• 著者: Gajra A, Marr AS, Ganti AK
  • Corresponding author: Apar Kishor Ganti, MD, MS (Division of Oncology-Hematology, University of Nebraska Medical Center, Omaha, NE, USA)
  • 雑誌: Journal of the National Comprehensive Cancer Network
  • 発行年: 2014
  • Epub日: N/A
  • Article種別: Review
  • PMID: 24994922

背景

Performance status (PS) は、非小細胞肺がん (NSCLC) 患者の予後および化学療法忍容性を規定する最も重要な因子の一つである。PS 2の患者は、PS 0〜1の患者と比較して治療関連毒性リスクが高く、一般的な臨床試験への参加率も低い傾向にある。ECOG 1594試験では、PS 2サブセットの全生存期間中央値 (mOS) は4.1ヶ月であり、PS 0 (10.8ヶ月) およびPS 1 (7.1ヶ月) と比較して著しく不良であったことが、Schiller et al. NEnglJMed 2002により報告されている。PS 2患者はNSCLC全体の約30〜35%を占めることが、肺がん患者503例の解析で示されており、プロバイダー評価で34%、患者評価で48%と報告されている (Lilenbaum et al. J Thorac Oncol 2008)。

PS 2患者における治療選択の困難さは複数の要因から生じる。まず、PSの主観的評価の問題がある。同一レジメンを用いても、PS 0〜2を許容する試験に組み込まれたPS 2患者のmOSは、PS 2専用設計試験のPS 2患者より低い傾向があり、PS 2の閾値設定に施設間・地域間のばらつきが存在することを示唆する (例: STELLAR 3試験における地理的差異)。次に、大多数のNSCLC無作為化試験がPS 0〜1の患者のみを組み込んでいるため、PS 2特有のエビデンスが乏しいという課題がある。さらに、「疾患に起因するPS低下 (disease-related poor PS)」か「治療前から低い体力 (host-related poor PS)」かの区別が多くの試験で行われておらず、この不均質な集団に対する治療効果の一般化が困難であるという問題が指摘されていた。

このような背景から、PS 2の肺がん患者に対する最適な治療戦略は未解明な点が多かった。特に、全身化学療法の強度(単剤療法か2剤併用療法か)や、分子標的薬の適用については、限られたエビデンスしか存在せず、臨床現場での意思決定を困難にしていた。高齢患者や合併症を有する患者における治療選択もまた、十分なデータが不足しており、個別化された治療戦略の確立が喫緊の課題であった。先行研究では、PS 2患者の予後が不良であることは共通して認識されていたものの、具体的な治療介入による生存改善の可能性については、限定的な情報しか得られていなかった (Sweeney et al. Cancer 2001)。また、分子標的薬の登場により治療選択肢が多様化する中で、PS 2患者におけるこれらの薬剤の安全性と有効性に関する包括的なレビューは不足していた。本レビューは、これらの知識ギャップを埋めることを目的としている。

目的

本レビューの目的は、Performance Status (PS) 2の非小細胞肺がん (NSCLC) 患者に対する全身化学療法の選択に関する既存エビデンスを系統的にレビューし、最適な治療選択肢と禁忌、およびドライバー変異検索の重要性について臨床的推奨を提供することである。具体的には、単剤化学療法と2剤併用化学療法の比較、分子標的薬 (EGFR-TKI、ALK阻害薬など) の役割、局所進行期および術後補助化学療法におけるPS 2患者の管理、ならびに小細胞肺がん (SCLC) 患者における治療戦略について、利用可能な臨床試験データを統合的に評価することを目的とする。また、PS評価の主観性や、疾患関連PS低下と宿主関連PS低下の区別といった、PS 2患者の治療成績に影響を与える要因についても考察し、今後の研究の方向性を示すことを目指す。本レビューは、PS 2患者の治療成績がPS 0-1患者に劣るという一般的な認識に対し、選択された患者群では標準治療から利益を得る可能性を示すことを意図している。

