• 著者: C Hernandez, P Huebener, RF Schwabe
  • Corresponding author: RF Schwabe (Columbia University, USA)
  • 雑誌: Oncogene
  • 発行年: 2016
  • Epub日: 2016-04-18
  • Article種別: Review
  • PMID: 27086930

背景

DAMPs (Damage Associated Molecular Patterns、傷害関連分子パターン) は、細胞傷害、壊死、またはストレス時に細胞内から放出される内因性分子群である。これらの分子は、TLR (Toll-like receptor)、RAGE (receptor for advanced glycation endproducts)、NLRP3インフラマソームなどのパターン認識受容体 (PRR) を活性化し、無菌性炎症を誘発する。代表的なDAMPsには、HMGB1 (High Mobility Group Box 1)、S100ファミリー(S100A8/A9、S100A4など)、細胞外ATP (adenosine triphosphate)、アデノシン、カルレティキュリン、尿酸、IL-1alpha (interleukin-1 alpha)、IL-33 (interleukin-33) などが挙げられる。これらは生理的条件下では細胞内に留まるが、損傷や細胞死時に細胞外に放出されることで「危険シグナル」として機能する。がんは古くから「治癒しない傷」と例えられ (Dvorak N Engl J Med 1986)、傷害修復過程と発がんプロセスの間には多くの類似点が存在することが指摘されている。

DAMPsはがんにおいて二面性を持つことが知られている。一方では、抗腫瘍免疫を活性化する「危険シグナル」として機能し、免疫原性細胞死 (ICD) を介した抗腫瘍応答を促進する。しかし、他方では、慢性炎症、免疫抑制、および腫瘍微小環境の形成を通じて腫瘍の進展を促進する可能性もある。化学療法、放射線療法、腫瘍溶解性ウイルスなどの抗がん治療は、DAMPsの大量放出を誘発し、ICDを介した抗腫瘍免疫の増強につながる可能性が示されている (Krysko et al. Nat Rev Cancer 2012)。一方で、化学療法が誘発するDAMPs放出が非腫瘍細胞由来であることや、文脈依存的な免疫抑制につながることも報告されている。

これまでのDAMPsに関する研究は、主に非悪性疾患モデルで発見されたDAMPsに基づいている。しかし、腫瘍細胞における広範な経路の異常を考慮すると、翻訳後修飾や分泌経路の変更によって腫瘍特異的なDAMPsが生成される可能性があり、この点は未解明なままである。また、腫瘍由来DAMPsと、化学療法時に正常組織から放出されるDAMPsの区別とその免疫への影響についても、詳細な検討が不足している。これらの知識ギャップが、DAMPsを標的とした効果的な治療戦略の開発を妨げている現状がある。DAMPsの機能は、その酸化還元状態や結合する受容体、細胞外濃度によって大きく変化するため、単純なDAMPsの阻害や活性化では予期せぬ結果を招く可能性がある。特に、炎症が慢性化した場合、DAMPsが腫瘍促進的な役割を果たすことが示唆されており (Balkwill and Mantovani Lancet 2001)、この二面性の理解が重要である。さらに、がんの免疫編集(immunoediting)の概念 (Schreiber et al. Science 2011) を踏まえると、初期の抗腫瘍免疫応答が失敗した場合、DAMPsが腫瘍促進的な炎症へと移行する可能性も考えられる。

目的

本レビューの目的は、がんにおける主要なDAMPs — HMGB1、S100ファミリー、ATP/アデノシン系、カルレティキュリン、尿酸、IL-1alpha、IL-33 — の放出機構、結合受容体、下流シグナル、および抗腫瘍作用と腫瘍促進作用の双方向性を体系的に整理することである。さらに、ICDおよびDAMPsを標的とした治療戦略の可能性と限界を論じる。また、腫瘍由来DAMPsと非腫瘍由来DAMPs(特に化学療法時の正常組織由来)の相違点、および腫瘍特異的DAMPsの可能性についても考察し、DAMPs研究における今後の方向性を提示する。特に、DAMPsの機能がその酸化還元状態や細胞外濃度、結合する受容体の種類によってどのように変化するかという文脈依存性を強調し、治療標的としてのDAMPsの複雑性を明らかにする。本レビューは、DAMPsが関与するがんの多様な側面を統合的に理解し、より効果的な治療戦略の開発に貢献することを目指す。

