- 著者: Beiyi Shen, Ning Wu, Jr-Ming Yang, Stephen J. Gould
- Corresponding author: Stephen J. Gould (Department of Biological Chemistry, The Johns Hopkins University School of Medicine, Baltimore, USA)
- 雑誌: Journal of Biological Chemistry
- 発行年: 2011
- Epub日: 2011-02-07
- Article種別: Original Article
- PMID: 21300796
背景
動物細胞は、外胞体 (exosomes) とマイクロベシクル (microvesicles) を総称して細胞外小胞 (EMV: exosome/microvesicle) と呼ばれる、直径約50〜250 nmの単膜小胞を分泌する。これらのEMVは、タンパク質、脂質、mRNA、miRNAなどを運搬し、細胞間シグナル伝達に深く関与していることが知られている。さらに、EMVは免疫シグナリング、発生、がん、アミロイドーシス、ウイルス感染症といった多様な生理的および病理的プロセスにおいて重要な役割を果たすことが報告されている Thery et al. NatRevImmunol 2009。EMV由来の核酸が隣接細胞の遺伝子発現を変化させる能力は、分泌された小胞が非ウイルス経路で細胞間小胞輸送を介して隣接細胞と融合する可能性を示唆している Valadi et al. NatCellBiol 2007。
EMVの生合成には、主に2つの経路が想定されてきた。一つは、形質膜 (PM: plasma membrane) から直接出芽するマイクロベシクル生合成経路であり、もう一つは、多胞体 (MVB: multivesicular body) の内腔に出芽した内腔小胞 (ILV) がMVBとPMの融合によって放出されるエクソソーム生合成経路である Simons et al. CurrOpinCellBiol 2009。しかし、両者を厳密に区別する物理的特性や分子マーカーは未解明であり、放出後に概念的に区別することは不可能であるという課題が残されている Cocucci et al. TrendsCellBiol 2009。さらに、MVB生合成にはエンドソームソーティング複合体 (ESCRT: endosomal sorting complexes required for transport) 機構が必須である一方、エクソソーム生合成には不要であるという観察結果は Trajkovic et al. Science 2008、古典的なMVB-エクソソームモデルと矛盾する。また、エクソソーム様小胞に富むMVB様構造が、実際にはエンドソームではなく形質膜の深い陥入であるという報告も存在する Wollert et al. Nature 2009。これらの不確実性から、本研究では小型分泌小胞を総称してEMVと呼称する。
EMV生合成の理解を深めるための一つのアプローチは、タンパク質をEMV出芽部位および分泌小胞へと標的化するシス作用性シグナルを特定することである。先行研究 (Fang et al., 2007) では、10アミノ酸のアシル化タグ (MGCINSKRKD-) を高度にオリゴマーを形成する細胞質タンパク質TyAのN末端に付加すると、EMVへの組み込みが誘導されることを示した。この結果に基づき、「形質膜アンカーと高次オリゴマー化」の2つの条件がEMV出芽を駆動するという仮説が提唱された。しかし、この仮説が他の膜アンカーや他の高次オリゴマー細胞質タンパク質にも当てはまるかは不明であり、EMV生合成におけるタンパク質標的化シグナルの普遍性については知識が不足している。本研究は、この知識ギャップを埋めるため、多様なPMアンカーとオリゴマータンパク質を用いてこの仮説を系統的に検証することを目的とした。
目的
本研究は、EMV生合成におけるタンパク質標的化シグナルの普遍性を解明することを目的とし、以下の3つの主要な課題に取り組んだ。
