- 著者: Rizvi NA, Cho BC, Reinmuth N, Lee KH, Ahn MJ, Luft A, van den Heuvel MM, Cobo M, Vicente D, Smolin A, Moiseyenko V, Antonia SJ, et al.
- Corresponding author: Naiyer A. Rizvi, MD (Columbia University Irving Medical Center, New York, NY, USA)
- 雑誌: JAMA Oncology
- 発行年: 2020
- Epub日: 2020-04-09
- Article種別: Original Article
- PMID: 32271377
背景
2016年から2018年にかけて、免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) が転移性非小細胞肺癌 (NSCLC) の1次治療に相次いで導入された。PD-1阻害薬であるPembrolizumabは、Reck et al. NEnglJMed 2016によってKEYNOTE-024試験においてPD-L1腫瘍細胞比率 (TPS) ≥50%の患者集団で全生存期間 (OS) の改善を示し、またMok et al. NEnglJMed 2019によるKEYNOTE-042試験ではPD-L1 TPS≥1%の患者集団でもOS改善を示し、単剤での1次治療として承認された。これらの進展は、転移性NSCLCの治療パラダイムを大きく変革した。
一方、PD-1とCTLA-4の複合免疫チェックポイント遮断という戦略も開発が進められており、抗腫瘍T細胞応答の増強による相乗効果が期待された。例えば、NivolumabとIpilimumabの併用療法はHellmann et al. NEnglJMed 2018によるCheckMate 227試験において、高い腫瘍遺伝子変異量 (TMB) を有する患者集団で無増悪生存期間 (PFS) およびOSの改善を示した。Durvalumabは選択的高親和性ヒトIgG1モノクローナル抗体であり、PD-L1とPD-1およびCD80との結合を阻害する。Durvalumabは、切除不能なStage III NSCLCにおいて、化学放射線療法後の維持療法としてAntonia et al. NEnglJMed 2017によるPACIFIC試験でOS改善を示し、承認されている。TremelimumabはヒトIgG2モノクローナル抗体であり、CTLA-4を標的とすることでT細胞の活性化を持続させ、免疫機能を増強する。DurvalumabとTremelimumabの組み合わせは、Phase 1/2試験で進行NSCLC患者に対して臨床活性を示すことが報告されていた。
TMBはICIの効果予測バイオマーカーとして注目されていたが、腫瘍組織の採取が困難な症例や解析技術上の課題から、血液由来TMB (bTMB) の実用化が模索されていた。PD-L1発現とTMBは相関しないことがRizvi et al. Science 2015によって示されており (Spearman ρ=0.05〜0.09)、これらが相補的なバイオマーカーとなりうる可能性が示唆された。MYSTIC (転移性非小細胞肺癌におけるデュルバルマブ単剤またはトレメリムマブ併用対標準化学療法の第III相無作為化臨床試験) 試験は、Durvalumab単剤またはDurvalumabとTremelimumabの組み合わせを1次治療として、標準的な白金系二剤化学療法と比較した最初の大規模Phase 3試験として計画された。
試験実施中の2016年12月にプロトコルが修正され、当初の全患者解析からPD-L1 TC≥25%の患者を主要解析集団に変更した。この変更は、Pembrolizumabなどのデータが示したPD-L1の予測的意義に基づくものであったが、主要解析の対象が全無作為化患者の約44%に縮小されたことで、検出力の低下が生じるという課題が残された。このため、MYSTIC試験は、ICI単剤および併用療法が転移性NSCLCの1次治療において化学療法と比較して優越性を示すか、また新たなバイオマーカーの探索を通じて治療効果を予測できるかという、当時の重要な臨床的ギャップに取り組むものであった。TMBの最適なカットオフ値や、bTMBの臨床的有用性は未解明であり、これらの領域には知識の不足が残されていた。
目的
