• 著者: Cesare Gridelli, Paolo Maione, Antonio Rossi, Ciro Guerriero, Carmine Ferrara, Filomena Del Gaizo, Dario Nicolella, Giuseppe Colantuoni
  • Corresponding author: Cesare Gridelli (Division of Medical Oncology, “S.G. Moscati” Hospital, Avellino, Italy)
  • 雑誌: Annals of Oncology
  • 発行年: 2006
  • Epub日: N/A
  • Article種別: Review
  • PMID: 16807469

背景

進行非小細胞肺癌 (NSCLC) は、世界で最も一般的な癌であり、西洋諸国における癌関連死の主要な原因である。診断時において、NSCLC患者の大多数は既に転移性疾患を呈しており、全身緩和治療が唯一の治療選択肢となることが多い。しかし、実臨床では、高齢者(65歳以上、特に70歳以上)やPerformance Status (PS) 2の患者といった「特別集団」が、進行NSCLC患者全体の30〜40%を占めることが報告されている (Parkin DM, 2001; Ries LAG et al., 2003; Gridelli C et al., 1997)。これらの患者は、従来の臨床試験ではしばしば除外されてきたため、彼らに最適な治療戦略に関するエビデンスは限られており、治療選択が未解明な状況であった。特に、高齢者やPS2患者における化学療法の忍容性と有効性に関するデータは不足しており、最適な治療戦略を確立することが喫緊の課題として残されている。

高齢患者は、生理的機能の変化、臓器機能の低下、薬物動態の変化、および併存疾患の存在により、化学療法の忍容性が一般的に低い傾向がある。具体的には、骨髄予備能の低下、腎機能の低下、多剤併用による薬物相互作用のリスク増大などが挙げられる (Repetto L et al., 2002; Repetto L et al., 2003)。しかし、暦年齢と生物学的年齢は必ずしも一致せず、一律に化学療法を差し控えることは不適切である。個々の患者の包括的な評価に基づいた治療選択が求められる。

一方、PSは進行NSCLCにおける最も重要な独立予後因子の一つであり、PS2の患者は、PS0-1の患者と比較して生存期間が著しく短いことが多くの研究で示されている (Albain et al. JClinOncol 1991; Stanley KE, 1980; Takigawa N et al., 1996)。PS2患者は、身体活動が制限され、臥床時間が50%未満であるものの、自己ケアが可能である。これらの患者は、化学療法に対する奏効率が低く、治療失敗までの期間や無増悪生存期間 (PFS) が短い傾向にある上、重篤な毒性リスクが増加する可能性がある。このため、PS2患者に対する積極的な化学療法の適応可否は長年にわたり議論の的となってきた。

従来の臨床試験では、PS2患者の組み入れ割合が20%未満と少なく、良好なPSの患者が選択的に組み入れられるバイアスが存在した。これにより、実臨床におけるPS2患者の治療効果や毒性プロファイルに関するエビデンスが不足しており、特に白金製剤ベースの化学療法の真の有効性についてはcontroversialな状態であった。したがって、これらの特別集団に対する個別化された治療アプローチを確立することが喫緊の課題として残されていた。本総説は、これらのギャップを埋めることを目的とする。

目的

本総説の目的は、進行非小細胞肺癌 (NSCLC) の特別集団である高齢患者およびPerformance Status (PS) 2の患者に対する化学療法の既存のエビデンスを統合し、最適な治療戦略を提言することである。具体的には、これらの集団における単剤化学療法と併用化学療法(特に白金製剤含有レジメンと非白金製剤レジメン)の有効性および忍容性を評価し、臨床医が個別化された治療選択を行うための指針を提供することを目指す。また、今後の臨床研究における課題と方向性も提示する。本レビューは、高齢者やPS2患者における治療選択の不確実性を解消し、彼らの生命予後と生活の質 (QOL) の改善に貢献するエビデンスベースの推奨事項を確立することを意図する。

