- 著者: Noura J. Choudhury, Adam J. Schoenfeld, Jessica Flynn, Christina J. Falcon, Hira Rizvi, Charles M. Rudin, Mark G. Kris, Maria E. Arcila, Glenn Heller, Helena A. Yu, Marc Ladanyi, Gregory J. Riely
- Corresponding author: Gregory J. Riely (Memorial Sloan Kettering Cancer Center, New York, NY, USA)
- 雑誌: Clinical Cancer Research
- 発行年: 2021
- Epub日: 2021-03-08
- Article種別: Original Article
- PMID: 33685865
背景
EGFR exon 20 insertion (ex20ins) は、非小細胞肺癌 (NSCLC) の約2%に認められるドライバー変異であり、EGFR変異肺癌全体の4-10%を占める。この変異は、古典的なEGFR変異 (Ex19Del, L858R) とは構造的に異なる特性を持つことが知られている。具体的には、ex20insはEGFRのC-helixを活性な外向き構造に保持する傾向がある一方、古典的な変異は不活性構造を不安定化させ、ATPに対する親和性を高めることで受容体の恒常的活性化を誘導する。このような構造的・メカニズム的差異により、ex20insを有するNSCLCは、標準用量の既存EGFRチロシンキナーゼ阻害剤 (TKI) に対して一般的に感受性を示さないことが報告されている。ただし、C-helix内のA763_Y764insFQEA変異は例外であり、古典的な変異と同様のTKI感受性を示すことがin vitroモデルおよび限られた数の患者で示されている。
近年、転移性NSCLCの治療は急速に進展しており、次世代シークエンシング (NGS) の普及により新たな分子標的が同定され、複数の世代にわたる効果的な標的治療薬が開発されてきた。さらに、免疫チェックポイント阻害剤 (ICI) の単独療法または併用療法も、NSCLCの治療選択肢を拡大している。しかし、EGFR ex20insに対する標的治療薬はまだ承認されておらず、mobocertinib、amivantamab、高用量osimertinibなどの新規薬剤が臨床試験で開発中である。これらの開発中の薬剤の有効性を単アーム試験で評価するためには、標準治療(プラチナ化学療法、ICI、chemo-ICI併用療法)に対するEGFR ex20ins NSCLC患者の反応性に関する包括的なデータが不足しており、ベンチマークとなる情報が求められていた。
先行研究では、EGFR ex20ins患者の臨床転帰は主にEGFR TKIに対する反応性の欠如に焦点が当てられており、細胞傷害性抗癌剤や免疫療法に対する反応性に関するデータは限られていた。例えば、Maemondo et al. NEnglJMed 2010やZhou et al. LancetOncol 2011、Rosell et al. LancetOncol 2012といった古典的EGFR変異に対するTKIの有効性を示す研究は多数存在するが、ex20insに特化した標準治療の有効性に関する大規模な報告は不足していた。また、分子サブタイプが標準治療への反応に影響を与えることは以前から示されており、一部のドライバー遺伝子変異陽性肺癌患者は、ドライバー遺伝子変異を持たない患者と比較して化学療法への反応が改善することが報告されている。しかし、EGFR ex20insにおけるこの傾向は未解明であった。
本研究は、Memorial Sloan Kettering Cancer Center (MSKCC) の大規模コホートを用いて、EGFR ex20ins NSCLC患者における標準治療の臨床転帰と、腫瘍のゲノムおよび免疫表現型の包括的な特性を明らかにすることを目的とした。これにより、新規標的治療薬の評価のための重要なベンチマークデータを提供し、この希少な遺伝子型を持つ患者に対する最適な治療戦略の確立に貢献することが期待される。特に、プラチナ化学療法やICIに対する反応性、および腫瘍変異負荷 (TMB) やPD-L1発現といった免疫原性プロファイルの詳細な解析は、今後の治療開発において極めて重要であると考えられた。
