- 著者: Eryn Blass, Patrick A. Ott
- Corresponding author: Patrick A. Ott (Dana-Farber Cancer Institute, Harvard Medical School, Boston, MA, USA)
- 雑誌: Nature Reviews Clinical Oncology
- 発行年: 2021
- Epub日: N/A
- Article種別: Review
- PMID: 33473220
背景
免疫チェックポイント阻害剤 (immune-checkpoint inhibitor, ICI) やキメラ抗原受容体 (chimeric antigen receptor, CAR) T細胞療法は過去10年間で多くのがん種の標準治療を革新したが、依然として過半数の患者は十分な恩恵を受けていない。かつてのがん治療ワクチン開発は腫瘍関連抗原 (tumour-associated antigen, TAA) を標的とするアプローチが主流であったが、TAAが非腫瘍組織にも発現するため中心性・末梢性寛容の対象となり、臨床的に有効な抗腫瘍免疫応答の誘導に失敗してきた。次世代シーケンシング技術の急速な進歩により、腫瘍特異的体細胞変異から生じるネオアンチゲン (neoantigen) を患者個々の腫瘍について迅速かつ費用対効果の高い方法で同定することが可能となり、個別化ネオアンチゲンワクチンという新たなアプローチが台頭した。
ネオアンチゲン量は複数のがん種において予後と正相関し、メラノーマや NSCLC (non-small-cell lung cancer) での ICI 応答予測において重要な指標となることが示されている (Rizvi et al. Science 2015、McGranahan et al. Science 2016、Le et al. NEnglJMed 2015)。腫瘍変異量 (tumour mutational burden, TMB) 単独では免疫応答の不完全な予測因子であり、変異のクローン性 (クローン性 vs サブクローン性)、T細胞浸潤量、サイトカインシグネチャー、ネオアンチゲンの提示効率が複合的に影響することも明らかになっている。
こうした背景の中で、最適なネオアンチゲン選択プラットフォーム、ワクチンデリバリーシステム、アジュバント選択、ICIとの組み合わせタイミング、およびMHCクラスII結合エピトープ (epitope) 予測手法に関する知識が手薄であり、個別化ネオアンチゲンワクチンの臨床的有効性を最大化するための体系的理解に gap in knowledge が残されていた。腫瘍の遺伝的不均一性も治療効果に影響する重要な要素であり、単一のネオアンチゲンのみを標的とすると免疫回避を招くリスクがあるため、複数ネオアンチゲンを包含するワクチン設計が必要である (Dagogo-Jack et al. NatRevClinOncol 2018)。
目的
本総説は、個別化ネオアンチゲンベースのがん治療ワクチン開発における最新の進展を体系的にレビューすることを目的とする。具体的には、(1) ネオアンチゲンワクチンの設計・製造プロセス (in silico 予測パイプライン、ワクチンフォーマット、デリバリーシステム)、(2) メラノーマ・膠芽腫における初期臨床試験での免疫学的および臨床的成績、(3) ワクチンによって誘導されるT細胞応答の表現型・機能性・記憶形成の可能性 (TCM/TEM/TRM/TPM サブセット)、(4) CD4+ T細胞の抗腫瘍免疫における多面的役割、(5) ICI との併用療法を含む今後の臨床開発戦略、について詳細に論じる。
結果
ネオアンチゲンの免疫学的根拠と免疫編集の証拠: ネオアンチゲンは点突然変異、挿入欠失 (indel)、遺伝子融合、ウイルス蛋白質など多様な変異イベントから生じる腫瘍特異的エピトープであり、中心性寛容の対象となる TAA と異なり真の「異物」として腫瘍特異的T細胞応答を誘導できる。TMB の高いがん種 (メラノーマ、NSCLC、膀胱癌) ではネオアンチゲン量が多く、CD8+ TIL (tumour-infiltrating lymphocyte) の浸潤および細胞傷害性シグネチャーと正相関する。しかし TMB 単独では ICI 応答の不完全な予測因子であり、前立腺癌では TMB が ipilimumab 応答と相関しなかった一方、CD8+ TIL 量と IFN-γ応答遺伝子シグネチャーが奏効と関連した。膵癌では TMB 単独での全生存 (OS) 相関はみられないが、TMB + CD8+ TIL の組み合わせやネオアンチゲン品質との相関が示されている。