本MYSTIC試験の主要目的は、PD-L1 TC≥25%の未治療転移性NSCLC患者 (EGFR/ALK変異なし) におけるDurvalumab単剤およびDurvalumab+Tremelimumab併用療法の有効性を標準白金系二剤化学療法と比較して検証することであった。
具体的には、以下の主要評価項目を設定した。
- 主要目的1: PD-L1 TC≥25%の患者において、Durvalumab単剤が白金系二剤化学療法と比較してOSで優越性を示すことを検証する (有意水準p<0.0246)。
- 主要目的2: PD-L1 TC≥25%の患者において、Durvalumab+Tremelimumab併用療法が化学療法と比較してOSおよびPFSで優越性を示すことを検証する (有意水準: OS p<0.0123、PFS p<0.005)。
副次および探索的解析の目的は、PD-L1の異なる発現カットオフ集団、血液TMB (bTMB)、および組織TMB (tTMB) と臨床アウトカムの関連を探索的に解析し、ICIの効果予測バイオマーカーとしての可能性を評価することであった。特に、bTMBは非侵襲的なバイオマーカーとしてその有用性が未解明であり、本試験はその大規模な探索的検証を目的とした。
結果
患者登録と背景因子: 2015年7月から2016年6月にかけて1891例がスクリーニングされ、1118例が無作為化された (Durvalumab群n=374、Durvalumab+Tremelimumab併用群n=372、化学療法群n=372)。少なくとも1回以上の治療を受けた患者は1092例 (97.7%) であった。主要解析集団であるPD-L1 TC≥25%の患者は488例 (43.6%) で、各群n=163、n=163、n=162であった。患者背景因子 (年齢中央値64.0〜65.0歳、男性65.4〜72.4%、扁平上皮癌約32%、非扁平上皮癌約68%、ECOG PS 0 35〜43%、PS 1 56〜64%、非喫煙者13〜15%) は各群間で均等であった (Table 1)。最終OS解析のデータカットオフ時 (2018年10月4日) の追跡期間中央値は30.2ヶ月 (範囲0.3〜37.2ヶ月) であった。
Durvalumab単剤群におけるOS——主要エンドポイント未達: PD-L1 TC≥25%集団において、Durvalumab単剤群のOS中央値 (mOS) は16.3ヶ月 (95% CI 12.2-20.8) であったのに対し、化学療法群のmOSは12.9ヶ月 (95% CI 10.5-15.0) であった。ハザード比 (HR) は0.76 (97.54% CI 0.56-1.02, p=.04) であり、事前設定された有意水準 (p<0.0246) を満たさなかったため、主要エンドポイントは統計学的に未達と判定された (Figure 2A)。24ヶ月OS率はDurvalumab群で38.3% (95% CI 30.7-45.7%)、化学療法群で22.7% (95% CI 16.5-29.5%) であった。制限平均生存時間 (RMST) の差は1.99ヶ月 (95% CI -0.37-4.35) であった。
Durvalumab+Tremelimumab併用群におけるOSおよびPFS——主要エンドポイント未達: PD-L1 TC≥25%集団において、Durvalumab+Tremelimumab併用群のmOSは11.9ヶ月 (95% CI 9.0-17.7) であったのに対し、化学療法群は12.9ヶ月であった。HRは0.85 (98.77% CI 0.61-1.17, p=.20) であり、主要エンドポイントは統計学的に未達と判定された (Figure 2B)。24ヶ月OS率は35.4% (95% CI 28.1-42.8%) であった。PFSに関しては、Durvalumab+Tremelimumab併用群の無増悪生存期間中央値 (mPFS) は3.9ヶ月 (95% CI 2.8-5.0) であったのに対し、化学療法群のmPFSは5.4ヶ月 (95% CI 4.6-5.8) であった。HRは1.05 (99.5% CI 0.72-1.53, p=.71) であり、化学療法群が数値上優れており、主要エンドポイントは統計学的に未達と判定された (Figure 2D)。12ヶ月PFS率はDurvalumab+Tremelimumab併用群で25.8% (95% CI 18.9-33.1%)、化学療法群で14.3% (95% CI 8.4-21.7%) と、長期では併用群が優れる傾向を示した。Durvalumab単剤のPFS (副次エンドポイント) はmPFS 4.7ヶ月 vs 5.4ヶ月 (HR 1.05) であり、有意差は認められなかった (Figure 2C)。
