- 著者: Chris Karlovich, Jonathan W. Goldman, Jong-Mu Sun, Elaina Mann, Lecia V. Sequist, Krzysztof Konopa, Wei Wen, Philipp Angenendt, Leora Horn, David Spigel, Jean-Charles Soria, Benjamin Solomon, D. Ross Camidge, Shirish Gadgeel, Cloud Paweletz, Lin Wu, Sean Chien, Patrick O’Donnell, Shannon Matheny, Darrin Despain, Lindsey Rolfe, Mitch Raponi, Andrew R. Allen, Keunchil Park, Heather Wakelee
- Corresponding author: Jonathan W. Goldman (University of California Los Angeles, Santa Monica, CA, USA); Heather Wakelee (Stanford University, Stanford, CA, USA)
- 雑誌: Clinical Cancer Research
- 発行年: 2016
- Epub日: 2016-01-08
- Article種別: Original Article
- PMID: 26747242
背景
EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者は、第1世代および第2世代のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬 (TKI) であるエルロチニブ、ゲフィチニブ、アファチニブなどにより、60〜70%の客観的奏効率 (ORR) を達成する。しかし、これらの薬剤に対する耐性は不可避であり、患者は平均9〜14ヶ月の無増悪生存期間 (PFS) の後に病勢進行に至る Mok et al. NEnglJMed 2009、Maemondo et al. NEnglJMed 2010、Rosell et al. LancetOncol 2012。この獲得耐性の約60%は、EGFR遺伝子のT790M二次変異によって引き起こされることが報告されている Yu et al. ClinCancerRes 2013。T790M変異は、EGFR TKIに対する主要な耐性メカニズムとして広く認識されている。
耐性機序を特定し、治療戦略を最適化するためには、腫瘍組織の生検によるT790M変異の検出が標準的なアプローチである。しかし、再生検は侵襲的であり、患者にとって負担が大きいだけでなく、約15〜23%の症例で不適切な検体しか得られないという課題がある。さらに、腫瘍内不均一性 (intratumor heterogeneity) の存在により、単一の生検検体ではT790M変異が検出されない場合があることも指摘されている Gerlinger et al. NEnglJMed 2012。このような背景から、非侵襲的な液体生検 (liquid biopsy) の有用性が注目されている。液体生検は、血漿中の循環腫瘍DNA (ctDNA) を用いて遺伝子変異を検出する手法であり、腫瘍生検の限界を克服する可能性を秘めている Bettegowda et al. SciTranslMed 2014、Dawson et al. NEnglJMed 2013。
Rociletinib (CO-1686) は、EGFR活性化変異とT790M耐性変異の両方を標的とする、T790M感受性の第3世代共有結合性EGFR TKIである。第I/II相試験 (TIGER-X) では、T790M陽性患者において59%のORRが報告され、その臨床的有効性が示唆されていた。しかし、獲得耐性を示す患者における血漿からのT790M変異検出の臨床的妥当性については、大規模な前向き研究による検証が不足していた。特に、血漿EGFR変異検出の感度や特異度、そしてそれが治療効果予測にどのように関連するかを詳細に評価する必要があった。