結果

高齢者におけるビノレルビン単剤化学療法の確立: Elderly Lung Cancer Vinorelbine Italian Study (ELVIS) 試験は、高齢者NSCLC患者に対する化学療法の有用性を初めてランダム化試験で実証した画期的な研究である。この試験では、高齢患者を最善の支持療法 (BSC) 単独群とBSC+ビノレルビン単剤群に無作為に割り付けた。結果として、ビノレルビン群の生存期間中央値は28週であり、BSC群の21週と比較して有意な延長を示した (log-rank p=0.03)。6ヶ月生存率もビノレルビン群で55%に対し、BSC群では41%と改善が認められた (Figure 1)。さらに、ビノレルビン群はQOLの複数のサブスケール(疲労、疼痛、QOL全般)でBSC群よりも良好なスコアを示し、化学療法が高齢患者の生命予後だけでなく、生活の質の改善にも寄与することを初めて明らかにした。毒性プロファイルは比較的良好であり、Grade 3-4の造血器毒性は管理可能なレベルであった。

高齢者におけるゲムシタビン単剤療法の有効性: ゲムシタビンはNSCLC治療において広く使用される薬剤であり、70歳以上の高齢患者を対象とした複数のフェーズII試験でその有効性と忍容性が確認されている。これらの試験では、ゲムシタビン単剤による奏効率 (ORR) が18%から38%の範囲であり、生存期間中央値は6.8ヶ月から9ヶ月と報告された。特筆すべきは、4つの試験のうち2つの試験でのみGrade 3-4の造血器毒性が観察されるなど、良好な安全性プロファイルであった。ゲムシタビンは骨髄抑制が軽度であるため、高齢者や腎機能が保たれた患者にとって有用な選択肢として確立された。Multicenter Italian Lung Cancer in the Elderly Study (MILES) 試験のフェーズIIデータ(n=802例の高齢患者)でも、ゲムシタビン単剤でORR 18.7%、生存期間中央値6.6ヶ月が報告された。

高齢者に対するタキサン系単剤療法の検討: タキサン系薬剤(パクリタキセル、ドセタキセル)も高齢者NSCLC患者において活性と忍容性を示した。パクリタキセルについては、2つのフェーズII試験のレトロスペクティブ解析において、70歳以上と70歳未満の患者間で奏効率や生存期間に有意差はなかったものの、好中球減少症は高齢者で頻度が高い傾向が認められた。毒性軽減のため、週1回投与のパクリタキセルが3つのフェーズII試験で検討され、いずれも良好な忍容性が確認された。ドセタキセルについても、週1回投与のフェーズII試験で良好な忍容性が報告された。さらに、高齢者またはPS2患者を対象としたドセタキセルの2週毎 vs 3週毎投与を比較したランダム化フェーズII試験では、活性は同等であり、週1回投与が造血器毒性を減少させることが示された。これらのデータから、タキサン系薬剤も高齢者の治療選択肢に含まれることが確認されたが、標準的な推奨はビノレルビンやゲムシタビンに絞られる傾向にあった。

高齢者における非白金二剤併用療法の評価 (MILES試験): 非白金二剤併用療法として最も広範に研究されたのは、ゲムシタビンとビノレルビンの組み合わせである。MILES試験は、n=698例の70歳以上の高齢患者を対象に、ビノレルビン単剤、ゲムシタビン単剤、およびゲムシタビン+ビノレルビン併用療法の3群を比較した。主要評価項目である全生存期間 (OS) 中央値は、3群間でそれぞれ36週、28週、30週であり、統計的に有意な差は認められなかった (Figure 2)。QOLについても、機能スケールや症状スケールにおいて3群間に有意差はなかった。一方で、毒性は併用群でわずかに高い傾向を示した。この結果から、「非白金二剤併用療法は高齢者に対して単剤療法より有利ではなく、毒性は増加する」という結論が導かれ、高齢者には単剤化学療法が推奨されるという方針が確立された。MILES試験のPS2サブグループ(n=130例)でも同様に、単剤療法に対する非白金二剤併用療法の優越性は認められなかった。

