• 著者: Abbie S Ireland, Alexi M Micinski, David W Kastner, Bingqian Guo, Sarah J Wait, Kyle B Spainhower, Christopher C Conley, Opal S Chen, Matthew R Guthrie, Danny Soltero, Yi Qiao, Xiaomeng Huang, Szabolcs Tarapcsák, Siddhartha Devarakonda, Milind D Chalishazar, Jason Gertz, Justin C Moser, Gabor Marth, Sonam Puri, Benjamin L Witt, Benjamin T Spike, Trudy G Oliver
  • Corresponding author: Trudy G Oliver (Huntsman Cancer Institute, University of Utah, Salt Lake City, UT, USA)
  • 雑誌: Cancer Cell
  • 発行年: 2020
  • Epub日: 2020-07-13
  • Article種別: Original Article
  • PMID: 32473656

背景

小細胞肺癌(SCLC)は、RB1およびTP53の両アレル不活化に加え、MYCL、MYC、またはMYCNのいずれかの相互排他的な増幅または過剰発現を伴う高悪性度の肺神経内分泌腫瘍である。SCLCは歴史的には単一疾患として治療されてきたが、近年の大規模遺伝子発現解析により、4つの分子サブタイプが同定された。具体的には、ASCL1(SCLC-A)、NEUROD1(SCLC-N)、POU2F3(SCLC-P)、YAP1(SCLC-Y)の発現パターンに基づいて分類される。これらのサブタイプは異なる治療脆弱性を有することが報告されており、臨床的に重要である。しかし、これらのサブタイプが異なる細胞起源に由来するのか、同一の起源から系列再プログラム化によって進化するのか、またMYCを含むドライバー変異とサブタイプの関係は未解明である。

ASCL1(Achaete-scute homolog 1)は肺神経内分泌細胞(PNEC)の発生に必要なマスター調節因子であり、SCLC-AはPNEC起源であることが確立されている。SCLC-Aは全SCLCの約70%を占め、MYCL増幅を特徴とする。一方、SCLC-N、SCLC-P、SCLC-Yは全体の約30%を占め、MYC増幅を示す傾向にあり、低い神経内分泌(NE)細胞運命を示す。これまでの研究により、MYC発現はRb1/Trp53(RP)欠損遺伝子改変マウスモデルにおいて非NE SCLC表現型を駆動し、NEUROD1発現を促進することが示されているが、SCLC-AからSCLC-Nへの関係、およびMYCがSCLC-PやSCLC-Yサブタイプを駆動するかどうかは不明である。

Notchシグナル伝達はPNECの運命を制御し、SCLCにおいては両義的な役割を果たす。Notch受容体の喪失機能変異は全SCLCの約25%に認められ、腫瘍抑制因子として機能する。一方、Notchは一部のヒトSCLCで活性化しており、Notch活性化は非NE SCLC運命を促進できることが報告されている。肺損傷時には、Notch2がNE幹細胞様集団(NE[stem])を標識し、Notch活性化の欠如下で自己更新することが知られている。Notch喪失はRb1およびTrp53喪失の文脈で細胞を自己更新するNE幹細胞様状態に固定し、SCLCに寄与すると仮説されている。しかし、MYCとNOTCHの間の機能的関係は定義されておらず、MYCが非NE細胞運命を促進する際のNotchの役割は不明である。これらの課題は、SCLC治療戦略の開発において重要な知見の不足を示唆している。

目的

本研究の目的は、MYCがSCLCの分子サブタイプの進化に与える影響を解明し、ASCL1からNEUROD1、YAP1およびPOU2F3への系列関係を明らかにすることである。特に、MYCドリブン遺伝子改変マウスモデル(RPM: Rb1fl/fl;Trp53fl/fl;LSL-MycT58A)と単一細胞RNA-seq(scRNA-seq)を用いて、SCLCサブタイプの時系列進化軌跡を構築し、その分子機構を解明することを目指す。また、Notch/REST経路がMYC駆動の神経内分泌脱分化に必要であるかを検証し、腫瘍内のサブタイプ異質性と治療抵抗性の関係を明らかにすることも目的とする。さらに、ヒト腫瘍内における複数サブタイプの共存を確認し、遺伝子背景、細胞起源、腫瘍細胞可塑性がSCLCサブタイプを決定する統合モデルを構築することを目指す。本研究は、従来の「固定的で相互排他的なサブタイプ」というパラダイムから「動的に進化する状態」へのパラダイム転換を実現することを目標とする。