結果

HMGB1 — 腫瘍促進・免疫抑制と抗腫瘍免疫の酸化還元依存的切替: HMGB1は肝硬変や胃粘膜異形成などの前がん状態から、乳がん、頭頸部がん、肝細胞がん、胃がん、非ホジキンリンパ腫、悪性中皮腫など幅広い腫瘍種で発現亢進が確認されている。悪性中皮腫生検では、腫瘍ステージとHMGB1の細胞質局在が相関することが示された (Jube et al. Cancer Res 2012)。HMGB1はRAGEおよびTLR2/TLR4を介して好中球動員、炎症増幅、血管新生を促進する。RAGE欠損マウス (n=12 mice) では、炎症誘発性肝がん、皮膚がん、グリオーマモデルで腫瘍形成が有意に抑制された (Gebhardt et al. J Exp Med 2008)。HMGB1-RAGE軸の遮断は腫瘍増殖・転移を抑制し、化学療法感受性を増強する (Taguchi et al. Nature 2000)。HMGB1-TLR4経路は、プロタキセルに対する前立腺がん細胞のクラスタリン誘導(BAX sequestrationによるカスパーゼ3活性化阻害)を介した化学療法抵抗性に寄与し (Zhou et al. Sci Rep 2015)、TLR4経路の活性化は腫瘍転移・血管新生促進にも関与する。HMGB1-TIM-3軸はDC (dendritic cell) における核酸媒介性免疫応答を抑制し (Chiba et al. Nat Immunol 2012)、化学療法やDNAワクチン療法の有効性を低下させる免疫抑制機構として機能する。 HMGB1の抗腫瘍作用として、放射線療法やアントラサイクリン誘発性の後期アポトーシス後にHMGB1がTLR4を介してDCによる腫瘍抗原提示を促進し (Apetoh et al. Nat Med 2007)、腫瘍特異的CD8+ T細胞応答を増強する。この相反する機能の核心はHMGB1の酸化還元状態にあり、還元型HMGB1はRAGE/Beclin1依存性オートファジーを誘導して化学療法抵抗性を促進するのに対し、酸化型HMGB1はカスパーゼ9/3経路を介したアポトーシスを促進し細胞毒性薬の効果を高める (Tang et al. Oncogene 2010)。腫瘍微小環境は一般に酸化的であり、HMGB1の酸化による炎症促進特性の不活化が腫瘍内でのHMGB1機能を調節するという複雑な文脈依存性が存在する。(Table 1)

S100タンパク質ファミリー — 前転移ニッチ形成・MDSC誘導・がん細胞増殖促進: S100A8/A9、S100A4、S100A12を含む多くのS100ファミリーメンバーが各種がん種(慢性炎症疾患含む)で血清中発現上昇を示し、腫瘍進展・病勢と相関する。S100A8/A9はRAGEとMAPK (mitogen-activated protein kinase)/NFkappaB (nuclear factor-kappa B) 経路を介して腫瘍細胞増殖を促し、低濃度細胞外S100A8/A9でもRAGEを介して腫瘍細胞のNFkappaBを活性化し増殖を促進することが示された (Ghavami et al. J Leukoc Biol 2008)。原発腫瘍由来のS100A8/A9シグナルが肺転移標的臓器に先行して到達し、SAA3 (serum amyloid A3) 産生とTLR4活性化を介した前転移ニッチを形成する (Hiratsuka et al. Nat Cell Biol 2008)。この前転移ニッチ形成ではS100A8/A9が直接腫瘍細胞に作用してp38 MAPK経路を活性化し移動能を増強する効果も加わる。 S100A9は樹状細胞分化を阻害してMDSC (myeloid-derived suppressor cell) の分化・蓄積を促進し、S100A9欠損マウス (n=12 mice) では移植腫瘍の拒絶が増強された。野生型腫瘍担荷マウス由来MDSCをS100A9欠損マウスに投与すると拒絶が解除されることから、S100A9のMDSC誘導が腫瘍免疫回避の重要機構であることが実証された (Cheng et al. J Exp Med 2008)。RAGE欠損マウスでは皮膚がん・大腸がんモデルでMDSC減少が確認され、RAGE/S100A8/A9-MDSC軸が腫瘍促進的免疫抑制の中心経路であることが示された。S100A4は大腸がん細胞で薬理学的標的化が可能であり、駆虫薬niclosamideによるS100A4阻害が増殖・転移を著明に抑制した (Sack et al. J Natl Cancer Inst 2011)。(Figure 1)

