- 著者: Xiaofei She, Shijun Shen, Guang Chen, Yaqun Gao, Junxian Ma, Yaohui Gao, Yingdi Liu, Guoli Gao, Yan Zhao, Chunyan Wang, Cizhong Jiang, Ping Wang, Huanlong Qin, Hua Gao
- Corresponding author: Hua Gao; Huanlong Qin; Ping Wang; Cizhong Jiang (Cancer Center and Research Institute of Intestinal Diseases, Shanghai Tenth People’s Hospital, School of Medicine, Tongji University, Shanghai, China)
- 雑誌: The EMBO Journal
- 発行年: 2023
- Epub日: 2023-02-17
- Article種別: Original Article
- PMID: 36799040
背景
脳転移は、がん診断の進歩と治療後の生存期間延長に伴い、罹患率と死亡率が増加している。成人脳転移の40-50%は肺がん、15-20%が乳がん、5-10%がメラノーマ由来であり、非小細胞肺がん (NSCLC) 脳転移患者の生存期間中央値は6ヵ月に留まるのが現状である。多くの癌細胞は血液脳関門 (BBB) を越える過程で死滅し、脳実質での転移コロニー形成 (colonization) が律速段階かつ最も複雑なステップであるとされている Quail et al. NatMed 2013。脳はBBBによって維持される独特な免疫微小環境を持つが、脳転移はBBBを破壊し、透過性の高い血液腫瘍関門 (BTB) を形成する。脳転移巣ではCD8+ T細胞の浸潤が認められ、腫瘍浸潤Tリンパ球 (TIL) の蓄積はミクログリア (脳実質唯一の常在免疫細胞) の高密度と正の相関を示すことが報告されている Quail et al. CancerCell 2017。
ミクログリアは自然免疫系の細胞として、食作用、細胞傷害性因子 (インターフェロンガンマ (IFNγ)、腫瘍壊死因子アルファ (TNFα)、一酸化窒素 (NO)) の分泌、および抗原提示による適応免疫系の活性化に関与する。しかし、ミクログリアと脳転移癌細胞間のコミュニケーション機序は、Wnt/β-catenin、SDF1/CXCR4、CCL2/CCR2シグナル経路以外は未解明な部分が多い。免疫チェックポイント阻害 (ICB) 療法は、ペムブロリズマブでNSCLC脳転移患者の33%、メラノーマ患者の22%に奏効し、ニボルマブとイピリムマブの併用療法ではメラノーマ患者で約50%の全奏効率 (ORR) を達成するなど、一部の患者で目覚ましい臨床効果を示している。しかし、約50%の患者はICB療法に反応せず、その抵抗性メカニズムの解明と、ICB療法と併用可能な新規治療標的の同定が喫緊の課題として残されている。特に、MHCクラスI抗原提示の機能不全やIFNγシグナル経路の欠損がPD-1阻害療法への抵抗性メカニズムとして報告されている Gao et al. Cell 2016。脳転移における免疫微小環境の深い理解は、より個別化された効果的な免疫療法の開発に不可欠であるが、この分野における知識は依然として不足している。
目的
本研究の目的は、NSCLC脳転移コロニー形成を抑制する転移抑制遺伝子を網羅的に同定することである。さらに、ミクログリア (自然免疫系) およびCD8+ T細胞 (適応免疫系) の協調による脳転移免疫監視機構を分子レベルで解明することを目指した。最終的には、この解明された機構を活用し、免疫チェックポイント阻害 (ICB) 療法との併用による新規治療戦略を開発することを目的とする。
結果
