• 著者: Ira Mellman, George Coukos, Glenn Dranoff
  • Corresponding author: Ira Mellman (Genentech, South San Francisco, CA, USA)
  • 雑誌: Nature
  • 発行年: 2011
  • Epub日: 2011-12-21
  • Article種別: Review
  • PMID: 22193102

背景

がん免疫療法は、1891年にWilliam Coleyが細菌毒素を用いた治療(Coley’s toxins)を開始して以来、長い歴史を持つ。その後、膀胱癌に対するBCG、IL-2やIFN-αなどのサイトカインが臨床承認されたものの、奏効率は低く(15%未満)、広範な成功には至らなかった。免疫系がT細胞やNK細胞を介して腫瘍を認識し破壊できることは理論的に明らかであったが、中枢および末梢における免疫寛容、腫瘍微小環境(TME)における免疫抑制、そして適切な抗原提示の困難さといった多重の障壁が臨床的成功を阻んできた。これらの課題により、がん免疫療法は長らく「失望の歴史」を辿ってきたと言える。先行研究では、がん免疫監視機構の概念が提唱され、免疫系ががんの発生を抑制するホメオスタシス的な役割を持つことが示唆されていたが、がんが免疫監視をいかに回避するかについては、まだ多くの点がSchreiber et al. Science 2011によって未解明であった。

しかし、2010年から2011年にかけて、がん免疫療法は画期的な転換点を迎えた。まず、去勢抵抗性前立腺癌に対するSipuleucel-T(Provenge)がFDA承認され、続いて進行メラノーマに対するイピリムマブ(抗CTLA-4抗体、Yervoy)がFDA承認された。特にイピリムマブは、転移性メラノーマ患者の全生存期間(OS)を有意に延長する効果を示し、従来の治療法では効果が期待できなかった患者群に新たな希望をもたらした。これらの成功は、がん免疫療法が基礎研究段階から実臨床への移行を果たす上で極めて重要なマイルストーンとなった。Hodi et al. NEnglJMed 2010が報告したように、イピリムマブは転移性メラノーマ患者のOSを延長し、その効果は長期的に持続することが示された。

本レビューが発表された2011年という時期は、まさにがん免疫療法が「成熟期を迎えた」と宣言されるにふさわしい年であった。過去の失敗の歴史から学び、免疫抑制のメカニズム解明とT細胞活性化の重要性への理解が深まる中で、新たな治療戦略の可能性が提示されたのである。しかし、これらのブレイクスルーにもかかわらず、免疫応答の誘導、腫瘍微小環境の免疫抑制克服、そして治療効果の予測バイオマーカーの確立など、依然として多くの未解明な点が残されており、さらなる研究と開発が不足している状況であった。本論文は、これらの課題を体系的に整理し、次世代のがん免疫療法の方向性を示すことを目的としている。

目的

本レビューの目的は、がん免疫療法の歴史的背景と近年の画期的な臨床的進展を概説することである。特に、樹状細胞(DC)活性化、T細胞プライミング、エフェクター機能、および腫瘍微小環境における免疫抑制機構に関する最新の腫瘍免疫学的知見を統合する。さらに、転移性メラノーマにおけるイピリムマブ(抗CTLA-4抗体)や去勢抵抗性前立腺癌におけるSipuleucel-Tの臨床的成功を詳細に分析し、これらのブレイクスルーががん免疫療法全体に与える影響を評価する。最終的に、これらの知見に基づき、今後のがん免疫療法開発における戦略的課題、特に免疫チェックポイント阻害剤の次世代開発、併用療法の可能性、そして残された未解決の課題を提示することを目的とする。本レビューは、がん免疫療法が成熟期を迎える中で、その複雑なメカニズムを解明し、より効果的かつ安全な治療法の開発に向けたロードマップを提供することを目指している。

結果

抗腫瘍免疫の3段階モデルと治療介入機会: 本論文は、効果的な抗腫瘍免疫応答が3つの連続的かつ協調的なステップから構成されることを提示した(Fig. 1)。 第1段階(抗原捕捉・提示段階): 腫瘍細胞死やDAMPs(HMGB1、ATP、カルレティキュリン)の放出により、樹状細胞(DC)が腫瘍関連抗原(TAA)を取り込む。DCはアジュバント性の成熟シグナル(TLRリガンド、CD40アゴニスト、電離放射線など)を受けて、MHC class I/II提示およびCD80/CD86誘導を行う免疫原性成熟を遂げる。成熟シグナルがなければ、DCは寛容を誘導し、Treg産生を促進する可能性がある。腫瘍細胞が異所性に発現する小胞体タンパク質(例:カルレティキュリン)は、その貪食を促進し、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIおよびクラスII分子上での腫瘍抗原提示を可能にする。 第2段階(リンパ節でのT細胞プライミング段階): 腫瘍抗原を提示したDCがリンパ節に遊走し、抗原特異的CD8+ CTLおよびCD4+ TH細胞を活性化する。ここでも成熟アジュバントの質がCTLの力価と持続性を決定する。CD28/OX40からの共刺激(CD80/86、OX40L)は保護的T細胞応答を促進する一方、CTLA-4/B7-1-2やPD-1/PD-L1はT細胞応答を抑制し、Treg産生を促進する。CTLA-4欠損マウスは若齢で致死的なリンパ増殖性疾患を発症し、CTLA-4がT細胞のホメオスタシスに不可欠であることが示されている。 第3段階(腫瘍浸潤・エフェクター機能段階): 活性化されたCTLが血流を経て腫瘍床に浸潤し、癌細胞を認識・破壊する。この段階で、腫瘍が構築する多様な免疫抑制機構が最終的な治療有効性を規定する。腫瘍微小環境における低酸素状態は、アデノシン生成を促進し、CCL28を介したTreg細胞の遊走を誘引する。

