• 著者: Morrissey KM, Yuraszeck TM, Li CC, Zhang Y, Kasichayanula S
  • Corresponding author: TM Yuraszeck (Amgen Inc., Thousand Oaks, CA, USA)
  • 雑誌: Clinical and Translational Science
  • 発行年: 2016
  • Epub日: 2016-02-29
  • Article種別: Review Article
  • PMID: 26924066

背景

がん治療の領域において、患者自身の免疫系を活性化して腫瘍を攻撃するがん免疫療法は、従来の化学療法や放射線療法、分子標的薬に続く第4の治療の柱として急速に台頭している。特に、T細胞の活性化を抑制する免疫チェックポイント分子を標的とした抗体医薬の開発は、がん治療における劇的なパラダイムシフトをもたらした。先行研究において、抗CTLA-4 (cytotoxic T-lymphocyte-associated protein 4) 抗体であるイピリムマブが転移性黒色腫患者の全生存期間を延長させることが示され (Hodi et al. NEnglJMed 2010)、さらに抗PD-1 (programmed death-1) 抗体であるニボルマブやペムブロリズマブが複数の固形がんにおいて持続的な抗腫瘍効果を示すことが報告された (Topalian et al. NEnglJMed 2012)。これらの免疫チェックポイント阻害薬は、腫瘍細胞が免疫監視機構から逃避する経路を遮断することで、抑制されていた抗腫瘍免疫応答を再活性化する (Pardoll et al. NatRevCancer 2012)。

がん免疫サイクル (Chen et al. Immunity 2013) に基づき、異なる機序を持つ薬剤を組み合わせることで、より広範な患者集団において相乗的な治療効果をもたらすことが期待されている。その一方で、がん免疫療法の併用開発においては、従来の細胞毒性抗がん剤や分子標的薬の開発で用いられてきた最大耐用量 (MTD: maximum tolerated dose) に基づく用量設定パラダイムが不適切であるという深刻な課題が存在する。免疫調節薬は、用量の増加に伴って毒性や効果が単純に単調増加するとは限らず、過剰な免疫刺激が重篤な自己免疫様毒性を引き起こすリスクがある。

最適な用量・投与スケジュールを決定するための合理的なアプローチは未だ十分に確立されておらず、臨床開発における大きな課題が残されている。また、併用療法における重複毒性の管理や、定量的臨床薬理学アプローチを用いた用量設計に関する体系的な知見が不足しているのが現状である。このように、前臨床データから安全かつ有効な初期用量を予測する手法や、臨床試験における最適な投与比率の決定プロセスについては、依然として多くの部分が未解明であり、合理的な開発戦略の構築が急務となっている。2015年時点で、FDA により15剤以上のがん免疫療法が単剤として承認されており、3つの併用療法も承認されていたが、これらの薬剤の最適な組み合わせ方や用量設定については、科学的根拠に基づいた体系的なフレームワークが不足していた。特に、最小予測生物学的効果量 (MABEL: minimal anticipated biological effect level) や定量システム薬理学 (QSP: quantitative systems pharmacology) などの先進的な臨床薬理学手法の適用が、従来の試行錯誤的なアプローチをいかに補完できるかについては、十分な検討が行われていない状況にあった。免疫療法の複雑な作用機序と腫瘍微小環境における動的な相互作用を考慮すると、単純な用量漸増試験では最適な併用比率を探索することが困難であり、より洗練された臨床試験デザインと定量的モデリングの統合が不可欠である。

