• 著者: Emeka B. Okeke, Cameron Louttit, Chris Fry, Alireza Hassani Najafabadi, Kai Han, Jean Nemzek, James J. Moon
  • Corresponding author: Jean Nemzek (jnemzek@med.umich.edu, University of Michigan, Ann Arbor, MI); James J. Moon (moonjj@umich.edu, University of Michigan, Ann Arbor, MI)
  • 雑誌: Biomaterials
  • 発行年: 2020
  • Epub日: N/A
  • Article種別: Original Article
  • PMID: 32045782

背景

NETs (neutrophil extracellular traps、好中球細胞外トラップ) は2004年に Brinkmann らが病原体殺傷機構として発見した構造体であり (Brinkmann et al. Science 2004)、好中球が NETosis によって自身のDNAを核外に放出し、抗菌タンパク質・セリンプロテアーゼを装飾した線維状ネットワークで病原体を捕捉する仕組みである。NETs は宿主免疫における重要な防御機構である一方、過剰なNETs産生は敗血症・関節リウマチ・血管炎・糖尿病・癌など多様な疾患の病態形成に関与することが多数の研究で示されてきた (Albrengues et al. Science 2018)。特に敗血症では、LPS (lipopolysaccharide、リポ多糖) などの刺激で好中球が過剰に活性化してNETosisを起こし、組織の血管に蓄積した NETs が臓器障害を促進する。

NE (neutrophil elastase、好中球エラスターゼ) は好中球のazurophilic顆粒に貯蔵されるセリンプロテアーゼであり、細胞外マトリクスのエラスチン・コラーゲン・フィブロネクチンを分解するほか、各種サイトカイン・ケモカインシグナル経路 (IL-8上昇、PAR2 (protease-activated receptor 2) 活性化など) を活性化する。NETs形成の分子機構として、Papayannopoulos ら (J Cell Biol 2010) は ROS (reactive oxygen species) 産生後にNEが顆粒から核内へ移行してヒストンを処理することでDNA脱凝縮が起きると報告し、Metzler ら (Cell Rep 2014) はミエロペルオキシダーゼ含有複合体が NE 放出とアクチン動態を制御することを示した。さらに Sollberger ら (2018) は、NE が膜孔形成タンパク質 GSDMD (gasdermin D) を活性化し、GSDMDが顆粒膜を穿孔して NE の核内移行を促進するというフィードフォワード機構を同定した (Sollberger et al. SciImmunol 2018)。すなわち、NE 自身が新たなNETs形成シグナルとなって連鎖的に NETosis を伝播する可能性が提唱されていた。

内因性NE阻害因子 (alpha-1 antitrypsin・Elafin・SLPI (secretory leukoprotease inhibitor)) はNE活性を制御するが、膜結合型NEや核内NEはこれら阻害因子に耐性であることが知られており、NETs内のDNAに結合したNEもプロテアーゼ阻害薬に感受性を失うことが1990年代から報告されていた。薬理学的NE阻害薬として sivelestat は日本・韓国でALI (acute lung injury、急性肺障害) 関連のSIRS (systemic inflammatory response syndrome、全身性炎症反応症候群) 治療薬として承認されているが、欧米・北米を対象とした国際多施設無作為化比較試験 (2004) では有効性が示せず承認に至らなかった。また AstraZeneca の第二世代NE阻害薬 AZD9668 も COPD (chronic obstructive pulmonary disease、慢性閉塞性肺疾患) に対する第II相試験で有効性を示さなかった。

gap in knowledge: NETs形成を効果的に予防する手段が不在であり、既存アプローチ (DNase I・PAD4阻害薬・遊離NE阻害薬) はin vitroでの効果にとどまるか薬物動態上の問題でin vivoでの有効性が不十分であった。特に遊離sivelestatがin vivoで無効である根本的機序は未解明であり、NE阻害薬を炎症性好中球内に直接送達して顆粒内NE・DNA結合型NEを阻害するアプローチは検討されていなかった。この知識の不足 (lack of effective intracellular NE inhibitor delivery strategy) が本研究の出発点となった。