(1) 異なる種類の形質膜 (PM) アンカーが、高度にオリゴマーを形成する細胞質タンパク質であるTyA-GFPのEMVへの組み込みを誘導できるかを系統的に検証する。具体的には、ミリストイル化タグ、ホスファチジルイノシトール-(4,5)-ビスリン酸 (PIP2: phosphatidylinositol-(4,5)-bisphosphate) 結合ドメイン、ホスファチジルイノシトール-(3,4,5)-トリスリン酸 (PIP3: phosphatidylinositol-(3,4,5)-trisphosphate) 結合ドメイン、プレニル化/パルミトイル化タグ、およびタイプ1膜貫通タンパク質 (CD43) を用いて、それぞれのEMV取り込み効率を比較する。これにより、PMアンカーの種類がEMVへのタンパク質標的化に与える影響を評価する。
(2) 標準的な10アミノ酸のアシル化タグが、TyA以外の高次オリゴマー細胞質タンパク質、具体的にはMusD (LTR型レトロトランスポゾン構造タンパク質) およびSFV Gag (シムリアンフォームウイルスGagタンパク質) のEMV組み込みを誘導できるかを検証する。この検証を通じて、PMアンカーによるEMV標的化が、特定のオリゴマータンパク質に限定されるものではなく、より普遍的なメカニズムであるかを確認する。
(3) エンドソーム膜またはゴルジ膜へのタンパク質ターゲティングがEMV組み込みを誘導できるかを検証する。ホスファチジルイノシトール-3-リン酸 (PI3P: phosphatidylinositol 3-phosphate) 結合ドメイン (2xFYVE) を用いたエンドソーム標的化と、ホスファチジルイノシトール-4-リン酸 (PI4P: phosphatidylinositol 4-phosphate) 結合ドメイン (FAPP) を用いたゴルジ膜標的化を行い、それぞれのEMVへの取り込み効率を評価する。これにより、EMV生合成が形質膜に限定されるのか、あるいは内膜系も関与するのかという、既存のエクソソーム生合成モデルに関する重要な疑問に答えることを目指す。
結果
ミリストイル化タグによるEMV組み込みはGly2に依存: 酵母タンパク質TyAは細胞質で高次オリゴマー複合体を形成し、TyA-GFP融合タンパク質もJurkat T細胞の細胞質に蓄積する。以前の研究では、TyA-GFPのN末端に10アミノ酸のアシル化タグ (MGCINSKRKD-) を付加すると、形質膜 (PM) への標的化、エンドソーム様PMドメインへの濃縮、およびEMVとしての細胞外分泌が誘導されることが報告された。このアシル化タグはGly2でのミリストイル化とCys3でのパルミトイル化を特異的に付加しうる。本研究では、Acyl(G2A)TyA-GFP (Gly2→Ala変異、ミリストイル化不能) は細胞質に蓄積し、EMVへの組み込みは0 ± 0% (n=3 replicates, p=0) であった。対照的に、Acyl(C3A)TyA-GFP (Cys3→Ala変異、パルミトイル化部位変異) は、正対照であるAcylTyA-GFPと同等の99 ± 33% (n=3 replicates, p=0.95) の出芽効率を示した。これらのデータは、AcylTyA-GFPのEMV標的化が主にミリストイル化部位 (Gly2) に起因し、パルミトイル化部位 (Cys3) の寄与はほとんどないことを示唆する (Fig 1M)。さらに、HIV Gag-GFP (正対照) はN-Rh-PE濃縮ドメインに局在しEMVに分泌されたが、HIV Gag(G2A)-GFPは細胞質に留まりEMVに検出されず、ウイルス生合成との並行性が確認された (Fig 2M)。
PIP2およびPIP3結合ドメインによるEMV組み込み: 形質膜の内葉はPIP2に富む。PIP2結合タンパク質は細胞質からPMの内葉に標的化されることが知られている。PIP2結合ドメインであるsynteninのPDZドメインを含むTyA-GFP-SYN融合タンパク質は、N-Rh-PE標識Jurkat T細胞においてEMV出芽部位に標的化され、EMVとして細胞外に分泌された (Fig 3, A-D, I, J)。その相対出芽効率はAcylTyA-GFPと同等の140 ± 37% (n=3 replicates, p=0.2) と堅牢であった (Fig 3M)。