- 著者: Luis G. Paz-Ares, Maurice Pérol, Tudor-Eliade Ciuleanu, Ruben Dario Kowalyszyn, Martin Reck, Conrad R. Lewanski, Konstantinos Syrigos, Oscar Arrieta, Kumar Prabhash, Keunchil Park, Joanna Pikiel, Tuncay Göksel, Pablo Lee, Anna Zimmermann, Gebra Cuyun Carter, Ekaterine Alexandris, Edward B. Garon
- Corresponding author: Luis G. Paz-Ares (Hospital Universitario Doce de Octubre, Madrid, Spain)
- 雑誌: Lung Cancer
- 発行年: 2017
- Epub日: N/A
- Article種別: Original Article
- PMID: 29191585
背景
肺癌は世界的に癌関連死の主要な原因であり、その約85%が非小細胞肺癌 (NSCLC) である。NSCLC患者の多くは診断時に進行期または転移性疾患を呈している。NSCLCは主に腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌の3つの組織型サブタイプに分類され、腺癌が約44%、扁平上皮癌が約26%を占める。腫瘍血管新生は癌の重要な特徴の一つであり、血管内皮増殖因子 (VEGF) およびVEGF受容体 (VEGFR) は腫瘍関連血管新生において極めて重要な役割を果たす。NSCLCにおけるVEGFの発現増加は予後不良と関連することが報告されている。このため、VEGF阻害はNSCLC治療において魅力的な標的である。
しかし、NSCLCに対する抗血管新生療法の有効性および安全性は、腫瘍の組織型サブタイプと密接に関連することが知られている。例えば、抗VEGFモノクローナル抗体であるbevacizumabは、進行NSCLC患者を対象とした第II相試験において、一次治療としてのカルボプラチンとパクリタキセルへの追加により有効性の改善が認められたが、扁平上皮癌では腺癌と比較して重篤な肺出血リスクの増加が報告された Johnson et al. JClinOncol 2004。この結果を受け、第III相E4599試験では、転移性非扁平上皮NSCLC患者を対象にbevacizumabの追加が全生存期間 (OS) を改善するかどうかを検討し、OS、無増悪生存期間 (PFS)、奏効率の有意な改善が示されたが、発熱性好中球減少症や肺出血などの毒性増加も認められた。特に、扁平上皮癌におけるbevacizumabの使用は、重篤な肺出血リスクの増加から禁忌とされた経緯がある Sandler et al. NEnglJMed 2006。
また、VEGFR-2を含む複数の受容体型チロシンキナーゼを阻害する経口マルチキナーゼ阻害薬であるsorafenibは、一次治療としてのカルボプラチンとパクリタキセルへの追加が扁平上皮癌患者において死亡リスクの増加と関連することが報告された。同様に、経口VEGF阻害薬であるmotesanibも、カルボプラチンとパクリタキセルとの併用で進行非扁平上皮NSCLC患者のOSを有意に改善せず、扁平上皮癌患者では喀血リスクの増加が観察された。さらに、経口チロシンキナーゼ阻害薬 (TKI) であるnintedanibは、LUME-Lung 1試験において、腺癌患者ではOSを有意に改善したが、扁平上皮癌患者ではOSのベネフィットが認められなかった Reck et al. LancetOncol 2014。これらの先行研究は、抗血管新生薬の有効性と安全性が組織型によって異なる可能性を示唆しており、新規抗血管新生薬の開発において組織型特異的な評価の重要性を強調している。
Ramucirumabは、他のVEGF阻害薬とは異なり、VEGFR-2に特異的かつ高い親和性で結合し、その活性化を阻害する組換えヒトIgG1モノクローナル抗体である。REVEL試験 (NCT01168973, N=1253) は、プラチナ製剤治療後に病勢進行した進行NSCLC患者を対象に、ramucirumabとdocetaxelの併用療法がdocetaxel単独療法と比較してOS、PFS、客観的奏効率 (ORR) の有意な改善を示すことを実証した Garon et al. Lancet 2014。しかし、この全体集団での結果が、非扁平上皮癌と扁平上皮癌を含む各組織型サブグループにおいて一貫しているか、また組織型特異的な毒性プロファイルが存在するかどうかは、ramucirumabの臨床使用を考慮する上で重要な未解明な課題であった。特に、扁平上皮癌における抗血管新生薬の安全性プロファイルはこれまで問題視されてきたため、ramucirumabがこの組織型においても管理可能な安全性を示すかどうかの検証は不可欠であった。これまでの抗血管新生薬の組織型特異的な効果や毒性の報告から、ramucirumabが全ての組織型で一貫した有効性と安全性を有するかどうかは、既存の知識ギャップを埋める上で重要な情報となる。