目的

NE が NETs 形成において中心的かつフィードフォワード的な役割を担うことを遺伝的・薬理学的に検証し、ICMV (interbilayer-crosslinked multilamellar vesicles、層間架橋多層小胞) ナノ粒子を用いたsivelestatの好中球標的デリバリーが in vitro および LPS (lipopolysaccharide) 誘導エンドトキシンショックモデルにおけるNETs形成抑制・生存率改善に有効かを明らかにすること。

結果

NE による NETs 形成フィードフォワードループの実証:PMA (100 nM) で活性化したヒト好中球では大量の細胞外DNA (Sytox Green陽性) と高いNE活性が検出された。sivelestat (10 μM) 添加により NETs 形成と NE 活性はいずれも有意に抑制され (p<0.0001, n=3独立実験; Fig 1A・1B)、DNase I (20 units/ml) 添加と同等の NETs 抑制効果が示された。共焦点顕微鏡では PMA 刺激によって線維状の細胞外DNA-NE共局在構造 (NETs) が形成され、sivelestat 処理によりこれが消失することが視覚的に確認された (Fig 1C)。次に、組換えヒトNE (5 μM) 単独での刺激でも好中球からのNETs形成が誘導されること、sivelestat添加によりこの NE誘発性NETs産生が有意に抑制されること (p<0.0001; Fig 2A・2B) が示された。さらに、NE KO (knockout) マウスの骨髄由来好中球は WT (wild-type) 好中球と比較して PMA 刺激時のNETs形成能が著しく低下していることがフローサイトメトリーと顕微鏡の定量解析で確認された (n=3マウス/群; Fig 2C・2D)。これらの結果から、NE が NETs 形成によって放出された後、さらに新たな NETs 誘導シグナルとなってNETosisを伝播するフィードフォワードループを構成することが薬理学的・遺伝的の両面から実証された。LPS (100 ng/ml) 刺激マウス好中球においても sivelestat は NE 産生・G-CSF (granulocyte-colony stimulating factor)・KC (keratinocyte chemoattractant, CXCL1)・TNFα・IL-6 の産生を有意に抑制した (p<0.0001, n=3独立実験; Fig 3D-H)。

内皮保護効果:NETs 誘発性障害の sivelestat による抑制:HUVEC をヒト好中球から採取した NETs (細胞外DNA 20 μg/ml) と共培養すると、内皮細胞死とICAM-1 (intercellular adhesion molecule-1) の発現上昇が誘導された (Fig 3A-C)。sivelestat (20 μM) の共添加により内皮細胞死は有意に抑制され (p<0.0001; Fig 3A・3B)、ICAM-1 発現も低下傾向を示した (統計的有意差なし; Fig 3C)。ICAM-1 は好中球接着・ローリングを促進する接着分子であり、NETs 誘発性のICAM-1上昇は NETs が内皮を炎症状態に誘導して好中球のさらなる動員を引き起こす二次ループへの関与を示唆している。sivelestat が NETs の DNA 骨格からの NE 活性を阻害することで、内皮への直接的な NE 媒介性障害と、ICAM-1 を介した炎症拡大の双方を抑制する可能性が示された。また、LPS 刺激マウス好中球からの複数の炎症性メディエーター産生が sivelestat によって包括的に抑制されたことから、NE 阻害が好中球の炎症性応答全般を下流で制御する戦略として有効であることが示唆される。

ICMV-Sive の合成と好中球への取り込み特性:DOPC/MPB 薄膜の水和・Ca2+媒介融合・DTT 架橋の三段階工程で作製した ICMV は、DLS 測定で均一な粒子径 266±12 nm、PDI 0.20±0.04、ゼータ電位 -41.8±7.1 mV を示した (Fig 4B)。sivelestat 封入効率は HPLC 定量により 60±5% と高い値が確認された (Fig 4C)。37℃・10% FBS 存在下における薬物放出実験では12時間以内に約65%の sivelestat が放出される持続放出プロファイルが LC-MS 定量で得られた (Fig 4D)。好中球への取り込み実験では、TNFα (10 ng/ml、30分) で活性化したマウス好中球にDiD標識 ICMVs を1時間インキュベートすると、フローサイトメトリーで 65%超の好中球が ICMV と会合することが示され (Fig 5A)、共焦点顕微鏡でICMVの細胞内取り込みが確認された (Fig 5B)。炎症状態では好中球のファゴサイトーシス能が増強されることが知られており、TNFα 前処理が ICMV の能動的取り込みを促進したと考えられる。この高い取り込み効率が in vivo での ICMV-Sive の優越性の機序的基盤となっている。