免疫編集 (immunoediting) の観点からは、免疫原性ネオアンチゲン発現細胞が T 細胞によって選択的に除去される現象がメラノーマ・NSCLC・膠芽腫・膵癌転移で実証されており、ワクチン接種による残存腫瘍クローンへの免疫圧力増強の科学的根拠となっている。また、クローン性変異は ICI 応答と関連し、KRAS・BRAF・PIK3CA 等のドライバー遺伝子由来クローン性ネオアンチゲン8種が複数患者での ICI 応答と関連した報告もある。腫瘍内不均一性 (tumour heterogeneity) を考慮すると、単一ネオアンチゲンのみの標的化では免疫回避を招くため、複数ネオアンチゲンを包含するワクチン設計が不可欠である。
in silico ネオアンチゲン予測技術の進歩 - MHCクラスI/II予測アルゴリズムの新展開: 個別化ワクチン製造パイプラインは、患者腫瘍と正常組織 (通常 PBMC [peripheral blood mononuclear cell]) の WES による腫瘍特異的体細胞変異同定、RNAシーケンスによる変異遺伝子発現確認、HLAタイピング (HLA クラスI遺伝子だけで 16,000種以上の対立遺伝子が存在) の3ステップで構成される。MHCクラスI結合エピトープ (8-11量体ペプチド) の予測では IC50 < 150 nmol/L を結合親和性の閾値として使用し、中等度以上の親和性を持つペプチドが CD8+ T細胞応答を誘導しやすいと考えられる。最新の NetMHCpan-4.0 は、ペプチド結合親和性データだけでなく、単アレル HLA 発現細胞株から質量分析 (mass spectrometry, MS) で溶出したペプチドデータで機械学習訓練されており、内因性抗原プロセシング・提示規則をより正確に反映する (Fig. 4)。ペプチド内での変異アミノ酸の位置情報の組み込みがさらなる精度向上をもたらすことも示された。MHCクラスII エピトープ予測は、結合溝が開放末端構造で 15-30量体以上の多様な長さのペプチドを提示できるため、クラスI予測より大幅に困難であった。2019年には MAPTAC システムで 40以上のHLAクラスIIアレルをプロファイリングして neonmhc2 アルゴリズムが開発され、別グループは MixMHC2pred を公開し、さらに NetMHCIIpan は 2020年に MS 由来エリューションデータを統合した更新版を発表した。これらにより CD4+ T細胞エピトープの予測精度が大幅に向上し、複数試験で一貫して観察されてきた CD4+ 優位な T細胞応答を意図的に設計・最大化できる可能性が開かれた。長鎖ペプチド (15-30量体) を用いた接種戦略は MHCクラスI/II 両方のエピトープを包含し、プロフェッショナル抗原提示細胞 (antigen-presenting cell, APC) を介した効率的な T細胞刺激を可能にする。
メラノーマでの概念実証試験 - NeoVax・IVAC MUTANOME・GEN-009: 最初の概念実証試験 (NCT00683670, n=3) では、ステージIII/IVメラノーマ患者に HLA-A*02:01特異的ネオエピトープでパルスした自己樹状細胞 (dendritic cell, DC) を投与し、CD8+ T細胞応答と多様な TCR レパートリーの誘導を確認した。一部のネオアンチゲン反応性T細胞は接種前から検出可能であり、既存応答の増強と de novo 誘導の両方が生じることが示された。NeoVax 第I相試験 (NCT01970358, n=6: ステージIII 4名、ステージIV 2名) では、最大20種の長鎖ペプチド (15-30量体) を poly-ICLC (polyinosinic-polycytidylic acid、TLR3 アゴニスト) アジュバントとともに投与し、接種前は検出不能なネオアンチゲン特異的 CD4+/CD8+ T細胞を新規誘導した。CD4+ 応答が CD8+ より優勢で、誘導T細胞は polyfunctional (IFN-γ/TNF/IL-2産生) かつ Th1 分極した転写プロファイルを示し、エフェクター・メモリー (effector memory) プログラムを持つことが確認された (Table 1)。ステージIIIの4例は中央値 25ヶ月 (範囲 20-32ヶ月) の経過観察で無再発生存を維持し、ステージIVの2例はワクチン後に再発したが pembrolizumab (抗PD-1) 投与後に両者とも転移性腫瘍の完全退縮を達成し、抗腫瘍T細胞応答の拡大 (epitope spreading) が確認された。