結果

MYCが複数のSCLCサブタイプをin vivoで駆動する: RPM(MYCドリブン)マウスはin situではNE-high(ASCL1+/SYP+/CGRP+ 88.2%)を示すが、浸潤段階ではNEマーカーが顕著に低下し(ASCL1: in situ 88.2% vs invasive 12.5%、p<0.0001)、NEUROD1、YAP1、HES1、ZEB1、CD44などの非神経内分泌マーカーを獲得した(YAP1: in situ 2.1% vs invasive 68.3%、p<0.0001)。一方、RPR2(MYCLドリブン)は浸潤期もNE-highを維持し、MYCタイプによるサブタイプの進化が決定的に異なることを示した。POU2F3+腫瘍はRPM-PNEC由来ではほぼ生じず(1.8%)、RPM + Ad-Cmv-Creで誘導されたが(44.4%)、Ad-Ccsp-CreおよびAd-Spc-Creでは生じなかった(各0%)。これにより、POU2F3+ SCLCはPNECとは異なる細胞起源(おそらくtuft cell系列)由来であることが示唆された(Fig 1)。

ASCL1からNEUROD1、YAP1への時系列進化: 時系列のscRNA-seqにより、RPM腫瘍細胞がASCL1+(early)→NEUROD1+(intermediate)→YAP1+(late non-NE)という連続的状態遷移をたどることがpseudotimeで実証された。pseudotime解析では、早期時点(days 4-7)の細胞の88%がASCL1高発現を示し、後期時点(days 14-21)ではYAP1高発現細胞が62%に達した。各サブタイプは安定した離散状態ではなく、進化軌跡上の「ステージ」として捉えられる。Mycl発現は早期時点で高く、腫瘍細胞進行中に消失した(early 39% vs late 2%、p<0.001)。

in vitro移行実験による検証: RPM腫瘍細胞をin vitro培養すると、初期段階(day 5)ではASCL1とNEマーカー(INSM1、EPCAM)が高発現し、古典的な丸い凝集体を形成した。NEUROD1は days 5-12で一過的に発現し、days 10-24でREST、YAP1、NOTCH2、N2ICD(NOTCH2の活性化型細胞内ドメイン)、HES1が発現した。この移行は約20日間で再現可能に生じた。対照的に、RPR2腫瘍細胞は古典的形態を維持し、非NEマーカーを誘導しなかった(n=5実験)。ectopic MycT58A発現をNE-high MYCL関連ヒト細胞株(H889、H1963)に導入すると、形態が古典的から変異型様に変化し、非NEマーカー(YAP1、HES1、ZEB1)が誘導された(H889: circularity 0.59→0.27、p<0.0001)(Fig 2)。

バルク RNA-seqによるシグネチャ解析: RPM移行細胞のバルク RNA-seqでは、NE遺伝子(Ascl1、Syp、Uchl1、Dll3)が早期に高発現し、days 14-21で消失した。非NE経路遺伝子(Notch/Rest、Hippo/Yap1、EMT関連)は時間とともに増加した。GSEA により、days 3-5および days 7-10細胞はヒトSCLC-AおよびSCLC-Nシグネチャに富み、SCLC-Yシグネチャは枯渇していた(NES -4.33、p<0.0001)。一方、days 14-21細胞はSCLC-Yシグネチャに富み(NES 5.60、p<0.0001)、SCLC-AおよびSCLC-Nシグネチャは枯渇していた(各NES -4.15、-4.69、p<0.0001)。Pou2f3 mRNAはRPM PNEC由来移行中に極めて低かった(<1%)(Fig 3)。