高齢者における白金含有化学療法の検討: 白金系薬剤は進行NSCLCの標準治療の柱であるが、シスプラチンは腎毒性、耳毒性、神経毒性などの問題があり、高齢者では特に慎重な適応判断が求められる。高齢者専用に設計された大規模な前向き試験は当時存在せず、エビデンスは主に年齢上限のない試験の高齢者サブグループ解析から得られた。Langer et al. JNatlCancerInst 2002によるECOG 5592試験の高齢者サブ解析では、奏効率やOSが若年者と類似し、QOLへの有意な悪影響もなかった。ただし、この試験に参加した高齢者は全体の20%未満であり、高度に選択された集団であった点に留意が必要である。TAX 326サブ解析(ドセタキセル+シスプラチン vs ビノレルビン+シスプラチン)でも、高齢者の有効性および忍容性は若年者と類似していた。カルボプラチン系については、忍容性を改善した変法(低用量、週1回投与など)のフェーズII試験で高齢者でも実施可能であることが示されたが、フェーズIII試験は未実施であった。国際専門家パネルの合意(J Clin Oncol 2005)では、「現行のエビデンスでは、選択されない高齢者への推奨は第三世代単剤(ビノレルビン、ゲムシタビン、タキサン)であり、臓器機能が保たれた選択された高齢者にはカルボプラチン系を考慮可能」とされた。

PS2患者の予後と化学療法の位置付け: PSは進行NSCLCの最も重要な独立予後因子の一つであり、多くの後方視的・前向き試験で確認されている。PS2患者の生存期間中央値は、治療の種類に関わらずPS0-1患者よりも著しく短く、5ヶ月を超えることはまれであり、1年生存率は20%未満である。実際の臨床試験におけるPS2患者の割合は多くの場合20%未満と少なく、選択バイアスが強く示唆される。市中コホートにおけるPS2患者の割合は30〜40%とはるかに高い。PS2患者では化学療法への奏効率が低く、至治療失敗期間やPFSが短く、重篤な毒性リスクが増加する傾向があるが、適切に選択された患者では化学療法が支持療法よりも有益である。

PS2患者に対する白金系化学療法の効果 (ECOG 1594とCALGB 9730): 1995年のメタ解析では、シスプラチン系化学療法が全体として有益であり、良好なPSと不良なPSの両方のサブグループで利益が確認されていた (NSCLCMetaAnalyses et al. BMJ 1995)。Schiller et al. NEnglJMed 2002によるECOG 1594試験のPS2サブ解析(n=64例)では、4種の白金系レジメン比較において、PS2患者の成績はPS0-1患者よりも著しく劣り(OS中央値3.9ヶ月 vs 9.0ヶ月)、Grade 3-5の毒性も増加した。なお、毒性死の一部は化学療法に直接関連するものではなく、PS2患者の背景に伴う合併症によるものであり、PS2患者への特別な配慮の必要性が強調された。一方、Lilenbaum et al. JClinOncol 2005によるCALGB 9730試験(カルボプラチン+パクリタキセル vs パクリタキセル単剤、PS 0-2を対象)のPS2サブグループ(n=107例、全体の18%)では、OS中央値がカルボプラチン+パクリタキセル群で4.7ヶ月、パクリタキセル単剤群で2.4ヶ月と、PS2患者においても白金系二剤併用の生存利益が示唆された (HR 0.60, 95% CI 0.39-0.93, p=0.019) (Table 2)。ただし、選択バイアスの可能性から結果解釈には慎重さが必要である。また、減量レジメンでのカルボプラチン+パクリタキセルおよびシスプラチン+ゲムシタビンのフェーズII試験で、PS2患者でも実施可能であることが確認された。

PS2患者に対する非白金・白金系の比較: 白金系と非白金系化学療法をPS2患者に適用した際の比較については、いくつかの試験がPS 0-2を対象に行われたが、解釈が難しい。概して白金系は高い毒性を示すが、一部の試験では白金系が奏効率やPFSで優れる傾向がある一方、有意なOS改善が示せた試験はほとんどない。特に注目すべきはGeorgoulias試験(欧州、非白金 vs 白金系)で、PS2サブ解析では有意な交互作用は認められなかった(PS2で白金の明確な利益なし)。イタリアMILES試験のPS2サブグループ(n=130例)でも、ゲムシタビン+ビノレルビン vs 各単剤でOSに差はなかった。欧州専門家パネルの合意(Ann Oncol 2004)では、「PS2患者への推奨はまず単剤化学療法、次いでカルボプラチン系低用量またはシスプラチン低用量二剤を代替として考慮可能」とされた。