目的
本研究の目的は、Memorial Sloan Kettering Cancer Center (MSKCC) における大規模な非小細胞肺癌 (NSCLC) コホート (n=6,290) からEGFR exon 20 insertion (ex20ins) を有する患者を同定し、以下の点を明らかにすることである。
- 標準治療に対する反応性の評価: EGFR ex20ins患者におけるプラチナ化学療法、免疫チェックポイント阻害剤 (ICI) 単独療法、および化学療法とICIの併用療法 (chemo-ICI) に対する治療中止までの期間 (TTD) を、既知の標的変異を持たないNSCLC対照群と比較し、その有効性を評価する。これにより、ex20ins患者における標準治療の臨床的有用性を定量的に示すことを目指す。
- 包括的な分子プロファイルの解明: EGFR ex20ins腫瘍における腫瘍変異負荷 (TMB)、PD-L1発現、および共存するゲノム変異のプロファイルを詳細に解析する。これらの分子特性を、標的変異を持たないNSCLC対照群および古典的EGFR変異 (del19/L858R) を有するNSCLC群と比較することで、ex20ins腫瘍の生物学的特徴と免疫原性プロファイルを明らかにする。
- 新規標的治療評価のためのベンチマーク提供: 上記の臨床転帰および分子プロファイルのデータに基づき、現在開発中のEGFR ex20insを標的とする新規治療薬の単アーム臨床試験における有効性を評価するための歴史的ベンチマークデータを提供すること。これにより、ex20ins患者に対する最適な治療戦略の開発を支援する。
これらの目的を達成することで、EGFR ex20ins NSCLCという希少な遺伝子型を持つ患者に対する治療選択肢の最適化と、将来的な標的治療薬の開発を加速させるための重要な知見を提供することを目指した。
結果
患者および腫瘍特性: 2014年7月から2020年7月までにMSK-IMPACTを受けたNSCLC患者6,290例中、EGFR ex20insを有する患者は106例 (2%) であった。EGFR ex20ins患者は、他のNSCLC患者6,184例と比較して、年齢中央値が若く (66歳 vs 69歳, P<0.001)、女性の割合が高く (69% vs 58%, P=0.03)、Black (14% vs 6%, P=0.001) およびAsian (22% vs 10%, P<0.001) の人種が多く、腺癌組織型が96% vs 76% (P<0.001) と有意に高かった。また、喫煙歴が利用可能なサブグループ (n=985) と比較して、非喫煙者または軽度喫煙者の割合が88% vs 52% (P<0.001) と有意に高かった (Table 1)。 15種類の異なるex20ins変異が同定され、最も頻繁に観察されたのはS768_D770 duplication (S768_D770dup, n=22, 21%)、A767_V769 duplication (A767_V769dup, n=20, 19%)、N771_H773 duplication (N771_H773dup, n=13, 12%) であった。C-helix内に位置し、EGFR TKI感受性を示すと予測されるA763_Y764insFQEA変異は1例のみであった (Figure 1)。
全生存期間 (OS) の延長: 一次治療開始からのOSを評価した。追跡期間中央値1.3年 (範囲0.2-17年) において、EGFR ex20ins患者62例とドライバー変異を持たない対照患者192例が解析に含まれた。EGFR ex20ins患者のOS中央値は20ヶ月 (95% CI 17ヶ月-未到達) であり、対照患者の12ヶ月 (95% CI 10-15ヶ月) と比較して有意に良好であった (HR 0.56, 95% CI 0.37-0.86, P=0.007) (Figure 2A)。この結果は、EGFR ex20ins患者がドライバー変異を持たないNSCLC患者と比較して良好な予後を示すことを示唆する。