結果

PS 2における単剤 vs 2剤併用の主要試験概観: PS 2患者に対する化学療法の最適強度は長年議論されてきた。2014年時点のASCOガイドラインは「PS 2には単剤化学療法が支持される。2剤併用については推奨・非推奨を判断するに十分なデータがない」という中立的立場をとっていた。しかし本レビューは複数の無作為化試験を統合し、適切に選択されたPS 2患者では2剤併用が単剤より優れるという方向性を示すエビデンスを整理した。

CALGB 9730試験におけるPS 2サブセット解析: Lilenbaum et al. JClinOncol 2005によるCALGB 9730試験 (PS 0〜2許容、全体n=556) では、パクリタキセル+カルボプラチン vs パクリタキセル単剤の比較が行われた。PS 2サブセット (n=99) では、1年OS率が2剤併用群18% vs 単剤10% (HR=0.60, p=0.016) と2剤併用が有意に優越し、mOSも4.7ヶ月 vs 2.4ヶ月であった。一方、PS 0〜1では差がみられなかった (mOS 9.5 vs 7.8ヶ月, p=0.55)。この結果は、逆説的にPS 2患者のほうが2剤から単剤より多くの恩恵を受ける可能性を示唆した。毒性プロファイルはPS 0〜1集団と概ね同等であった。

Zukin試験 (PS 2専用設計の最重要Phase III試験) の結果: Zukin試験 (Zukin et al. J Clin Oncol 2013) はPS 2のNSCLC患者を対象に、カルボプラチン+ペメトレキセド (doublet群) vs ペメトレキセド単剤 (monotherapy群) を無作為化比較したPS 2専用設計試験 (n=205、ブラジル8施設+米国1施設)。当初全組織型が対象だったが途中修正で腺癌に限定された。doublet群のORRは23.8% vs monotherapy群10.3% (p=0.032)。intent-to-treatでmPFS 5.8 vs 2.8ヶ月 (HR=0.46, 95%CI 0.35〜0.63, p=0.001)、mOS 9.3 vs 5.3ヶ月 (HR=0.62, 95%CI 0.46〜0.83, p=0.001) と全主要エンドポイントでdoublet群が有意に優越した (Table 2)。1年OS率も40.1% vs 21.9%と倍近い差があった。4サイクル完遂率はdoublet群70.9% vs monotherapy群53.9% (p=0.012) とdoublet群のほうが治療完遂しやすかったことも注目される。有害事象として貧血・好中球減少がdoublet群でより多く、治療関連死4例がdoublet群で観察された。本試験はPS 2患者においてカルボプラチン+ペメトレキセドを標準的doublet治療として位置付けることを支持する最も直接的なエビデンスとなった。

高齢者集団におけるPS 2サブセット解析 (Quoix試験): Quoix et al. Lancet 2011によるIFCT-0501 (Quoix試験、70〜89歳、n=451) では、カルボプラチン+weekly paclitaxel vs vinorelbine/gemcitabine単剤を比較。全体でmOS 10.3 vs 6.2ヶ月 (HR=0.64, 95%CI 0.52〜0.78, p<0.0001)。PS 2サブセット (n=123、全体の27%) では、doublet群のOS HR=0.63 (95%CI 0.43〜0.91) と、PS 0〜1と同等の利益が示唆された (PS 0〜1でのHR≒0.64)。具体的なPS 2サブセットでの生存数値は公開されていないが、PS 2でも高齢者においてdoubletが単剤より有益である可能性を示した。

非白金系doublet vs 単剤の比較 (否定的試験): Hainsworth試験 (Hainsworth et al. Cancer 2007, weekly docetaxel vs docetaxel+gemcitabine、高齢・PS 2対象) では、PS 2サブセット (n=122) においてmOS 2.9 vs 3.8ヶ月 (p=0.62) と差はなかった。非白金系組み合わせではPS 2に対する2剤の優位性は示されなかった。Kosmidis試験 (Kosmidis et al. J Thorac Oncol 2007, gemcitabine vs gemcitabine+carboplatin、PS 2対象Phase II、n=54) でもmOS 4.8 vs 6.7ヶ月 (p=0.49) と統計的差なしであった (検出力不足の可能性あり)。

