• 著者: Yixin Gao, Yushan Peng, Jiying Cheng, Xinyu Zhang, Jian Zhong, Chenfei Lu, Xudong Xing, Yanxing Lai, Huixin Sun, Xuechao Zeng, Zhiying Liu, Kejun He, Xinman Liu, Feizhe Xiao, Xiuxing Wang, Fan Bai, Nu Zhang
  • Corresponding author: Fan Bai (Peking University, Beijing, China); Nu Zhang (First Affiliated Hospital of Sun Yat-sen University, Guangzhou, China)
  • 雑誌: Cell
  • 発行年: 2026
  • Epub日: 2026-02-04
  • Article種別: Original Article
  • PMID: 41643677

背景

中枢神経系 (CNS: central nervous system) は伝統的に immune-privileged site とみなされてきたが、神経炎症・神経変性疾患・CNS がんにおける免疫応答の証拠が蓄積し、この概念は大きく改訂されてきた。近年の重要な進展として meningeal lymphatic vessels (MLV: 髄膜リンパ管) の再発見により CNS 内の specialized な免疫サーベイランス機構の存在が確立した。さらに髄膜最外層である dura mater が CNS 由来抗原を脳脊髄液 (CSF: cerebrospinal fluid) から受け取り CNS パトロール T 細胞へ提示する免疫インターフェースとして機能することが示されており (Rustenhoven ら Cell 2021)、dura 洞周囲の抗原提示細胞 (APC: antigen-presenting cell) が T 細胞応答を調節するという新しいパラダイムが提唱されている。Dura と脳実質の直接的な神経接続も同定されており (Smyth ら Nature 2024)、meningeal immunity が CNS 恒常性維持に本質的役割を担うことが明らかになってきた。

Glioblastoma (GBM: グリオブラストーマ) は最も致死性の高い原発性 CNS がんであり、現行の免疫療法に対して著明な抵抗性を示す。GBM の tumor microenvironment (TME: 腫瘍微小環境) は強力な免疫抑制性を持ち、有効な tumor-specific cytotoxic T lymphocytes (CTL: 細胞傷害性 T リンパ球) が著しく不足している。一部の研究では MLV ドレナージの増強が抗 GBM 免疫を改善することが報告されているが (Hu ら Cell Res 2020; Song ら Nature 2020)、GBM 発症・進行中における meningeal interface の具体的機能と分子機構はほとんど解明されていない。

Dura mater は外頸動脈 (ECA: external carotid artery) の分枝によって灌流される一方、脳実質は内頸動脈 (ICA: internal carotid artery) から独立した血液供給を受けるという解剖学的分離が存在する。この血管区画の独立性を利用すれば、脳実質血流を完全に温存しつつ dura の免疫機能のみを選択的に modulate できる可能性がある。しかし、この手法が GBM 治療に活用できるか、また meningeal interface にどのような免疫細胞サブセットが存在してどのような機構で治療応答に寄与するかは、研究が手薄な領域 (gap in knowledge) であった。

目的

ECA 結紮による meningeal blood vessel blockage (MBB: 髄膜血管遮断) が dura 免疫微小環境を modulate して GBM progression を抑制するかを複数のマウスモデルで検証し、その治療効果を担う dura 免疫細胞サブセットである resident border-associated macrophages (rBAM: 常在型境界関連マクロファージ) と分子機構 (FcRn: neonatal Fc receptor、CSF-1: colony-stimulating factor 1 シグナル) を単一細胞解像度で解明する。さらに MBB と既存免疫チェックポイント阻害療法 (anti-PD1) や CSF-1 の相乗効果を評価し、ヒト GBM 患者コホートにおける rBAM の臨床予後予測意義を明らかにする。