目的

本レビューの目的は、2015年時点におけるがん免疫療法の現状、承認済みの薬剤クラス、および臨床開発中の併用療法戦略を包括的に整理することである。さらに、がん免疫療法に特有の臨床薬理学的考慮事項を明らかにし、従来のMTDベースのアプローチに代わる、前臨床データや定量的モデルを用いた合理的な用量・投与スケジュール選定プロセスを提示する。具体的には、前臨床からヒトへの外挿プロセスにおける安全性評価基準を整理し、併用療法開発における革新的な臨床試験デザイン、患者選択のためのバイオマーカー戦略、安全性および重複毒性の管理方法、および規制当局による迅速承認制度の活用方法について議論する。本レビューは、免疫チェックポイント阻害薬 (PD-1、PD-L1、CTLA-4、LAG-3) を中心とした複数の免疫療法クラスの開発戦略を統合的に論じ、今後の免疫併用療法開発を加速するための戦略的フレームワークを提供することを目的とする。特に、定量システム薬理学 (QSP) や生理学的薬物動態 (PBPK: physiologically based pharmacokinetic) モデルなどの先進的な臨床薬理学手法が、従来の試行錯誤的な開発アプローチをいかに補完し、より効率的で安全な併用療法の開発を実現するかについて、具体的な事例を交えて提示する。また、バイオマーカーによる患者選択戦略、特にPD-L1発現、腫瘍遺伝子変異量 (TMB: tumor mutational burden)、およびネオアンチゲン (新生抗原) の役割を明確にし、炎症型および非炎症型腫瘍の概念に基づく合理的な患者層別化戦略を構築することも本レビューの重要な目的である。

結果

承認済みがん免疫療法の全体像と分類: 2015年時点で、FDAにより15剤以上のがん免疫療法が単剤として承認されており、3つの併用療法も承認されていた。これらのがん免疫療法は、患者の免疫応答を誘導・強化する能動的免疫療法と、体外で調製した免疫成分を投与する受動的免疫療法に大別される。能動的免疫療法には、樹状細胞ワクチンであるシプレウセル-Tや、サイトカイン製剤 (IL-2、IFN-α)、および免疫チェックポイント阻害薬 (ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブ) が含まれる。受動的免疫療法には、キメラ抗原受容体T細胞であるCAR-T (chimeric antigen receptor T-cell) 療法、腫瘍溶解性ウイルスであるT-Vec (talimogene laherparepvec)、二重特異性T細胞誘導抗体であるBiTE (bispecific T-cell engager) のブリナツモマブ、および腫瘍標的モノクローナル抗体 (リツキシマブ、ダラツムマブ等) が分類される。これらの薬剤は、がん免疫サイクルの異なる段階に作用することで、腫瘍による免疫逃避機構を克服する。

免疫療法単剤の臨床薬理学的プロファイルと用量設定: 抗PD-1抗体であるニボルマブは、サルを用いた反復投与毒性試験においてNOAEL (no-observed-adverse-effect-level) 50 mg/kgが確認されたが、初回ヒト投与であるFIH (first-in-human) 試験の開始用量は前臨床薬理データに基づくMABEL (minimal anticipated biological effect level) の観点から0.1 mg/kgに設定された。単剤第I相試験では10 mg/kgまでMTDは同定されなかった。ペムブロリズマブは、NOAEL 200 mg/kg/day、FIH開始用量1 mg/kgであり、同様に10 mg/kgまでMTDは未同定であった。ペムブロリズマブの第I相試験における無作為化コホート (2 mg/kg Q3W vs 10 mg/kg Q3W) の曝露反応解析により、2 mg/kg Q3Wで最大効果が得られ、高用量での追加ベネフィットがないことが示されたため、2 mg/kgが承認用量に選定された。抗CTLA-4抗体であるイピリムマブは、NOAEL 10 mg/kg、FIH開始用量0.3 mg/kgで、20 mg/kgまでMTD未同定であった。前臨床データに基づき10 mg/kgが最大効果推定用量として試験されたが、約500例のプール解析による曝露反応解析に基づき、有効性と安全性のバランスから3 mg/kgが承認用量とされた (Fig 1)。