IVAC MUTANOME 第I相試験 (NCT02035956, n=13) では、TAA (NY-ESO-1・チロシナーゼ) と患者固有ネオアンチゲンをコードする mRNA をリンパ節内投与し、末梢血での TCM (central memory T) と TEM (effector memory T) 表現型の CD8+ T細胞および CD4+ 優位な応答を確認した。2例の切除腫瘍からネオアンチゲン特異的 TIL が検出された。GEN-009 第I/IIa相試験 (NCT03633110, n=8) では ATLAS (autologous library assessment for T cell stimulation) プラットフォームで選択した 4-20種の合成長鎖ペプチドを poly-ICLC とともに投与した全患者で少なくとも1種のネオアンチゲンへの末梢 CD4+/CD8+ 両 T 細胞応答を確認し、99% のペプチドがT細胞応答を誘発した (74% でCD8+、92% でCD4+ 応答)。T細胞応答の多くは12ヶ月以上持続した (Table 2)。
膠芽腫での免疫原性実証 - 免疫学的「冷」腫瘍におけるネオアンチゲンワクチンの適用可能性: 低 TMB で免疫学的に「冷たい」腫瘍の代表である膠芽腫においても、NeoVax 第I/Ib相試験 (NCT02287428, n=10、MGMTプロモーター非メチル化) では標準治療 (外科切除+放射線療法) 後に個別化長鎖ペプチドワクチン (poly-ICLC) を投与した。n=6 例が脳浮腫治療目的で dexamethasone を投与されワクチン免疫原性が阻害されたが、dexamethasone 非投与の2例では末梢血でネオアンチゲン特異的 CD4+/CD8+ T細胞応答が誘導され、脳内腫瘍でのT細胞数増加が確認された。1例の腫瘍内T細胞の scRNA-seq 解析では TIM3、LAG3、TIGIT、CTLA4 などの抑制受容体発現と細胞傷害性シグネチャーの共存が明らかとなり、TCR 再構成解析でネオアンチゲン特異的 CD4+ T細胞クローン4種と CD8+ T細胞クローン2種が同定された (Table 1、Fig. 1)。並行して実施された GAPVAC-101 第I相試験 (NCT02149225) では、膠芽腫特異的 TAA 由来ペプチド (APVAC1: 最大7種) と患者固有ネオアンチゲン (APVAC2: 通常2種) を GM-CSF (granulocyte-macrophage colony-stimulating factor) と poly-ICLC アジュバントとともに投与した。APVAC1 がセントラルメモリー表現型を含む複数の CD8+ T細胞サブセット応答を、APVAC2 がネオアンチゲン特異的な多機能 Th1分極 CD4+ T細胞応答を主に誘導した。1例の切除腫瘍から APVAC1 由来の TAA 特異的 CD4+ T細胞が検出され、ワクチン誘導T細胞が腫瘍組織内に遊走できることが確認された。両試験で明確な臨床的有用性は確認されなかったが、低 TMB の免疫学的「冷」腫瘍においてもネオアンチゲンワクチンが腫瘍浸潤T細胞応答を誘導可能であるという重要な概念実証となった。
進行固形癌でのICI併用試験 - NT-001・RO7198457・mRNA-4157の成績: NT-001 試験 (NEO-PV-01 [personalized neoantigen peptide vaccine] + nivolumab; メラノーマ n=34、NSCLC n=27、尿路上皮癌 n=21) では、ワクチン接種を受けた全 n=60 患者で ex vivo IFN-γ ELISpot アッセイによりネオアンチゲン反応性T細胞が検出された。メラノーマ患者2名の転移腫瘍生検でワクチン特異的 TCR が検出され (1名が画像上奏効、1名がSD)、T細胞の転移病変への実際の遊走が実証された。最も重要な知見として、ワクチン包含エピトープ以外のネオアンチゲンへのT細胞応答拡大 (epitope spreading) が観察され、尿路上皮癌群 (6ヶ月時点) および NSCLC・メラノーマ群 (9ヶ月時点) での無増悪と関連し、3群全体での PFS 改善と相関した (HR 0.23, 95% CI 0.06-0.83, p=0.01)。さらに nivolumab 単独期間中に奏効がなかったメラノーマ患者9名がワクチン後に主要病理学的奏効を示し (うち3例は接種前の残存腫瘍量 >80%)、ワクチン介在性腫瘍細胞殺傷を示唆した (Fig. 3)。