結果

MBB が複数マウス GBM モデルで免疫依存的に腫瘍増殖を抑制:C57BL/6 マウスへの bilateral ECA 結紮後、LSCI で dura 血流の有意かつ持続的な低下が確認された一方、TOF-MRA・TTC 染色・Nissl 染色・脳全体 scRNA-seq でいずれも脳実質への影響は認められなかった。行動試験 (open field test・Y maze test) でも locomotor activity・空間作業記憶に変化がなく、末梢血の主要免疫細胞サブセット比率も変化しなかった。GL261 同系 GBM を用いた L-T モデルおよび T-L モデルの両方で MBB 処置マウスは sham と比較して腫瘍増殖が有意に抑制され (bioluminescence imaging、p=0.0022 および p=0.0018、two-tailed t test; n=5 匹/time point; Fig 1E/F)、Kaplan-Meier 解析で OS 延長が確認された (n=10/group, Log-rank test; Fig 1G)。CSF-1 硬膜外投与との三群比較では中央生存期間 (MST) sham+PBS 25 日・MBB+PBS 31.5 日・MBB+CSF-1 37.5 日と段階的な延長が得られた (n=7-8/group, p<0.0001 MBB+CSF-1 vs sham; Fig 7C)。RCAS-PDGFB primary tumor cell (Ntv-a Pc) モデルおよび Gfap-Cre 自然発症 GBM モデル (MBB n=11 vs sham n=18、Log-rank test) でも同様の腫瘍抑制と OS 延長が観察された。決定的な証拠として、BALB/c-nu 免疫不全マウス (n=7-8/group) では MBB の治療効果が完全に消失し (Fig 1M/N)、本効果が T 細胞を中心とした適応免疫に依存することが示された。Evans blue および dextran tracer を用いた血管灌流実験では ECA 結紮が腫瘍への tracer 流入に影響しないことが確認され、MBB は腫瘍血流ではなく dura 血流を選択的に遮断することが証明された。

MBB が GBM TME の免疫活性化状態を逆転:GL261 腫瘍組織の scRNA-seq (74,560 cells、L-T model) において MBB 群では T cell activation の positive regulation が最も有意に enriched された GO pathway として同定された。CD8+ T 細胞では cytokine 産生 (Il2rg, Il2rb, Il9r)・細胞傷害性 (Gzmb, Prf1, Ifng)・TCR シグナル (Cd3e, Cd3g, Lck) が増強し、anergy score が低下した一方で疲弊マーカー (Havcr2, Pdcd1, Lag3) が上昇し、免疫チェックポイント療法への感受性増強が示唆された (Fig 2E)。フローサイトメトリー (n=10/group) では GZMB+・TNFα+・IFNγ+ 活性化 CD8+ T 細胞および CD44hi CD62Llo エフェクター T 細胞の割合が有意に増加した (two-tailed t test; Fig 2F/G)。GL261-OVA モデルでは MBB 処置マウスの TME で H-2Kb-OVA-tetramer+ 腫瘍特異的 CD8+ T 細胞が有意に増加し (n=5/group)、TME から単離した CD8+ T 細胞は高い増殖能 (Ki-67 染色) および GL261-OVA 殺傷能を示した (n=3-5/group; Fig 2H-K)。腫瘍関連マクロファージ (TAM: tumor-associated macrophage) も proinflammatory 状態へとシフトし (iNOS・CD80・CD11c 上昇、CD206・CD163・ARG1 低下; n=10/group)、MBB が GBM の免疫抑制的 TME を多面的に逆転することが確認された (Fig 2O/P)。

Dura rBAM と cBAM の単一細胞同定および T 細胞免疫との相関:Murine dura scRNA-seq (51,049 cells) では border-associated macrophages (BAM) が GBM 発症に対して最も顕著な転写応答を示した免疫細胞サブセットであった。BAM は tissue-resident signature (Lyve1, Folr2, Cd163) を持つ rBAM と circulation-derived signature (Ccr2, CD72, Acp5) を持つ cBAM の 2 サブセットに同定された。RNA velocity 解析は cBAM が monocyte から分化することを示し、Cx3cr1-tdTomato lineage tracing では rBAM が長期組織残存 (persistent) であり cBAM が高い turnover を示すことが確認された (n=10/group, ANOVA; Fig 3J)。Human dura scRNA-seq (GBM 患者 n=24、非腫瘍コントロール n=11、計 120,960 cells) でもマウスと保存された 2 サブセットがマーカー発現・全トランスクリプトームプロファイルの両面で確認された (Fig 3K-N)。GBM 患者の paired dura-TME sample 解析 (n=14、Spearman correlation test) では rBAM 割合が TME 内 CD8+ T 細胞の cytotoxic activity score と有意に正相関し (Fig 3O 左)、anergy score と有意に負相関した (Fig 3O 右)。cBAM はこれらの T 細胞パラメータと有意な相関を示さなかった。さらに IF を用いたヒト paired sample 解析 (n=10) では dura の rBAM 比率と TME 内 CD8+ T 細胞数の正の相関関係が組織学的に確認された (Spearman correlation; Fig 3P)。