目的
本研究の目的は、REVEL試験における事前規定 (pre-specified) の組織型別サブグループ解析として、プラチナ製剤治療後に病勢進行した進行非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者におけるramucirumabとdocetaxelの併用療法の有効性、安全性、および生活の質 (QoL) を評価することである。具体的には、非扁平上皮癌 (腺癌、NOS、大細胞癌を含む) および扁平上皮癌の各サブグループにおいて、全生存期間 (OS)、無増悪生存期間 (PFS)、客観的奏効率 (ORR) を評価する。さらに、治療中に発現する有害事象 (TEAE) のプロファイル、特に肺出血を含む出血イベントの発生率を組織型別に詳細に解析し、ramucirumabが既存の抗血管新生薬とは異なる組織型特異的な毒性プロファイルを示すか否かを明らかにすることを目指す。また、Lung Cancer Symptom Scale (LCSS) を用いて、各組織型サブグループにおけるQoLの時系列変化、特に症状悪化までの時間 (TtD) を評価し、ramucirumabの追加が患者のQoLに与える影響を検証する。本解析を通じて、ramucirumabがNSCLCの全組織型において一貫したベネフィットと管理可能な安全性プロファイルを提供できるかどうかの臨床的意義を確立することを目的とする。
結果
患者特性と組織型分布: 全体で1253名の患者が無作為化され、ramucirumab+docetaxel群 (n=628) またはプラセボ+docetaxel群 (n=625) に割り付けられた。患者のベースライン特性は、治療群間および非扁平上皮癌 (n=912, 73%) と扁平上皮癌 (n=328, 26%) の間で類似していた (Table A.1)。非扁平上皮癌集団 (n=912) のうち、大半は腺癌 (n=725, 79%) であり、大細胞癌は4% (n=35)、非扁平上皮NOSは17% (n=152) を占めた。これらの分布は、NSCLC患者集団における一般的な組織型比率と一致している。
非扁平上皮NSCLCにおける全生存期間と無増悪生存期間の改善: 非扁平上皮NSCLC患者 (N=912) において、ramucirumab+docetaxel群のOS中央値は11.1ヶ月 (95% CI 9.9-12.3) であったのに対し、プラセボ+docetaxel群では9.7ヶ月 (95% CI 8.5-10.6) であり、ハザード比 (HR) は0.83 (95% CI 0.71-0.97) であった (Table 1, Fig. 1A)。PFS中央値はramucirumab+docetaxel群で4.6ヶ月 (95% CI 4.3-5.4) vs プラセボ+docetaxel群で3.7ヶ月 (95% CI 2.8-4.1) であり、HRは0.77 (95% CI 0.67-0.88) であった (Table 1)。客観的奏効率 (ORR) はramucirumab+docetaxel群で21.9% (95% CI 18.3-26.0) vs プラセボ+docetaxel群で14.5% (95% CI 11.4-18.2) であり、病勢コントロール率 (DCR) はそれぞれ66.0% (95% CI 61.5-70.3) vs 55.3% (95% CI 50.5-59.9) であった (Table 2)。これらの結果は、非扁平上皮癌患者においてramucirumabの追加が生存期間と奏効率を有意に改善することを示している。
