• 著者: Simon Baldacci, et al. (Univ. Lille / CHU Lille, France)
  • Corresponding author: Alexis B. Cortot (Thoracic Oncology Department, Lille University Hospital, France)
  • 雑誌: Lung Cancer
  • 発行年: 2018
  • Epub日: N/A
  • Article種別: Original Article
  • PMID: 30429039

背景

EGFR(上皮成長因子受容体)遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌(NSCLC)は、アジア人を中心とする特定の地理的地域において全NSCLCの10%から40%を占める重要な治療標的サブタイプである Mok et al. NEnglJMed 2009Maemondo et al. NEnglJMed 2010。これらの転移性肺癌に対しては、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)が第一選択薬として極めて高い奏効率を示すものの、長期的にはほぼ全例で獲得耐性が生じることが臨床上の大きな課題である。獲得耐性の機序としてはEGFR T790M二次変異の出現が最も高頻度であるが、約5%から22%の症例において、MET受容体チロシンキナーゼ遺伝子の増幅(MET増幅)がバイパス経路の活性化を介して耐性を誘導することが報告されている Engelman et al. Science 2007Bean et al. ProcNatlAcadSciUSA 2007Sequist et al. SciTranslMed 2011Yu et al. ClinCancerRes 2013

MET増幅クローンは、EGFR-TKIによる治療圧が加わる前の治療ナイーブな腫瘍組織中にも、ごくわずかな割合で不均一に事前存在していることが知られている Turke et al. CancerCell 2010Bhang et al. NatMed 2015Arcila et al. ClinCancerRes 2011。一般に、治療圧下で選択される耐性クローンは親株に比べて増殖速度や浸潤能が低下したマイルドな表現型を示すと予想されることが多く、実際にT790M変異陽性耐性株では細胞増殖能の低下が観察されている。しかし、MET増幅がEGFR-TKIに対する単純な薬剤耐性獲得にとどまらず、腫瘍細胞の生物学的悪性度や転移能、浸潤性といった攻撃的な表現型にどのような付加的影響を及ぼすかについては、これまで十分な検証がなされておらず、詳細な分子機構や臨床的影響は未解明のままであった。このように、耐性獲得後の腫瘍の進展様式や転移能の変化に関する基礎的・臨床的データは圧倒的に不足しており、大きな学術的ギャップが存在していた。

METシグナルは本来、HGF(hepatocyte growth factor; 肝細胞増殖因子)の刺激を介して細胞の遊走、浸潤、および上皮間葉転換(EMT)を強力に誘導する生理的経路である。したがって、ゲノム異常としてのMET増幅が、リガンド非依存的な構成的活性化を介して腫瘍細胞に極めて攻撃的な転移表現型を付与している可能性が想定される。臨床現場においても、EGFR-TKI治療後に病勢進行(PD)を迎えた患者において、急速な新規転移巣の多発や転移パターンの変化が観察されることがあり、これがMET増幅という特定の耐性機序と直接関連しているのかを検証するためのデータが不足していた。本研究は、EGFR変異陽性NSCLCにおけるMET増幅が、単なる薬物耐性バイパス経路としての役割を超えて、腫瘍の転移拡散能を直接的に増強するドライバーとして機能しているかという課題を解決するために実施された。

目的

本研究の主な目的は、EGFR exon 19 del変異を有するヒトNSCLC細胞株HCC827、およびそのgefitinib獲得耐性クローンでありMET増幅を保有するHCC827-GR6(Gefitinib-Resistant clone 6; 以下、GR6)細胞株を用いて、MET増幅が細胞増殖、スフェロイド形成能、アンカー非依存性増殖、アノイキス(失着生アポトーシス)抵抗性、遊走能、およびEMT表現型に及ぼす生物学的影響をin vitroで詳細に解析することである。さらに、免疫不全マウスを用いたin vivoゼノグラフトモデルおよび心臓内注射による血流転移モデルを構築し、MET増幅が腫瘍増殖速度および全身性転移拡散能に与える影響を定量的に評価するとともに、MET阻害薬crizotinibによる治療介入がこれらの攻撃的表現型を可逆的に抑制可能であるかを検証する。加えて、EGFR-TKI治療後に再生検を行い、MET増幅または高MET過剰発現が確認されたEGFR変異陽性NSCLC患者の後方視的マルチセンターコホート(retrospective cohort)解析を通じて、MET増幅の有無がEGFR-TKI耐性獲得後の新規転移巣出現までの期間(time to new metastasis)や臨床経過に与える影響を明らかにすることを目的とする。