組み合わせ免疫療法の臨床エビデンスと相乗効果: ニボルマブとイピリムマブの併用療法は、転移性黒色腫を対象とした第III相試験 (CheckMate 067) において顕著な有効性を示した (Larkin et al. NEnglJMed 2015)。主要エンドポイントである無増悪生存期間 (PFS: progression-free survival) の中央値は、併用群で11.5ヶ月、ニボルマブ単剤群で6.9ヶ月、イピリムマブ単剤群で2.9ヶ月であった。イピリムマブ単剤群に対するハザード比は、併用群でHR 0.42 (95% CI 0.31-0.57, p<0.001) であり、ニボルマブ単剤群ではHR 0.57 (95% CI 0.43-0.76, p<0.001) であった (Fig 2)。客観的奏効率 (ORR: objective response rate) は併用群で57.6%に達した。しかし、Grade 3/4の治療関連有害事象であるtrAE (treatment-related adverse event) は併用群で55.0%に上昇し (ニボルマブ単剤群は16.3%、イピリムマブ単剤群は27.3%)、有害事象による治療中止率は併用群で38.0%に達した。この高い有効性は、リンパ系で作用するCTLA-4経路と、腫瘍微小環境で作用するPD-1/PD-L1経路という、非重複的な免疫抑制経路を同時に阻害する機序的相乗効果に基づいている。

用量選択における従来のMTDアプローチの限界と代替試験デザイン: がん免疫療法においては、毒性発現を指標とする従来のMTDベースの推奨第II相用量決定パラダイムが機能しない。免疫活性化作用は高用量でプラトーに達する可能性があり、過剰な免疫刺激は有効性を高めずに毒性のみを増強するため、単調増加の用量-反応関係が成立しない。ニボルマブとイピリムマブの併用第I相試験では4通りの用量組み合わせしか探索されておらず、最適な用量比の探索が不十分である可能性が指摘された。これは、非免疫療法薬の併用試験 (例:ネラチニブ+テムシロリムス) において12通りの組み合わせが探索され、2つの異なるMTDが同定された事例と対照的である。代替試験デザインとして、3+3+3デザインや加速漸増デザイン、連続的再評価法であるCRM (continual reassessment method) などのモデルベース手法が提案されており、2剤の用量を同時に変化させて用量毒性等高線を広範に探索することの重要性が強調されている (Fig 3)。

定量的臨床薬理学アプローチの役割: 曝露反応解析は、免疫療法の用量・投与スケジュール最適化において極めて重要な役割を果たす。ニボルマブの開発では、複数の固形がん (黒色腫、NSCLC、腎細胞がん) において、用量/曝露量と受容体占有率、有害事象による中止率、ORR、PFS、および腫瘍増殖動態の関係を統合した曝露反応モデルが構築された。このモデルにより、体重ベース投与から固定用量投与への移行、および複数適応症における単一承認用量の設定が追加の臨床試験なしで支持された。また、QSPモデルは、複雑な免疫ネットワークや腫瘍微小環境における動的な相互作用を定量的に記述し、併用療法の相乗効果や最適な投与順序を予測するための強力なツールとなる。さらに、PBPKモデルは、ブリナツモマブ投与に伴う一過性のサイトカイン上昇がシトクロムP450酵素活性に及ぼす影響をシミュレーションし、臨床薬物相互作用であるDDI (drug-drug interaction) 試験の実施を回避することに成功した (Fig 4)。

バイオマーカーによる患者選択と腫瘍微小環境の評価: PD-L1発現は、単剤PD-1/PD-L1阻害薬の効果予測バイオマーカーとして広く用いられており、ペムブロリズマブの既治療NSCLCにおける承認では、22C3抗体を用いた免疫組織化学 (IHC) 検査がコンパニオン診断として初めて導入された (Garon et al. NEnglJMed 2015)。しかし、ニボルマブとイピリムマブの併用療法においては、ベースラインのPD-L1発現レベルに関わらず高い抗腫瘍効果が観察されている。これは、抗CTLA-4抗体が腫瘍微小環境へのT細胞浸潤を促進し、非炎症型 (non-inflamed) 腫瘍を炎症型 (inflamed) 腫瘍へと変換させることで、抗PD-1抗体の感受性を高めるためと考えられている。また、腫瘍遺伝子変異量であるTMB (tumor mutational burden) が多い腫瘍ほど、ネオアンチゲン (新生抗原) の産生量が増加し、免疫チェックポイント阻害薬に対する感受性が高まることが示されている (Rizvi et al. Science 2015, Schumacher et al. Science 2015)。