これは、C末端に位置するPMアンカーもN末端アンカーと同様に機能することを示す。一方、PIP3結合ドメインであるAKTプロテインキナーゼのPHドメインを含むAKT-TyA-GFPは、EMV出芽部位に標的化されEMVとして分泌されたが (Fig 3, E-H, K, L)、その相対出芽効率は34 ± 10% (n=3 replicates, p=0.008) と、AcylTyA-GFPと比較して有意に低かった (Fig 3M)。対照として、TyAなしのGFP-SYNおよびAKT-GFPはPMに分布するものの、EMVへの取り込みはほとんど検出されなかった (p<0.0005) (Fig 4I)。この結果は、PMアンカー単独ではなく、「PMアンカー + 高次オリゴマー化」の組み合わせがEMVへの効率的な標的化に必要であることを裏付けている。TyA-GFP-SYNの出芽効率はAcylTyA-GFPの約1.4-foldであり、AKT-TyA-GFPの出芽効率は約0.34-foldであった。
プレニル化/パルミトイル化タグおよびタイプ1膜貫通タンパク質によるEMV組み込み: C末端にプレニル化/パルミトイル化タグであるCCKVL (RhoBのC末端5アミノ酸) を持つTyA-GFP-CCKVLは、EMV出芽部位に標的化され、EMVとして細胞外に分泌された (Fig 5, A-D, I, J)。しかし、その出芽効率は17 ± 9% (n=3 replicates, p=0.004) と中程度であった (Fig 5M)。これはAcylTyA-GFPの約0.17-foldの効率に相当する。一方、パルミトイル化部位を欠くプレニル化のみのTyA-GFP-CKVLは、細胞質内小胞に蓄積し、EMVへの取り込みはほとんど検出されなかった (Fig 5, E-H, K-M)。タイプ1膜貫通タンパク質であるCD43とTyA-GFPの融合タンパク質 (CD43-TyA-GFP) はPMに到達し、N-Rh-PEと有意な重複を示したが (Fig 6, A-D)、出芽効率は6.6 ± 2% (n=3 replicates, p=0.0002) と低く、EMV中にはフルレングスではなく分解産物が検出された (Fig 6M)。他のタイプ1膜貫通タンパク質 (CD4, CD83) との融合は発現が検出困難であり、CD38-TyA-GFPおよびCD69-TyA-GFPはERに留まり出芽を示さなかった (Fig 6, E-H, K, L, N)。
エンドソームおよびゴルジ膜標的化TyA-GFPのEMV組み込み: エンドソーム膜はPI3Pに富む。ESCRT-0タンパク質HrsのFYVEドメインはPI3Pに特異的に結合し、2xFYVEドメインは異種タンパク質をPI3Pリッチなエンドソーム膜の外葉に効率的に標的化する。TyA-GFP-2xFYVEはPI3Pリッチなエンドソームに標的化されたが (Fig 7, E-H)、EMVへの取り込みは1.4 ± 1.5% (n=3 replicates, p=8×10⁻⁵) と極めて低かった (Fig 7K)。蛍光顕微鏡観察では、N-Rh-PE陽性小胞の大多数にGFP蛍光は認められなかった (Fig 7, I, J)。この結果は、エンドソーム由来の古典的エクソソームモデルに重大な疑問を提起する。また、ゴルジ膜はPI4Pに富み、FAPPのPHドメインはPI4P結合を介してタンパク質をゴルジ膜に標的化する。TyA-GFP-FAPPはゴルジ膜に標的化されたが (Fig 7, P-S)、EMVへの取り込みはイムノブロットおよび蛍光顕微鏡のいずれでも検出されなかった (Fig 7, K, T, U)。TyA-GFP-2xFYVEの出芽効率はAcylTyA-GFPの約0.014-foldであり、TyA-GFP-FAPPは0-foldであった。
他の高次オリゴマー細胞質タンパク質へのアシル化タグ付与: MusD (LTR型レトロトランスポゾン構造タンパク質) は細胞質に蓄積し、出芽能を持たない。このMusDにアシル化タグを付加したAcylMusD-GFPは、N-Rh-PE豊富なEMV出芽部位に局在し (Fig 8, E-H)、多くのN-Rh-PE陽性EMVに蛍光が検出された (Fig 8, K, L)。同様に、SFV Gag-GFP (シムリアンフォームウイルスGag) は細胞質に蓄積し出芽能を持たないが、アシル化タグを付加したAcylSFV-GFPはPMに局在し (Fig 8, N-Q)、EMVへ分泌された (Fig 8, R, S)。これらの結果は、形質膜アンカーが高次オリゴマー形成性を持つ様々な細胞質タンパク質をEMVへ運搬できることを明確に示している (Fig 8, M, T)。AcylMusD-GFPはMusD-GFPと比較して顕著なEMVへの取り込みを示し、AcylSFV-GFPもSFV-GFPと比較してEMVへの標的化が確認された。
