- 著者: Catherine Alix-Panabières, Klaus Pantel
- Corresponding author: Klaus Pantel (Department of Tumor Biology, University Medical Center Hamburg-Eppendorf, Hamburg, Germany); Catherine Alix-Panabières (Laboratory of Rare Human Circulating Cells, University Medical Center, Montpellier, France)
- 雑誌: Nature Reviews Clinical Oncology
- 発行年: 2014
- Epub日: 2014-01-07
- Article種別: Review
- PMID: 24445517
背景
循環腫瘍細胞 (circulating tumour cells: CTC) は、転移形成の前駆体として長年注目されてきた。1869年にAshworthによって初めて記載されて以来、CTC研究は急速に進展し、2014年6月時点でPubMedには「circulating tumor cell」に関連する論文が15,190件以上収録され、2013年には週平均20報の新規論文が発表される活発な研究分野を形成している。CTCは、ClinicalTrials.govに登録された270以上の臨床試験でバイオマーカーとして利用されており、その臨床的有用性への期待は高い。特に、EpCAM親和性に基づいたCellSearchシステムは、2004年に米国FDAの承認を受け、転移性乳癌、前立腺癌、大腸癌において予後予測マーカーとしての臨床的意義が確立されたと報告されている。例えば、転移性乳癌患者を対象とした大規模なプール解析では、CTC数が多いほど予後が不良であることが示されている (Zhang et al. 2012)。
しかし、CTC研究には依然として多くの課題が残されている。CTCは末梢血10 mL中に1〜10個程度と極めて希少であり、白血球比で10⁻⁶〜10⁻⁷レベルの低濃度であるため、高感度かつ高特異的な検出が困難である。さらに、上皮間葉転換 (EMT) を経た腫瘍細胞は、従来のEpCAMなどの上皮マーカーの発現を低下させるため、既存の検出技術では見逃される亜集団が存在する。このことは、CTCの生物学的異質性が非常に大きいことを示唆しており、「どのCTCが真に転移を引き起こすのか」「どのようにCTCを効率的に単離・解析するのか」「CTC情報を治療選択にどのように活用できるのか」といった根本的な問いが未解明なままである。
CTC検出アッセイは、タンパク質発現ベース、物理的特性ベース、機能的アッセイなど多種多様な原理に基づいて開発されており、その多様性が研究コミュニティに混乱を招いている状況である。例えば、RT-PCRベースの検出法では、標的遺伝子の低レベルな異所性発現が偽陽性につながる可能性が指摘されている (Zippelius et al. 1997)。また、CTCの半減期は乳癌患者で1〜2.4時間と推定されており (Meng et al. 2004)、体内のどこかの腫瘍組織から数時間ごとに補充されているという動的な状態にあるため、単一時点でのCTC測定が腫瘍全体の特性を正確に反映しているかという疑問も残されている。これらの課題を克服し、CTC研究の概念的枠組みを整理し、将来の方向性を示すことが喫緊の課題として認識されている。特に、CTCの分子・機能的特性に関する理解は依然として不足しており、この知識ギャップを埋めることが、臨床応用を加速させる上で重要である。
目的
本レビューは、循環腫瘍細胞 (CTC) 研究の最前線における現状と課題を体系的に整理し、今後の研究方向性を提案することを目的とする。具体的には、以下の4つの主要な観点からCTC研究の概念的枠組みを構築する。
- 検出・濃縮・特性解析技術の体系的整理: EpCAM依存型および非依存型検出技術、ならびにCTCの分子・機能的特性解析手法の現状と限界を詳細にレビューする。
- CTCの生物学的異質性の解明: 上皮間葉転換 (EMT)、がん幹細胞性、および転移開始細胞 (metastasis-initiating cells: MICs) の概念を定義し、CTCサブポピュレーションの多様性を議論する。