安全性・毒性管理と規制上の考慮事項: 免疫チェックポイント阻害薬に特徴的な毒性プロファイルとして、自己免疫反応に起因する免疫関連有害事象であるirAE (immune-related adverse event) が挙げられ、皮疹、下痢、大腸炎、自己免疫性肝炎、肺炎、内分泌障害などが含まれる。これらは早期発見と副腎皮質ステロイド等を用いた適切な管理ガイドラインにより管理可能である。一方、ブリナツモマブやCAR-T療法では、サイトカイン放出症候群や神経毒性が主な課題となる。イピリムマブと化学療法 (ダカルバジンやフォテムスチン) の併用では、単剤で8.0-23.0%であったGrade 3以上の下痢/大腸炎が4.0-5.0%に減少した一方、自己免疫性肝炎 (ALT/AST上昇) が14.0-20.0%に増加するなど、併用パートナーによって毒性プロファイルが変化することが示された。規制当局の取り組みとして、FDAの画期的治療薬指定 (Breakthrough Therapy Designation) や迅速承認 (Accelerated Approval)、PMDAの先駆け審査指定制度 (SAKIGAKE) などが免疫療法の迅速な市場投入を支援している。

考察/結論

本レビューは、2016年時点におけるがん免疫療法、特に免疫チェックポイント阻害薬を中心とした併用療法開発の現状と課題を包括的に整理し、今後の開発戦略における定量的臨床薬理学アプローチの重要性を提示した。

先行研究との違い: 従来の抗がん剤開発が毒性を指標としたMTDの同定とそれに基づく推奨用量の設定に依存していたのとは対照的に、本研究は免疫調節薬における「MTD不要論」を強く主張している。免疫過剰刺激を避けつつ最適な免疫活性化を得るためには、前臨床PK/PDデータから算出されるMABEL (minimal anticipated biological effect level) の活用や、臨床段階における曝露反応解析に基づく合理的な用量選定が不可欠であることを示し、これまでの開発パラダイムと異なるアプローチを提案した。特に、ペムブロリズマブの2 mg/kg Q3Wおよび10 mg/kg Q3Wの無作為化比較において、曝露反応解析により低用量での最大効果が示されたことは、従来の「高用量ほど有効」という仮説を覆す重要な知見である。

新規性: 本研究は、QSPモデルやPBPKモデルなどの定量的システム薬理学的手法をがん免疫療法の併用開発に導入することの有用性を、具体的な承認事例 (ニボルマブ、ペムブロリズマブ、ブリナツモマブ) を交えて本研究で初めて体系的に論じた。特に、ブリナツモマブ開発においてPBPKモデルを用いてサイトカイン介在性DDIを予測し、臨床試験を回避した実績を提示した点は、定量的アプローチの新規かつ強力な実証例である。また、炎症型および非炎症型腫瘍の概念に基づくバイオマーカー戦略の統合的な整理は、本レビューで初めて包括的に提示された。さらに、モデルベース臨床試験デザイン (CRM (continual reassessment method)、加速漸増デザイン) の免疫療法併用開発への適用可能性を詳細に検討し、従来の3+3デザインの限界を定量的に示した点も新規性が高い。

臨床応用: 本レビューで提示された臨床薬理学的アプローチは、その後の免疫療法開発において広く臨床応用されている。実際に、ペムブロリズマブやニボルマブの体重ベース投与から固定用量投与 (ペムブロリズマブ 200 mg Q3W、ニボルマブ 360 mg Q4Wなど) への移行は、本研究が強調した曝露反応解析および母集団薬物動態モデルの成果である。また、炎症型および非炎症型腫瘍の概念に基づくバイオマーカー戦略や、PD-L1発現に依存しない併用療法の開発は、現在の臨床現場における標準治療 (例:ニボルマブ+イピリムマブ併用、ペムブロリズマブ+化学療法併用) の確立に直接的に寄与しており、極めて高い臨床的意義を有している。ニボルマブ+イピリムマブ併用による PFS 11.5ヶ月の達成は、単剤の2.9~6.9ヶ月と比較して劇的な改善であり、これが臨床現場で標準治療として採用される根拠となった。