考察/結論
本研究の主要な成果は、形質膜 (PM) アンカーがEMV生合成の普遍的な決定因子であることを、複数のアンカー種類と複数のオリゴマータンパク質を用いて体系的に実証した点である。最も効率的なEMVへの標的化を誘導したのは、ミリストイル化タグ (Gly2依存性) とPIP2結合ドメイン (synteninのPDZドメイン) であり、両者とも正対照AcylTyA-GFPと比較して100〜140%の出芽効率を示した。これらの結果は、PMアンカーが高次オリゴマー細胞質タンパク質をEMVに標的化するという仮説と一致する。また、C末端に位置するPMアンカー (TyA-GFP-SYN) もN末端アンカーと同様に機能することが示され、アンカーの位置がEMV標的化に影響しない可能性が示唆された。
先行研究との違い: これまでのエクソソーム生合成の古典的モデルでは、タンパク質がエンドソーム膜に取り込まれ、MVBを形成し、その後のMVB-PM融合によって放出されると考えられてきた。しかし、本研究の結果は、このモデルと対照的である。PI3P結合ドメイン (2xFYVE) を用いてTyA-GFPをPI3P豊富なエンドソームに標的化した場合、EMVへの取り込みはわずか約1.4%と極めて低かった。同様に、ゴルジ膜への標的化 (PI4P結合ドメインFAPP) ではEMVへの取り込みは全く検出されなかった。この結果は、エンドソーム膜へのタンパク質標的化がEMV生合成において現在考えられているよりも小さな役割しか果たさない可能性を強く示唆する。TyA-GFP-2xFYVEは適切にPI3Pリッチなエンドソーム膜に標的化されており、折りたたみ異常などの問題は否定的である。
新規性: 本研究で初めて、レトロウイルス出芽との並行性がさらに強化された。HIV GagはGly2ミリストイル化を必須とし、EMV排出プロセスを乗っ取っているという仮説と一致する。さらに、LTRレトロトランスポゾンであるMusDにミリストイル化タグを付加するだけでEMV出芽が誘導されたという結果は、進化的には感染性レトロウイルスがレトロトランスポゾンにN末端ミリストイル化能を獲得することで誕生したという「EMV/レトロウイルス共起源仮説」を新規に支持するものである。この知見は、レトロウイルスがEMV生合成経路を模倣または利用して感染性を獲得した可能性を示唆する。
残された課題: 本研究にはいくつかのlimitationが存在する。まず、Jurkat T細胞という単一細胞株での検討であるため、他の細胞種における普遍性の検証が今後の課題である。PIP3アンカー (AKT-TyA-GFP) の出芽効率がPIP2アンカーよりも低い理由については、細胞質膜内側でのPIP3存在量の差が仮説として考えられるが、さらなる検証が必要である。また、CD43-TyA-GFPの低出芽効率は、古典的分泌経路におけるこの融合タンパク質の輸送効率に由来する可能性も排除できない。エンドソーム標的化TyA-GFP-2xFYVEがEMVにほとんど取り込まれなかった理由として、内腔側への出芽後にリソソームへ送達されている可能性も残されており、追加実験が必要である。
臨床応用: これらの知見は、目的タンパク質をEMVへ意図的に搭載するためのエンジニアリング戦略、特に治療的EMVの設計において直接的な基礎を提供する。例えば、特定の疾患標的タンパク質をEMVに効率的に搭載するための最適なPMアンカーの選択や、EMVの生合成経路を操作することによる治療効果の最大化など、臨床応用への道を開く可能性がある。今後の研究では、これらの知見を基盤として、様々な疾患に対するEMVベースの新規治療法の開発が期待される。
方法