- 臨床試験での有用性検証の現状: 主要な臨床試験(SWOG S0500、METABREASTなど)におけるCTCの臨床的意義と、その結果から得られる教訓を評価する。
- 精密治療への応用可能性と残課題の提示: CTCの分子解析に基づく治療抵抗性メカニズムの解明、個別化医療への応用可能性、および将来の研究が取り組むべき残された課題を提示する。
これらの目的を達成することで、CTC研究の動的な分野における混乱を解消し、より効率的かつ効果的な研究開発を促進するための指針を提供することを目指す。
結果
EpCAMベースCTC検出の標準化と限界: CellSearchシステムは、EpCAM+CK+CD45-細胞をCTCと定義し、転移性乳癌では7.5 mL血液中5個以上、大腸癌・前立腺癌では3個以上を予後不良マーカーとしてFDA承認されている。Cristofanilli et al. (2004) の転移性乳癌患者177名を対象とした試験では、CTC高値群の無増悪生存期間 (PFS) が2.7ヶ月と低値群の7.0ヶ月に対して有意に短く (HR 1.89, 95% CI 1.30-2.74, p=0.0002)、全生存期間 (OS) も10.1ヶ月対18ヶ月以上と不良であった (p=0.0002)。de Bono et al. (2009) の前立腺癌試験でもCTCは独立した予後因子として確立された (HR 2.2, 95% CI 1.6-3.0, p<0.001)。しかし、肺癌、メラノーマ、グリオーマなどEpCAM低発現腫瘍ではCellSearchの感度が不十分であり、EMTによってEpCAMマーカーを失う間葉系CTCを見逃すという根本的な限界がある。また、良性大腸疾患患者でもEpCAM+上皮細胞が検出される偽陽性問題も報告されている (Pantel et al. 2012)。CTCは血液中での半減期が乳癌患者では1〜2.4時間と推定されており (Meng et al. 2004)、体内のどこかの腫瘍組織から数時間ごとに補充されているという動的平衡状態にある。CellCollector® (Gilupi) は、末梢腕静脈内に30分装着する間に1.5リットルの血液をフィルタリングし、EpCAM抗体でCTCを捕捉するin vivoデバイスであり、早期癌での微量CTC検出に対応しようとする新技術の一例である (Saucedo-Zeni et al. 2012)。これらの検出技術の分類はFigure 1に示されている。
EMTとCTCサブポピュレーションの異質性: CTCは、上皮型 (CK+EpCAM+)、二相型 (CK+EpCAM+Vimentin+)、間葉型 (Vimentin+/N-cadherin+) の混在集団を形成する。Yu et al. (Science 2013) は転移性乳癌において、間葉系CTCの比率が疾患進行および治療耐性と相関することを示した。CTC microemboli (CTM) は単一CTCに比べて血行性転移効率が23〜50倍高いことが報告されている (Hou et al. 2011)。骨転移、脳転移、肺転移ごとに特異的なCTC表現型が存在することが示唆されており、例えば脳転移CTCはHER2+EGFR+HPSE+NOTCH1+EPCAM-の特異的シグネチャーを持つことが報告された (Zhang et al. 2013)。EMT関連転写因子 (SNAI1/SNAIL、SNAI2/SLUG、TWIST、ZEB1、ZEB2、TCF3) はE-cadherinの発現を抑制し、移動・浸潤能、アノイキス耐性、アポトーシス耐性を付与する。一方で、「EMTに固定された間葉型CTCは転移巣を形成できない」という逆説的知見も示されており (Ocana et al. 2012)、上皮型と間葉型の中間フェノタイプを持つ高い可塑性の細胞こそが転移形成能を有するMIC (metastasis-initiating cells) である可能性が高いと考察された。CTCの細胞的および分子学的特性の概念図はFigure 3に示されている。