結果

MET増幅による細胞増殖およびin vivo腫瘍増殖の著しい亢進: EGFR変異陽性NSCLC細胞株HCC827と、そのgefitinib耐性株であるGR6(MET増幅保有)のシグナル伝達を解析した。HCC827細胞ではgefitinib(1 μM)処理によりEGFR、AKT、およびERKのリン酸化が完全に抑制されたが、GR6細胞ではgefitinib存在下でもMETの構成的活性化を介してAKTおよびERKのリン酸化が持続した(Fig. 1A)。GR6細胞の増殖を完全に停止させるには、gefitinibとMET阻害薬PHA(1 μM)の併用が必要であった(Fig. 1C)。さらに、薬剤未処理条件下において、GR6細胞は親株であるHCC827細胞と比較して有意に高い細胞増殖能を示した(Fig. 1D, p<0.001)。このin vitroでの増殖亢進を反映し、SCIDマウスを用いた皮下ゼノグラフトモデル(n=10 mice per group)において、GR6細胞移植群はHCC827細胞移植群と比較して極めて急速な腫瘍増殖を示し、移植後25日目において腫瘍体積が約7.6倍に達する著しい差が認められた(Fig. 1E, p<0.001)。

MET増幅が誘導する多面的な攻撃的表現型(遊走・アノイキス抵抗性・コロニー形成): MET増幅が細胞の足場独立性や運動能に与える影響を検証した。非接着条件下でのスフェロイド形成アッセイにおいて、GR6細胞はHCC827細胞と比較して極めて高いスフェロイド形成能を示し、この能力はPHA(1 μM)処理またはgefitinib(1 μM)処理により有意に抑制され、両者の併用によりほぼ完全に消失した(Fig. 2A, B)。軟寒天コロニー形成アッセイにおいて、GR6細胞はHCC827細胞と比較して約2倍のアンカー非依存性増殖能を示し(Fig. 2C, p<0.01)、MET siRNA(n=3 replicates)によるノックダウンによってもこのコロニー形成能は有意に抑制された。タイムラプス顕微鏡を用いた遊走解析では、GR6細胞の平均遊走速度は37.7 μm/hourであり、HCC827細胞の14.5 μm/hourと比較して有意に高速であった(Fig. 2E, p<0.001)。この遊走能亢進は、PHA処理によって有意に抑制された。さらに、5日間の浮遊培養におけるアノイキス解析において、HCC827細胞のアポトーシス率が34.5%であったのに対し、GR6細胞では11.2%と有意に低値であり、強力なアノイキス抵抗性を示した(Fig. 2F, p<0.001)。GR6細胞のアノイキス抵抗性は、PHA処理によりアポトーシス率が22.8%へと有意に上昇し、gefitinibとの併用により74.1%まで増加した。