細胞培養、脂質標識、トランスフェクション、および蛍光顕微鏡: 実験には、American Type Culture Collection由来のヒトJurkat T細胞株を使用した。細胞はAIM-V培地で37℃、5% CO2の加湿チャンバー内で維持した。N-Rh-PE (N-rhodamine-phosphatidylethanolamine) による脂質標識は、細胞を4℃に冷却し、N-Rh-PE (最終濃度1 µM) と共に4℃で60分間インキュベートした後、PBSで3回洗浄し、37℃で16〜20時間増殖培地でインキュベートすることで実施した。一過性トランスフェクションは、BTX ECM-600エレクトロポレーションまたはAmaxa Nucleofection法を用いて行った。エレクトロポレーションでは、1.3 × 10^7個の細胞と10 µgのDNAをAIM-V培地で10分間インキュベートし、300 V、800マイクロファラッド、24オームの設定でエレクトロポレートした。安定発現細胞株の作製には、トランスフェクション細胞を1 mg/mLのG418で2週間選択し、その後FACSソーティングにより目的タンパク質発現細胞を濃縮した。免疫蛍光顕微鏡観察は、Olympus BH2-RFCA顕微鏡とOlympus S-planApo 60 × 0.40油浸対物レンズ、Sensicam QEデジタルカメラを用いて室温で実施し、IPLab 3.6.3ソフトウェアで画像を解析した。共局在の定量には、ImageJソフトウェアを用いてオーバーラップ係数を算出した。
プラスミド構築: CFP-GolgiプラスミドはClontechから入手した。その他の発現ベクターはpcDNA3-GFPをベースとした。TyA-GFP融合タンパク質に様々な膜標的化配列を追加したコンストラクト群を作製した。ミリストイル化不能なAcyl(G2A)TyA-GFP (Gly2→Ala変異) およびパルミトイル化部位変異のAcyl(C3A)TyA-GFP (Cys3→Ala) は、5’プライマーを設計してGly2またはCys3コドンをアラニンコドンに置換することで作製した。PIP2結合ドメインとしてはsynteninのPDZドメイン (TyA-GFP-SYN)、PIP3結合ドメインとしてはAKTのPHドメイン (AKT-TyA-GFP)、C末端プレニル化/パルミトイル化タグとしてはRhoBの末端5アミノ酸CCKVL (TyA-GFP-CCKVL)、プレニル化のみのCKVL (TyA-GFP-CKVL) を設計した。タイプ1膜貫通タンパク質としてCD43融合 (CD43-TyA-GFP)、PI3P結合の2xFYVEドメイン (TyA-GFP-2xFYVE)、PI4P結合のFAPPドメイン (TyA-GFP-FAPP) を含むコンストラクトも作製した。MusD-GFPおよびAcylMusD-GFP、SFV Gag-GFPおよびAcylSFV-GFPも同様に、適切なプライマーを用いてORFを増幅し、pcDNA3-GFPベクターにクローニングした。全ての増幅領域はシーケンス解析により変異がないことを確認した。
EMV回収、ライセート調製、およびイムノブロット: EMVは、N-Rh-PE標識したJurkat T細胞 (一過性発現または安定発現株) からトランスフェクション2日後に回収した。細胞は200 × gで3分間遠心分離して回収した。上清は0.22 µm PVDFフィルターで濾過後、10,000 × gで30分間遠心分離を2回、その後70,000 × gで60分間遠心分離してEMVをペレット化した。ペレット化したEMVはPBSに再懸濁して蛍光顕微鏡観察に供するか、SDS-PAGEローディングバッファーで溶解してイムノブロットに供した。EMVライセートと細胞ライセートは等量比でSDS-PAGEにより分離し、抗GFP抗体およびHRP結合二次抗体を用いてイムノブロットを行った。タンパク質は化学発光法によりX線フィルムに可視化し、ImageJソフトウェアを用いて各バンドのシグナル強度を定量した。相対出芽効率 (Relative budding) は、バンド強度からEMV/(EMV+cell)として算出し、正対照であるAcylTyA-GFPの出芽効率に対する比率で標準化した。統計解析はStudent’s t検定を用いて行い、平均 ± 1標準偏差 (S.D.) とp値を算出した。