS変異特異的T細胞応答の誘導、in vivoでの細胞傷害活性、および野生型KRASに対する交差反応性の欠如を詳細に評価する必要がある。

目的

本研究は、最も頻度の高い5種類のKRASホットスポット変異 (G12D, G12V, G12C, G12R, G13D) をコードするartLCMV (lymphocytic choriomeningitis virus) およびartPICV (Pichinde virus) ベクターを設計・作製し、その非臨床評価を行うことを目的とした。具体的には、HLAトランスジェニックマウスモデルを用いて、以下の点を評価した。

  1. ポリ機能性CD8+ T細胞応答の誘導: artARENAプラットフォームを用いた交互2ベクター療法が、KRAS変異特異的なポリ機能性CD8+ T細胞応答を効果的に誘導するかどうかを評価した。
  2. in vivo細胞傷害活性: 誘導されたKRAS変異特異的T細胞が、in vivoにおいてKRAS変異標的細胞に対して直接的な細胞傷害活性を示すかどうかを検証した。
  3. 野生型KRASへの交差反応性の有無: ワクチンが野生型KRASに対して交差反応性を示さないことを確認し、治療の安全性プロファイルを評価した。
  4. ベクター設計の最適化: リンカーの有無や、単一エピトープベクター、複数カセットベクターと比較し、最適な抗原構築およびベクター設計を特定した。
  5. ヒトTCR活性化の評価: ヒトTCRレポーターアッセイを用いて、artARENA-mutKRASベクターがKRAS変異特異的なヒトTCR活性化を誘導する能力を評価した。

これらの評価を通じて、IND (治験薬申請) 取得済みの臨床試験 (HB-703 artLCMV-mutKRAS / HB-704 artPICV-mutKRAS) に先立つ非臨床概念実証 (non-clinical proof-of-concept) を提供し、KRAS変異を有する患者に対する耐久性のある包括的な腫瘍制御を提供する可能性を支持することを目的とした。

結果

linkerなし構築の優位性とHLA制限: 交互2ベクター療法後の免疫応答を評価した結果、linkerなしのmutKRASエンコードベクターは、HLA-A11:01トランスジェニックマウス (n=15 mice) において、KRAS G12D特異的IFNγ応答 (15匹中11匹が応答) とKRAS G12V特異的IFNγ応答 (15匹中15匹が応答) を誘導した (Fig. 2A, p < 0.001)。一方、HLA-B07:02トランスジェニックマウス (n=19-20 mice) では、KRAS G12C特異的応答 (19匹中2匹が応答) とKRAS G12R特異的応答 (20匹中7匹が応答) が観察された。linkerありの構築では、HLA-A11:01マウスでKRAS G12V特異的応答 (n=14 mice, 14匹中14匹が応答) のみが誘導され、HLA-B07:02マウスではKRAS G12C (n=10 mice, 10匹中3匹が応答) とKRAS G12R (n=10 mice, 10匹中5匹が応答) 応答が誘導されたが、G12D応答は失われた。この結果は、linkerなしの構築がネオエピトープの多様性において優位であることを示唆している。野生型C57BL/6、BALB/cJ、CBA/Jマウスでは、いずれのKRAS変異特異的応答も検出されず (Supplementary Fig. 2A, B)、観察された応答がヒトHLA対立遺伝子に厳密に制限されていることが確認された。

ポリ機能性CD8+ T細胞応答と野生型KRASへの非交差反応性: mutKRAS特異的IFNγ+ CD8+ T細胞は、ほとんどがCD107aおよび/またはTNFαを共発現し、ポリ機能性プロファイルを示した (Fig. 2BおよびSupplementary Fig. 1A)。これは、これらの細胞が複数のエフェクター機能を発揮し、抗腫瘍効果を高める可能性を示唆する。対照的に、CD4+ T細胞はサイトカイン発現を示さず (Supplementary Fig. 1B)、応答がCD8+ T細胞に限定的であることが示された。重要なことに、いずれのベクター組み合わせも野生型KRAS特異的IFNγ免疫応答を誘導しなかった。これに対し、野生型KRAS抗原をコードするベクターでの治療では、野生型KRAS特異的IFNγ応答 (n=15 mice, 15匹中8匹が応答) が観察された (Fig. 2A)。この結果は、本ワクチンが野生型KRASに対する交差反応性を持たないことを明確に裏付けている。