FcRn が rBAM の優れた腫瘍抗原提示能を規定する分子基盤:rBAM と cBAM の機能差の分子機構を解明するため、scRNA-seq データ (ヒト・マウス) の rBAM upregulated genes・UniProt 膜タンパク質データベース・免疫応答 GO:0006955 の三者交差スクリーニングにより 8 候補分子を同定した。GBM 患者 n=26 と非腫瘍コントロール n=4 の CSF の 4D プロテオミクス解析では immune complex (IC: 免疫複合体) の著明な蓄積が検出され、上位 50 分泌タンパク質の多数が抗体 Fab/Fc fragment であった (Fig 4H)。IC を認識して proinflammatory シグナルおよび抗原提示を惹起する FcRn をコードする FCGRT (Fcgrt) が dura 全細胞タイプの中で rBAM に最高発現することを violin plot および RT-qPCR で確認した (n=3/group、two-tailed t test; Fig 4I/J)。IC 暴露実験では rBAM が cBAM と比較して有意に高い T cell priming 能を示し (OT-I CD8+ T 細胞の Ki-67+ 割合・TNFα+IFNγ+・GZMB+perforin+ 割合; n=5/group、one-way ANOVA; Fig 4K)、FcRn 特異的 ASO または Fc-mutant IHH IC 処置により rBAM の活性化能が有意に抑制された (p<0.0001; Fig 4L)。腫瘍存在下では rBAM が phagocytosis・T cell priming・tumor killing の全機能において著明に増強されたが、cBAM は腫瘍存在の有無にかかわらず定常的な機能を維持した (n=5/group; Fig 4B-E)。

MBB が CSF-1 依存的に rBAM を拡大し dura-CSF-TME 軸を強化:MBB 処置 GL261 担癌マウスの dura 全量 IF と flow cytometry (n=5/group) では rBAM 数が有意に増加し (p<0.0001)、cBAM 数が有意に減少した。Ki-67+ rBAM の割合も有意に上昇し rBAM の proliferative expansion が確認された (Fig 5A-C)。CSF-1 の産生源は scRNA-seq・RT-qPCR・免疫ブロット法により dura fibroblast に特定され、CSF-1R は BAM と monocyte に主として発現していた。MBB 後 day 3 の ELISA 定量では dura CSF-1 タンパク質レベルがベースラインの約 2-fold に上昇した後、rBAM 数の増加に伴って漸減するダイナミクスが示された (n=3/group、n=6 匹/サンプル、one-way ANOVA; Fig 5L)。抗 CSF-1 中和抗体の硬膜外投与により MBB による rBAM 拡大と Ki-67+ rBAM 増加が完全に抑制され (n=5/group; Fig 5J/K)、rBAM 拡大の CSF-1 依存性が証明された。Ccr2-DTR-GFP マウスへの DT 硬膜外投与で cBAM のみを特異的に除去すると rBAM が代償的に増加し、さらに外因性 CSF-1 投与を追加することで rBAM は更に大きく拡大した (n=5/group、ANOVA; Fig 5M)。多光子 imaging では dura の rBAM (LYVE-1+) が脳内注入された OVA-FITC を動的に取り込む様子が直接可視化され (Fig 6D、Video S1)、GL261-OVA モデルでは MBB 処置群の rBAM が cBAM と比較して有意に高い SIINFEKL (OVA257-264) ペプチド提示を示した (H-2Kb/SIINFEKL+ 割合、p<0.0001; Fig 6B)。Adoptive transfer 実験では cisterna magna 注入した OT-I CD8+ T 細胞が dura interface で rBAM と密接に空間的会合し (n=6 匹/group; Fig 6E/F)、TME への OT-I CD8+ T 細胞浸潤が MBB 処置群で有意に増加した (n=5/group; Fig 6G)。rBAM 特異的除去 (Lyve1-DTR マウス、DT 投与) により MBB の治療効果および免疫刺激効果が完全に消失し (n=6-7/group; Fig 6M/N)、rAAV9-CD206-shCD80/86 による BAM の共刺激分子ノックダウンでも MBB 効果が有意に減弱した (Fig 6O/P)。また cGAS-STING 経路 (Irf1、Irf7、Stat1、Isg15、Sting1) が MBB 後の BAM で活性化されており、腫瘍担癌マウスでのみ phospho-STING が有意に増加した。