Paclitaxel poliglumex (PPX) の検討: Paclitaxel poliglumex (PPX) は、パクリタキセルとポリL-グルタミン酸を結合した高分子薬物複合体であり、全身曝露を減らしつつ腫瘍部位への集積を高めるよう設計されている。n=400例のPS2化学療法未治療進行NSCLC患者を対象に、カルボプラチン+PPX vs カルボプラチン+パクリタキセルを比較した第III相試験では、生存期間に有意差は認められなかった。しかし、PPX群では脱毛、関節筋肉痛、心臓関連有害事象が有意に少なく、より少ない毒性でカルボプラチン含有治療を提供する可能性が示唆された。

分子標的療法の高齢者・PS2への適用可能性: ゲフィチニブは、単剤療法フェーズII試験において、高齢者やPS不良患者に活性と低い毒性を示すデータが複数報告された(extended access protocol解析を含む)。Fukuoka et al. JClinOncol 2003Kris et al. JAMA 2003などの研究がその基盤となっている。エルロチニブは、70歳以上で化学療法未治療の患者を対象としたフェーズII試験(n=30例)で、奏効率13.3%という初期結果が示され、良好な忍容性と共に有望な活性が報告された (Shepherd et al. NEnglJMed 2005)。ZD6474(VEGFR2、EGFR、RET多標的TKI)は、優れた毒性プロファイルを有し、高齢者評価の候補として注目された。これらの分子標的治療薬は経口投与が可能であり、従来の化学療法よりも忍容性に優れるため、化学療法に耐えられない、または忌避する患者への代替選択肢となり得ることが示唆された(ただし、大規模試験による確認は当時未実施であった)。

考察/結論

本総説は、進行非小細胞肺癌 (NSCLC) の特別集団である高齢者およびPerformance Status (PS) 2患者に対する化学療法の治療戦略を包括的にレビューし、重要な提言を行った。

先行研究との違い: 本研究は、従来の臨床試験でしばしば除外されてきた高齢者やPS2患者といった特別集団に対し、一律に化学療法を差し控えるべきではないが、標準集団のレジメンをそのまま適用すべきでもないという中庸の立場を明確化した点で、これまでの画一的なアプローチと対照的である。特に、MILES試験の結果は、非白金二剤併用療法が高齢者において単剤療法を上回る利益を示さず、毒性が増加する可能性を指摘した点で、高齢者治療戦略の転換点となった。

新規性: 本総説は、高齢者における第三世代単剤(ビノレルビン、ゲムシタビン、タキサン)の有効性と忍容性を確立し、特にELVIS試験がビノレルビン単剤がBSCを上回る生存期間とQOL改善をもたらすことを初めて実証した点を強調した。また、PS2患者においても、Lilenbaum et al. JClinOncol 2005の結果を受け、カルボプラチン+パクリタキセル併用療法が単剤療法より優れる可能性を新規に提示した。さらに、Paclitaxel poliglumex (PPX) のような新規薬剤が、PS2患者において毒性を軽減しつつ同等の有効性を示す可能性も新規に示唆された。

臨床応用: 本知見は、実臨床の約半数を占める特別集団に対するエビデンスベースの治療戦略を提供し、個別化された治療判断(生物学的年齢、合併症、臓器機能、患者の希望)の枠組みを提示する点で臨床的意義が大きい。高齢者に対しては、第三世代単剤が標準的な選択肢であり、PSが良好で臓器機能が保たれた選択された高齢者には、カルボプラチン含有療法も考慮可能である。PS2患者に対しては、まず単剤化学療法が推奨されるが、カルボプラチンベースまたは低用量シスプラチンベースの二剤併用療法も代替選択肢となり得る。これらの推奨は、患者のQOLを維持しつつ生存期間を延長するための重要な指針となる。