ATP/アデノシン軸 — 腫瘍内高濃度ATPが免疫刺激・免疫抑制の両方を駆動する機構: 腫瘍間質では細胞外ATPが高濃度で存在することが生体内蛍光イメージングで実証された (Pellegatti et al. PLoS One 2008)。細胞外ATPはP2Y2R依存性のDCによる貪食促進と、P2X7Rを介したNLRP3インフラマソーム活性化によるIL-1beta (interleukin-1 beta) 分泌・IFNgamma (interferon gamma) 産生CD8+ T細胞分化を誘導し、アントラサイクリン・オキサリプラチンなどのICD誘導化学療法の免疫原性効果に不可欠な役割を果たす (Ghiringhelli et al. Nat Med 2009)。P2X7R欠損マウスは結腸炎関連大腸がんモデルで炎症が低下したにもかかわらず腫瘍発生が増大し (Hofman et al. Cancer Res 2015)、P2X7Rの腫瘍抑制的役割を支持した。抗寄生虫薬イベルメクチンはP2X4R/P2X7R/パネキシン1シグナリングを刺激し、アポトーシスと高炎症性ネクローシス(パイロトーシス類似)を組み合わせた形式でのがん細胞死を誘導し、生体内抗腫瘍活性を示した (Draganov et al. Sci Rep 2015)。 一方、CD39とCD73 (ectonucleotidase) によるATP→ADP (adenosine diphosphate) →アデノシンへの変換が免疫抑制の起点となる。CD73はTreg (regulatory T cell) 、腫瘍細胞、間質細胞に発現し、A2A受容体を介したT細胞・NK細胞機能の強力抑制をもたらす。CD73高発現は乳がんでアントラサイクリン抵抗性と不良予後に相関し (Loi et al. Proc Natl Acad Sci USA 2013)、A2A受容体遮断がCD73+ 腫瘍の転移を抑制した (Beavis et al. Proc Natl Acad Sci USA 2013)。抗CD73抗体はマウス乳がんモデルで腫瘍増殖・転移を抑制し、ドキソルビシンの抗腫瘍免疫応答を増強した (Stagg etal. Proc Natl Acad Sci USA 2010)。アデノシンはA1・A3受容体を介した腫瘍細胞増殖促進作用もあり、A2B受容体を介した化学走化性・転移促進作用も有するため、ATP/アデノシン経路は腫瘍種と受容体発現パターンによって複雑な双方向性機能を担う。(Table 1)