ベクター設計の最適化検証: 選定されたベクター設計の最適性をさらに評価するため、他の研究用ベクター設計との比較分析を行った。単一のKRASネオエピトープをコードするベクターを用いた2ベクター療法は、artARENA-mutKRASベクターと同等のKRAS G12DおよびG12V特異的IFNγ免疫応答を誘導した (Fig. 3A, p < 0.001)。特筆すべきは、G12Cベクターによる免疫後に1匹のG12V応答マウスが観察されたことであり、これは以前に報告されたT細胞の交差反応性 Bear et al. Nat Commun 2021 を反映している可能性がある。また、各ネオエピトープカセットを4回繰り返した構築 (artARENA-4x-mutKRAS) でも、mutKRAS特異的IFNγ免疫応答の増強は認められなかった (Fig. 3B)。これらの結果から、5つのエピトープを同時にカバーするマルチエピトープ設計が、複数の変異に対するmutKRAS特異的T細胞誘導に最適であることが結論付けられた。さらに、ヒトTCR活性化アッセイでは、K562細胞をaAPCとして用い、artPICV-mutKRASまたはartLCMV-mutKRASで感染させた後、KRAS変異特異的TCRを発現するJurkat NFκB::eGFPレポーター細胞と共培養した。共培養後18~24時間で、KRAS変異に応じてレポーター細胞の最大60%がGFP陽性となり、最小エピトープスパイク (2 µg/mL) と同等の活性化レベルに達した (Fig. 4A)。これは、ヒト細胞株においてエンコードされた変異KRASエピトープの効率的なプロセシングとMHC提示、およびTCR導入KRAS変異特異的レポーター細胞の堅牢かつ標的化された活性化を示している。

in vivo細胞傷害活性と安全性プロファイル: 治療によって増殖したmutKRAS特異的T細胞の機能性を評価するため、交互2ベクター療法後5日目にin vivo細胞傷害性アッセイを実施した。HLA-A11:01トランスジェニックマウス (n=5 mice) では、KRAS G12D/Vパルス標的細胞に対して有意な抗原特異的殺傷が観察され (p < 0.001)、HLA-B07:02トランスジェニックマウス (n=5 mice) では、KRAS G12C/Rパルス標的細胞に対して特異的殺傷が認められた (Fig. 4BおよびSupplementary Fig. 3, p < 0.001)。重要なことに、artPICV-mutKRAS/artLCMV-mutKRAS交互2ベクター療法で増殖したT細胞は、野生型KRASペプチドでパルスした標的細胞に対して特異的な細胞傷害性を示さなかった (Fig. 4B)。これは、本アプローチの良好な安全性プロファイルをさらに裏付けるものである。ベクター投与による死亡例、体重減少、その他の有害事象は研究期間を通じて観察されなかった。G12C単一エピトープベクターによる免疫後に1匹のマウスでG12V交差反応性が観察されたが、野生型KRASへの交差反応は認められなかった。

考察/結論

本研究では、臨床的に検証済みのartARENAプラットフォームを活用し、KRAS変異腫瘍を標的とする「off-the-shelf」共有ネオアンチゲンワクチンの非臨床開発を行った。artPICVに続くartLCMVを用いたarenavirusベースの交互2ベクター療法(同一の最適化された抗原構築を搭載)が、強力なポリ機能性CD8+ T細胞応答を誘導することを実証した。具体的には、KRAS変異特異的IFNγ産生の堅牢な誘導、野生型KRASに対する交差反応性の欠如、およびKRAS変異標的細胞に対するin vivo細胞傷害活性が観察された。このプラットフォームを最も頻繁に変異する発癌性ドライバーの一つに拡張することで、満たされていない重要な医療ニーズに対応し、既存の免疫療法代替手段に対して大きな利点を提供する強力な免疫療法アプローチを提示した。