血流を介したin vivo全身転移拡散能の促進とMET阻害薬による治療効果: ルシフェラーゼを安定発現させたHCC827-lucおよびGR6-luc細胞を用いて、SCIDマウスの左心室内に細胞を注入する血流転移モデルを構築した。注入後35日目におけるIVISイメージングにおいて、GR6-luc群はHCC827-luc群と比較して有意に高い全身生物発光シグナルを示し、転移負荷(metastatic burden)の著しい増大が確認された(Fig. 3A, B, p<0.01)。屠殺後の組織学的解析において、HCC827-luc群における平均転移臓器数が0.7個であったのに対し、GR6-luc群では平均1.8個と有意に多臓器への転移が認められた(Fig. 3C, p<0.05)。また、各臓器(肺、脾臓、肝臓、脳、心臓)における個別の転移巣数も、GR6-luc群で有意に高値であった(Fig. 3D, p<0.01)。右心室注入による肺転移モデルにおいても、肺転移巣数はHCC827-luc群の平均3.7個に対し、GR6-luc群では平均7.2個と有意に増加していた。このMET増幅による転移促進効果がMET活性に依存しているかを検証するため、GR6-luc注入マウス(n=10 mice per group)にcrizotinib(50 mg/kg/day)を投与したところ、全身の発光シグナル、平均転移臓器数(Fig. 3E, F, G, p<0.05)、および各臓器内の転移巣数(Fig. 3H, p<0.05)がすべて有意に減少した。

MET活性依存的な上皮間葉転換(EMT)の誘導: MET増幅が転移能を亢進する分子メカニズムとして、EMT関連因子の発現を解析した。RT-qPCR解析において、上皮系マーカーであるE-cadherinのmRNA発現量には両細胞間で有意な差がみられなかったが、間葉系マーカーであるvimentinのmRNA発現量はGR6細胞においてHCC827細胞の約9.2倍、ZEB1のmRNA発現量は約3.9倍と著しく高値であった(Fig. 4A, B, C, p<0.001)。GR6細胞におけるvimentinおよびZEB1の発現発現亢進は、PHA(1 μM)処理によって有意に抑制された(Fig. 4D, E, p<0.001)。さらに、皮下ゼノグラフト腫瘍のIHC解析において、GR6腫瘍ではMETおよびリン酸化METの発現上昇とともに、vimentinおよびZEB1のタンパク質発現(H-score)が著しく増加し、E-cadherinの発現は強く抑制されていた(Fig. 4F)。crizotinib治療を施したGR6-luc肺転移巣のIHC解析においても、ビヒクル群と比較して、METリン酸化の抑制に伴うvimentinおよびZEB1発現の低下、およびE-cadherin発現の回復が確認された(Fig. 4G)。

臨床におけるEGFR-TKI耐性後のMET増幅と新規転移出現の相関: 前臨床モデルでの知見を検証するため、EGFR-TKI治療後に病勢進行を認め、再生検によって耐性機序が評価されたEGFR変異陽性NSCLC患者の臨床コホート(n=31 patients)を解析した。再生検でMET増幅が確認された患者群(n=17)は、MET増幅を伴わない高MET過剰発現(IHC 3+)のみの患者群(n=14)と比較して、EGFR-TKI進行後の新規転移巣が出現するまでの期間が有意に短縮していた(Fig. 5)。カプラン・マイヤー解析における新規転移出現までの期間の中央値は、MET増幅群で7.6ヶ月であったのに対し、MET非増幅/高発現群では9.5ヶ月であり、MET増幅の存在は新規転移出現のリスクを約3.4倍有意に高めることが示された。主要評価項目である新規転移出現までの期間において、MET増幅群はMET非増幅/高発現群と比較して有意な短縮を示した(HR = 3.44, 95% CI: 1.20-9.83, p = 0.02)。

考察/結論

先行研究との違い: 従来の肺癌研究において、MET遺伝子増幅は主にEGFR-TKIに対する獲得耐性メカニズム、すなわちEGFRシグナルをバイパスして下流のPI3K/AKTおよびMAPK経路を維持するための相補的シグナルとして捉えられてきた Engelman et al. Science 2007。これに対し、本研究はMET増幅が単なる薬剤耐性因子にとどまらず、腫瘍細胞の生物学的悪性度そのものを根本的に塗り替え、転移拡散を強力にドライブする独立した悪性化因子であることを示した点で、これまでの報告と大きく異なる。特に、もう一つの主要な耐性機序であるEGFR T790M変異が、細胞増殖速度の低下を伴い臨床的にも比較的緩徐な経過をたどる傾向があることとは対照的に、MET増幅は極めて攻撃的な臨床経過および迅速な転移多発と直接的に結びついていることを実証した。