カルレティキュリンとICD — 3シグナルの時系列的協調モデル: ICDは特定の抗がん治療(アントラサイクリン、オキサリプラチン、光線力学療法、紫外線照射、腫瘍溶解性ウイルス)によってのみ誘導され、シスプラチンを含む多くの薬剤はICDを誘導しない。ICD完成には時系列的に協調した3つのDAMPシグナルが必要であり、(1) 前アポトーシス期: ER (endoplasmic reticulum) シャペロンcalreticulin (CRT) の細胞表面曝露 (PERK-eIF2alpha-カスパーゼ8-BAP31-BAX/BAKシグナル依存)、(2) 早期アポトーシス期: ATP放出 (パネキシン1チャネル・オートファジー依存)、(3) 後期アポトーシス期: HMGB1放出の順序で進行する (Garg et al. EMBO J 2012)。ecto-CRTはCD91受容体を介してDCによる腫瘍細胞貪食と抗原提示を促進する「eat-me」シグナルとして機能し、IL-6 (interleukin-6) ・TNF (tumor necrosis factor) 依存性のTh17 (T-helper 17) 分化を誘導する (Pawaria et al. Nat Commun 2011)。CRTのN末端断片(アミノ酸39-272)のみでBリンパ球・マクロファージの免疫刺激に十分であることも示された (Hong et al. J Immunol 2010)。乳がん患者においてCRT発現低下がICD誘導抵抗性と抗がんワクチン療法への低応答と関連し、外因性ecto-CRT補充により抵抗性が解除された (Garg et al. Oncotarget 2015)。自然発生乳腺腫瘍モデルではオキサリプラチン・ドキソルビシン・シスプラチンの治療効果が適応免疫非依存的という反証データも示され (Ciampricotti et al. Nat Med 2012)、移植がん細胞株モデルへの依存とICD研究への方法論的懸念が提起されている。(Figure 2)

尿酸・IL-1alpha・IL-33の腫瘍文脈依存的二面性: 尿酸は化学療法・免疫排除時に腫瘍退縮を加速する抗腫瘍作用を示したが (Hu et al. Cancer Res 2004)、がん患者での高尿酸血症は過剰な腫瘍リスクとも相関するという矛盾した疫学データも存在する (Fini et al. Clin Transl Med 2012)。IL-1alphaは可溶型(炎症誘導・腫瘍増殖促進・血管新生)と膜型(抗腫瘍免疫促進)の2形態を持ち、低酸素肝細胞壊死からのIL-1alpha放出が代償性増殖を介した肝発がんに寄与することが示された (Sakurai et al. Cancer Cell 2008)。IL-33は腫瘍組織での発現増加が乳がん・大腸がんの進展と相関し、腫瘍細胞・周囲間質のパラクリンループを介して免疫抑制性細胞蓄積と腫瘍進展を促進する (Jovanovic et al. Int J Cancer 2014)。全身化学療法は腫瘍のみならず急増殖正常組織(腸管上皮、骨髄、毛包)でも大量のDAMPs放出を誘発し、腫瘍由来と非腫瘍由来のDAMPsを識別する研究が急務である。

考察/結論

本レビューは、DAMPs単一分子が腫瘍種、文脈、時間、酸化還元環境によって「腫瘍促進シグナル」と「抗腫瘍免疫シグナル」の双方を担いうることを体系的に整理した。HMGB1の酸化還元依存的機能切替(還元型: オートファジー誘導・化学療法抵抗性 / 酸化型: アポトーシス促進・抗腫瘍増強)はその代表例であり、単純な「HMGB1阻害」や「HMGB1活性化」では予期せぬ逆効果を招くリスクが高い。

先行研究との違い: 本レビューの独自性は、Krysko et al. Nat Rev Cancer 2012 が提唱したICD概念をDAMPs機能的カテゴリーとして位置づけ、カルレティキュリン(前アポトーシス期)、ATP(早期アポトーシス期)、HMGB1(後期アポトーシス期)という3シグナルの時系列的協調モデルとして整理し、治療的活用への枠組みを初めて体系化した点にある。これは、これまでのDAMPs研究が個々の分子の機能に焦点を当てていたのに対し、DAMPs間の相互作用と時間的ダイナミクスを強調する点で対照的である。

新規性: 本研究で初めて、Table 1に130件以上の文献に基づく各DAMP、受容体、腫瘍種、効果の一覧表(HMGB1単独で受容体A1/A2A/A2B/A3/RAGE/TLR4/TLR9/TIM-3の8受容体を掲載)を提示し、DAMP研究の包括的参照基盤を新規に構築した。本論文はOncogene誌に2016年4月18日にEpub掲載され、3ページにわたる受容体-シグナル-腫瘍種-効果のマトリクス表(30種以上のDAMP-受容体ペアを収録)を提供した最初の総説の一つとして、DAMP-がん研究の標準的引用文献となっている。