有害事象は injection-site reaction (52%) と一過性インフルエンザ様症状 (35%) がほとんどで grade 1-2 であった。RO7198457 (BNT122/iNeST) + atezolizumab 第Ib相試験 (NCT03289962, n=132) では 77% の患者で中央値 2.6種のネオアンチゲンへの ex vivo T細胞応答を確認し、ワクチン特異的 CD8+ T細胞が TEM 表現型・PD-1 高発現を示した。臨床的有効性は、ドーズエスカレーションパートで ORR (objective response rate) 7% (2/28例)、拡大コホート (TNBC [triple-negative breast cancer]、尿路上皮癌、RCC [renal cell carcinoma]、メラノーマ、NSCLC) では ORR 4-30% (全体8%) と、PD-L1 阻害単独で期待される水準を超えなかった (Table 2)。mRNA-4157 + pembrolizumab 第I相試験 (NCT03313778, n=20 [組み合わせ投与群]) では用量制限毒性・グレード3-4有害事象を認めず、ORR 30% (6/20例) が確認され、前治療 ICI 不応患者でも 2/12例 (17%) で奏効した (Fig. 4)。これらの試験を総合すると、現時点では進行がんへのICI併用でのORRはICI単独水準を明確に上回らず、ランダム化比較試験による確定的エビデンスが必要である。
考察/結論
個別化ネオアンチゲンワクチンは、腫瘍特異的変異エピトープを標的とすることで中心性寛容を回避し、真に腫瘍特異的なT細胞応答を誘導できる免疫療法アプローチとして、初期臨床試験において重要な概念実証が示された。
先行研究との違い: これまでの研究で使用されてきた TAA ベースのワクチンが中心性・末梢性寛容のために臨床効果が限定的であったのと異なり、ネオアンチゲンワクチンは腫瘍固有の体細胞変異由来エピトープを標的とすることで「off-target」毒性なく強力な抗腫瘍免疫を誘導できる。また、ICI 単独療法に対して既報の奏効率向上効果は限定的であるが、NeoVax 試験での pembrolizumab 後の完全退縮例はワクチン誘導T細胞と ICI の相乗効果を示す現象として、従来の ICI 単独療法や TAA ワクチンとは対照的な知見である。さらに、免疫学的に「冷たい」膠芽腫においてもネオアンチゲンワクチンが腫瘍浸潤T細胞を誘導することは、既報の ICI 単独では応答が期待できない低 TMB 腫瘍に対する免疫療法の可能性を広げる相違点である。
新規性: 2019年に新規に開発された MAPTAC システムや neonmhc2 アルゴリズムは、40以上の HLA クラスII アレルの MS 解析データで訓練された MHCクラスII 予測ツールであり、これまで報告されていなかった精度での CD4+ T細胞エピトープ予測を可能にした novel なアプローチである。また、GEN-009 試験での ATLAS プラットフォームによる「inhibitory neoantigen (免疫抑制性ネオアンチゲン)」の同定・除外という概念は、従来の結合親和性のみに基づく選択では不可能であった新規の知見であり、ワクチン設計の精度向上に寄与する。NT-001 試験での epitope spreading と PFS 改善の相関 (HR 0.23, 95% CI 0.06-0.83, p=0.01) は、ワクチン誘導の腫瘍細胞殺傷が治療的に意義ある免疫レパートリー拡大をもたらすことを示した新規の臨床エビデンスである。
臨床応用: 個別化ネオアンチゲンワクチンは、既存の免疫療法に対して一次耐性を示す患者群や、アジュバント設定での再発ハイリスク患者において最大の臨床的意義を持つと考えられる。NeoVax 後に pembrolizumab を追加投与したメラノーマ転移例での完全退縮例は、ワクチン誘導免疫を ICI で増幅する逐次投与戦略の臨床現場への橋渡しに向けた重要なエビデンスを提供した。NT-001 試験での epitope spreading 関連 PFS 改善と mRNA-4157 + pembrolizumab での ORR 30% (6/20例) は、特定の患者サブグループでは組み合わせ戦略が臨床的有用性をもたらす可能性を示している。これらの知見は bench-to-bedside 実装への道筋として、アジュバント設定 (NCT03897881: 高リスクメラノーマ、NCT04267237: 高リスクNSCLC) での大規模ランダム化試験における評価基盤を提供する。