rBAM 比率がヒト GBM 患者の独立予後因子:GBM 患者コホート (n=23) を dura rBAM 割合の中央値で rBAM high (n=12) と rBAM low (n=11) に層別化したところ、rBAM high 群で OS の有意な延長が認められた (Log-rank test; Fig 7J)。多変量 Cox 比例ハザード回帰解析 (sex・age・KPS grade・MGMT methylation を共変量として調整) において rBAM 割合は性別・年齢・パフォーマンス・MGMT 状態と独立した予後因子であることが示された (Fig 7K)。Whole-exome sequencing (WES) では rBAM high/low 両群間に driver mutation 頻度に有意差はなく、bulk RNA-seq でも oncogenic pathway 活性に差がなかった。MBB と anti-PD1 の併用では単剤 MBB を上回る腫瘍増殖抑制と OS 延長が GL261 モデルおよび Ntv-a Pc モデルで確認され (n=8-9/group; Fig 7F/G)、MBB が既存の免疫チェックポイント阻害療法と相乗的に作用することが示された。

考察/結論

本研究は ECA 結紮という既存の neurosurgical 手技を利用した MBB が、dura 免疫微小環境の再構成を通じて GBM の免疫監視を増強できることを初めて体系的に実証した。これまでの研究では GBM の治療抵抗性は主として TME 内のメカニズムとして議論されており、meningeal interface を能動的な治療標的として活用するアプローチは手薄であった。これと異なり本研究は dura を「GBM に対する抗腫瘍免疫の動的増幅器」として機能的に同定し、外科的に dura 機能を modulate することが parenchymal tumor の免疫制御につながるという新規パラダイムを提示した。

rBAM が FcRn 高発現により GBM CSF 中に蓄積する IC を認識し優れた腫瘍抗原提示能を発揮するという知見は、これまで報告されていない新規の CNS 免疫機構である。cBAM が cBAM 除去によって解放される dura fibroblast 産生 CSF-1 を介して rBAM が増殖するという CSF-1 競合モデルは、MBB の免疫学的効果の主要な駆動力であることが本研究で初めて明らかにされた。単に外因性 CSF-1 を補充するよりも、MBB による cBAM 競合の排除と rBAM の自律的増殖という組み合わせが免疫的利益を最大化する仕組みである。cGAS-STING 経路の活性化も BAM の機能増強に寄与するが、Population shift (cBAM→rBAM 比の変化) が機能増強よりも主要なドライバーであることが示唆された。

臨床応用の観点から重要な点は、MBB の外科的等価物である middle meningeal artery (MMA) 塞栓術が chronic subdural hematoma 治療においてすでに安全性と有効性が確立されているという事実である。GBM 切除術に MBB を付加する手技的ハードルは低く、bench-to-bedside への橋渡しが現実的な選択肢であることを本研究は示唆する。また MBB によって T 細胞活性化と疲弊マーカー (PD1, TOX) が同時に上昇する知見は、MBB が免疫チェックポイント阻害療法 (ICB: immune checkpoint blockade) への感受性を高めることを示しており、MBB + anti-PD1 の相乗効果として実験的に確認された。患者コホートにおける rBAM 比率の独立予後因子としての価値は、dura biopsy による rBAM 割合測定を GBM の予後バイオマーカーとして臨床現場に導入できる可能性を開く。