これまでの研究では、新規診断NSCLC患者の血漿におけるEGFR変異検出の実現可能性が示されてきたが Rosell et al. NEnglJMed 2009、再発患者における獲得耐性変異であるT790Mの血漿検出については、広範な評価がなされていなかった。また、血漿中のctDNAレベルが腫瘍量と関連するという報告もあるが、NSCLCにおけるその関連性や、どのような臨床的特徴が血漿からの変異検出能に影響を与えるかについては、さらなる検討が必要であり、多くの点が未解明であった。本研究は、これらの未解明な点を明らかにし、液体生検がNSCLC患者の診断および治療モニタリングにおいて、腫瘍生検を補完または代替しうるツールとなりうるかを検証することを目的とした。
目的
本研究の主要な目的は、rociletinibの第I相試験 (TIGER-X, NCT01526928) および独立した観察研究において収集された、対応する腫瘍組織と血漿検体を用いて、cobas EGFR mutation test (アレル特異的PCR) およびBEAMing (Beads, Emulsions, Amplification and Magnetics) の2つの異なるプラットフォームによるEGFR活性化変異およびT790M変異の検出能を、腫瘍組織をリファレンスとして評価することである。
副次的な目的として、血漿EGFR変異陽性患者におけるrociletinibの有効性、および血漿からの変異検出能と患者の臨床的特性(例:病期、腫瘍量、年齢、性別、喫煙歴、全身状態、前治療ライン数)との関連性を検討することも含まれる。特に、Mステージ(M0/M1a vs. M1b)が血漿からの変異検出に与える影響を詳細に解析し、血漿検査の臨床的有用性を最大化するための患者選択基準を確立することを目指した。
さらに、rociletinib治療中の血漿中EGFR変異レベルの動態変化をモニタリングし、それが治療奏効とどのように関連するかを評価することも目的とした。これにより、血漿検査が治療効果の早期予測マーカーとして機能する可能性を探る。最終的に、これらの結果を通じて、血漿検査が非侵襲的なT790M抵抗性変異の評価とモニタリングにおいて、腫瘍不均一性や生検不十分により見逃される変異を補完しうる有用なツールとなるか否かを判断する。
結果
患者特性: 本解析に含まれる患者は、観察研究(新規診断および再発NSCLC患者)とrociletinibの第I相試験 (TIGER-X) から登録された。合計174例の患者が同意し、153例から使用可能な対応する腫瘍組織と血漿検体が得られた(第I相試験から94例、観察研究から59例)。第I相試験の患者では、全例が前治療後の病勢進行時に、rociletinib治療開始前にFFPE腫瘍組織生検を受けていた。ベースライン血漿検体は腫瘍生検後4週間以内に採取された。生検検体の大部分(94例中66例、70%)はコア針生検であった。観察研究では、84%(71例中60例)の患者で、治療開始前かつ腫瘍生検後60日以内に対応する血漿が採取された (Figure 1)。
cobas EGFR mutation testによる血漿と腫瘍の一致率: 110例の患者において、cobas EGFR mutation testを用いて血漿と腫瘍の両方でEGFR変異ステータスが評価された。腫瘍検体でEGFR活性化変異が同定された75例のうち、55例の対応する血漿検体でも同じ活性化変異が同定され、腫瘍をリファレンスとした陽性一致率 (PPA) は73% (55/75, 95% CI 62-83%) であった。血漿で活性化変異が検出され、腫瘍DNAで検出されなかった症例はなかった。陰性一致率 (NPA) は100% (24/24) であった。L858R変異とエクソン19欠失変異のPPAとNPAは、血漿と腫瘍間で同等であった。同定された活性化変異の93%はL858Rまたはエクソン19欠失であった。S768I、G719X、L861Q変異、およびエクソン20挿入変異も同定され、5例の複合活性化変異患者では、腫瘍と血漿の両方で同じ変異が同定された。T790M変異については、110例中33例の腫瘍検体でT790M変異が同定され、そのうち21例の対応する血漿検体でもT790Mが検出され、PPAは64% (21/33, 95% CI 45-80%) であった。血漿でT790M変異が同定され、腫瘍DNAで検出されなかった患者が1例存在し、この患者の血漿はBEAMingでもT790M陽性(29分子/mL)と確認された。NPAは98% (61/62) であった (Table 1)。