新規性: 本研究は、EGFR変異陽性NSCLCの背景において、MET増幅がリガンド(HGF)刺激に依存することなく、自律的な受容体の構成的活性化を介して上皮間葉転換(EMT)を強力に誘導することを本研究で初めて系統的に明らかにした。in vitroでのアノイキス抵抗性の獲得、スフェロイド形成能の向上、遊走速度の約2.6倍への亢進、およびin vivo血流転移モデルにおける多臓器転移の促進が、すべてMETチロシンキナーゼ活性に依存しており、MET阻害薬(crizotinib)の投与によってこれらの攻撃的表現型が可逆的にキャンセルされることを示した点は、これまで報告されていない極めて新規性の高い知見である。

臨床応用: 本研究の成果は、EGFR変異陽性NSCLC患者の治療戦略における重要な臨床的意義を有する。EGFR-TKI耐性獲得後の再生検においてMET増幅が検出された症例に対しては、新規転移の急速な全身拡散を防ぐために、EGFR阻害薬とMET阻害薬の併用療法(例: osimertinibとsavolitinibの併用など)を極めて早期に導入すべきであるという強固な前臨床的根拠を提供する。さらに、第3世代EGFR-TKI(osimertinib)の一次治療における普及に伴い、T790M変異を介さない耐性機序としてMET増幅の頻度が相対的に上昇している現在、循環腫瘍DNA(ctDNA)等を用いた非侵襲的なMET増幅の早期検出は、個別化医療の臨床現場において極めて有用なツールとなる。

残された課題: 本研究における今後の検討課題およびlimitationとして、基礎実験において単一の細胞株モデル(HCC827およびその耐性株GR6)のみに依存している点が挙げられる。HCC827はMET増幅耐性を生じやすい代表的なモデルであるが、異なるEGFR変異(exon 21 L858Rなど)を有する他のNSCLC細胞株背景においても同様のEMT誘導および転移促進が生じるかについては、さらなる検証が必要である。また、臨床コホート解析が後方視的な小規模集団(n=31)に基づいているため、MET増幅が新規転移パターンに与える影響を完全に一般化するためには、より大規模な前向き多施設共同レジストリ研究による検証が待たれる。

方法

細胞培養と試薬: EGFR exon 19 del変異を有するヒト肺腺癌細胞株HCC827、およびgefitinib長期曝露により樹立されたMET増幅保有gefitinib耐性株GR6を使用した。試薬として、DMSO(dimethyl sulfoxide)、MET阻害薬であるPHA-665752(PHA)およびcrizotinib、EGFR-TKIであるgefitinib、選択薬剤のneomycin、細胞膜蛍光標識剤のDilC12(1,1’-didodecyl-3,3,3’,3’-tetramethylindocarbocyanine perchlorate)、ルシフェリン、および麻酔薬のisofluraneを使用した。

免疫ブロッティング(Western Blotting): 各細胞を薬剤処理後、M-PER(Mammalian Protein Extraction Reagent)溶解バッファーを用いて全タンパク質を抽出した。SDS-PAGE(sodium dodecyl sulfate-polyacrylamide gel electrophoresis)法により分離後、PVDF(polyvinylidene difluoride)膜に転写し、MET、リン酸化MET (Tyr1234/Tyr1235)、EGFR、リン酸化EGFR (Tyr1068)、リン酸化AKT (Ser473)、リン酸化ERK (Thr202/Tyr204)、AKT、ERK、およびGAPDH(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)に対する特異的抗体を用いて検出した。

定量的リアルタイムRT-PCR (RT-qPCR): 全RNAを抽出し、cDNAに逆転写後、SYBR Greenを用いてリアルタイムPCRを実施した。標的遺伝子としてE-cadherin、vimentin、およびZEB1(zinc finger E-box binding homeobox 1)の発現量を測定し、B2M(beta-2-microglobulin)遺伝子を内部標準として2-ΔΔCt法により相対発現量を算出した。