腫瘍内のサブタイプ異質性: マウス腫瘍のserial section IHC解析(n=10腫瘍、in situ 38例、invasive 59例)により、in situ腫瘍は87%が単一サブタイプ(ASCL1のみ)であったが、invasive腫瘍は複数サブタイプを含んでいた。invasive腫瘍の48%がASCL1+NEUROD1+を示し、35%がASCL1+NEUROD1+YAP1+の3サブタイプを示した。scRNA-seq解析(RPM1-4腫瘍、n=3,936細胞)では、Ascl1とNeurod1の共発現は最小限(<1%)であったが、Neurod1とYap1の共発現も<1%であり、各マーカーは異なる細胞に発現していた。CIBERSORT解析(n=10腫瘍)でも、各腫瘍が移行の複数ステージの細胞を含むことが予測された(Fig 4, Fig 5)。

MYCによるNotch活性化によるdedifferentiation: MYCのChIP-seqにより、Notchリガンド・受容体・標的遺伝子(Notch2、Hes1、Hes6、Jag2)に直接結合することが示された(n=4腫瘍)。MYC-ChIP scoreは days 11以降で有意に増加した(p<0.0001)。Notch-inhibitory因子(Dll3、Hes6、Fbxw7、Ncor2)は早期時点で高発現し、pro-Notch遺伝子(Hes1、Rest、Notch2)は時間とともに増加した。GSEA では、Notch経路活性とREST転写活性が後期時点で増加していた(Notch signaling NES 1.78、p<0.02)。ヒトMYC-high SCLC(n=11)では、NOTCH2、HES1、RESTが有意に高発現し(各p<0.0007)、Notch-inhibitory HES6は低下していた(p<0.03)(Fig 6)。

Notch阻害による進行抑制: in vitro DAPT処理(10 μM、n=4実験)では、対照細胞は day 10で変異型形態に転換したが、DAPT処理細胞は day 20まで転換が遅延した。DAPT処理はASCL1、INSM1、EPCAM、NEUROD1を増加・延長させ(各p<0.03)、非NEマーカー(YAP1、HES1、ZEB1)の発現を遅延・ブロックした(各p<0.004)。in vivo DAPT処理(20 mg/kg、10日間、n=8マウス)では、腫瘍負荷が有意に低下した(day 10: control 19.2% vs DAPT 8.3%、p<0.004)。DAPT処理腫瘍は古典的形態を増加させ、ASCL1およびDLL3が有意に増加し(各p<0.0001)、NEUROD1およびYAP1は有意に低下した(各p<0.03)。MYC発現は両群で高かった(>90%陽性)。DBZ処理(14 mg/kg、7日間)でも腫瘍負荷が有意に低下した(p<0.01)(Fig 7)。

ヒト腫瘍における NOTCH-MYC相互作用: ヒトSCLC(n=70腫瘍、n=48細胞株)のNOTCH遺伝子型解析により、MYC-high腫瘍(n=30)はすべてNOTCH野生型またはsilent変異を有していた。MYC-high NOTCH野生型サンプル(n=28)の25例が低NE score(NE-low)を示したのに対し、MYC-high NOTCH damaging変異サンプル(n=14)では1例のみがNE-lowであった(p=0.0055)。NOTCH野生型サンプルではNotch経路活性とMYC ChIP scoreが有意に高かった(各NES 1.78-1.80、p<0.02)。SCLC_CellMiner(n=50細胞株)でも同様の傾向が認められた(p=0.0009)。

ヒト腫瘍内の異質性: CIBERSORT解析(ヒト腫瘍n=70、細胞株n=48)により、ほとんどのヒト腫瘍が複数の移行ステージの細胞を含むことが予測された。SCLC-N亜型は day 7-10シグネチャに富み、SCLC-Y亜型は後期シグネチャに有意に高い割合を示した(p<0.007)。一部のSCLC-A腫瘍は後期細胞の高い割合を示し、これらはMYCレベルが中程度に高く、NOTCH2、HES1、RESTが有意に高かった(各p<0.03)。ヒト生検検体(n=21、化学療法未治療)のIHC解析では、多くの腫瘍が複数サブタイプを含み、大多数がASCL1および/またはNEUROD1陽性細胞を有していた。MYC陽性腫瘍(3/21、14%)はいずれもASCL1のみの群に属さず、NEUROD1高発現集団と重複していた。化学療法耐性患者の肝生検scRNA-seq(n=1,847腫瘍細胞)では、ASCL1+およびNEUROD1+の異なる集団が存在し、MYC発現はNEUROD1-high集団に特異的に重複していた(Fig 8)。