CRISPRスクリーニングによりIFITM1を脳転移抑制遺伝子として同定: in vivo ゲノムワイド CRISPR-Cas9 スクリーニングの結果、6株のNSCLC細胞株中5株 (H2030を除く) から、4回の独立した脳転移病変 (H1299から2回、PC9から2回) および4回の非脳転移病変 (A549、H1650、HCC827) でIFITM1を標的とするsgRNAが回収された (Fig 1B, Appendix Tables S1-S4)。IFITM1ノックアウト (KO) は、H1299細胞株において脳転移能を有意に増加させ、BALB/cヌードマウスの全生存期間を短縮した (p < 0.01) (Fig 1H, I)。対照的に、IFITM1の過剰発現は、H460ヒト肺がん細胞、脳転移性ルイス肺がん細胞 (LLC-BrM)、およびマウスルイス肺がん (LLC) 細胞の脳転移を抑制した (Fig 1J-L, Appendix Fig S1D, E)。IFITM1のKOまたは過剰発現は、癌細胞の増殖、浸潤、上皮間葉転換 (EMT)、幹細胞性、または血管外遊出には影響を与えず、脳コロニー形成段階に特異的なメカニズムが関与することを示唆した (Appendix Fig S1F-N)。これらの結果は、IFITM1が特定の癌原性背景に依存しない、肺がんの脳転移に対する一般的なメディエーターであることを示している。
臨床検体におけるIFITM1発現と予後相関: 臨床的に注釈付けされた組織マイクロアレイ (TMA) を用いた解析では、321例の原発肺腫瘍と比較して、36例の脳転移病変においてIFITM1の発現が有意に低下していることが示された (Fig 1M, Appendix Fig S2A, B)。TCGA肺がんコホート (n=415) の解析では、IFITM1低発現が不良な全生存期間 (OS) と有意に相関することが示された (ハザード比 (HR) は有意、ログランク検定 p < 0.05) (Fig 1N, Appendix Fig S2E, F)。一方、IFITM2またはIFITM3のmRNA発現はOSと相関せず (p > 0.05)、IFITM3のKOまたは過剰発現もIFITM1ほど効果的に脳転移とOSを調節しなかった (Appendix Fig S2G, H)。このことは、IFITM1の抗脳転移効果が特異的であることを示唆する。
ミクログリア特異的な抗脳転移効果: 癌細胞を心臓内注入した1日後の脳切片の免疫蛍光染色では、癌細胞がTMEM119+ミクログリアに囲まれていることが観察されたが、末梢マクロファージはほとんど認められなかった (Fig 2A)。ミクログリアの活性化を特異的に阻害するPLX5622、BLZ945、またはミノサイクリンによる治療は、IFITM1過剰発現癌細胞の脳転移コロニー形成能を回復させた (Fig 2B, Appendix Fig S3A, B)。これは、ミクログリアがIFITM1を介して抗脳転移効果を発揮することを示唆する (Appendix Fig S3C-E)。PLX5622はin vivoでミクログリアを選択的に死滅させ、1,200 PPMの濃度では末梢マクロファージへの影響は最小限であった (Appendix Fig S3F-I)。対照的に、クロドロネートリポソームを用いた末梢マクロファージ枯渇は、IFITM1のKOまたは過剰発現癌細胞の脳転移コロニー形成能に影響を与えなかった (Appendix Fig S3J-N)。これらの結果は、ミクログリアの機能が末梢マクロファージとは異なり、IFITM1の抗脳転移効果においてミクログリアが主要な役割を果たすことを裏付けている。
活性化ミクログリアによる食作用とIFNγ分泌を介した癌細胞排除: IFITM1過剰発現は、in vitroの接触共培養条件下で初代ミクログリアによる癌細胞の食作用を約1-1.5時間で増強したが、初代骨髄由来マクロファージ (BMDM) や脳転移由来骨髄由来マクロファージ (BrM-BMDM) による食作用には影響を与えなかった (Fig 2D, Appendix Fig S4F-I)。脳転移1日目の脳ホモジネートでは、IFNγが特異的に蓄積しており (TNFα、NOは変化なし)、IFITM1 KOによりIFNγ濃度が低下した (Fig 2E, F, Appendix Fig S4J-N)。このIFNγ低下効果は、PLX5622、BLZ945、またはミノサイクリンによるミクログリア阻害により消失したが、マクロファージ枯渇では影響を受けなかった (Fig 2G)。抗IFNγ抗体はIFITM1誘導アポトーシスを抑制したが、抗TNFα抗体やiNOS阻害剤 (L-NMMA) は効果を示さなかった (Appendix Fig S4O-R)。これらの結果は、IFITM1がミクログリアを活性化し、IFNγ分泌と食作用を介して脳転移癌細胞を排除することを示唆する。