先行研究との違い: ペプチドやmRNAなどの他の抗原送達システムと比較して、artARENAベクターは抗原提示細胞を効率的に標的化・活性化し、臨床試験で持続的なCD8+ T細胞の増殖とより強力な免疫応答を促進することが示されている Lauterbach et al. Front Oncol 2021。また、単一の特異的HLA対立遺伝子に制限され、複雑な製造プロセスを伴う養子T細胞療法とは対照的に、共有ネオエピトープを標的とするワクチンは「off-the-shelf」ソリューションを提供し、製造を効率化し、より広範でアクセスしやすい臨床応用を可能にする Linette et al. Clin Cancer Res 2024

新規性: 本研究で初めて、最適化されたベクター構築が、単一ネオエピトープベクターで達成されるものと同等のCD8+ T細胞応答を誘導することを示し、ワクチンの設計を簡素化し、複数の製剤の必要性を克服した。さらに、同一のネオエピトープを運ぶカセットを複数化しても、抗原提示や免疫応答は増強されなかった。これは、自己増幅RNAやチンパンジーアデノウイルスを用いた以前の研究で観察された結果 Rappaport et al. Nat Med 2024 と一致しており、本ベクター設計が堅牢なT細胞誘導に最適化されていることを確認するものである。

臨床応用: 本ワクチンはIND取得済みであり、臨床試験 (HB-703 / HB-704) が計画されている。KRAS変異特異的T細胞応答が腫瘍退縮と長期生存にどのように変換されるかを評価することは、特にKRAS変異腫瘍の免疫抑制的な微小環境を考慮すると、極めて重要である。チェックポイント阻害剤などの併用戦略の評価は、artARENAの臨床的有効性を高める可能性がある。本技術のさらなる開発は、KRAS駆動型腫瘍を有する患者に対する強力な新規免疫療法選択肢を提供する可能性がある。

残された課題: 本研究は有望な結果を示したが、いくつかの限界も考慮すべきである。主要な限界は、ヒトHLAトランスジェニックマウスモデルに依存している点である。これらのモデルはHLA特異的免疫応答の評価に有用であるものの、マウスの内因性抗原プロセシングおよび提示機構を保持し、マウスMHC-Iも発現している。野生型CB6F1マウスの対照を含めることで、厳密なヒトHLA制限の証明はさらに強化されるが、HLA-A11:01およびHLA-B07:02に一致するペプチド結合特異性プロファイルによるHLA制限応答の以前の特性評価 Choi et al. Cell Rep Methods 2021、および複数の野生型系統におけるKRAS変異特異的応答の欠如によって、この限界は軽減される。また、エンコードされた全てのKRASネオアンチゲンが使用したマウスモデルで検出可能な免疫応答を誘発したわけではなく、特にHLA-B07:02マウスではKRAS変異間で免疫応答の大きさにばらつきが見られた。これはエピトープ免疫優性 Burger et al. Cell 2021 を示唆する可能性もあるが、単一エピトープベクターを用いた応答の欠如は、ヒトKRAS由来エピトープの内因性プロセシングの非効率性または変化が原因である可能性が高い。この文脈では、KRAS G13Dなどの特定のエンコードされたネオアンチゲンに対する検出可能な応答の欠如も、固有の免疫原性の欠如よりも、最適なプロセシングと提示の欠如に起因すると考えられる。抗原プロセシングおよび提示機構における異種間不適合性は、一部のHLA制限エピトープの提示を妨げたり歪めたりする可能性がある Street et al. Immunology 2002。一方で、HLA-B07:02トランスジェニック動物の一部でKRAS G12C特異的T細胞応答を同定した。これは以前に報告されていないHLA/エピトープの組み合わせであるが、Bear et al. Nat Commun 2021 はKRAS G12C10-19ペプチドがHLA-B*07:02に高い親和性で結合することを示しており、細胞表面提示のメカニズム的妥当性を提供している。これは本ワクチンのHLAランドスケープを拡大する可能性があるが、HLA/エピトープ相互作用の複雑さと不完全な理解も浮き彫りにする。今後の検討課題として、PBMCを用いた免疫ペプチドミクス、HLA適合KRAS変異腫瘍チャレンジモデル、およびチェックポイント阻害剤との併用評価が必要である。