腺癌サブグループにおける有効性: 腺癌患者 (n=725) において、OS中央値はramucirumab+docetaxel群で11.2ヶ月 (95% CI 9.9-12.4) vs プラセボ+docetaxel群で9.8ヶ月 (95% CI 8.6-10.8) であり、HRは0.83 (95% CI 0.69-0.99) であった (Table 1, Fig. 1B)。PFS中央値はramucirumab+docetaxel群で4.5ヶ月 (95% CI 4.2-5.4) vs プラセボ+docetaxel群で3.9ヶ月 (95% CI 2.8-4.2) であり、HRは0.78 (95% CI 0.66-0.90) であった (Table 1)。ORRはramucirumab+docetaxel群で18.6% (95% CI 14.8-22.9) vs プラセボ+docetaxel群で15.2% (95% CI 11.6-19.4) であった (Table 2)。腺癌の結果は非扁平上皮癌全体の結果と類似しており、このサブグループが非扁平上皮癌集団全体の有効性を牽引していることが示唆された。
扁平上皮サブグループにおける有効性: 扁平上皮癌患者 (N=328) において、OS中央値はramucirumab+docetaxel群で9.5ヶ月 (95% CI 8.0-10.8) vs プラセボ+docetaxel群で8.2ヶ月 (95% CI 6.3-9.4) であり、HRは0.88 (95% CI 0.69-1.13) であった (Table 1, Fig. 1C)。PFS中央値はramucirumab+docetaxel群で4.2ヶ月 (95% CI 3.6-5.4) vs プラセボ+docetaxel群で2.7ヶ月 (95% CI 2.5-2.9) であり、HRは0.76 (95% CI 0.61-0.96) であった (Table 1)。ORRはramucirumab+docetaxel群で26.8% (95% CI 20.0-34.4) vs プラセボ+docetaxel群で10.5% (95% CI 6.4-16.1) と顕著な改善を示し、DCRはそれぞれ59.9% (95% CI 51.8-67.6) vs 45.0% (95% CI 37.4-52.8) であった (Table 2)。扁平上皮癌においてもramucirumabの有効性が確認されたことは、既存の抗血管新生薬とは異なる重要な特徴である。
非扁平上皮NOSサブグループにおける有効性: 非扁平上皮NOS患者 (n=152) において、OS中央値はramucirumab+docetaxel群で10.8ヶ月 (95% CI 8.3-12.3) vs プラセボ+docetaxel群で9.3ヶ月 (95% CI 5.0-11.3) であり、HRは0.86 (95% CI 0.59-1.26) であった (Table 1)。PFS中央値はramucirumab+docetaxel群で5.4ヶ月 (95% CI 4.1-6.2) vs プラセボ+docetaxel群で2.9ヶ月 (95% CI 1.7-4.3) であり、HRは0.72 (95% CI 0.52-1.00) であった (Table 1)。ORRはramucirumab+docetaxel群で37.8% (95% CI 26.8-49.9) vs プラセボ+docetaxel群で12.8% (95% CI 6.3-22.3) と顕著な差を示した (Table 2)。サンプルサイズは小さいものの、一貫した有効性の方向性が示された。
安全性プロファイル (組織型別): 治療中に発現した有害事象 (TEAE) の発生率は、全ての組織型サブグループにおいて治療群間で類似していた (Table 3)。Grade ≥ 3のTEAEは、非扁平上皮癌患者のramucirumab+docetaxel群で78.7% (n=366) vs プラセボ+docetaxel群で70.3% (n=310)、扁平上皮癌患者のramucirumab+docetaxel群で79.0% (n=124) vs プラセボ+docetaxel群で74.7% (n=127) であった。腺癌患者では、ramucirumab+docetaxel群で78.0% (n=294) vs プラセボ+docetaxel群で70.9% (n=244) であった。重篤な有害事象の発生数も、非扁平上皮癌、扁平上皮癌、腺癌の各グループ間で両治療群で類似していた。TEAEに起因する死亡は、非扁平上皮癌患者のramucirumab+docetaxel群で3.9% (n=18) vs プラセボ+docetaxel群で5.7% (n=25) であった。扁平上皮癌患者では、ramucirumab+docetaxel群で10.2% (n=16) vs プラセボ+docetaxel群で5.3% (n=9) であった。扁平上皮癌患者における死亡率がやや高かったが、特定の有害事象パターンは認められなかった。発熱性好中球減少症、好中球減少症、白血球減少症の発生頻度も組織型間で同等であった (Table 4)。