補体C3分泌によるミクログリア活性化: 癌細胞が初代ミクログリアを活性化するメカニズムを分子レベルで解析するため、in vitro共培養系が用いられた (Appendix Fig S4B, C)。条件培地を用いた実験では、ミクログリアの活性化は接触共培養と同程度であったが、条件培地単独では活性化が低下した (Fig 3A, Appendix Fig S5C)。これは、癌細胞から継続的に分泌される1つ以上の分子がこの機能に関与することを示唆する。条件培地の活性化能は、前加熱温度を37℃から72℃に上げると低下し、関与する分子がタンパク質であることを示唆した (Fig 3B)。超濾過実験により、このタンパク質が100 kDaよりも大きいことが示された (Fig 3C, Appendix Fig S5E, F)。質量分析の結果、補体C3が100 kDaを超える唯一の分泌タンパク質であり、ミクログリアを活性化する可能性のあるタンパク質として同定された (Fig 3D, Appendix Table S5)。補体C3のノックダウンまたはKOは、in vivoおよびin vitroでのミクログリア活性化を減少させ、C3の過剰発現は活性化を増強した (Fig 3E, F, Appendix Fig S5G-L)。IFITM1の過剰発現は、基礎条件下およびIFNγ刺激下で補体C3のmRNAおよびタンパク質発現を上昇させ、ミクログリアへのより強い活性化効果を誘導した (Fig 3G, Appendix Fig S5M, N)。このミクログリア活性化効果は、C3枯渇によりin vivoおよびin vitroで逆転した (Fig 3E, Appendix Fig S5G, O)。しかし、IFITM1もC3もBMDMやBrM-BMDMの活性化には影響を与えなかった。これは、BMDMにおける補体C3a受容体 (C3aR) の発現がミクログリアと比較して有意に低いことに起因する (Fig 3H-K)。ヒト肺がん検体では、C3とIFITM1のmRNA発現が有意に正相関した (Fig 3O, Appendix Fig S5V, W)。これらの結果は、IFITM1高発現の脳転移癌細胞が補体C3を分泌することでミクログリアを活性化し、活性化されたミクログリアがIFNγ放出と食作用を介して癌細胞を排除するというモデルを支持する。
CD8+ T細胞を介した抗脳転移活性: IFITM1の過剰発現は、養子移入CD8+ T細胞療法 (CD4+ T細胞は無効) の脳転移抑制効果と全生存期間延長を増強した (Fig 4A-C, Appendix Fig S6A-C)。CD8+ T細胞の枯渇は、IFITM1過剰発現による脳転移抑制効果を逆転させた (Fig 4D, E)。in vitro実験では、IFITM1過剰発現が初代ミクログリアとCD8+ T細胞の両方によるアポトーシス誘導能を増強した (Fig 4F, Appendix Fig S6D)。in vivo実験でも、ミクログリアとCD8+ T細胞の両方がIFITM1の抗脳転移効果に必須であることが示された (Fig 4G)。
MHC-I発現・膜局在増強によるCD8+ T細胞細胞傷害活性亢進: 細胞膜タンパク質の共免疫沈降 (co-IP) および質量分析により、IFNγ刺激後にIFITM1がMHCクラスI (MHC-I) と細胞膜画分で相互作用することが初めて同定された (Fig 5A-D, Appendix Table S6)。IFITM1のKOはMHC-Iの細胞表面発現をin vivoおよびin vitroで減少させ、IFITM1の過剰発現はMHC-Iの発現と膜局在を増加させた (Fig 5E-J, Appendix Fig S6E-G)。しかし、IFITM2やIFITM3の過剰発現はMHC-I発現に影響を与えなかった (Appendix Fig S6F)。IFITM1はMHC-I mRNA発現も調節したが、MHC-Iの細胞膜安定性には影響を与えなかった (Fig 5K, L, Appendix Fig S6H-K)。IFITM1の過剰発現は、CD8+ T細胞による癌細胞アポトーシスをin vivoおよびin vitroで増加させたが、CD4+ T細胞によるアポトーシスは増加させなかった (Fig 5M, N, Appendix Fig S6N, O)。MHC-I阻害抗体はこのアポトーシス増加効果を阻害した (Fig 5N, Appendix Fig S6N)。IFITM1とMHC-I mRNAの共発現は、TCGA肺がんコホートにおいて肺がん患者の全生存期間延長と相関した (Fig 5O, Appendix Fig S6P, Q)。これらの結果は、IFITM1がMHC-Iの発現と膜局在を増加させることで、CD8+ T細胞の認識と細胞傷害活性を亢進させるメカニズムを支持する。