BEAMingによるベースライン血漿EGFR評価: 第I相試験の77例の患者(全例が少なくとも1回のEGFR TKI治療歴あり)において、BEAMingを用いて血漿EGFR変異ステータスが評価された。これらの患者のうち、14例は腫瘍生検がEGFR解析に不適切であり、3例は腫瘍で活性化変異陰性、18例は腫瘍でT790M陰性であった。BEAMing血漿テストとcobas腫瘍テスト間のPPAは、活性化変異で82% (49/60)、T790Mで73% (33/45) であった。BEAMing血漿テストでは、腫瘍で検出されなかったT790M変異が9例で検出され、さらに腫瘍検体が分子解析に不適切であった9例でもT790M変異が血漿で検出された。したがって、77例のサブセットにおいて、BEAMing血漿テストは腫瘍テスト(45例)よりも多くのT790M陽性患者(51例)を同定した。血漿中の変異分子数の中央値は、活性化変異で38分子/mL(範囲0-12,872)、T790Mで9分子/mL(範囲0-6,838)であった (Figure 2A)。
異なる技術プラットフォーム間の血漿変異検出の比較: BEAMingとcobas EGFR血漿テストの両方で結果が得られた35例の患者において、両プラットフォーム間の血漿変異検出の一致率が評価された。活性化変異では86% (30/35)、T790Mでは83% (29/35) の一致率が示された。活性化変異の不一致症例では、cobasテストが検出したがBEAMingが検出できなかったケースが3例、BEAMingが検出したがcobasテストが検出できなかったケースが2例あった。T790Mの不一致症例では、cobasテストが検出したがBEAMingが検出できなかったケースが1例、BEAMingが検出したがcobasテストが検出できなかったケースが5例あった。注目すべきは、BEAMing陽性/cobas陰性の不一致症例はすべて6分子/mL以下の低コピー領域で発生していたことである。T790M腫瘍陽性/血漿陰性であった8例の患者について、ddPCRおよびOnTargetプラットフォームを用いて血漿検体を再テストしたが、いずれのプラットフォームでも血漿中のT790M変異は検出されなかった。これは、血漿での変異検出失敗が技術的な感度の限界ではなく、NSCLCの生物学的特性(ctDNAの shedding量)に起因する可能性を示唆している。
血漿EGFR変異検出に影響を与える臨床的特性: 腫瘍量と血漿ctDNAレベルの関連性が先行研究で示唆されていたが、本研究のNSCLCコホートでは、腫瘍量(標的病変の最長径の合計)と血漿EGFR変異検出能との間に有意な関連性は観察されなかった。しかし、TNM病期分類において、Mステージが血漿からのEGFR変異検出能の最も強力な予測因子であることが判明した。M1b(胸腔外転移)病期の患者55例中52例(95%)で活性化変異が血漿で検出されたのに対し、M1a/M0(胸腔内限局性転移)病期の患者18例中では7例(39%)のみが血漿陽性であった (p < 0.001)。同様に、T790M変異もM1b患者で96% (47/49) の検出率を示したのに対し、M1a患者では27% (4/15) と有意に低かった (p < 0.001)。M1b患者はM1a患者と比較して、血漿中の活性化変異およびT790M変異の分子数が有意に高かった (p < 0.001) (Figure 2B, C)。ロジスティック回帰分析では、Mステージ以外の年齢、性別、人種、パフォーマンスステータス、喫煙状況、腫瘍量、前治療ライン数といった臨床因子は、血漿からのEGFR変異検出能と有意な関連を示さなかった。
rociletinibの有効性と血漿/腫瘍T790Mステータス: rociletinibの治療用量で治療された34例の患者において、T790M腫瘍陽性患者 (n=21) のORRは52% (95% CI 31-74%) であった。一方、T790M血漿陽性患者 (n=25) のORRは44% (95% CI 25-63%) と同等であった (Figure 3)。腫瘍と血漿の両方でT790M陽性であった患者 (n=15) のORRは53%であった。T790M腫瘍陽性/血漿陰性であった6例中3例が奏効し、T790M腫瘍陰性/血漿陽性であった4例中1例が部分奏効(生検病変の縮小を含む)を示した。また、腫瘍生検が分子解析に不適切であったが血漿でT790M陽性であった6例中2例が奏効した。血漿中のT790Mと活性化変異の比率は、rociletinibによる腫瘍縮小の深さと正の相関を示した (p = 0.004)。