残された課題として、ECA 結紮の長期安全性 (聴覚・嗅覚への影響等) と MMA 塞栓術との生物学的等価性の検証が必要である。MBB + 硬膜外 CSF-1 投与の臨床応用には CSF-1 の適切投与量・ヒトでの投与経路・短い半減期への対処策の開発が不可欠である。Human dura scRNA-seq コホート (GBM n=24) のサンプル規模が限られており、rare subpopulation の探索と交絡因子制御のための更なる検討が求められる。また本研究は GL261・CT2A・RCAS-PDGFB・自然発症モデルで一貫した結果を示したが、GBM 以外の CNS 腫瘍 (髄膜腫・脳転移等) への適用可能性は今後の研究課題である。本研究は CNS border-associated immunity を治療フロンティアとして確立し、meningeal interface を標的とする外科的免疫療法という新規モダリティの基盤を提供した。

方法

動物モデルと MBB 手術: 免疫適格 C57BL/6 マウスに bilateral ECA 結紮を施行して MBB を実現した。Laser speckle contrast imaging (LSCI) で dura 血流の持続的低下を確認し、triphenyl tetrazolium (TTC) 染色・Nissl 染色・time-of-flight magnetic resonance angiography (TOF-MRA) で脳実質への虚血性変化がないことを多角的に検証した。GBM モデルは GL261・CT2A 同系 GBM 細胞株 (C57BL/6 i.c. 接種) を用いた ligation-tumor (L-T) モデルと tumor-ligation (T-L) モデル、RCAS-PDGFB および RCAS-Cre を利用した Ntv-a; Ink4a-/-; Ptenf/f primary tumor cell (Ntv-a Pc) モデル、Gfap-Cre; Trp53f/f; R26-MET404-FLAG LSL/+ 自然発症 GBM モデルの 4 種を使用した。免疫依存性の検証には BALB/c-nu 免疫不全マウスを用いた。

scRNA-seq 解析: マウス腫瘍組織は L-T model の sham/MBB 各 n=4 サンプル (5-6 匹/サンプル) から収集し 10x Chromium single-cell RNA sequencing で計 74,560 高品質細胞を解析した。Murine dura は tumor-free control (n=2/group, 10 匹 pooling)・tumor-bearing sham/MBB (各 n=4, 20-22 匹 pooling) から収集し 51,049 細胞を取得した。Human dura は GBM 患者 n=24 (腫瘍 paired sample n=14 を含む)・非腫瘍コントロール n=11 から計 120,960 細胞を解析した。データ解析には Seurat によるクラスタリング (Stuart et al. Cell 2019)、RNA velocity、pseudobulk differential expression (limma)、GSVA が用いられた。Pan-cancer myeloid atlas の marker set (Cheng et al. Cell 2021) および pan-cancer T cell atlas の anergy/exhaustion signature (Chu et al. NatMed 2023) を参照してサブタイプ同定・機能評価を行った。

機能アッセイと薬理学的介入: rBAM (CD45+CD11b+CD206+LYVE-1+) と cBAM (circulation-derived BAM; CD45+CD11b+CD206+CCR2+) を dura から単離し、E. coli bioparticle phagocytosis assay・T cell priming assay (OT-I CD8+ T cells との共培養)・T cell tumor killing assay を実施した。FcRn (FCGRT: Fc fragment of IgG receptor and transporter) の関与は特異的 antisense oligonucleotide (ASO) および Fc-mutant immune complex (IHH IC) を用いた阻害実験で検証した。CSF-1 への依存性は抗 CSF-1 中和抗体 (InVivoMAb, 硬膜外投与) で確認した。cBAM 特異的除去は Ccr2-DTR-GFP マウスへのジフテリア毒素 (DT) 硬膜外投与、rBAM 特異的除去は Lyve1-DTR マウスへの DT 硬膜外投与で実施した。コスティミュレーション分子ノックダウンには rAAV9-CD206-shCD80 (2.54×10^13 VG/mL) と rAAV9-CD206-shCD86 (2.42×10^13 VG/mL) を硬膜外投与した。

プロテオミクス・臨床解析: GBM 患者 n=26 と非腫瘍コントロール n=4 の CSF サンプルに対して 4D プロテオミクスを実施した。CSF-1 タンパク質は ELISA で定量した (n=3/group, n=6 匹/サンプル)。ヒト患者コホート (n=23) は rBAM 割合の中央値で high/low に層別化し生存解析を実施した。統計手法は two-tailed unpaired t test・one-way ANOVA with Tukey multiple comparisons test・Log-rank test・Spearman correlation test・multivariate Cox proportional hazards regression を適宜使用した。