CCND1 (Cyclin D1)

一行要約

CCND1 は G1 期の cyclin D1 をコードし、CDK4/6 と複合体を形成して RB をリン酸化し E2F 依存的な G1/S 移行を駆動する細胞周期推進因子。11q13 増幅や過剰発現で多くの上皮性腫瘍 (扁平上皮癌を含む肺がん) の oncogene として働き、CDK4/6 阻害感受性を規定する CDK4-6-RB-cyclin D 軸の中心因子として wiki に登場する。

主要エビデンス

メカニズム

CCND1 は分裂促進シグナル (RAS/MAPK, PI3K) で転写・安定化され、CDK4/6 と結合して holoenzyme を形成、RB を部分リン酸化して E2F を遊離し G1/S 移行を進める。同時に CDK4/6-cyclin D は p21/p27 を隔離して CDK2-cyclin E を活性化する。GSK3β 依存リン酸化と SCF ユビキチン化で分解される。11q13 増幅・3’UTR 変異・転座 (CCND1-IGH 等) は cyclin D1 過剰蓄積を起こし RB 経路を恒常活性化する。

臨床位置づけ

cyclin D1 過剰発現/CCND1 増幅は CDK4/6 阻害剤感受性 (機能的 RB 保持が前提) や予後と関連する biomarker 候補で、乳癌で確立した CDK4/6 阻害の適応拡大が固形腫瘍で検討される。肺がんでは SMARCA4 欠失や扁平上皮癌の cyclin D-CDK4/6-RB 軸を狙う併用試験の根拠となるが、単独承認標的にはなっていない。

Open Questions

  • CCND1 増幅/cyclin D1 過剰発現が肺がんで CDK4/6 阻害応答を予測するか
  • cyclin D1 過剰腫瘍の RB 状態・co-alteration による感受性層別化