Metastasis-Initiating Cells (MICs) の同定と機能的特性: Baccelli et al. (Baccelli et al) は、NSGマウスへの患者CTC異種移植実験において、肺転移を形成できるCTCがCD44+CD47+MET+EPCAM-lowという表現型を持ち、転移性乳癌CTC中の約5%を占めることを同定した。MIC countの増加は骨転移、肝転移、多発転移と相関し、これらのMICが真の転移前駆細胞として機能することが示された。小細胞肺癌 (SCLC) では、化学療法感受性・耐性を問わず患者CTCが免疫不全マウスで腫瘍を形成し (CTC-derived explants)、これらは提供患者のプラチナ+エトポシド治療への反応を鏡映するという画期的所見が報告された (Hodgkinson et al. 2014)。ただし、このin vivoアッセイは7.5 mLの血液中1,000細胞以上の高CTC数を必要とし、一部の患者でのみ達成可能である。乳癌CTCのサブセットはCD44+CD24-/low ALDH1+というがん幹細胞表現型を示し、幹細胞増殖因子FGF2を分泌する (Alix-Panabieres et al. 2007)。骨髄DTCsとの関連では、転移性乳癌のみならず非浸潤性乳管癌 (DCIS) 患者の骨髄にもDTCが検出されており (Husemann et al. 2008)、血行性播種が早期から起こることを示唆する。早期乳癌術後のDTC陽性例ではDFSのハザード比が約2〜3倍に上昇するという複数試験のデータが蓄積されている。
物理的特性ベース非EpCAM検出技術: 腫瘍細胞は一般に白血球よりサイズが大きく (>8 μm)、変形能が低いという物理的特性を利用して、ISET、ScreenCell、CellSieve、Parsortixなどのメンブレンフィルトレーション法が開発された (Lin et al. 2010)。DEP-FFF、マイクロポストアレイチップ、慣性マイクロ流体 (CTC-iChip) などの次世代デバイスは、CTC回収率70〜90%、純度は数倍向上を達成した (Ozkumur et al. 2013)。ルーカフェレーシスは複数リットルの血液から単核球とCTCを一括採取する標準臨床法であり、非転移性癌患者の単一サンプルから中央値7,500個のCTCを回収した報告がある (Fischer et al. 2013)。ただし、血液採取より侵襲的で時間を要するという課題がある。CTC検出技術の分類はFigure 2に示されている。
単一CTC解析による治療抵抗性機構の解明: CTCソーティング後の全ゲノム/全エクソーム解析 (WGA→WGS/WES)、single-cell RNA-seqによりCTCのクローン構造、ドライバー変異、経路変化を直接解析可能となった。前立腺癌CTCでは、去勢抵抗性前立腺癌 (CRPC) の30〜38%でAR遺伝子座増幅が検出され (Shaffer et al. 2007)、AR変異も報告されている (Jiang et al. 2010)。乳癌ではHER2過剰発現CTCがHER2-原発腫瘍患者の最大30%に出現するという不一致が確認されており (Fehm et al. 2010)、この知見からラパチニブ (DETECT-III試験: NCT01619111) やトラスツズマブ (TREAT-CTC試験: NCT01548677) による治療が評価されている。大腸癌CTCでは、単一細胞解析によりKRAS変異の高いinter/intra-patient不均一性が明らかとなり (Gasch et al. 2013)、早期のKRAS変異CTC検出が治療ガイドに役立つ可能性がある。例えば、Maheswaran et al. NEnglJMed 2008では、肺癌におけるEGFR変異のCTCでの検出が報告されており、治療標的の同定に貢献している。
臨床試験での有用性検証: SWOG S0500とMETABREAST: SWOG S0500試験 (NCT00382018) は、転移性乳癌において、一次化学療法3週後にCTC ≥5 per 7.5 mLの高値を示す患者をレジメン変更群 vs 継続群に無作為化したランダム化第III相試験である。主要評価項目であるOS改善は達成されず (変更群12.9ヶ月 vs 継続群14.0ヶ月、HR 1.00, 95% CI 0.82-1.21, p=0.98) (Smerage et al. 2014)、CTC高値が不良予後の指標となっても、それに基づく治療変更のみでは有用性が不十分であることが示された。これは「CTC値が高い=予後が悪い (clinical validity)」であっても「CTC誘導の治療変更が有益 (clinical utility)」とは限らないことを明示した重要な否定的結果である。METABREAST試験は、転移性乳癌の一次治療においてCTC ≥5 per 7.5 mLを化学療法、CTC <5 per 7.5 mLを内分泌療法へと割り付けるデザインであり、CTC駆動型治療選択の臨床有用性を評価中であった。CTCは2010年のTNM癌分類第7版にcM0(i+) (臨床的転移徴候はないが血液・骨髄・リンパ節に孤立腫瘍細胞を検出) として組み込まれたが、ASCOガイドラインへの臨床推奨記載はなく、clinical utilityの証明が依然として最大の課題である。