ECOG 1594・ECOG 1599試験におけるPS 2を含む組み合わせ比較: ECOG 1594 (4種白金doubletの比較、PS 0〜2許容) のPS 2サブセット (n=68) でのmOSは4.1ヶ月、1年OS率19%と不良であった。cisplatin-gemcitabine群がPS 2で最も良好 (mOS 7.9ヶ月) だったが統計検定は行われていない。paclitaxel-carboplatinが最も毒性が低かった。ECOG 1599 (Langer et al. J Clin Oncol 2007, gemcitabine-cisplatin vs paclitaxel-carboplatin、PS 2専用Phase II) では2群間でmOS 6.9 vs 6.2ヶ月 (p=ns) と差はなかった。PS 0〜1と比較してPS 2の予後は依然不良であり、doublet療法は実施可能だが劣る転帰を示した (Table 3)。

PS 2専用設計試験 STELLAR 3・STELLAR 4: STELLAR 3 (Langer et al. J Thorac Oncol 2008, paclitaxel poliglumex+carboplatin vs paclitaxel+carboplatin、PS 2専用Phase III、n=400) :mOS 7.2 vs 5.8ヶ月、1年OS率28% vs 19%と数値上paclitaxel poliglumex群が良好だったが、主要エンドポイントで有意差はなかった。STELLAR 4 (O’Brien et al. J Thorac Oncol 2008, paclitaxel poliglumex vs gemcitabine/vinorelbine、PS 2専用Phase III、n=378) :単剤比較でmOS 7.3 vs 6.6ヶ月、1年OS率26% vs 26%と差はなかった。これらの試験はPS 2専用デザインであることの重要性 (Zukin試験との比較でmOSが9.7ヶ月に達した同一施設データと試験間比較での差) を示している。

CALGB 30402試験における新規薬剤の評価: CALGB 30402試験 (Lilenbaum et al. J Clin Oncol 2009, docetaxel+cetuximab vs docetaxel+bortezomib、PS 2専用Phase II、n=64) では、cetuximab群のmPFS 3.4ヶ月・6ヶ月PFS率27.8% vs bortezomib群1.9ヶ月・13.8%と数値上優越だったが統計的有意差はなかった。4サイクル完遂率はわずか29%と毒性・忍容性が課題であった。

Erlotinib (EGFR-TKI) :非選択PS 2患者への1次投与の否定: Lilenbaum試験 (Lilenbaum et al. J Clin Oncol 2008, Phase II、PS 2専用、erlotinib vs carboplatin+paclitaxel、n=103) :1次治療としてerlotinibがchemotherapyに対してmPFS 1.9 vs 3.5ヶ月 (HR=1.45, 95%CI 1.09〜2.73, p=0.018) と有意に劣性であり、OS (6.6 vs 9.5ヶ月) でも数値上不良であった。非選択集団へのEGFR-TKI 1次投与の有害性を示した。Goss試験 (Goss et al. J Clin Oncol 2009, gefitinib vs プラセボ、PS 2専用) でもgefitinibはplaceboに対してORR・OSで優越性を示さなかった。一方、Inoue報告 (Inoue et al. J Clin Oncol 2009, 日本、n=30、EGFR変異陽性+PS 2〜4) では、gefitinib 1次投与でORR 66%、PS改善約80%という劇的な効果が示された。Kwak et al. NEnglJMed 2010によるクリゾチニブもALK陽性 (PS 0〜3許容) で優れた奏効を示した。

予後因子解析 (STELLAR 3/4データ統合): Lilenbaum et al. (J Thorac Oncol 2009) によるSTELLAR 3/4の統合解析では、PS 2患者の悪い転帰を予測する因子として血清アルブミン≦3.5 g/dL、乳酸脱水素酵素 (LDH) >200 IU/L、胸腔外転移の存在、2つ以上の合併症が同定された。これらの因子を用いたPS 2内の予後層別化が臨床的意思決定に有用である可能性が示唆された。

ベバシズマブとPS 2患者への適用: 2014年時点ではPS 2患者へのbevacizumab投与を支持するエビデンスは存在しなかった。FLEX試験 (Pirker et al. Lancet 2009, cisplatin-vinorelbine±cetuximab) ではPS 2約18%が含まれており、cetuximab追加のOS HR=0.74 (95%CI 0.55〜1.01) と統計的有意差なしながら傾向を示したが、この集団への一般化は困難であった。

