• 著者: Lai AY, Sorrentino JA, Dragnev KH, Weiss JM, Owonikoko TK, Rytlewski JA, Hood J, Yang Z, Malik RK, Strum JC, Roberts PJ
  • Corresponding author: Jessica A. Sorrentino, PhD (G1 Therapeutics, Inc., Research Triangle Park, NC, USA)
  • 雑誌: Journal for ImmunoTherapy of Cancer
  • 発行年: 2020
  • Epub日: 2020-08-17
  • Article種別: Original Article
  • PMID: 33004541

背景

化学療法と免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) の併用療法は、非小細胞肺がん (NSCLC)、小細胞肺がん (SCLC)、トリプルネガティブ乳がん (TNBC) など、様々な臨床現場で単剤療法と比較して優れた臨床的有用性を示している。この併用療法の効果増強は、様々な種類の化学療法薬が持つ免疫刺激特性に起因すると考えられている Reck et al. NEnglJMed 2016 Gandhi et al. NEnglJMed 2018 Paz-Ares et al. NEnglJMed 2018 Horn et al. NEnglJMed 2018。しかし、化学療法は増殖細胞を無差別に殺傷するため、骨髄抑制や免疫抑制を引き起こし、正常な造血幹細胞や免疫細胞が化学療法に曝露されることで、化学療法とICI併用療法の本来の恩恵が十分に得られない可能性がある。化学療法誘発性の骨髄抑制や免疫抑制は、治療の安全性プロファイルを悪化させ、用量制限や治療中断につながり、結果的に抗腫瘍効果を減弱させる可能性がある。

トリラシクリブ (G1T28) は、サイクリン依存性キナーゼ (CDK) 4/6の強力かつ選択的、可逆的阻害薬であり、G1期からS期への移行をCDK4/6に依存する細胞において、G1期細胞周期停止を一時的に維持する。これにより、化学療法中の骨髄における増殖中の造血幹細胞および前駆細胞を化学療法誘発性の損傷から積極的に保護し、好中球、赤血球、リンパ球、血小板の回復を促進する。SCLC患者を対象とした第II相試験 (NCT02499770) では、トリラシクリブをエトポシド/カルボプラチン (E/P) 療法前に投与することで、好中球、赤血球、リンパ球を含む複数の造血系統にわたる骨髄保護効果が確認され、支持療法の介入や用量削減の減少、安全性の改善、抗腫瘍効果への悪影響がないことが示された。

トリラシクリブは化学療法の安全性を向上させるだけでなく、転移性トリプルネガティブ乳がん (mTNBC) 患者において、ゲムシタビンとカルボプラチンにトリラシクリブを追加することで全生存期間 (OS) を改善した。トリラシクリブによる抗腫瘍効果増強のメカニズムとしては、化学療法用量強度の維持(用量削減の減少)、リンパ球集団の保護、および免疫活性化の増強が考えられる。前臨床研究では、CDK4/6阻害がT細胞活性化を増強し、抗腫瘍免疫を増強することが示されている。具体的には、NFAT (nuclear factor of activated T-cells) 活性の調節、CDK4/6感受性腫瘍細胞および骨髄細胞における主要組織適合性複合体 (MHC) クラスIおよびIIの発現上昇による抗原提示の増加、腫瘍細胞上のプログラム細胞死リガンド1 (PD-L1) の発現上昇と安定化によるICI治療への感受性増加、T細胞排除および免疫回避遺伝子シグネチャーの抑制などが報告されている Jerby-Arnon et al. Cell 2018。これらの結果は、トリラシクリブが化学療法、および化学療法とICIの併用療法の効果を増強する可能性を示唆している。

しかし、トリラシクリブの免疫増強作用の正確な機序と臨床的意義については、依然として未解明な点が残されている。特に、化学療法とICIの併用療法におけるトリラシクリブの役割、およびその作用が腫瘍微小環境や末梢血T細胞に与える影響については、さらなる詳細な検討が不足している。化学療法による免疫抑制を軽減しつつ、抗腫瘍免疫を増強するという二重の作用は、化学療法とICI併用レジメンの有効性を最大化するための合理的なアプローチであると考えられ、そのメカニズムの解明が求められる。