プラチナ化学療法に対する良好な反応性: 転移性疾患に対してプラチナ化学療法を受けたEGFR ex20ins患者31例と、ドライバー変異を持たない対照患者94例の治療中止までの期間 (TTD) を解析した。治療中止の最も一般的な理由は病勢進行であり、EGFR ex20ins患者の65%および対照患者の70%で認められた。EGFR ex20ins患者は、対照患者と比較してプラチナ化学療法に対するTTDが有意に長く、中央値は7ヶ月 vs 4ヶ月であった (HR 0.60, 95% CI 0.39-0.93, P=0.02) (Figure 2B)。この結果は、EGFR ex20ins NSCLCが、ALK、ROS1、RETなどの他のドライバー変異陽性肺癌と同様に、ペメトレキセド含有レジメンに良好な反応を示すという先行研究の報告と一致する。
免疫チェックポイント阻害剤 (ICI) に対する限定的な効果: ICI治療を受けたEGFR ex20ins患者15例と対照患者99例のTTDを評価した。EGFR ex20ins患者では、ICIは一次治療として40%、二次治療として33%、三次治療以降として27%の割合で投与された。対照群では、患者の72%が二次治療としてICIを受けた。EGFR ex20ins患者は全例が病勢進行によりICIを中止したのに対し、対照群では77例 (78%) が病勢進行、10例が毒性により中止した。ICIによる治療期間は、EGFR ex20ins患者と対照患者の間で差がなく、TTD中央値は2.8ヶ月 vs 2.8ヶ月であった (HR 1.75, 95% CI 1.0-3.1, P=0.05) (Figure 2C)。この結果は、EGFR ex20ins患者がICIから有意な利益を得られない可能性を示唆している。
化学療法とICIの併用療法 (chemo-ICI) に対する効果: chemo-ICIを受けたEGFR ex20ins患者12例と対照患者36例 (最も一般的なレジメンはカルボプラチン、ペメトレキセド、ペムブロリズマブの併用) のTTDを評価した。chemo-ICIによる治療期間中央値は、EGFR ex20ins患者で7ヶ月、対照患者で5ヶ月であり、有意な差は認められなかった (HR 1.1, 95% CI 0.52-2.41, P=0.8) (Figure 2D)。この結果は、chemo-ICI併用療法がEGFR ex20ins患者において単独のプラチナ化学療法と比較して追加的な利益をもたらすかどうかについて、さらなる大規模な検討が必要であることを示唆している。
ゲノムおよび免疫表現型特性 (TMBとPD-L1発現) の低い免疫原性プロファイル: EGFR ex20ins腫瘍のTMB中央値は3.4 mut/Mb (IQR 1.8-4.6, n=106) であり、EGFR del19/L858R腫瘍 (中央値3.5 mut/Mb, IQR 2.6-5.6, P=0.001, n=1058) と比較してわずかに低く、EGFR ex20insを持たないNSCLC腫瘍 (中央値5.9 mut/Mb, IQR 3-10, P<0.001, n=5,851) と比較して有意に低かった (Figure 3A)。PD-L1発現が1%以上の腫瘍の割合は、EGFR ex20ins腫瘍で22%であったのに対し、EGFR del19/L858R腫瘍では39% (P=0.02)、EGFR ex20insを持たないNSCLC腫瘍では60% (P<0.001) であり、EGFR ex20ins腫瘍は低い免疫原性プロファイルを示すことが明らかになった (Figure 3B)。
共存変異のプロファイル: EGFR ex20insコホートにおいて5%以上の頻度で観察された共存変異は、TP53 (48%)、CTNNB1 (6%)、U2AF1 (6%) であった。5%以上の頻度で観察されたコピー数変化 (CNA) は、EGFR増幅 (17%)、CDKN2A欠失 (17%)、CDKN2B欠失 (16%)、NKX2-1増幅 (12%)、FOXA1増幅 (8%)、TERT増幅 (8%) であった (Figure 4A)。EGFR ex20insを持たないNSCLC腫瘍と比較して、KRAS (27%)、STK11 (13%)、KEAP1 (13%)、NF1 (7%)、PTPRT (7%)、RBM10 (10%)、KMT2D (8%)、SETD2 (5%)、PTPRD (9%) の変異が有意に高頻度で認められた (FDR q<0.05)。一方、EGFR (100% vs 24%) およびCTNNB1 (9% vs 3%) の変異、ならびにEGFR (15% vs 6%) およびRBM10 (4% vs 0.3%) の増幅は、EGFR ex20ins腫瘍で濃縮されていた (P<0.001, q<0.05) (Figure 4B, 4C)。古典的なEGFR del19/L858R症例と比較した場合、統計的閾値を満たす体細胞変異の差は認められなかった。