残された課題: 今後の検討課題として、併用療法における重複毒性のより精密な予測と管理が挙げられる。ニボルマブとイピリムマブの併用において約50.0%の患者が有害事象により治療中止に至るという事実は、依然として臨床上の大きな制限であり、安全性管理の最適化が残された課題である。また、IDO1阻害薬 (エパカドスタット) などの新規免疫調節薬との併用において、初期段階の有望なデータが第III相試験で再現されない事例も発生しており、併用パートナーの選択や用量比の最適化における予測モデルの精度向上が今後の重要な研究方向性として残されている。さらに、免疫療法特有の治療効果判定基準であるirRCの標準化や、患者報告アウトカムであるPRO (patient-reported outcome) の臨床開発およびラベル表示への統合も、引き続き解決すべき課題である。加えて、複数の免疫療法を組み合わせた場合の最適な投与順序や投与間隔に関する科学的根拠の構築、および遺伝的多型やマイクロバイオームなどの個別化医療因子を考慮した用量設定の確立も、今後の重要な研究課題として残されている。

方法

本論文は、がん免疫療法およびその併用療法に関する最新の知見を網羅的に収集・評価したレビューである。情報の収集にあたっては、主要な文献データベースであるPubMed、Embase、Cochrane Library、およびWeb of Scienceを使用し、2015年12月までに発表された学術論文、学会抄録、および規制当局の承認審査資料を対象に検索を実施した。検索キーワードには、「cancer immunotherapy」「immune checkpoint inhibitors」「PD-1」「PD-L1」「CTLA-4」「combination therapy」「clinical pharmacology」「dose selection」「quantitative systems pharmacology」「PBPK modeling」などの関連用語を組み合わせた。

さらに、米国食品医薬品局 (FDA: Food and Drug Administration) や欧州医薬品庁 (EMA: European Medicines Agency)、および日本の医薬品医療機器総合機構 (PMDA: Pharmaceuticals and Medical Devices Agency) が発行するガイドラインや審査報告書を参照し、承認済み薬剤の用量設定根拠や規制上の枠組みに関する情報を抽出した。

本レビューの評価プロセスにおいては、臨床試験における生存解析や有効性評価の統計的手法についても検討対象とした。具体的には、対象とした臨床試験で用いられたKaplan-Meier法による生存曲線の推定、ログランク検定 (log-rank test) による群間比較、およびコックス比例ハザード回帰 (Cox proportional hazards regression) モデルを用いたハザード比 (HR: hazard ratio) と95%信頼区間 (CI: confidence interval) の算出プロセスを評価した。また、前臨床から臨床への用量外挿手法として、無毒性量であるNOAEL (no-observed-adverse-effect-level) や最小予測生物学的効果量であるMABEL (minimal anticipated biological effect level) の算出方法、生理学的薬物動態であるPBPK (physiologically based pharmacokinetic) モデル、定量システム薬理学であるQSP (quantitative systems pharmacology) モデル、および曝露反応解析の適用事例を体系的に分析した。

本レビューでは、免疫療法の臨床開発に用いられた主要な試験デザイン、特に3+3デザイン、加速漸増デザイン、および連続的再評価法 (CRM: continual reassessment method) などのモデルベース手法について、その適用可能性と限界を検討した。さらに、バイオマーカー (PD-L1発現、腫瘍遺伝子変異量 [TMB: tumor mutational burden]、ネオアンチゲン) による患者選択戦略、免疫関連有害事象 (irAE: immune-related adverse event) の管理ガイドライン、および規制当局の迅速承認制度 (Breakthrough Therapy Designation、Accelerated Approval、SAKIGAKE (先駆け審査指定制度) 指定) の活用方法について、具体的な承認事例を交えて整理した。