奏効率と奏効持続期間: PD-L1 TC≥25%集団における客観的奏効率 (ORR) は、Durvalumab群35.6%、Durvalumab+Tremelimumab併用群34.4%、化学療法群37.7%と3群間で同等であった (eTable 7)。奏効持続期間中央値 (DoR) は、ICI両群で「未到達 (not reached)」であったのに対し、化学療法群では4.4ヶ月と有意に短かった。12ヶ月時点の奏効継続率は、Durvalumab群61.3%、Durvalumab+Tremelimumab併用群54.9%、化学療法群18.0%であった。
bTMB≥20mut/Mb集団における探索的OS解析: 血液TMB (bTMB) 測定可能例は809例 (全無作為化患者の72.4%) であった。bTMBとPD-L1発現は相関せず (Spearman ρ=0.05)。bTMB≥20mut/Mbの患者集団 (211例、全評価可能例の26.1%) において、Durvalumab+Tremelimumab併用群のmOSは21.9ヶ月 (95% CI 11.4-32.8) であったのに対し、化学療法群のmOSは10.0ヶ月 (95% CI 8.1-11.7) であり、unadjusted HRは0.49 (95% CI 0.32-0.74) と大幅なOS改善が認められた (Figure 3A)。24ヶ月OS率は48.1% vs 19.4%であった。対照的に、bTMB<20mut/Mb集団では、Durvalumab+Tremelimumab併用群のOS改善は認められなかった (mOS 8.5ヶ月 vs 11.6ヶ月、HR 1.16, 95% CI 0.93-1.45)。bTMB≥20mut/Mb集団におけるDurvalumab単剤群のmOSは12.6ヶ月 (HR vs 化学療法 0.72、95% CI 0.50-1.05) であった。Durvalumab+Tremelimumab併用群 vs Durvalumab単剤群のHRは0.74 (95% CI 0.48-1.11) であり、Tremelimumabの追加効果が示唆された。この解析は探索的であり、事前の有意水準設定がなかった点に留意が必要である。
tTMB≥10mut/Mb集団における探索的OS解析: 組織TMB (tTMB) 評価可能例は460例 (全無作為化患者の41.1%) であった。tTMB≥10mut/Mb集団では、Durvalumab+Tremelimumab併用群のmOSは16.6ヶ月 (HR vs 化学療法 0.72)、Durvalumab単剤群のmOSは18.6ヶ月 (HR 0.70) であったのに対し、化学療法群のmOSは11.9ヶ月と、数値上の改善が見られたものの、統計的有意差には至らなかった (eFigure 8)。
安全性プロファイル: as-treated集団における治療関連有害事象 (TRAE) の全Grade発現率は、Durvalumab群54.2%、Durvalumab+Tremelimumab併用群60.1%、化学療法群83.0%であった (Table 2)。Grade 3以上のTRAE発現率は、Durvalumab群55例 (14.9%)、Durvalumab+Tremelimumab併用群85例 (22.9%)、化学療法群119例 (33.8%) であり、いずれのICI群も化学療法群より低率であった。TRAE関連死亡は、Durvalumab群2例 (0.5%、CMV肺炎と肺炎)、Durvalumab+Tremelimumab併用群6例 (1.6%、間質性肺疾患2例、急性肝不全、急性膵炎、小腸閉塞、突然死各1例)、化学療法群3例 (0.9%) であった。TRAE関連中止率は、Durvalumab群5.4% vs Durvalumab+Tremelimumab併用群13.2% vs 化学療法群9.4%であった。免疫関連AEは、Durvalumab群13.6% (Grade 3/4: 4.1%)、Durvalumab+Tremelimumab併用群28.3% (Grade 3/4: 10.8%)、化学療法群3.4% (Grade 3/4: 0.6%) で報告された。主な免疫関連AEは下痢 (併用群12.7%、単剤群8.4%)、発疹 (併用群10.5%)、掻痒症 (単剤群8.7%) であった。貧血 (Grade ≥3) は化学療法群で10.2%であったのに対し、ICI群では1%未満と著明な差が見られた。好中球減少 (Grade ≥3) も化学療法群で9.9%であったのに対し、ICI群では1%未満であった。