考察/結論
本Opinion reviewは、CTC研究が「数のカウント」から「分子・機能的特性解析」へ、さらに「単一細胞レベルの詳細キャラクタリゼーション」へと進化する過渡期を体系的に整理した点で当時の里程標的意義を持つ。EpCAMベース技術の限界、EMT概念の重要性、およびMICという機能的サブポピュレーションの同定が本総説の核心的貢献である。
先行研究との違い: これまでのCTC研究は主にEpCAM陽性細胞の数に焦点を当てていたが、本レビューはEpCAM陰性CTCの存在と、EMTを介した表現型の可塑性が転移プロセスにおいて重要であることを強調した点で、従来の概念と異なり、より包括的なCTC生物学の理解を促した。特に、転移形成能を有するMICsの同定は、単なるCTCの存在だけでなく、その機能的特性を捉えることの重要性を示した点で新規性が高い。例えば、Gerlinger et al. NEnglJMed 2012が腫瘍内異質性を報告しているが、本レビューはCTCの異質性に焦点を当てた点で対照的である。
新規性: 本研究で初めて、CTCの生物学的異質性を上皮型、二相型、間葉型に分類し、特に中間フェノタイプを持つ細胞が最も高い可塑性と転移形成能を持つ可能性を提示した。また、脳転移特異的なCTCシグネチャー (HER2+EGFR+HPSE+NOTCH1+EPCAM-) の同定は、転移部位特異的なCTCの分子特性を明らかにする新規な知見である。さらに、SCLC患者由来CTCが免疫不全マウスで腫瘍を形成し、患者の治療反応を鏡映するというCTC-derived explantsの概念は、個別化医療への応用可能性を示す画期的な報告であった。
臨床応用: 本知見は、CTCがリアルタイムの液体生検として、治療抵抗性メカニズムの解明や個別化医療の推進に貢献する可能性を示唆する。例えば、前立腺癌におけるAR遺伝子増幅や変異、乳癌におけるHER2発現の不一致、大腸癌におけるKRAS変異のCTC解析は、治療選択の最適化に直結する。SWOG S0500試験の否定的結果は、CTCの予後予測能 (clinical validity) と治療誘導能 (clinical utility) が異なる概念であることを明確にし、今後の介入研究デザインにおける重要な教訓となった。これは、単にCTC数が多いからといって治療を変更するだけでは不利益が生じる可能性を示唆しており、より詳細なCTCの分子・機能的特性に基づいた治療戦略が必要であることを強調している。Dawson et al. NEnglJMed 2013やMurtaza et al. Nature 2013がctDNAの臨床応用を示唆しているが、CTCは細胞レベルでの機能解析が可能である点で相補的な臨床的意義を持つ。
残された課題: 今後の検討課題として、EpCAM陰性CTCの標準化された検出技術の確立と、EMT-CTC特異的マーカーの合意形成が残されている。単一CTC解析におけるWGAのバイアスや偽陽性リスク、およびpooled解析によるintra-patient不均一性の情報損失というジレンマも克服すべき課題である。AR変異、HER2 discordance、KRAS変異のCTC検出に基づく治療変更の臨床的有用性は複数試験で検証中であり、その結果いかんによって精密医療におけるCTCの地位が大きく変わる。将来展望としては、CTCとctDNAの相補的統合解析、EMT-CTC特異的検出法の開発、CTC-derived xenograft/organoidによる薬剤感受性試験、およびsingle-cell multi-omicsによる転移クローン追跡が中心課題となる。特に、腫瘍型ごとの特化したCTCアッセイ設計と、MICの前向きコホートでの同定・追跡が残された最重要課題である。診断的ルーカフェレーシスによる大量CTC採取やin vivo CTCコレクターなどの新手法が早期癌スクリーニングへの応用の可能性を開いており、今後の技術革新と臨床検証の進展が期待される。
方法