肺出血イベントの評価: 出血/出血性イベントの全体的な発生率は、非扁平上皮癌、腺癌、扁平上皮癌の各サブグループ間で類似していた (Table 4)。Ramucirumab+docetaxel群におけるGrade ≥ 3の出血イベントは、非扁平上皮癌患者で2.4% vs 扁平上皮癌患者で2.5%であった。プラセボ+docetaxel群では、非扁平上皮癌患者で1.8% vs 腺癌患者で2.0% vs 扁平上皮癌患者で2.9%であった。重篤なイベント (Grade ≥ 3および致死的イベント) を含む肺出血イベントの発生率は、両治療群において組織型間で類似していた。Ramucirumab+docetaxel群では、肺出血は非扁平上皮癌患者で7.3% (n=34) vs 扁平上皮癌患者で9.6% (n=15) に発生した。プラセボ+docetaxel群では、非扁平上皮癌患者で5.7% (n=25) vs 扁平上皮癌患者で12.4% (n=21) に発生した。腺癌患者では、ramucirumab+docetaxel群で1.6% (n=6) vs プラセボ+docetaxel群で1.5% (n=5) に肺出血が発生した。研究全体で12件の致死的肺出血イベントが発生し、各治療群で6件ずつであった。これらのうち、非扁平上皮癌患者が6名、扁平上皮癌患者が6名であった。各治療群および各組織型サブグループで3名ずつが肺出血イベントにより死亡した。これは、bevacizumabで問題となった扁平上皮癌における肺出血リスクの増加がramucirumabでは認められなかったことを示している。
生活の質 (QoL) への影響: LCSSスコアによる患者のQoL評価では、非扁平上皮癌 (Fig. 2A) および扁平上皮癌 (Fig. 2B) のいずれのサブグループにおいても、ramucirumab+docetaxel群とプラセボ+docetaxel群の間で、食欲不振、疲労、咳嗽、呼吸困難、喀血、疼痛、症状苦痛、活動レベル、global QoL、総LCSSスコアのいずれの項目においても、症状悪化までの時間 (TtD) に有意な差は認められなかった。これは、ramucirumabの追加が患者のQoLに悪影響を与えないことを示唆している。
考察/結論
REVEL試験の事前規定組織型別サブグループ解析により、ramucirumabとdocetaxelの併用療法による生存改善効果は、非扁平上皮癌 (HR 0.83, 95% CI 0.71-0.97)、腺癌 (HR 0.83, 95% CI 0.69-0.99)、扁平上皮癌 (HR 0.88, 95% CI 0.69-1.13)、および非扁平上皮NOS (HR 0.86, 95% CI 0.59-1.26) のいずれの主要組織型サブグループにおいても一貫して認められた。この組織型中立性は、抗血管新生薬の臨床的特徴として極めて重要である。
先行研究との違い: これまでの抗血管新生薬、例えばbevacizumabが非扁平上皮癌に限定され、扁平上皮癌では肺出血リスクの増加により使用が禁忌とされたことや Sandler et al. NEnglJMed 2006、nintedanibがLUME-Lung 1試験で腺癌患者のみOS改善を示し、扁平上皮癌ではベネフィットが認められなかったこと Reck et al. LancetOncol 2014、sorafenibやmotesanibが扁平上皮癌で死亡リスクや出血リスクを増加させたことと対照的に、ramucirumabは全ての組織型で一貫した有効性を示した。この組織型に依存しない有効性プロファイルは、ramucirumab+docetaxelの明確な臨床的特徴であり、これまでの抗血管新生薬とは異なる重要な点である。
新規性: 本研究で初めて、扁平上皮NSCLCにおいてもramucirumab+docetaxelがPFS (HR 0.76, 95% CI 0.61-0.96) およびORR (26.8% vs 10.5%) を有意に改善し、かつ肺出血リスクが非扁平上皮癌と同等 (Grade ≥ 3で2.5% vs 2.4%) であることを示した。これは、扁平上皮NSCLCに対する二次治療選択肢として、抗血管新生薬が安全かつ有効に使用できる可能性を初めて提示するものであり、これまで報告されていない新規な知見である。REVEL試験では、中央気管支近接腫瘍、主要血管浸潤例、最近の喀血例などを除外基準としたことが、扁平上皮癌における肺出血リスクを管理可能とした要因であると考えられる。