考察/結論
本研究は、106例という既報最大級のコホートを用いて、EGFR exon 20 insertion (ex20ins) NSCLC患者における標準治療の臨床転帰と、腫瘍の包括的なゲノムおよび免疫表現型プロファイルを統合的に解析した。主要な知見として、以下の点が挙げられる。
先行研究との違い: これまでのEGFR ex20insに関する報告は、主に既存EGFR TKIへの反応性の欠如に焦点を当てており、細胞傷害性抗癌剤や免疫療法に対する詳細なデータは限られていた。本研究は、このギャップを埋め、プラチナ化学療法に対する良好な反応性、および免疫チェックポイント阻害剤 (ICI) に対する限定的な効果を、ドライバー変異を持たないNSCLC対照群との比較において明確に示した点で新規性がある。特に、プラチナ化学療法に対する治療中止までの期間 (TTD) 中央値が7ヶ月と、対照群の4ヶ月と比較して有意に長い (HR 0.60, 95% CI 0.39-0.93, P=0.02) という結果は、ALK、ROS1、RETなどの他のドライバー変異陽性肺癌と同様に、ペメトレキセド含有レジメンへの良好な応答性を示唆しており、これまでの知見を補完するものである。
新規性: 本研究で初めて、EGFR ex20ins NSCLC患者の全生存期間 (OS) 中央値が20ヶ月 (95% CI 17ヶ月-未到達) と、ドライバー変異を持たない対照群の12ヶ月 (95% CI 10-15ヶ月) と比較して有意に良好であること (HR 0.56, 95% CI 0.37-0.86, P=0.007) を示した。また、EGFR ex20ins腫瘍が、低い腫瘍変異負荷 (TMB中央値3.4 vs 5.9, P<0.001) および低いPD-L1発現率 (22% vs 60%, P<0.001) を有するという「冷たい」免疫原性プロファイルを詳細に明らかにした。これは、古典的EGFR変異腫瘍 (TMB中央値3.5, PD-L1発現率39%) と比較しても低い傾向にあり、ICI単独療法への反応が限定的であること (TTD中央値2.8ヶ月 vs 2.8ヶ月, HR 1.75, 95% CI 1.0-3.1, P=0.05) と整合する。これらの包括的な分子プロファイルと臨床転帰の関連性は、本研究で初めて詳細に報告されたものである。
臨床応用: 本研究の知見は、EGFR ex20ins NSCLC患者の治療戦略を決定する上で重要な臨床的意義を持つ。
- 一次治療の選択: 患者にはまず、現在開発中のEGFR ex20insを標的とする新規治療薬の臨床試験への参加が優先されるべきである。臨床試験への参加が不可能な場合、または選択肢がない場合には、ペメトレキセド含有プラチナ化学療法が有効な一次治療選択肢となる。
- ICIの役割: ICI単独療法は、EGFR ex20ins患者において有効性が乏しい可能性があり、特に後治療としてオシメルチニブを検討する際には、ICI先行による重篤な免疫関連有害事象のリスクが増加するため、避けるべきである。
- 変異サブタイプの重要性: EGFR A763_Y764insFQEAのような特定のex20ins変異は、例外的に既存TKIに感受性を示すため、詳細な変異サブタイプ判定が治療選択において重要となる。
残された課題: 本研究にはいくつかの限界が存在する。まず、単施設の後方視的解析であるため、患者選択のバイアスや治療ライン間の異質性が存在する可能性がある。また、RECIST基準に基づく無増悪生存期間 (PFS) ではなく、治療中止までの期間 (TTD) を主要評価項目として用いた点も限界である。TTDはPFSの近似値として用いられることがあるが、厳密なPFSとは異なる。さらに、MSK-IMPACT受検バイアスにより、対照群における扁平上皮癌の割合がリアルワールドの疫学データ (約30%) と比較して低い (11%) 可能性が指摘される。各治療ラインにおける患者数が比較的少ないため、特にchemo-ICIの真のベネフィットについては、さらなる大規模な検討が必要である。今後の検討課題としては、異なるex20insバリアント (例: far loop vs C-helix) 間での治療応答の差を解明すること、および現在開発中の新規標的治療薬の有効性を第3相臨床試験で確認することが挙げられる。これらの課題を克服することで、EGFR ex20ins NSCLC患者に対するより個別化された治療戦略の確立が期待される。