残された課題: 今後の検討課題として、以下の点が残されている。

  1. 高齢者およびPS2患者を対象とした、より大規模で専用に設計されたランダム化比較試験の実施。これにより、これらの集団における治療効果と毒性プロファイルをより正確に評価できる。
  2. 包括的老年医学的評価 (CGA) を用いた治療層別化のさらなる検証。CGAはPS単独よりも有意な予後識別能を発揮することが示されており、治療選択の精度向上に寄与する可能性がある。
  3. 分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬といった新規治療法が、これらの特別集団においてどのような役割を果たすか、再検証が必要である。特に、これらの薬剤の忍容性と有効性を評価する前向き試験が求められる。
  4. QOL、症状緩和、経済性といった複合評価指標を組み込んだエンドポイントの確立。
  5. 特別集団と一般集団の混同問題(異質な集団を同一試験に含めることの問題)は、今日でも臨床試験設計における重要な課題として残されており、今後の試験ではより厳密な患者層別化が求められる。

方法

本総説は、進行非小細胞肺癌 (NSCLC) の高齢患者およびPerformance Status (PS) 2患者における化学療法に関する既存の臨床試験結果を包括的にレビューする。特定の検索データベースや期間は明示されていないが、主要なランダム化比較試験 (RCT) およびフェーズII試験の成績が分析の対象とされた。レビューの対象となった論文は、主にPubMedおよびEmbaseといった主要な医学データベースから収集されたと考えられる。

レビューの対象となった主要な臨床試験には、高齢者NSCLC患者を対象としたElderly Lung Cancer Vinorelbine Italian Study (ELVIS) 試験、Multicenter Italian Lung Cancer in the Elderly Study (MILES) 試験などが含まれる。また、Langer et al. JNatlCancerInst 2002Lilenbaum et al. JClinOncol 2005といった、年齢上限を設けない大規模RCTの高齢者およびPS2患者サブグループ解析の結果も検討された。

評価項目は、主に全生存期間 (OS)、奏効率 (ORR)、無増悪生存期間 (PFS)、およびGrade 3-4の有害事象発生率を含む毒性プロファイルである。さらに、患者の生活の質 (QOL) に関するデータも可能な限り評価された。エビデンスレベルの評価は、各試験のデザイン(ランダム化比較試験、フェーズII試験など)に基づいて行われた。

高齢者患者に関する評価:

  • 第三世代の単剤化学療法(ビノレルビン、ゲムシタビン、タキサン系薬剤)の有効性と忍容性。
  • 非白金二剤併用療法(例: ゲムシタビン+ビノレルビン)と単剤療法の比較。
  • 白金含有化学療法(シスプラチン、カルボプラチン)の高齢者における適用可能性、特に減量レジメンや週1回投与などの変法に関するデータ。

PS2患者に関する評価:

  • PSが予後因子として果たす役割の確認。
  • 単剤化学療法(ゲムシタビン、ビノレルビン、タキサン系薬剤)の有効性と忍容性。
  • 白金含有化学療法(シスプラチン、カルボプラチン)のPS2患者における有効性と毒性。特に、Schiller et al. NEnglJMed 2002Lilenbaum et al. JClinOncol 2005のPS2サブグループ解析の結果に焦点を当てる。
  • 非白金系併用療法と白金系併用療法の比較。

分子標的治療薬の検討:

  • ゲフィチニブやエルロチニブなどの上皮成長因子受容体 (EGFR) チロシンキナーゼ阻害薬 (TKI) の高齢者およびPS不良患者における初期データ。
  • ZD6474のような多標的TKIの可能性。

本総説では、これらのエビデンスを統合し、高齢者およびPS2患者に対する化学療法の推奨事項を導き出す。統計手法に関する具体的な記述はないが、各試験の報告された統計学的有意性 (例: p値、ハザード比) を基に結論が導出された。例えば、生存期間の比較にはlog-rank検定が用いられている試験が多く、ハザード比 (HR) と95%信頼区間 (CI) が報告されている。また、包括的老年医学的評価 (CGA) の重要性についても言及し、今後の研究課題を提示する。