ICB併用療法による脳転移抑制: 遺伝子セット濃縮解析 (GSEA) により、IFITM1高発現の肺がん患者においてIFNγシグナル経路遺伝子の有意な濃縮が示された (Fig 6A, Appendix Fig S7A, B)。IFITM1はIFNγシグナル経路遺伝子であるPD-L1の発現を調節したが (Fig 6B, Appendix Fig S7C)、PD-L2の発現は調節しなかった (Appendix Fig S7D, E)。ヒトがん臨床試験 (メラノーマ、胃がんICBコホート) では、ICB療法奏効とIFITM1発現が有意に正相関することが示された (Fig 6C, D, Appendix Fig S7F)。IFITM1過剰発現と抗PD-1抗体治療の併用は、免疫不全マウスにおいて養子移入CD8+ T細胞療法の脳転移抑制効果と全生存期間延長を改善した (Fig 6E, Appendix Fig S7G)。免疫担当マウスでも同様の相乗効果が観察された (Fig 6F)。in vitroでは、IFITM1過剰発現と抗PD-1抗体治療の併用が、初代CD8+ T細胞による癌細胞アポトーシスを増加させた (Appendix Fig S7H, I)。
ウイルス誘導IFITM1発現が溶解性ウイルスとPD-1阻害抗体の相乗的抗脳転移効果を媒介: 紫外線 (UV) 照射溶解性ウイルス (oncolytic virus) は、溶解活性を欠くものの、癌細胞におけるIFITM1発現を刺激することが示された (Appendix Fig S7J)。IFITM1 KOは、UV照射溶解性ウイルスとPD-1阻害抗体の併用療法による養子移入CD8+ T細胞療法の脳転移抑制効果 (免疫不全マウス) および脳転移抑制効果 (免疫担当マウス) の相乗効果を完全に抑制した (Fig 6G, H, Appendix Fig S7K)。これらの結果は、ウイルス誘導IFITM1発現が、溶解性ウイルスとPD-1阻害抗体の併用療法における相乗的抗脳転移効果に重要な役割を果たすことを示唆する。
考察/結論
新規性: 本研究は、in vivoゲノムワイドCRISPRスクリーニングにより、IFITM1が癌原性背景非依存的な脳転移抑制遺伝子であることを同定した。本研究で初めて、IFITM1を介して自然免疫系 (ミクログリア) と適応免疫系 (CD8+ T細胞) が協調的に脳転移癌細胞を排除するという新規の免疫監視機構を解明した。
先行研究との違い: 先行研究ではWnt/β-catenin、SDF1/CXCR4、CCL2/CCR2などの個別の経路がミクログリアと癌細胞間のコミュニケーションに関与することが報告されていたが、本研究は自然免疫と適応免疫の統合的な機構を解明した点で独自性が高い。また、Guldnerら (Cell 2020) の研究がCNS骨髄系細胞の免疫抑制機能を示したのに対し、本研究はミクログリアの抗転移機能を示し、ミクログリア機能の二面性 (抑制的 vs 促進的) を強調する点で対照的である。さらに、Boireら (2017) が補体C3が乳がんおよび肺がん細胞の軟膜転移能を促進することを示したのに対し、本研究はIFITM1が肺がん細胞の脳実質転移能を抑制することを示し、C3の脳転移と軟膜転移における役割の違いを示唆する。
メカニズム: 機序的には、IFITM1高発現の初期脳転移癌細胞が、(1) 補体C3を分泌してミクログリアのC3aRを介した活性化、IFNγ分泌、食作用を誘導し、(2) MHC-Iの発現と膜局在を増強してCD8+ T細胞の細胞傷害活性を亢進させる二段階機構を示した。IFNγはIFITM1発現を誘導し、IFITM1はPD-L1発現を抑制するという相互作用も明らかになった。