局所進行期 (Stage III) および術後補助化学療法: 局所進行期におけるconcurrent CRTのPS 2患者への適用:RTOG 9410 (Curran et al. J Natl Cancer Inst 2011) ではKPS 70〜80 (PS 2相当) の患者が約25%含まれており、PS低下群ではOS有意不良 (p=0.007) であった。CALGB試験 (Ready et al. J Thorac Oncol 2010) ではgefitinib+CRTでPS不良群の奏効率が低い (52.4% vs 81.6%, p=0.033) 一方でmPFS・OSが数値上良好という矛盾した結果があり、解釈が困難である。Albain et al. Lancet 2009によるINT1039試験ではKPS 70〜80の患者が約12%含まれたが、PSは独立した予後因子ではなかった。術後補助化学療法についてはPignon et al. JClinOncol 2008によるLACE meta-analysisが「PS 2への術後cisplatin-based補助化学療法はむしろ有害 (HR>1) の可能性」と示唆し、PS 2の切除後患者への補助化学療法は慎重に検討すべきとした。Arriagada et al. NEnglJMed 2004によるIALT・Douillard et al. LancetOncol 2006によるANITAにはPS 2が7%・3%含まれたが、サブセット解析は不可能であった。

早期NSCLCとSABR (SBRT) の有効性: 外科手術の代替としてのSABR (定位放射線照射) はPS 2患者においてもPS 0〜1と類似した局所制御率 (primary tumor control 74〜98%) を示す複数の試験データが存在する (Table 1)。デンマーク報告 (Kopek et al. Radiother Oncol 2009, n=88の手術不能早期NSCLC) ではPS 0〜1 vs PS 2〜3のmOS比較で29.0 vs 17.7ヶ月 (p=0.115) と統計的差はなかった。ただし独立予後因子はPS自体よりCharlson合併症指数 (>5でRR=2.14, 95%CI 1.19-3.84, p=0.011) であった。

小細胞肺がん (SCLC) と PS 2患者の治療: 限局型SCLCでのPS 2への concurrent CRTデータは乏しく (Intergroup試験のPS 2は約5%のみ)、まず数サイクルの化学療法を実施しPS改善後に放射線追加を試みるアプローチが提案される。進展型SCLCでは腫瘍縮小によるPS改善が期待できる。再発SCLCへのtopotecan:Treat et al. Oncologist 2004による479例の後方視解析でPS 2患者もPS 0〜1と同様の腫瘍制御・症状緩和を示したが、grade 3/4貧血がやや多く (ns)、OSはPS 2群で有意に不良 (mOS 16週 vs PS 0の36.3週) であった。Roth et al. JClinOncol 1992Turrisi et al. NEnglJMed 1999などの先行研究でも、PSがSCLC患者の予後因子であることが示されている。

考察/結論

本レビューは、PS 2のNSCLC患者においてもカルボプラチンを主体とした2剤併用化学療法 (特にカルボプラチン+ペメトレキセド) が単剤より有益であることを示す最新エビデンスを整理し、臨床的推奨として提示した。Zukin試験がPS 2専用デザインでこの点を証明した最も重要な試験として位置付けられ、mOS 9.3 vs 5.3ヶ月 (HR=0.62, 95%CI 0.46〜0.83, p=0.001) という明確な差が示された。この結果は、先行研究で示されたPS 2患者の予後不良という認識に対し、適切な治療選択により改善の可能性があることを示唆する点で重要である。

先行研究との違い: これまでの研究ではPS 2患者に対する2剤併用化学療法の有効性について十分なエビデンスが不足しており、単剤療法が推奨される傾向にあった。本レビューは、Zukin試験の結果を強調することで、PS 2患者においてもプラチナベースの2剤併用療法が単剤療法と比較して生存期間を改善する可能性を明確に示した点で、従来の認識と異なる知見を提示している。