RNA干渉: Lipofectamine 2000を用いて、MET特異的siRNA(small interfering RNA)をGR6細胞にトランスフェクションし、MET遺伝子のノックダウンを行った。

in vitro機能解析アッセイ:

  • 細胞増殖アッセイ: 96ウェルプレートに細胞を播種し、MTT(3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyltetrasodium bromide)アッセイを用いて経時的な吸光度変化を測定した。
  • スフェロイド形成アッセイ: 非接着性丸底チューブに10,000 cells/wellを播種して浮遊培養し、7日後にMTTアッセイでスフェロイド増殖能を評価した。
  • アンカー非依存性増殖アッセイ: 12ウェルプレートに0.4%アガロースを含む培地を用いて細胞を懸濁播種し、14日間培養後に形成されたコロニー数をFijiソフトウェアで自動計数した。
  • アノイキスアッセイ: 非接着条件下で4日間浮遊培養した細胞を回収し、Annexin V-APC(allophycocyanin)染色後にフローサイトメトリーを用いてアポトーシス細胞の割合を定量した。
  • ライブセルイメージング遊走アッセイ: DilC12で標識した細胞を播種し、タイムラプス顕微鏡を用いて10分間隔で6時間撮影した。FijiのMTrack2プラグインを用いて各細胞の移動軌跡を追跡し、総移動距離から遊走速度を算出した。

ルシフェラーゼ安定発現株の樹立: pGL4.51ベクターを導入し、neomycin選択によりHCC827-lucおよびGR6-luc細胞株を樹立した。IVIS(In Vivo Imaging System)Lumina XR装置を用いて生物発光強度が同等であることを確認した。

動物実験モデル: 6〜8週齢のSCID(severe combined immunodeficiency)マウスを使用した。

  • 皮下ゼノグラフトモデル: 1,000,000 cellsをMatrigelと混合して側腹部に皮下注射し、腫瘍体積を週2回測定した。
  • 血流転移モデル: 250,000 cellsを左心室(全身転移)または右心室(肺転移)に注射した。注射直後にIVISで生物発光を測定し、注射が正確に行われた個体を選択した。35日目に全身の生物発光イメージングを行い、37日目に屠殺して主要臓器(肺、脾臓、肝臓、脳、心臓)を回収した。治療群にはcrizotinib 50 mg/kg/dayを毎日経口ゾンデで投与した。

組織病理学的解析および免疫組織化学(IHC): 回収した臓器をホルマリン固定後、パラフィン包埋し、5 μm厚の連続切片を作製してHES(hematoxylin-erythrosine-saffron)染色を施した。病理医が盲検下で転移巣の個数を計数した。IHCは自動染色装置を用いて、MET、リン酸化MET、E-cadherin、vimentin、およびZEB1抗体で染色し、H-score法(0〜300)を用いて定量評価した。

臨床コホート解析: EGFR-TKI治療後に再生検を行い、MET増幅(n=17)または高MET過剰発現(n=14)が確認された転移性EGFR変異陽性NSCLC患者の後方視的マルチセンターコホート(retrospective cohort)データを用いた。本臨床コホート研究(CEPRO 2016-001)はフランス国内の多施設共同で実施され、主要評価項目(primary endpoint)として、EGFR-TKIによるRECIST v1.1基準の進行判定日から、画像上で新たな転移病変が初めて確認されるまでの期間(time to new metastasis)を定義した。

統計解析: 連続変数はMann-Whitney検定またはStudentのt検定で比較した。皮下腫瘍の増殖曲線は二元配置分散分析(two-way ANOVA)で解析した。臨床データにおける新規転移までの期間はKaplan-Meier法で生存曲線を作製し、ログランク検定(log-rank test)およびコックス比例ハザード回帰モデル(Cox proportional hazards regression model)を用いてハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)を算出した。有意水準は両側p<0.05とした。