In vitro での ICMV-Sive 優越性:遊離 sivelestat を上回る好中球内 NETs 抑制:TNFα 前処理好中球に ICMV-Sive・遊離sivelestat・ブランクICMV を10分間インキュベートして洗浄後、PMA (100 nM) で4時間 NETosis を誘導した。ICMV-Sive 群は遊離 sivelestat 群と比較して細胞外DNA放出 (NETs) を有意に抑制し (p<0.05, n=3独立実験; Fig 5D)、NE 活性も有意に低下させた (p<0.001; Fig 5E)。この優越性は、ICMV に封入された sivelestat が好中球内部の顆粒近傍に直接送達されることで、NE が顆粒から放出される前段階でその活性を阻害できることに起因すると考えられる。遊離 sivelestat は細胞外 NE は抑制できても、顆粒内 NE や DNA 結合型 NE には到達困難であることが示唆されており、ICMV による細胞内デリバリーがこの障壁を克服する手段として機能したと解釈される。

In vivo エンドトキシンショックモデルにおける生存率改善と臓器保護:BALB/c 雌マウスに LPS (20 mg/kg、腹腔内) を投与し1時間後に sivelestat (50 mg/kg 相当、腹腔内) を各群に投与した生存実験 (n=10/群) では、ICMV-Sive 群が遊離 sivelestat 群と比較して臨床スコアを有意に改善 (p<0.001; Fig 6A) し、生存率を有意に向上させた (p<0.05、Mantel-Cox log-rank 検定; Fig 6B)。対照的に、遊離 sivelestat 群は LPS 単独群・ブランク ICMV 群に対して有意差を示さず、in vivo での無効性が確認された。肺切片の免疫蛍光三重染色 (NE・Cit-H3・DAPI 共局在; n=5) では ICMV-Sive 群が遊離 sivelestat 群より肺内 NETs 形成を強く抑制することが確認された (Fig 6C)。H&E 染色では ICMV-Sive 群の肺内炎症細胞浸潤・出血・間質浮腫が軽減しており (Fig 7A)、肺傷害の組織学的改善が示された。血清 ELISA では NE・IL-6・KC がいずれも ICMV-Sive 群で遊離 sivelestat 群より有意に低下した (p<0.05〜p<0.001; Fig 7B-D)。IVIS 生体内分布解析では ICMV-Sive が主として肝臓・脾臓に集積し (Fig 7E・7F)、AST・クレアチニン血清値は PBS 群と同等であり (Fig 7G・7H)、主要な肝腎毒性を認めなかった。ICMV-Sive 投与によって腹腔内への好中球浸潤も減少する傾向が認められた (Supplementary Fig S2)。

考察/結論

本研究は、NE が NETs 形成のフィードフォワードループを構成するという概念を薬理学的・遺伝的の両面から初めて詳細に実証し、ICMV ナノ粒子による好中球標的 sivelestat 送達が LPS 誘導エンドトキシンショックマウスを有意に救命できることを示した概念実証研究である。NETs 関連疾患に対する NE 阻害という治療戦略の妥当性と、その in vivo 有効化のために好中球標的ナノ粒子送達が必要であることを同時に示した点が本研究の核心的貢献である。