考察/結論

本研究はSCLCサブタイプを「離散的・固定的なクラス」から「MYC-Notch軸を介する動的進化軌跡」へとパラダイム転換させた。具体的には、(1) ASCL1+ → NEUROD1+ → YAP1+は同一PNEC起源からMYCにより駆動される時系列発達状態であり、SCLC-A/N/Yは連続体であること、(2) POU2F3+ SCLCはPNECとは異なる細胞起源(tuft-like)から生じる別系統であること、(3) 腫瘍内に複数のサブタイプが共存する異質性は治療抵抗性・サブタイプスイッチの基盤となることを確立した。

先行研究との違い: これまでの研究では、SCLCサブタイプは固定的で相互排他的なクラスとして扱われてきた。本研究と異なり、George et al. Nature 2015のRb1/Trp53欠損マウスモデルにおいてMYCが非NE表現型を駆動することは報告されていたが、その詳細な時系列進化軌跡、Notch経路との直接的な機能関係、および腫瘍内異質性の程度は明らかにされていなかった。特に、pseudotime解析により単一の連続的軌跡を実証したことは、従来の「4つの独立したサブタイプ」モデルと対照的である。本研究の scRNA-seq による単一細胞レベルでの解析は、bulk transcriptome では捕捉困難な細胞集団の多様性を明らかにした。

新規性: 本研究で初めて、MYCがNotch/REST経路を直接活性化することで神経内分泌運命を脱分化させることを示した。ChIP-seqにより、MYCがNotch2、Hes1、Hes6、Jag2に直接結合することを実証し、MYC-Notch軸の直接的な機能関係を初めて確立した。また、scRNA-seqとpseudotime解析により、ASCL1+からYAP1+への連続的進化軌跡を単一細胞レベルで初めて構築した。ヒト腫瘍内における複数サブタイプの共存を多重IHC/IFで初めて系統的に検証し、bulk解析では捕捉困難な現象を明らかにした。本研究は、Newman et al. NatMethods 2015のCIBERSORT法を用いて、ヒト腫瘍内の細胞構成を予測し、マウスモデルの知見を臨床検体に適用した点が新規である。

臨床応用: 本知見は SCLC治療開発の概念基盤となる重要な臨床的意義を有する。サブタイプターゲット治療(DLL3標的tarlatamab、BCL2阻害、AURKi等)の効果が固定的サブタイプを前提とすると、サブタイプスイッチによる耐性に脆弱である。本研究の結果から、Notch・MYC経路を併用標的とする戦略や、複数のサブタイプを同時にカバーする治療設計が必要となることが示唆される。臨床試験でSCLCサブタイプをバイオマーカーとして用いる際には、腫瘍内異質性を考慮し、単一の bulk transcriptome ではなく、複数領域からの採取やscRNA-seqによる詳細な評価が重要である。化学療法耐性患者では、MYCおよびNotch活性化の増加が観察されており、本研究のモデルが臨床進行を説明する可能性がある。Notch阻害薬(DAPT)の in vivo 投与により腫瘍負荷が有意に減少した(p<0.004)ことは、Notch経路を標的とした治療戦略の臨床応用可能性を示唆する。

機構的洞察: NE幹細胞様状態を「locked」に保つNotch喪失機能変異(全SCLC の約25%)と、MYCによるNotch活性化を介した脱分化を促進する野生型Notch(MYC-high腫瘍の100%)の二分法は、Notchの両義的役割を説明する。Ouadah et al. (2019) の報告した肺損傷時のNE幹細胞様集団(NE[stem])の自己更新と、本研究で示されたMYCによるNotch活性化を介した非NE運命への転換は、同じNotch経路が文脈依存的に異なる機能を果たすことを示唆する。