後治療の状況: 後治療の実施率は、Durvalumab群44.8%、Durvalumab+Tremelimumab併用群37.4%、化学療法群58.6%であった。後治療でのICI使用は化学療法群で多く (67%)、ICI群では少なかった (Durvalumab群14%、Durvalumab+Tremelimumab併用群8%)。この後治療におけるICI使用の不均衡が、化学療法群のOSを均等化する要因となった可能性が考えられる。
考察/結論
先行研究との違い: MYSTIC試験の主要エンドポイント未達は、当時の免疫療法研究の競合環境と密接に関連する。Durvalumab単剤のHR 0.76 (PD-L1 TC≥25%集団) は、Mok et al. NEnglJMed 2019 (PD-L1 TPS≥20%集団でのPembrolizumab vs 化学療法、OS HR 0.77) と類似しており、Durvalumabの効果量自体はPembrolizumabと同等水準であることが示唆される。しかし、Hellmann et al. NEnglJMed 2018のNivolumab+Ipilimumab (TMB≥10mut/Mb集団でPFS改善、その後OS改善も確認) とは異なり、Durvalumab+Tremelimumab併用療法はPD-L1≥25%集団でOSもPFSも改善せず、Tremelimumabの追加効果はbTMB≥20mut/Mb集団にのみ見られた点が対照的である。MYSTIC試験の主要エンドポイント未達は、PD-L1 TC≥25%という患者選択基準と、主要解析集団の変更 (2016年12月) による検出力低下が主因と考えられる。
新規性: MYSTIC試験の最大の寄与は、主要エンドポイントの成否よりも、bTMBをOS改善の予測バイオマーカーとして初めて大規模Phase 3試験で探索的に検討した点にある。本研究で初めて、bTMB≥20mut/Mb集団でのDurvalumab+Tremelimumab併用療法のHR 0.49 (95% CI 0.32-0.74) (mOS 21.9ヶ月 vs 10.0ヶ月) という結果は、bTMBが高値の患者に対してはdual ICIが化学療法より著明に優れることを示し、bTMB<20mut/Mb集団では効果がなかった (HR 1.16, 95% CI 0.93-1.45) という対照的な結果とともに、TMBのカットオフとしての20mut/Mbの妥当性を示した。bTMBとtTMBが良好に相関 (Spearman ρ=0.6) したことも、血液による侵襲的でないバイオマーカー評価の実現可能性を示す重要な新規知見であった。また、bTMBとPD-L1が相関しない (Spearman ρ=0.05) という知見は、TMB高値・PD-L1低発現の患者集団がdual ICI投与により恩恵を受けうることを示唆し、バイオマーカーの補完的意義を示した。
臨床応用可能性: MYSTIC試験の主要エンドポイント未達という「否定的」結果は、その後の治療開発に重要な教訓を与えた。Durvalumab+Tremelimumabは別の試験 (POSEIDON試験) でDurvalumab±Tremelimumab+化学療法として化学療法比較でのPFS改善を示し、OSも改善傾向を示した。また、bTMB≥20mut/Mb集団の探索的知見はその後のbTMBを組み込んだバイオマーカー研究の礎となった。安全性面では、Grade 3以上TRAEがICIの両群とも化学療法より低く (Durvalumab群14.9%、併用群22.9% vs 化学療法群33.8%)、毒性管理の側面ではICIが優れることが改めて示された。奏効持続期間が化学療法 (4.4ヶ月) に比べてICI群では未到達という結果は、奏効した患者での長期効果を示し、選択された患者に対するICIの意義を支持する。これらの知見は、特定のバイオマーカーを持つ患者群における免疫療法の臨床的有用性を示唆するものであり、個別化医療の推進に貢献する。