既存研究との違いと本研究の位置づけ: これまでの研究では NE KO マウスが LPS 誘導エンドトキシンショックに耐性を示すことが Tkalcevic ら (Immunity 2000) によって報告されており、また SLPI 欠損マウスがエンドトキシンショックに高感受性を示すことが Nakamura ら (J Exp Med 2003) によって示されていた。本研究はこれら遺伝的知見と異なり、薬理学的 NE 阻害が好中球標的送達という工学的介入により初めて in vivo で治療的有効性を示すという実用的知見を加えた。また、NETs 阻害戦略として先行研究で最も研究されてきた DNase I は NETs の DNA 骨格を分解するものの、NETs 上に装飾されたプロテアーゼや抗菌タンパクの機能は抑制できず、DNase 処理後のNETs でも組織障害を誘発できることが既報で示されている。これと対照的に、NE 阻害は細胞外DNA の産生抑制と NETs 上の NE 酵素活性の双方を抑制できる点で概念的に優れており、さらに炎症性サイトカイン産生全般を下流で制御できることも本研究で新たに示された。NE が DNA 結合型では阻害薬に耐性であるという既知の障壁 (Belorgey & Bieth, FEBS Lett 1995) を、細胞内送達によって克服した点は先行研究と相違する重要な発見である。

新規な貢献: 本研究で初めて明確に示されたのは、(1) 外因性 NE 刺激単独でヒト好中球に NETs 誘導が可能であること、(2) NE フィードフォワードループが生理的 NETs 伝播の主要経路であること、(3) ICMV ナノ粒子が TNFα 活性化好中球に 65%超の取り込み効率で内在化されること、(4) ICMV による sivelestat の細胞内デリバリーが遊離薬では達成できなかった in vivo エンドトキシンショックモデルでの生存率改善を実現することの4点である。GSDMD を介した NE-NETs 連鎖機構 (Sollberger et al. SciImmunol 2018) に対する薬理学的介入の有効性を初めて in vivo で証明した点において novel な意義がある。

臨床応用への橋渡し: 本研究の最も重要な臨床的意義は、sivelestat の国際多施設試験 (STRIVE study 2004) 失敗の機序的説明と解決策を一体で提示した点にある。遊離 sivelestat の in vivo 無効性は、(a) DNA 結合型 NETs 内の NE への到達不能、(b) 遊離薬の急速な血中クリアランスによる薬物動態上の問題に起因すると考えられ、ICMV 封入による好中球内デリバリーがこの双方の障壁を克服することを示した。AST・クレアチニン値の正常範囲内保持は基本的な安全性プロファイルを示している。また NE 阻害の bench-to-bedside 応用は敗血症・ALI に留まらず、NETs が癌微小環境で休眠腫瘍細胞の再覚醒に関与することが示された文脈 (Albrengues et al. Science 2018) においても、関節リウマチ・SLE (全身性エリテマトーデス) などの自己免疫疾患においても展開が期待される。

残された課題: 本研究の主要な limitation として、LPS エンドトキシンショックモデルは多菌種感染・多臓器不全を特徴とするヒト敗血症の複雑な病態を完全には再現しないという点が挙げられる。より臨床実態に近い CLP (cecal ligation and puncture、盲腸結紮穿刺) モデルでの ICMV-Sive の有効性検証が今後の検討として不可欠である。また、ICMV の生体内分布が肝臓・脾臓に偏ることは、炎症局所の好中球への特異的到達性の最適化が課題であることを示唆しており、Ly6G や CD66b などの好中球特異的表面マーカーを標的とした能動標的化修飾が有効性をさらに高める可能性がある。更なる検討として、NE 阻害と PAD4 (peptidylarginine deiminase 4) 阻害薬・DNase I・抗凝固療法との組み合わせ戦略の最適化、ヒト敗血症における NETs バイオマーカーとしての血清 NE 濃度の活用、ならびに ICMV 製剤の大量製造・凍結乾燥安定化および薬物動態詳細解析が重要な future research の課題として挙げられる。