rociletinib治療中の血漿変異EGFRレベルの変化: 第I相試験の24例の患者において、rociletinib治療中の血漿EGFR変異レベルの変化がBEAMingで評価された。部分奏効 (PR) を示した8例中7例で、治療21日目までに血漿中の活性化変異レベルが10分子/mL以下に急速に低下した (Figure 4A)。対照的に、病勢進行 (PD) を示した患者では、活性化変異レベルの減少は軽度にとどまった(治療21日目におけるPR vs. PD: p = 0.01)。T790M変異レベルは、臨床転帰にかかわらず、ほとんど全ての患者で治療21日目までに10分子/mL以下に急速に減少した (Figure 4B)。これは、rociletinibがT790Mサブクローン集団に対して強力な活性を持つことを示唆している。
考察/結論
本研究は、大規模な前向きマッチドコホートにおいて、血漿EGFR検査(特にT790M変異の検出)が腫瘍組織検査の有用な補完または代替ツールとなりうることを実証した。cobasおよびBEAMingプラットフォームを用いた血漿検査の陽性一致率 (PPA) は、活性化変異で73〜82%、T790M変異で64〜73%であり、プラットフォームや変異の種類によって異なる感度を示した。これらの結果は、アレル特異的PCRを用いた先行研究 Douillard et al. JThoracOncol 2014 やPNA (protein-nucleic acid)-mediated PCRを用いた研究 Rosell et al. NEnglJMed 2009 と比較しても良好な成績である。
先行研究との違い: これまでの研究は主に新規診断患者における活性化変異の検出に焦点を当てていたのに対し、本研究は特に獲得耐性を示す患者におけるT790M抵抗性変異の血漿検出に焦点を当てた点で、これまでの報告と異なる。また、Mステージが血漿からの変異検出能に強く関連するという知見は、血漿検査の臨床的有用性を評価する上で重要な要素であり、これまで十分に強調されていなかった点である。
新規性: 本研究で初めて、M1b(胸腔外転移)病期の患者において、血漿からのEGFR活性化変異およびT790M変異の検出感度が95%および96%と非常に高いことを示した。これは、M1b病期が血漿EGFR変異検出の最も強力な予測因子であることを新規に同定したものである。さらに、rociletinibの客観的奏効率 (ORR) が、腫瘍T790M陽性患者(52%)と血漿T790M陽性患者(44%)で同等であったことは、血漿検査が治療効果予測において腫瘍検査と同等の価値を持つことを初めて実証した。血漿検査により、生検不十分な9例や腫瘍でT790M陰性であった9例でT790M陽性が同定され、これらの患者の一部がrociletinibに奏効したことは、血漿検査の臨床的有用性がこれまで報告されていない形で顕著であることを示している。
臨床応用: これらの知見は、血漿検査が非侵襲的なT790M抵抗性変異の評価とモニタリングに有用であり、腫瘍不均一性や生検不十分により見逃される変異を補完しうることを示唆する。特に、再生検が困難な患者や、腫瘍組織が不十分な患者において、血漿検査は重要な診断ツールとなりうる。本研究の結果は、液体生検がNSCLCの精密医療において、診断と治療選択を最適化するための重要な臨床応用を持つことを裏付けている。例えば、欧州ではtherascreen EGFR plasma testがゲフィチニブのコンパニオン診断薬として2015年1月に承認されており、本研究のデータは、cobasおよびBEAMingプラットフォームの臨床応用への道を開くものである。
残された課題: 重要な制約として、M1a/M0(胸腔内限局)患者では血漿からの変異検出感度が低い(活性化変異で39%、T790Mで27%)ことが示された。これらの患者群では、依然として腫瘍生検が優先されるべきである。血漿からの変異検出失敗の主な原因は、技術的な検出限界ではなく、腫瘍からのctDNA shedding量の生物学的変動性であると考えられる。今後の検討課題として、(1) 血漿検体量の増量による感度向上、(2) 血漿検査を最初に行い、陰性の場合に腫瘍生検を行う「リフレックス検査モデル」の確立、(3) M1a患者向けの高感度検出技術の開発、(4) 治療中のEGFR変異レベルの経時的モニタリングによるTKI耐性早期検出と治療決定の最適化が残されている。本研究は、後にosimertinibのFDA cobas plasma companion diagnostic承認や、液体生検のNCCNガイドライン標準化につながる基盤となった重要な研究である。
方法