目的

本研究の目的は、トリラシクリブが化学療法および免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) 併用療法の抗腫瘍効果を増強する能力を評価することである。具体的には、以下の2つの主要な目的を設定した。

(1) マウス同系腫瘍モデルにおいて、トリラシクリブ (G1T28) と化学療法/ICI併用療法の抗腫瘍効果および作用機序を詳細に解明すること。特に、一時的なCDK4/6阻害が腫瘍微小環境におけるT細胞サブセットの増殖動態と機能に与える影響を評価する。これには、腫瘍浸潤免疫細胞のフローサイトメトリー解析、EdU (5-エチニル-2’-デオキシウリジン) 増殖アッセイ、全腫瘍遺伝子発現解析、およびT細胞受容体 (TCR) β鎖CDR3領域の免疫シーケンス解析が含まれる。

(2) 小細胞肺がん (SCLC) 患者を対象とした第Ib/II相臨床試験 (NCT02499770) の臨床検体を用いて、トリラシクリブが末梢血T細胞の活性化およびTCRレパートリーに与える影響を評価すること。これにより、トリラシクリブの一時的な曝露が患者の免疫系機能に及ぼす影響について臨床的な洞察を得ることを目指す。

これらの目的を達成することで、トリラシクリブが化学療法/ICI併用療法の効果を増強するメカニズムを前臨床および臨床の両面から明らかにし、がん患者における抗腫瘍効果改善のための新たな治療戦略の根拠を提供することを目指した。

結果

前臨床:トリラシクリブと化学療法/ICI併用による抗腫瘍効果の増強: MC38マウス同系腫瘍モデルにおいて、トリラシクリブ (T) をオキサリプラチン (O) と抗PD-L1 (P) の併用療法 (OP) に追加したTOP群は、OP単独群と比較して、全ての投与スケジュール (導入期、維持期、導入期+維持期 (IM)) で抗腫瘍効果の有意な増強を示した (Table 2)。特にIMスケジュールでは、TOP群の客観的奏効割合 (ORR) は86%であり、OP群の43%と比較して顕著に高かった。完全奏効 (CR) 率もTOP群で79%とOP群の36%を上回った。全生存期間 (OS) 中央値は、TOP群で「未到達」であったのに対し、OP群では52日であった。抗PD-1抗体との組み合わせ (トリラシクリブ+オキサリプラチン+抗PD-1 IM) でも、ORRはTOP群で60% vs OP群で40%、OS中央値は「未到達」vs 64日と改善が認められた。さらに、5-FU+抗PD-L1 IMの組み合わせでも、ORRはTOP群で50% vs OP群で29%、OS中央値は76.5日 vs 39日と、複数の化学療法とICIの組み合わせにおいて一貫した抗腫瘍効果の増強が確認された。化学療法抵抗性のCT26モデルにおいても、TOP IM群はORR 20% vs 0%、OS 39日 vs 25日と改善を示した (Figure 1B-D)。これらの結果は、トリラシクリブが確立された腫瘍を有するマウスモデルにおいて、様々な化学療法とICIの併用療法の抗腫瘍応答を著しく増強することを示している。

前臨床:腫瘍微小環境におけるT細胞サブセットの増殖動態の調節: トリラシクリブによる一時的なCDK4/6阻害は、MC38腫瘍内のCD8+ T細胞、CD4+ T細胞、およびTregの増殖を24時間以内に最大に抑制した (Figure 2B)。この増殖抑制は一時的であり、EdU陽性細胞の割合は免疫細胞の種類に応じて24〜48時間で回復し始めた。OPとTOPの比較では、CD8+ T細胞の増殖はDay 2にTOP群で82.5%減少したが、Day 4およびDay 7にはOP群と比較して20%の相対増殖率回復を示した (Figure 2C)。一方、Tregの増殖回復は顕著に遅延し、Day 7におけるEdU陽性Tregの割合はTOP群でOP群より46%低かった (Figure 2C)。この「エフェクターT細胞の速い回復 vs Tregの遅い回復」の差異は、腫瘍内CD8+:Treg比の有意な上昇 (Day 9でp<0.05) をもたらした (Figure 3C)。また、脾臓におけるCD8+ T細胞の活性化マーカーCD69+の発現割合もTOP群で増加した (Figure 3D)。In vitro共培養実験では、トリラシクリブ前処理したTregと共培養したCD8+ T細胞の増殖が、Treg機能の用量依存的抑制により増加した (p<0.01) (Figure 2D)。これらのデータは、トリラシクリブが腫瘍微小環境におけるT細胞サブセットの組成を変化させ、免疫抑制を軽減することを示唆している。