方法

細胞と動物: ヒト末梢血から Ficoll-Paque 密度勾配・デキストラン沈降・低張溶血法により好中球を単離した。マウス骨髄由来好中球は BALB/c または NE KO (knockout、ノックアウト) マウスの大腿骨・脛骨から不連続 Percoll グラジエント (52%/69%/78%) 遠心分離 (1500 g、30分、ブレーキなし) で採取し、RPMI完全培地に再懸濁した。in vivo 実験には4〜6週齢の雌 BALB/c マウス (The Jackson Laboratory 購入) を使用し、University of Michigan の IACUC (Institutional Animal Care and Use Committee、動物実験委員会) の承認のもと実施した。内皮細胞実験には HUVEC (human umbilical vein endothelial cells; Angio-Proteomie) を用いた。

NETs誘導・定量・可視化: 好中球2×10^6 cells/wellを6wellプレートに播種し、PMA (100 nM、phorbol 12-myristate 13-acetate) または組換えヒトNE (5 μM) で4時間刺激してNETosisを誘導した。細胞外DNA定量には1 μM Sytox Green を、NE活性定量には0.5 mMの蛍光エラスターゼ基質 (elastase-specific fluorescent tetrapeptide substrate; Z-Ala-Ala-Ala-Ala-Rhodamine110) を用い蛍光プレートリーダー (BioTek Synergy Neo) で定量した。共焦点顕微鏡では抗NE抗体 (Alexa Fluor 647、Santa Cruz) と Sytox Green の共染色でNETs構造を可視化した。

ICMV合成と特性評価: DOPC (1,2-dioleoyl-sn-glycero-3-phosphocholine) と MPB (maleimide-headgroup phospholipid、マレイミド頭部基脂質) を1:1モル比で混合し、薄膜水和後に sivelestat を封入してリポソームを調製した。CaCl2 (40 mM) 添加によるベシクル融合後、DTT (15 mM、dithiothreitol) を加えてマレイミド基間を架橋しICMVsを形成した (18000 g、5分、4℃で回収、DNA grade water で洗浄)。粒子径・PDI (polydispersity index、多分散指数) はDLS (dynamic light scattering; Malvern ZetaSizer Nano ZSP) で、ゼータ電位も同装置で測定した。sivelestat封入量はHPLC (high-performance liquid chromatography、高速液体クロマトグラフィー) で定量し、10% FBS含有培地中での薬物放出動態をLC-MSで経時測定した。好中球によるICMV取り込みはTNFα前処理 (10 ng/ml、30分) した活性化好中球にDiD (carbocyanine lipophilic fluorescent dye) 標識ICMVを1時間インキュベート後にフローサイトメトリーと共焦点顕微鏡で評価した。

内皮障害実験: HUVEC を NETs (細胞外DNA 20 μg/ml相当) と sivelestat (20 μM) の存在下・非存在下で12時間培養し、細胞生存率 (DAPI陽性率) と ICAM-1 (intercellular adhesion molecule-1、細胞間接着分子-1) 発現をフローサイトメトリーで解析した。

In vivo エンドトキシンショックモデル: BALB/c 雌マウスに LPS (Escherichia coli 0111:B4、20 mg/kg、腹腔内投与) を投与し、1時間後に遊離sivelestat・ブランクICMV・ICMV-Sive (いずれも sivelestat 換算50 mg/kg、腹腔内) を投与した。臨床スコア (0=正常〜5=死亡の半定量スケール) による経時観察、生存曲線 (n=10/群) 作成、肺組織H&E染色・免疫蛍光染色 (NE/Cit-H3 (citrullinated-histone H3)/DAPI 三重染色でNETs同定; n=5) を実施した。血清中サイトカイン・NE濃度はELISAで定量し、DiR (near-infrared lipophilic fluorescent dye) 標識ICMV-SiveのIVIS (in vivo imaging system) 光学イメージングで主要臓器への生体内分布を評価した。肝毒性・腎毒性の指標として AST (aspartate aminotransferase)・クレアチニン血清値を測定した。

統計解析: データは GraphPad Prism 5.0 で解析した。生存曲線は Kaplan-Meier 法で描画し群間比較には Mantel-Cox log-rank 検定を使用した。その他の群間差は one-way ANOVA (一元配置分散分析) 後に Tukey’s multiple-comparisons test で多重比較補正し、p≤0.05 を有意差の基準とした。全データは3回以上の独立実験の代表値として提示した。