臨床応用: 本解析の臨床的意義は多岐にわたる。第一に、扁平上皮NSCLCの既治療選択肢として初の抗血管新生薬となり、その後のFDA、EMA、PMDAによる承認の根拠となった。第二に、組織型によらず適応可能であるため、治療選択を単純化し、より多くの患者にベネフィットを提供できる可能性がある。第三に、適切な選択基準を適用することで、肺出血リスクを管理しつつ抗血管新生療法を扁平上皮癌患者にも提供できることを示した。これは、実臨床において同様の除外基準を適用することの重要性を示唆する。さらに、QoLの評価では、ramucirumabの追加が患者のQoLを悪化させないことが示され、高いベネフィット・リスク比を裏付けている。
残された課題: 本解析にはいくつかのlimitationが存在する。第一に、各組織型サブグループ、特に非扁平上皮NOSや大細胞癌における検出力は十分ではない可能性がある。第二に、EGFR変異やALK転座などのドライバー遺伝子変異の状態別の解析は本研究では行われておらず、これらのサブグループにおけるramucirumabの有効性や安全性は別途検討する必要がある。第三に、免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) が普及した現代の治療環境において、ramucirumab+docetaxelの二次治療としての位置付け、特にICI後のサルベージ療法としての有効性は今後の検討課題である。これらの課題は、今後の研究方向性として残されている。
方法
REVEL試験 (NCT01168973) は、多施設国際ランダム化二重盲検第III相試験として実施された。対象患者は、病理学的に確認された扁平上皮または非扁平上皮のステージIV NSCLC患者であり、プラチナ製剤を含む単一の化学療法レジメン中または後に病勢進行した者であった。bevacizumab前治療歴や維持療法歴のある患者も対象に含まれた。ECOGパフォーマンスステータスが0または1の患者が適格とされた。主要血管または気道への癌浸潤の証拠がある患者、中心部に位置する縦隔腫瘍 (気管分岐部から30mm未満) を有する患者、最近の喀血歴がある患者、および進行期疾患に対する唯一の先行治療がEGFR TKI単独療法であった患者は除外された。患者の適格基準および除外基準の詳細は、以前に発表されたREVEL試験の主要論文に記載されている。
適格患者1253例は、ramucirumab 10 mg/kgとdocetaxel 75 mg/m²の併用療法群 (n=628) またはプラセボとdocetaxel 75 mg/m²の併用療法群 (n=625) に1:1の比率で無作為に割り付けられた。治療は21日サイクルで、各サイクルの1日目に投与された。病勢進行、許容できない毒性、または患者の同意撤回まで治療が継続された。主要評価項目はOSであった。副次評価項目にはPFS、客観的奏効率 (ORR)、およびQoLが含まれた。
腫瘍の反応評価は、ベースライン時およびその後6週間ごとに、治験責任医師によってRECIST (Response Evaluation Criteria in Solid Tumors) version 1.1に従って実施された。安全性評価は、治験薬を少なくとも1回投与された全ての患者を対象に行われた。有害事象は、NCI Common Terminology Criteria for Adverse Events (CTCAE) version 4.02に従ってグレード分類された。患者報告による症状およびQoLは、ベースライン時、各サイクル終了時、および治療終了時にLung Cancer Symptom Scale (LCSS) を用いて評価された。
統計解析は、本研究が特定のサブグループにおける差を評価する検出力を持つようには設計されていない探索的解析として実施された。OSおよびPFSはKaplan-Meier法を用いて解析され、ハザード比 (HR) および95%信頼区間 (CI) は、治療を唯一の変数とするunstratified Cox比例ハザードモデルを用いて算出された。奏効率はCochran-Mantel-Haenszel検定を用いて比較された。QoLの主要解析は、LCSSの個々の項目および要約スコアにおける悪化までの時間 (TtD) であり、ベースラインから15mm以上の増加を悪化と定義し、Kaplan-Meier法およびCox回帰分析を用いて評価された。全ての統計解析にはSAS version 9.1.2以降が使用された。
組織型分類は、非扁平上皮癌 (n=912) と扁平上皮癌 (n=328) に大別された。非扁平上皮癌の内訳は、腺癌 (n=725)、NOS (not otherwise specified) (n=152)、大細胞癌 (n=35) であった。大細胞癌サブグループはサンプルサイズが小さいため、本解析では詳細な結果は示されていない。