残された課題: 今後の検討として以下が重要である。第一に、製造時間の短縮: 現行では個別化ワクチン製造に6-12週を要するため、転移性・急速進行性疾患への適用が困難であり、特に mRNA ワクチンの製造効率化が求められる。第二に、MHCクラスII予測精度のさらなる向上: 全試験で一貫して CD4+ T細胞応答が CD8+ より優勢であり、CD4+ エピトープの高精度設計がワクチン有効性の最適化に不可欠である。第三に、ICI との最適な投与タイミングの確立: 前臨床試験では PD-1 阻害剤のワクチン前投与が PD-1+ CD38hi CD8+ T細胞という機能不全型集団を誘導する可能性が示されており、concurrent 投与と sequential 投与の比較を prospective に検討する必要がある。第四に、免疫抑制性ネオアンチゲンの同定・除外メカニズムの解明: ATLAS プラットフォームが示した inhibitory neoantigen の存在と正確なメカニズムはいまだ不明であり、limitation として残る。第五に、ワクチン誘導記憶T細胞の長期的役割解明: TRM (tissue-resident memory T) や TPM (peripheral memory T) といった記憶T細胞サブセットが再発予防にどのように寄与するか、長期生存者での更なる検討が必要である。これらを克服するためのランダム化比較試験による有効性の確定的証明と、T細胞メモリー形成を最大化するワクチンレジメンの最適化が future research として求められる。
方法
本稿は、個別化ネオアンチゲンベースのがん治療ワクチンに関するレビュー論文であり、独自のデータ収集や患者コホートを伴う研究は実施していない。文献検索は PubMed を主要データベースとして実施し、「neoantigen vaccine」「personalized cancer vaccine」「mRNA vaccine」「peptide vaccine」「immune checkpoint inhibitor combination」「melanoma」「glioblastoma」「NSCLC」「T-cell response」を主要検索キーワードとして使用した。
本レビューで対象とした主要臨床試験には以下が含まれる: DCベースワクチン第I相試験 (NCT00683670)、NeoVax ペプチドワクチン第I/Ib相試験 (NCT01970358、メラノーマ)、IVAC MUTANOME (individualized vaccine against cancer mutanome) mRNAワクチン第I相試験 (NCT02035956、メラノーマ)、NeoVax 第I/Ib相試験 (NCT02287428、膠芽腫)、GAPVAC-101 第I相試験 (NCT02149225、膠芽腫)、NT-001 (NEO-PV-01 + nivolumab) 第Ib相試験、RO7198457 (BNT122/iNeST: individualized neoantigen specific immunotherapy) + atezolizumab 第Ib相試験 (NCT03289962)、mRNA-4157 + pembrolizumab 第I相試験 (NCT03313778)、および GEN-009 第I/IIa相試験 (NCT03633110)。
ネオアンチゲン同定技術については、全エクソームシーケンス (whole-exome sequencing, WES)、RNAシーケンス、HLAタイピング、MHCクラスI/II結合エピトープ予測アルゴリズム (NetMHCpan-4.0、MAPTAC [mono-allelic purification with tagged allele constructs]、neonmhc2、MixMHC2pred、NetMHCIIpan) に関する報告を詳細に評価した。ワクチン誘導T細胞応答の評価手法として、IFN-γ ELISpot (enzyme-linked immunospot) アッセイ、フローサイトメトリー、TCR (T cell receptor) シーケンス、シングルセルRNAシーケンス (single-cell RNA sequencing, scRNA-seq) を用いた研究を統合した。引用した主要試験では生存解析に Cox 比例ハザードモデルおよび log-rank 検定が使用されており、T細胞応答と PFS の相関解析も Cox 回帰で実施された。