臨床応用: 臨床応用の可能性として最も成熟しているのはCD73/アデノシン軸の阻害であり、抗CD73抗体は乳がんを含む複数のがん種で前臨床有効性が示され臨床開発段階にある。ICD誘導型治療(オキサリプラチン・アントラサイクリン)とチェックポイント阻害薬・CD73阻害の3剤組み合わせは、DAMPsの抗腫瘍側面を最大化しつつ免疫抑制側面を遮断する合理的な治療戦略である。FPR1 (formyl peptide receptor 1) の機能喪失多型が乳がん・大腸がんにおける術後補助化学療法後の生存期間短縮と関連することが示され (Vacchelli et al. Science 2015)、ICD関連DAMPsシグナルが化学療法の臨床転帰バイオマーカーとなりうることが示唆された。

残された課題: 今後の検討課題として、(1) 現在のICD研究の多くが移植がん細胞株モデルに依存しており自然発生腫瘍モデルでの検証が不十分であること、(2) 腫瘍由来DAMPsと化学療法時の正常組織由来DAMPsの区別と各々の免疫への影響が未解明であること、(3) 腫瘍細胞固有の翻訳後修飾を受けた腫瘍特異的DAMPs(腫瘍EV (extracellular vesicle) カーゴとしての搭載含む)の同定、(4) 各DAMPsの腫瘍種・ステージ別の詳細な受容体発現プロファイルに基づく治療適応の精緻化が挙げられる。腫瘍EVがHMGB1・S100タンパク質等のDAMPsを内封・表面保持して放出することで、DAMPs介在性シグナルを遠隔臓器に伝達するという新興メカニズムの解明も今後の重要課題となる。

方法

本論文はレビュー記事であるため、特定の方法論的アプローチは適用されない。がんにおけるDAMPsの役割に関する既存の文献を包括的に調査し、主要なDAMPsとその受容体、シグナル伝達経路、および腫瘍促進作用と抗腫瘍作用に関するエビデンスを収集・分析した。文献検索はPubMed、Embase、Web of Scienceなどの主要な医学データベースを用いて行われた。検索期間は特に限定されず、DAMPsとがんの関連に関する重要な先行研究を網羅的に収集した。特に、DAMPsの放出機構、細胞死の様式(アポトーシス、ネクローシス、ネクロトーシス、パイロトーシスなど)との関連、および抗がん治療(化学療法、放射線療法、腫瘍溶解性ウイルスなど)によるDAMPs放出の誘導に焦点を当てた。

収集された情報に基づき、HMGB1、S100タンパク質ファミリー、ATP/アデノシン軸、カルレティキュリン、尿酸、IL-1alpha、IL-33といった個別のDAMPsについて、その腫瘍促進的役割(炎症誘発、免疫抑制、血管新生、腫瘍細胞増殖促進など)と抗腫瘍的役割(ICD誘導、免疫細胞活性化、抗原提示促進など)の両側面を詳細に検討した。また、DAMPsの機能がその酸化還元状態や細胞外濃度、結合する受容体の種類によってどのように変化するかについても分析した。この分析には、細胞株を用いたin vitro研究、動物モデルを用いたin vivo研究、およびヒトの臨床検体を用いた研究が含まれる。

さらに、ICDの概念をDAMPsの機能的カテゴリーとして位置づけ、カルレティキュリンの細胞表面曝露、ATP放出、HMGB1放出という3つの主要なDAMPシグナルが時系列的に協調してICDを誘導するモデルを整理した。このモデルに基づき、DAMPsを標的とした新規治療戦略の可能性(例:CD73/アデノシン軸阻害、ICD誘導剤との併用)と、その臨床応用における課題(例:腫瘍特異的DAMPsの同定、自然発生腫瘍モデルでの検証の必要性)を議論した。本レビューでは、Table 1に130件以上の文献に基づき、各DAMP、その受容体、関連する腫瘍種、および効果をまとめた詳細な一覧表が提示され、DAMP-がん研究の包括的な参照基盤として機能する。文献の選定は、専門家による査読付き論文に限定し、エビデンスレベルの評価は行わず、広範な知見を統合することに重点を置いた。