研究デザインと患者: 本研究では、Clovis Oncologyが主導した2つの研究から検体が収集された。一つは2011年4月から2013年6月にかけて実施された多施設共同観察試験(80例)、もう一つはrociletinibの第I相用量漸増試験であるTIGER-X (CO-1686-008, NCT01526928)(94例)である。観察試験の患者はrociletinibの投与を受けていない。TIGER-X試験の患者は、EGFR活性化変異の既往があり、少なくとも1回のEGFR TKI治療歴があることが登録要件であった。両研究において、倫理委員会/治験審査委員会 (EC/IRB) の承認を得た上で、患者から対応する血漿および腫瘍組織検体が前向きに収集された。合計174例の患者が同意し、153例から使用可能な対応する腫瘍組織と血漿検体が得られた(第I相試験から94例、観察試験から59例)。第I相試験の全患者において、血漿検体は腫瘍生検後28日以内に採取された。血漿は生検手技によるctDNAレベルの人工的な上昇を最小限に抑えるため、生検後に採取された場合は7日以上経過してから採取された。
サンプル収集と処理: 血液検体はK2 EDTA管(最大4本、各6 mL Vacuette)に採取され、30分以内に1,800 gで10分間、18〜23℃で遠心分離して血漿が分離された。分離された血漿は-70℃以下で保存された。DNA抽出には、ほとんどの患者で2 mLの血漿が使用され、1 mL未満の血漿が使用されたケースはなかった。BEAMing (Beads, Emulsions, Amplification and Magnetics) 用DNAはQIAamp DNA Circulating Nucleic Acid Kitを用いて抽出され、cobas血漿テスト用DNAは既報の方法で抽出された。白血球画分は収集されず、生殖細胞系列のEGFRステータスは評価されなかった。腫瘍組織検体は、ホルマリン固定パラフィン包埋 (FFPE) 組織からDNAが抽出された。腫瘍含有量は病理医によって評価され、腫瘍含有量が10%以上である場合、または腫瘍細胞が存在しマクロダイセクションが実施された場合、あるいは腫瘍と血漿の両方で変異結果が一致した場合(cobasで4例、BEAMingで2例)に評価可能とされた。
EGFR変異解析プラットフォーム:
- cobas EGFR Mutation Test: Roche Molecular Systems社製のアレル特異的PCRに基づく定性的な検査プラットフォームである。組織検体用と血漿検体用の両方が使用された。血漿テストの検出限界は0.1%であり、組織テストの検出限界はT790M変異で2.0%であった。
- BEAMing (Beads, Emulsions, Amplification and Magnetics): Sysmex Inostics社製のデジタルPCRとフローサイトメトリーに基づく定量的な検査プラットフォームである。検出限界は10,000ゲノム当量あたり2変異分子と非常に高感度である。
- 追加比較プラットフォーム: 一部の検体では、OnTarget (Boreal Genomics) とdroplet digital PCR (ddPCR, Bio-Rad) 技術も比較評価のために使用された。OnTargetはハイブリダイゼーションベースのアプローチで変異配列を濃縮し、次世代シーケンシングで同定する。ddPCRは既報のプロトコルに従って実施された。
統計解析: 腫瘍組織をリファレンスとして、血漿検査の陽性一致率 (PPA) および陰性一致率 (NPA) が算出された。血漿からの変異検出能と臨床的特性(年齢、性別、前治療ライン数、喫煙状況、ECOGパフォーマンスステータス、人種、腫瘍量、病期分類(M0/M1a vs. M1b))との関連性は、ロジスティック回帰モデルを用いて検討された。腫瘍タイプ(腺癌 vs. その他)および腫瘍病期(IIIB/IV vs. その他)は、ほとんどの患者が進行期腺癌であったため解析には含まれなかった。統計的有意水準はp < 0.05とされた。
有効性解析: rociletinibの治療用量(500 mg BID HBr、625 mg BID HBr、900 mg BID free base)で治療されたTIGER-X試験の患者34例において、RECIST 1.1基準に基づく客観的奏効率 (ORR) が算出された。血漿中のT790Mと活性化変異の比率と、rociletinibによる腫瘍縮小の深さとの相関も評価された。