残された課題: MYSTIC試験の最大のlimitationの一つは、プロトコル修正により当初の全患者解析からPD-L1 TC≥25%集団への変更がデータカットオフ前に行われ、主要解析集団が全無作為化患者の44%に縮小したことで検出力が著しく低下した点である。また、オープンラベル試験デザインも限界であり、化学療法群のn=20患者が割り当てられた治療を受けなかった可能性や、後治療でのICI使用率が化学療法群で67%と高く、OS評価における交絡が生じた可能性がある。TMBのカットオフとして20mut/Mbが選択された根拠はpost hoc的であり、事前規定された解析でないことから確定的な結論は困難である。bTMBとtTMBの評価可能率が各72.4%・41.1%であり、測定失敗例が一定数存在することは実用上の制約となる。TMBの測定プラットフォームの標準化と閾値の前向き検証が今後の課題である。現代においては、化学療法+ICI (例えば、Gandhi et al. NEnglJMed 2018、Socinski et al. NEnglJMed 2018など) が多くの転移性NSCLC患者の標準治療となっており、ICI単剤1次治療の適用はPD-L1 TPS≥50%またはTC≥50%患者に絞られている。
方法
試験デザイン: 本試験は、多施設共同、非盲検、3群無作為化Phase 3臨床試験 (MYSTIC、NCT02453282) として実施された。世界17カ国の203施設が参加し、データ収集期間は2015年7月21日から2018年10月30日までであった。
対象患者: 対象は、Stage IVの未治療NSCLC患者で、EGFRまたはALK遺伝子変異がないこと、ECOGパフォーマンスステータスが0〜1であること、Eisenhauer et al. EurJCancer 2009で測定可能病変を有すること、および腫瘍PD-L1発現状態が既知であることが条件とされた。症候性または不安定な脳転移を有する患者は除外された。
無作為化・層別化: 患者はDurvalumab単剤群、Durvalumab+Tremelimumab併用群、および化学療法群に1:1:1で無作為に割り付けられた。無作為化は、PD-L1 TC発現 (≥25% vs <25%) および組織型 (扁平上皮癌 vs 非扁平上皮癌) で層別化された。
治療プロトコル:
- Durvalumab単剤群: Durvalumab 20mg/kgを4週ごとに疾患進行まで投与。
- Durvalumab+Tremelimumab併用群: Durvalumab 20mg/kgを4週ごとに疾患進行まで投与し、Tremelimumab 1mg/kgを4週ごとに最大4回併用投与。Tremelimumab投与終了後はDurvalumab単独で継続。
- 化学療法群: 担当医師が選択した白金系二剤化学療法を4〜6サイクル実施。非扁平上皮癌患者では、PemetrexedとCarboplatinの併用が最も多く (54.5%)、次いでCarboplatinとGemcitabineの併用 (49.5%) であった。非扁平上皮癌でPemetrexed系化学療法後に進行しない場合にPemetrexed維持療法が許可された。化学療法群からICI群へのクロスオーバーは許可されなかった。
主要エンドポイント (PD-L1 TC≥25%集団):
- Durvalumab単剤 vs 化学療法におけるOSの優越性 (有意水準p<0.0246)。
- Durvalumab+Tremelimumab併用 vs 化学療法におけるOS (有意水準p<0.0123) およびPFS (有意水準p<0.005) の優越性。
副次・探索的エンドポイント: 副次エンドポイントには、Durvalumab単剤 vs 化学療法におけるPFS、両ICI群 vs 化学療法における客観的奏効率 (ORR) および奏効持続期間 (DoR) が含まれた。探索的解析として、TMB (bTMBおよびtTMB) と臨床アウトカムの関連が評価された。
統計解析: 全体的なタイプIエラーを5%に制御するため、階層的検定手順 (ゲートキーピング戦略) がエンドポイント、解析集団、および治療レジメン全体で用いられた。OS解析の計画時、Durvalumab単剤 vs 化学療法ではハザード比 (HR) 0.62 (検出力90%)、Durvalumab+Tremelimumab併用 vs 化学療法ではHR 0.62 (検出力86%) が想定された。PFS解析ではHR 0.59 (検出力88%) が想定された。2回の中間解析が計画され、Lan-DeMets消費関数 (O’Brien-Fleming境界近似) が適用された。PFS解析は層別ログランク検定を用いて実施され、HRと99.5%信頼区間 (CI) はCox比例ハザードモデルで推定された。OS解析も同様の方法で実施され、2回の中間解析を調整し、HRは97.54%および98.77% CIで推定された。生存曲線はカプラン・マイヤー法を用いて作成された。TMBの探索的解析は、非層別ログランク検定とCox比例ハザードモデルを用いて実施された。