方法

本研究では、まずTCGA (The Cancer Genome Atlas)、Cerami et al. CancerDiscov 2012 および Gao et al. SciSignal 2013 で記述されたcBioPortal for Cancer Genomics、およびICGC (International Cancer Genome Consortium) データベースの包括的な解析と文献レビューを実施し、KRAS変異を有する患者における高頻度変異として、KRAS G12D、G12V、G12C、G12R、G13Dの5つのホットスポット変異を選定した。これらの変異は、膵臓癌の95%、大腸癌の74%、肺癌の83%をカバーすることが確認された。

次に、エンコードされる抗原構築の最適化を行った。in silico予測アルゴリズムneoIM Pfitzer et al. 2022 を用いて、各KRASエピトープに対応する18-merの最適な抗原配列を選定した。このアルゴリズムは、(1) HLAクラスI提示および免疫原性ポテンシャル、(2) プロテアソーム切断部位の最適化、(3) 非標的免疫応答やジャンクションエピトープ形成の最小化に基づいて構築を評価した。また、ジャンクションエピトープの形成を抑制するためにリンカー配列の有無を検討し、リンカーありとリンカーなしの2種類の構築を設計した。これらの抗原構築は、ヒトプロテオームに対してスクリーニングされ、野生型KRASエピトープとの一致がないことを確認し、潜在的な交差反応性を排除した。

ベクターは、LCMV cl13 (糖タンパク質 (GP) はLCMV-WE株由来) およびPICV p18を基盤とする複製能を有する弱毒化ベクターとして生成された。これらのベクターは、Lセグメントと、GPまたは核タンパク質 (NP) およびトランスジーンをコードする重複Sセグメントを含むように設計された (Fig. 1)。単一のKRASネオエピトープをコードするartPICVおよびartLCMVベクターも対照として作製された。

免疫原性評価のため、CB6F1-Tg(HLA-A11:01/H2-Kb) および CB6F1-Tg(HLA-B07:02/H2-Kb) マウスが使用された。これらのマウスは、選択されたKRAS変異エピトープを提示することが以前に示されているヒトHLAクラスI対立遺伝子を発現する。ナイーブマウスに、artPICV-mutKRASまたはartPICV-mutKRAS-linkerを単回静脈内投与し、21日後にartLCMV-mutKRASまたはartLCMV-mutKRAS-linkerを単回静脈内投与する交互2ベクター療法を実施した。投与後5日目に脾細胞を採取し、以下の評価を行った。

  • IFNγ ELISpot: mutKRASペプチド、野生型KRAS、または無関係なペプチドでex vivo刺激後のIFNγ産生を測定した。陽性応答は、1×10⁶細胞あたり500 SFU以上と定義された。
  • 細胞内サイトカイン染色 (ICS): フローサイトメトリーにより、IFNγ、TNFα、CD107aの発現を解析し、mutKRAS特異的CD8+ T細胞のポリ機能性を評価した。
  • in vivo細胞傷害性アッセイ: CFSE/CTVで標識したペプチドパルス脾細胞を養子移入し、in vivoでの抗原特異的殺傷を評価した。KRASネオエピトープをカバーする10-merペプチドでパルスした標的細胞と、野生型KRASペプチドでパルスした標的細胞に対する殺傷を比較した。
  • レポーターアッセイ: ヒトK562細胞を人工抗原提示細胞 (aAPC) として用い、artPICV-mutKRASまたはartLCMV-mutKRASで感染させた後、既報のKRAS変異特異的TCRを発現するJurkat NFκB::eGFPモノレポーター細胞と共培養し、ヒトTCR活性化を評価した。

統計解析には、ELISpotデータに対してKruskal-Wallis検定とDunnの多重比較検定を、レポーターアッセイにはBrown-ForsytheおよびWelchの一元配置ANOVAとDunnettのT3多重比較検定を、in vivo細胞傷害性アッセイにはKruskal-Wallis一元配置ノンパラメトリックANOVAとDunnの事後検定を用いた。統計的有意水準はp < 0.05に設定された。動物実験は、ウィーン獣医局承認の動物プロトコルに従って実施された。