本論文は、CTC研究における検出・濃縮・特性解析技術、CTCの生物学、および臨床試験に関する主要な先行研究を包括的にレビューしたOpinion reviewである。特定の方法論的アプローチは適用されないが、レビューの対象とした主要な文献は、PubMed、Embase、Web of Scienceなどの主要な医学データベースに「circulating tumor cell」のキーワードで収録された論文群であり、特に2013年までの最新の知見に焦点を当てて文献検索を実施した。文献の選択は、CTCの検出技術、生物学的特性、および臨床的有用性に関する主要な進展と課題を網羅することを目的とし、専門家によるレビュープロセスを通じてエビデンスレベルの高い研究を優先的に評価した。
具体的には、以下の技術的および生物学的側面について詳細な整理を行った。
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CTC検出・濃縮技術:
- EpCAM依存型技術: CellSearchシステム、CTC-Chip、MagSweeperなど、上皮細胞接着分子 (EpCAM) を標的とした陽性選択法を評価した。これらの技術は、主にEpCAM陽性のCTCを対象とし、その標準化されたプロトコルとFDA承認の背景を説明した。
- EpCAM非依存型技術: 細胞の物理的特性(サイズ、密度、変形能、電荷など)を利用した手法、例えばISET (Isolation by Size of Epithelial Tumor cells)、ScreenCell、CellSieve、Parsortixなどのメンブレンフィルトレーション法、密度勾配遠心分離、DEP-FFF (dielectrophoresis field-flow fractionation)、マイクロポストアレイチップ、慣性マイクロ流体 (CTC-iChip) などを網羅的に検討した。また、大量の血液からCTCを回収するルーカフェレーシス (leukapheresis) やin vivoデバイスであるCellCollector®などの新技術についても言及した。
- CTCキャラクタリゼーション手法: 免疫染色、FISH (fluorescence in situ hybridization)、シングルセルシーケンシング (single cell sequencing)、および機能的アッセイ(EPISPOTアッセイ、in vitro浸潤アッセイ、異種移植モデル)など、CTCの分子・機能的特性を解析するための多様な手法を整理した。
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CTC生物学:
- 上皮間葉転換 (EMT): EMTのメカニズム、EMT関連転写因子(SNAI1/SNAIL、TWIST、ZEB1など)、およびEMTがCTCの表現型、移動・浸潤能、アノイキス耐性、アポトーシス耐性に与える影響について議論した。
- がん幹細胞性 (Cancer Stem Cells): CTCにおけるがん幹細胞表現型(CD44+CD24-/low ALDH1+など)の同定とその機能的意義を検討した。
- 転移開始細胞 (Metastasis-Initiating Cells: MICs): Baccelli et al. (2013) によるCD44+CD47+MET+EPCAM-low表現型を持つMICsの同定など、転移能を有するCTCサブポピュレーションの定義と機能的特性に焦点を当てた。
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臨床試験と臨床的有用性:
- 主要臨床試験: 転移性乳癌を対象としたSWOG S0500試験 (NCT00382018) およびMETABREAST試験、CirCe01試験など、CTCの予後予測能および治療誘導能を評価する介入研究の現状を分析した。
- 治療抵抗性メカニズム: 前立腺癌におけるAR遺伝子座増幅やAR変異、乳癌におけるHER2発現の不一致、大腸癌におけるKRAS変異など、CTCの分子解析が治療抵抗性メカニズムの解明にどのように貢献するかを検討した。
- ctDNAとの比較: CTCと循環腫瘍DNA (ctDNA) の相補的な役割と、それぞれのバイオマーカーとしての利点・限界を比較した。
これらの情報を統合し、CTC研究における主要な課題と将来の展望を提示するための概念的枠組みを構築した。統計手法としては、各研究で用いられたカプラン・マイヤー曲線やCox回帰分析などの生存解析、およびFisher’s exact testなどの群間比較手法について言及した。