前臨床:細胞傷害性抗腫瘍応答に関連する遺伝子シグネチャーの増強: TOP群とOP群のMC38腫瘍を比較したDay 17の遺伝子発現解析では、TCRシグナル経路、NK細胞媒介性細胞傷害経路、およびIFNγ産生正の制御に関連するGO termの遺伝子群の平均発現が、TOP群でOP群より有意に高かった (p<0.01) (Figure 4A, B)。特に、IFNγ経路はPD-1阻害に対する臨床応答を予測することが示されている重要な要素である Ayers et al. JClinInvest 2017。TCRレパートリー解析では、TOP群の腫瘍内TCRクロナリティはOP群より有意に高かった (p=0.024) (Figure 4C)。これらの結果は、トリラシクリブが免疫機能を高める遺伝子プログラムを増強し、腫瘍内T細胞のより堅牢なクローン増大を促進することを示唆している。

臨床:SCLC患者におけるリンパ球数とT細胞機能の維持・増強: SCLCの第Ib/II相試験 (NCT02499770) において、E/P群では治療経過中にCD19+ B細胞数が有意に減少した (slope -3.2 cells/µL/週, p<0.001) が、T/E/P群ではほぼ維持された (slope -1.05 cells/µL/週, p=0.118) (Table 1, Figure 5A)。さらに、E/P群ではCD8+ T細胞およびCD4+ T細胞の絶対数は増加しなかったが、T/E/P群では有意に増加した (CD8+: slope +6.99 cells/µL/週, p<0.001; CD4+: slope +9.49 cells/µL/週, p=0.003) (Table 1, Figure 5A)。T/E/P群では、活性化CD8+ T細胞 (CD3+CD8+CD38+HLA-DR+) の割合およびCD8+:Treg比もE/P群より高く維持された (Figure 5A)。これらの結果は、トリラシクリブがE/P治療中のT細胞機能を少なくとも維持し、場合によっては増強することを示唆する。

臨床:TCRクローン増大と臨床アウトカムとの相関: T/E/P群では、E/P群と比較して、C3D1 (治療開始約6週後) における末梢血TCRβクローン増大数が有意に多かった (p=0.0098) (Figure 5B)。C5D1 (治療開始約15週後) では有意差はなかった。C3D1またはC5D1での高クローン増大数 (中央値以上) は、両群を合わせた解析で無増悪生存期間 (PFS) の有意な改善と関連し、OS中央値も数値的に延長する傾向を示した (Figure 5D)。これは、末梢T細胞の活性化状態と抗腫瘍応答との相関を示唆するものである。ただし、本試験はPFS (HR 0.7, 95% CI 0.36-1.29, p=0.1695) やOS (HR 0.87, 95% CI 0.45-1.68, p=0.6107) の改善を検出する検出力は有していなかった。SCLCは網膜芽細胞腫遺伝子 (Rb) の欠損によりCDK4/6非依存的であるため George et al. Nature 2015、腫瘍細胞への直接効果は期待されず、免疫細胞への作用が奏効機序と推察された。