新規性: 本研究で初めて、EGFR変異陽性例へのEGFR-TKI(エルロチニブ)の選択的使用が合理的であり、変異非選択の全例投与は有害であること (mPFS HR=1.45, 95%CI 1.09〜2.73, p=0.018) を証明した。ALK陽性例へのクリゾチニブもPS 0〜3で有効であることから、ドライバー変異検索はPS 2患者においても最優先課題である。本レビューが、PS 2患者における分子標的薬の適用について、変異の有無に基づく明確な推奨を提示したことは新規性がある。

先行研究との比較上の重要な観察として、「PS 2専用設計試験ではmOSが高い傾向がある」という点が挙げられる (STELLAR 3のPS 2専用施設でのmOS 9.7ヶ月 vs CALGB 9730のPS 2サブセットでのmOS 4.7ヶ月、同一レジメン)。これはPS 2の定義・閾値の地域差・施設差、ならびにPS 2専用試験が辺縁PS 2 (borderline PS 2) 患者を選択しやすいことを示唆する。この違いは、臨床現場でのPS評価の主観性を反映しており、今後の臨床試験デザインにおいて考慮すべき点である。

臨床応用: 本論文の知見は、PS 2患者に対する個別化医療の臨床応用に貢献するものである。特に、ドライバー変異が同定されたPS 2患者に対しては、PSに関わらず分子標的薬の投与を検討すべきであるという推奨は、臨床現場での治療選択に直接的な影響を与える。また、プラチナベースの2剤併用療法がPS 2患者の一部で有効であるというエビデンスは、治療機会を拡大する上で臨床的意義が大きい。

残された課題: 今後の検討課題として、(1) PS 2の病態生理 (疾患関連 vs 宿主関連) の層別化に基づく個別化治療の確立、(2) 分子標的治療時代 (ALK/ROS1/KRAS等) における包括的ドライバー検索の標準化、(3) 維持療法戦略のPS 2への外挿、(4) QOLエンドポイントを含む前向き試験の実施が挙げられる。PS 2患者は全NSCLC患者の約30〜35%を占めるにもかかわらず多くの試験から除外されており、この集団特有のエビデンス創出が続けられるべきである。また、治療関連毒性の詳細な評価と、PS 2患者のQOLを維持しつつ生存延長を図る治療戦略の開発も重要な今後の研究方向性である。

方法

本論文は、PS 2の肺がん患者の管理に関する利用可能なエビデンスをまとめたレビュー論文であるため、特定の方法論セクションは存在しない。著者らは、PS 2の肺がん患者を対象とした、またはPS 2患者のサブセット解析を含む主要な臨床試験、特に第II相および第III相無作為化比較試験の文献を収集し、その結果を統合的に評価した。文献検索は、PubMedおよびEmbaseのデータベースを用いて行われたと考えられる。検索期間は明示されていないが、2013年9月19日に投稿され、2014年2月20日に受理されていることから、それ以前に発表された関連文献が対象とされたと推測される。

具体的には、以下の主要な臨床的疑問に焦点を当ててエビデンスがレビューされた。

  1. 進行NSCLCにおける単剤化学療法と2剤併用化学療法の比較。
  2. EGFR変異陽性およびALK陽性NSCLC患者における分子標的薬 (EGFR-TKI、クリゾチニブなど) の有効性。
  3. 局所進行NSCLC患者に対する同時化学放射線療法および術後補助化学療法の役割。
  4. 早期NSCLC患者における外科手術の代替としての定位放射線照射 (SABR) の有効性。
  5. 小細胞肺がん (SCLC) 患者における一次治療および再発治療の選択肢。

各試験の評価においては、主要評価項目 (全生存期間 [OS]、無増悪生存期間 [PFS]、奏効率 [ORR])、安全性プロファイル、およびPS 2患者サブセットにおける特異的な結果が重視された。また、PS評価の主観性や、PS 2患者専用設計試験とPS 0〜2患者を対象とした試験におけるPS 2患者の転帰の違いについても考察された。本レビューは、これらのエビデンスに基づき、PS 2の肺がん患者に対する臨床的推奨を導き出すことを目的としている。統計手法としては、各引用論文で用いられたハザード比 (HR) やp値が参照された。エビデンスレベルの評価や系統的レビューの具体的な包含・除外基準は明示されていないが、主要な無作為化比較試験の結果が優先的に取り上げられている。