臨床応用: 臨床的意義として、IFITM1発現はICB療法奏効の予測バイオマーカー候補であり、IFITM1過剰発現溶解性ウイルスと抗PD-1抗体の併用療法は、ICB無効患者に対する新規治療戦略として有望である。IFITM1とMHC-Iの高発現は、肺がん患者の生存期間延長と相関することも示された。
残された課題: 今後の検討課題として、ヒト脳転移におけるIFITM1-C3-MHC-I軸の多施設コホートでの検証、原発がん種 (乳がん・メラノーマ) への拡張、溶解性ウイルス併用療法の臨床試験デザイン、およびIFITM1発現を外因的に誘導する手法 (例: IFN療法、エピジェネティック修飾) の開発が挙げられる。また、IFITM1誘導ミクログリア活性化がCD8+ T細胞をどのように調節するか、IFNγとIFITM1によるPD-L1発現調節のメカニズムなど、さらなる分子メカニズムの解明も今後の研究方向性として重要である。スクリーニングの理論的冗長性の改善や、ミクログリア特異的阻害剤のさらなる検証もlimitationとして挙げられる。
方法
in vivo ゲノムワイド CRISPR-Cas9 スクリーニング: ヒトNSCLC細胞株6株 (H1299 [N-Ras Q61K/p53del]、H1650・PC9・HCC827 [EGFR ΔExon19]、A549 [K-Ras G12S]、H2030 [K-Ras G12C]) にGeCKO v2ライブラリーを導入し、BALB/cヌードマウスへの左心室注入後、脳転移病変からsgRNAを回収した。スクリーニングは42-180日後に実施された。
検証実験: IFITM1ノックアウト (KO) (2種類のsgRNA) および過剰発現 (OE) 細胞株をH1299、H460、LLC-BrM、LLC細胞で作製し、心臓内注入による脳転移モデル (BALB/cヌードマウス、C57BL/6マウス) で脳転移能と全生存期間を評価した。
臨床検体解析: 321例の原発肺腫瘍と36例の脳転移病変の組織マイクロアレイ (TMA) を用いてIFITM1発現を免疫組織化学染色で評価した。TCGA (The Cancer Genome Atlas) の肺がんコホート (n=415) からIFITM1 mRNA発現データと全生存期間 (OS) を解析し、ハザード比 (HR) とログランク検定 (log-rank test) を用いて相関を評価した。IFITM2/IFITM3についても同様の解析を行った。
機能解析:
- ミクログリア機能: ミクログリア阻害剤 (PLX5622 1,200 PPM、BLZ945 200 mg/kg、ミノサイクリン 33 mg/kg) を用いてin vivoでミクログリアを枯渇または活性を阻害し、IFITM1の抗脳転移効果への影響を評価した。クロドロネートリポソームによる末梢マクロファージ枯渇も実施した。
- in vitro 共培養: 初代ミクログリア、骨髄由来マクロファージ (BMDM)、脳転移由来骨髄由来マクロファージ (BrM-BMDM)、アストロサイトとの共培養系で、食作用 (phagocytosis) およびアポトーシスをフローサイトメトリーで解析した。
- 分泌タンパク質同定: 条件培地を用いた活性化実験、超濾過、共免疫沈降 (co-immunoprecipitation) および質量分析により、IFITM1と相互作用するタンパク質およびミクログリア活性化に関与する分泌タンパク質を同定した。
- MHC-I発現: MHCクラスI (MHC-I) の発現および膜局在をフローサイトメトリーと免疫ブロッティングで解析した。
- サイトカイン測定: 脳ホモジネートおよび条件培地中のIFNγ、TNFα、NOなどのサイトカイン濃度をELISAおよびマウスサイトカインアレイで測定した。
- CD8+ T細胞活性: 養子移入CD8+ T細胞療法マウスモデルおよびin vitro共培養系で、IFITM1がCD8+ T細胞の細胞傷害活性に与える影響を評価した。CD8+ T細胞枯渇実験も実施した。
併用療法実験: IFITM1過剰発現溶解性ウイルス (oncolytic virus) と抗PD-1抗体の併用療法をマウスモデルで実施し、脳転移抑制効果と全生存期間を評価した。ヒトがん臨床試験コホート (メラノーマ、胃がん) におけるICB療法奏効とIFITM1発現の相関を解析した。