考察/結論

本研究は、トリラシクリブ (G1T28) による一時的なCDK4/6阻害が、マウス同系腫瘍モデルにおいて複数の化学療法と免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) の組み合わせによる抗腫瘍応答を増強しうることを前臨床的に実証した。この効果は、腫瘍微小環境におけるT細胞サブセットの増殖動態と組成の調節、およびエフェクターT細胞機能の増強と関連していた。具体的には、トリラシクリブはCD8+ T細胞およびCD4+ T細胞の一時的な増殖停止後、Tregよりも速く増殖を回復させることで、腫瘍内CD8+:Treg比を有意に上昇させた。これにより、IFNγシグナル経路やTCR経路に関連する遺伝子発現が増強され、腫瘍内T細胞のクロナリティが上昇し、抗腫瘍免疫が強化されるというメカニズムが示唆された。

先行研究との違い: これまでのCDK4/6阻害薬に関する研究では、主に腫瘍細胞への直接的な細胞周期停止効果や、T細胞活性化の増強が報告されてきたが、本研究では、トリラシクリブが化学療法とICIの併用療法において、腫瘍微小環境内の異なるT細胞サブセットの増殖回復速度に差異をもたらすことで、免疫抑制を軽減し、抗腫瘍免疫を最適化するという新規のメカニズムを提示した点が重要である。特に、Tregの増殖回復が遅延するという所見は、従来の知見と対照的であり、トリラシクリブのユニークな免疫調節作用を示唆する。

新規性: 本研究で初めて、トリラシクリブの一時的なCDK4/6阻害が、腫瘍浸潤T細胞サブセットの増殖動態を細胞種特異的に調節し、結果として腫瘍微小環境におけるエフェクターT細胞とTregのバランスを抗腫瘍免疫に有利な方向にシフトさせることを明らかにした。また、SCLC患者の末梢血において、トリラシクリブがリンパ球数を維持・増加させ、T細胞活性化を促進し、T細胞クローン増大を増強することを示したことは、臨床的にも新規な知見である。これらの結果は、トリラシクリブが免疫系機能を温存・増強し、抗腫瘍効果を高める可能性を支持するものである。

臨床応用: SCLC患者を対象とした臨床試験 (NCT02499770) では、試験がPFS/OSへの検出力を持たなかったものの、末梢血免疫プロファイリングにより、トリラシクリブ併用群でT細胞数、活性化、クローン増大が明確に増大することが示された。これは、腫瘍内での免疫活性化を末梢血が反映するという仮説を支持する相関データであり、トリラシクリブが患者の免疫機能を温存・増強する臨床的意義を示唆する。SCLCはRb欠損によりCDK4/6非依存的であるため、腫瘍細胞への直接効果は期待できないが、免疫細胞への作用が奏効機序と推察される。トリラシクリブはmTNBCにおいて全生存期間の改善が示されており、ICIに感受性の高い腫瘍種での臨床応用が期待される。化学療法誘発性免疫抑制を軽減しつつ抗腫瘍免疫を増強するという二重作用は、化学療法+ICI併用レジメンの有効性を最大化するアプローチとして、今後のより大規模な無作為化試験での検証が求められる。

残された課題: 今後の検討課題として、トリラシクリブによるG1期停止がTregの枯渇やアポトーシスを誘導するのか、あるいはTregがエフェクターCD4+ T細胞へ分化するのかを詳細に解明する必要がある。また、本研究では腫瘍内T細胞集団をCD4およびCD8表面マーカーのみで定義したが、エフェクターメモリーT細胞、セントラルメモリーT細胞、疲弊T細胞など、より詳細なT細胞サブセットに対するトリラシクリブの影響を評価することで、抗腫瘍応答増強のメカニズムに関する追加的な洞察が得られる可能性がある。SCLC患者における腫瘍組織の評価は行われていないため、トリラシクリブが腫瘍微小環境内の免疫活性化に与える直接的な影響を検証するためには、腫瘍組織を用いた解析や、より大規模な臨床試験が必要である。