残された課題: 今後の検討課題として、以下の点が残されている。(1) 一部の解析では ASCL1+からYAP1+への直接進化(NEUROD1を経由しない)が示唆されており、NEUROD1が必須か可視的かは未解明である。(2) Hippo/Yap1およびEMT経路の機能は、Notch経路ほど詳細に解析されておらず、これらの役割の解明が必要である。(3) SCLC-Y腫瘍がしばしばRB1野生型を示すことが報告されており、Rb1欠損下でのYAP1誘導メカニズムは複数存在する可能性がある。(4) 本研究は主にマウスモデルに基づいており、ヒト腫瘍での検証は限定的(n=21生検、n=1 scRNA-seq)である。(5) Notch遺伝子型とMYC発現の相互作用の詳細なメカニズム、および他の非NE経路(Wnt、Hedgehog等)との相互作用は未解明である。Limitation として、RPM-Cas9マウスのGFP発現が不安定であり、細胞ソーティングが困難であったこと、および化学療法耐性患者の scRNA-seq が単一例であることが挙げられる。

Cell-of-origin、遺伝学的ドライバー、細胞可塑性の三者がSCLCサブタイプを決定する統合モデルは、本論文以降のSCLC治療開発の概念基盤となっている。特に、動的に進化する腫瘍に対しては、「blunt instrument」としての化学療法が複数サブタイプを同時にカバーする利点を有することが説明される。今後、サブタイプ特異的治療と組み合わせた多剤併用戦略、および腫瘍細胞可塑性を標的とする新規治療の開発が期待される。

方法

本研究では、Rb1fl/fl;Trp53fl/fl;LSL-MycT58A(RPM、MYCドリブン)およびRb1fl/fl;Trp53fl/fl;Rbl2fl/fl(RPR2、MYCLドリブン)の2つの遺伝子改変マウスモデルを用いた。系列特異的腫瘍は、Ad-Cgrp-Cre(PNEC)、Ad-Cmv-Cre(一般)、Ad-Ccsp-Cre(クラブ細胞)、Ad-Spc-Cre(AT2細胞)を用いて誘導した。in situと浸潤病変における神経内分泌マーカー(ASCL1、SYP、CGRP、UCHL1、DLL3)と非神経内分泌マーカー(NEUROD1、YAP1、HES1、ZEB1、CD44)を免疫組織化学(IHC)で経時的に評価した。

RPM腫瘍に対して時系列の単一細胞RNA-seq(scRNA-seq)を実施し、サブタイプの軌跡をpseudotime解析で構築した。RPM-Rosa26-LSL-Cas9-Ires-Gfp(RPM-Cas9)マウスから4日から21日の6つの時点で、合計31,519細胞を捕捉した。Monocle 2を用いてpseudotime軌跡を構築し、diffusion mappingを用いた検証も行った。バルクRNA-seqは8つの時点で実施し、遺伝子セット濃縮解析(GSEA)により、ヒトSCLCサブタイプ特異的シグネチャ(George et al. Nature 2015)との対応を評価した。

MYC発現はオペレーター・スイッチ(dox-on/off)で操作し、Notch標的(HES1、RESTなど)のChIP-seq(n=4腫瘍)、Notch阻害薬(DBZ、γ-secretase阻害剤GSI-IX/DAPT)およびNotch活性化実験によりMYC-Notch関係を機構的に解析した。in vitro DAPT処理実験では、RPM腫瘍細胞を10 μM DAPTで処理し、複数時点で免疫ブロット解析を実施した。in vivo DAPT処理では、RPMマウス(n=8)に20 mg/kg DAPTを毎日10日間腹腔内投与し、対照群(n=6)はコーン油を投与した。microCT画像化により腫瘍負荷を監視し、10日目に解析した。

ヒトSCLCコホート(George et al. Nature 2015、CCLE)を用いて、CIBERSORT解析によりRPM移行シグネチャを適用し、ヒト腫瘍内のサブタイプの異質性を評価した。21人のヒトSCLC患者(限局期6例、進展期15例)から化学療法未治療の生検検体を取得し、多重IHC/IFで評価した。1例の化学療法耐性患者の肝生検からscRNA-seqを実施した。統計解析にはMann-Whitney検定、log-rank検定、Pearson相関を用いた。