方法
患者の同定とコホート構築: 本研究は、2014年7月から2020年7月までの期間にMemorial Sloan Kettering Cancer Center (MSKCC) でMSK-IMPACTによるゲノムプロファイリングを受けた非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者6,290例を対象とした後方視的コホート研究である。このうち、EGFR exon 20 insertion (ex20ins) を有する患者106例 (全体の2%) を分子病理診断医による検証を経て同定した。これらの患者のうち、59例 (56%) は転移性疾患として診断され、47例 (44%) は早期病期で診断された後に研究期間中に17例が再発した。対照群としては、EGFR、ALK、RET、BRAF V600Eなどの既知のドライバー変異を持たないNSCLC患者から、ex20ins群の2倍の数 (n=192) を連続的に抽出した。全てのex20ins患者および対照群患者の診療録をレビューし、治療歴、病理学的特徴、および基本的な人口統計学的情報を収集した。基本的な患者情報 (シーケンス実施時の年齢、性別、人種) および腫瘍特性 (組織型、ゲノム解析結果、腫瘍変異負荷 [TMB]) はcBioPortalから収集した。喫煙歴については、全コホートのデータは収集されていなかったため、以前発表された研究で喫煙歴が利用可能であったNSCLC患者のサブグループ (n=985) を使用し、EGFR ex20ins患者を除外して比較した。本研究はMSKCCの施設内審査委員会/プライバシー委員会によって承認され、倫理的ガイドラインに準拠して実施された。
分子解析: 体細胞変異およびコピー数変化 (CNA) は、以前に報告されたMSK-IMPACTアッセイを用いて評価された。体細胞変異およびCNAの濃縮は、EGFR ex20ins症例と、選択されていないNSCLCコホート、およびEGFR L858R/del19症例の別のコホートとの間でFisherの正確検定を用いて評価された。多重検定における偽陽性率を低減するため、Benjamini-Hochberg法を用いてFDR q値<0.05を適用した。TMBは、MSK-IMPACTパネルの各バージョン (341、410、または468遺伝子) にわたって計算され、解析されたコーディング領域で割った総変異数として定義された。TMBはmutations/Mbとして報告された。患者ごとに1つのサンプルのみが使用され、複数のサンプルが利用可能な場合は、腫瘍純度が最も高いサンプルがTMB解析のために選択された。PD-L1発現は日常の臨床ケアの一環として実施され、腫瘍細胞の膜染色陽性率としてスコア化された。古典的なEGFR del19/L858R変異を有する1,088例との比較も実施された。
統計解析: 患者および腫瘍の特性は、Wilcoxon順位和検定、χ²独立性検定、またはFisherの正確検定を用いて比較された。全生存期間 (OS) は、転移性疾患に対する一次治療開始日から死亡日または最終追跡日までと定義され、データロックは2020年7月15日であった。治療中止までの期間 (TTD) は、治療開始日から治療中止決定日または最終追跡日までと定義され、2020年7月15日時点で治療を継続していた患者は打ち切りとされた。OSおよびTTDの確率は、Kaplan-Meier推定法を用いて算出され、MSK-IMPACT実施時点からの左側打ち切りを考慮した。遅延エントリーKaplan-Meier解析では、IMPACTデータが治療開始後に記録された場合、患者はベースライン後にリスクセットにエントリーすることができた。一次治療の詳細や治療中止理由が不明な患者は解析から除外された。EGFR exon 20変異ステータスに関するイベント発生までの期間の比較解析は、左側打ち切りを伴うログランク検定を用いて算出された。