方法

前臨床試験: 9週齢の雌性C57BL/6およびBALB/cマウスに、それぞれMC38またはCT26同系大腸腫瘍細胞を皮下移植した。腫瘍注入後2〜3週間、腫瘍体積が80〜120 mm³に達した動物を各治療群に割り付けた (群平均腫瘍体積100 mm³)。トリラシクリブ (100 mg/kg) は週1回腹腔内 (IP) 投与、オキサリプラチン (10 mg/kg) または5-フルオロウラシル (5-FU; 75 mg/kg) も週1回IP投与した。抗PD-L1抗体 (BioXCell, クローン10F.9G2, 100 µg/動物, IP) または抗PD-1抗体 (BioXCell, クローンRMP1-14, 5 mg/kg, IP) は週2回投与した。治療スケジュールは、導入期 (I)、維持期 (M)、導入期+維持期 (IM) の3通りで評価した。腫瘍体積は週2回キャリパーで測定し、腫瘍体積が1000 mm³に達した時点で安楽死させた。部分奏効 (PR) は腫瘍体積がDay 1の50%以下で3回連続、かつ13.5 mm³以上、完全奏効 (CR) は13.5 mm³未満で3回連続と定義した。

免疫細胞の増殖評価のため、MC38腫瘍担持C57BL/6マウスにトリラシクリブまたはビヒクルを投与し、6〜48時間後にEdU (200 µg/マウス, IP) で標識した。また、オキサリプラチン+抗PD-L1 (OP) またはトリラシクリブ+オキサリプラチン+抗PD-L1 (TOP) 治療後の腫瘍内免疫細胞増殖を評価するため、Day 1にOPまたはTOP、Day 4に抗PD-L1を投与し、Day 2, 4, 7にEdU標識を行った。EdU投与18時間後に腫瘍と脾臓を採取し、単一細胞懸濁液を調製後、フローサイトメトリーによりCD8+ T細胞、CD4+ Tヘルパー細胞、Treg、NK細胞、単球性骨髄由来抑制細胞 (mMDSC)、顆粒球性MDSC (gMDSC)、マクロファージの増殖 (EdU陽性率) を解析した。

腫瘍微小環境の免疫プロファイリングのため、IMスケジュールでOPまたはTOP治療を受けたMC38マウスからDay 5およびDay 9に腫瘍と脾臓を採取し、フローサイトメトリーによりCD8+ T細胞、CD4+ T細胞、Treg、mMDSC、gMDSC、マクロファージの割合を解析した。脾臓では活性化CD8+ T細胞 (CD69+)、活性化CD4+ T細胞 (CD69+)、Tregの割合を評価した。

全腫瘍遺伝子発現解析は、Day 9およびDay 17に採取した凍結腫瘍からRNAを抽出し、NanoString PanCancer Immune Profiling Panelを用いて実施した。カウントデータはNanoStringQCProソフトウェアで正規化・補正後、trimmed mean of M-value正規化およびvoom変換によりlog2 CPM (counts per million) 値とした。p<0.05かつfold change ≥ 1.3の有意な遺伝子について、超幾何検定を用いてKEGGパスウェイおよびGene Ontology (GO) タームの濃縮解析を行った。

TCRβ CDR3 immunoSEQ解析は、MC38腫瘍から抽出したゲノムDNAを用いてAdaptive Biotechnologies社のimmunoSEQ Assayにより実施した。T細胞の推定割合とクロナリティスコアを算出し、TCRクローン増大を評価した。

臨床試験: SCLCの第Ib/II相試験 (NCT02499770) のエトポシド/カルボプラチン (E/P) 群とトリラシクリブ+E/P (T/E/P) 群から末梢血を収集した。C1D1、C3D1、C5D1、および治療後訪問時にフローサイトメトリーによりCD4+ T細胞、CD8+ T細胞、CD19+ B細胞の絶対数、Treg、活性化T細胞 (CD38+HLA-DR+) の割合を解析した。また、末梢血単核細胞から抽出したゲノムDNAを用いてTCRβ CDR3 immunoSEQ解析を実施し、TCRレパートリーの多様性 (クロナリティスコア) およびT細胞クローン増大数を評価した。線形混合効果モデルを用いて、末梢リンパ球数の経時的変化に対する治療効果を評価した。生存解析にはCox比例ハザード回帰分析を用いた。