腫瘍微小環境における免疫抑制機構の詳細: 腫瘍は複数の並行する免疫抑制メカニズムを構築する(Box 2)。 (1) 免疫チェックポイントリガンド: 腫瘍細胞やDCがPD-L1/PD-L2を発現し、T細胞上のPD-1を介してアネルギーや疲弊を誘導する。PTEN欠失などの癌遺伝子異常によってもPD-L1発現が増強されることが報告されている。PD-L1の発現は、メラノーマ、卵巣癌、腎細胞癌、肝細胞癌、膠芽腫など、様々な種類の腫瘍で認められ、予後不良と相関することが示されている。 (2) 代謝酵素による免疫抑制: IDO(indoleamine 2,3-dioxygenase)がトリプトファンをkynurenineに分解し、T細胞のアポトーシスやアネルギーを誘導する。Gabrilovich et al. NatRevImmunol 2009が報告したように、MDSC(Myeloid-derived suppressor cell)がアルギナーゼによりL-アルギニンを枯渇させ、CTL機能を障害する。また、低酸素環境によるアデノシン産生(CD39/CD73経路)がA2A受容体を介してT細胞機能を抑制する。 (3) 抑制性免疫細胞: FoxP3+ Treg(多くの癌種で腫瘍内浸潤と予後不良の相関が実証されている)、MDSC(nitric oxide、ROS、arginase、IL-10、TGF-βによるT/NK細胞抑制)、TAM M2型、cancer-associated fibroblast(CCL2、CXCL12で抑制細胞を動員し、TGF-βでT細胞を抑制)、myeloid由来間葉系幹細胞が複合的に免疫抑制的な腫瘍微小環境を構築する。 (4) 腫瘍血管・VEGF: VEGF-A(低酸素誘導)がT細胞の血管内皮透過(diapedesis)を阻害し、腫瘍内浸潤を制限する。endothelin-B受容体(ETBR)もこれに関与する。VEGF-A阻害によるT細胞浸潤増強とマウスモデルでの免疫療法効果増強が示されており、抗血管新生療法と免疫療法の併用合理性が示唆される。 (5) MHC class I下方制御: 腫瘍細胞が抗原提示機構を障害し、CTLからの回避を図る。 (6) 可溶性NKG2Dリガンド(MIC-A/B)脱落: NK細胞やCTLの腫瘍認識を障害する。

がんワクチン開発の教訓と最新戦略: 予防的ワクチン(HBV、HPV)は感染誘発性癌に成功した一方、治療的ワクチンは長い失敗の歴史を持つ。失敗の主因は、①短鎖ペプチドの急速なクリアランスとアジュバント不足によるDC成熟不全と寛容誘導、②適切な抗原選択の困難さ(腫瘍内不均一発現、腫瘍特異性の低い分化抗原)、③TMEの多重免疫抑制による活性化T細胞の無効化であった。 改善された戦略: 長鎖ペプチド(約20-mer)は、MHC class I最適サイズの10〜12-merより長いが、適切なアジュバント存在下で多エピトープ提示とDC取り込みが効率化される。HPV-16 E6/E7長鎖ペプチドと不完全フロイントアジュバントを用いた試験では、外陰部上皮内腫瘍(VIN)患者19例中15例に臨床応答が認められ、HPV特異的IFN-γ産生CD4+/CD8+ T細胞の誘導が示された。MAGE-A3ワクチン(GlaxoSmithKline、ASO2Bアジュバント)は第II相試験(n=180)で27%の生存応答を示したが、統計的有意差はなかった。PROSTVAC-VF(vaccinia-fowlpox-PSA+B7-1/ICAM-1/LFA-3+GM-CSF)は第II相試験(n=125)でOS 25.1 vs 16.6ヶ月(p=0.006)を示し、第III相試験が計画された。GVAX(GM-CSF遺伝子導入前立腺癌細胞株)は2つの第III相試験で無効であった。全体として、単剤ワクチンの客観的奏効率は低く(分子定義抗原3.6%、全腫瘍抗原8.1%)、チェックポイント阻害剤との併用が今後の戦略として提示された。

Sipuleucel-T(Provenge)の臨床実証: 2010年4月にFDA承認された(去勢抵抗性前立腺癌)。自家PBMC(末梢血単核細胞)をPA2024(prostatic acid phosphatase-GM-CSF融合タンパク)存在下で培養後、再注入する3回サイクル(0、2、4週)の治療である。IMPACT第III相試験(n=512)では、4.1ヶ月のOS改善(25.8 vs 21.7ヶ月、HR 0.78 (95% CI 0.61-0.98), p=0.03)が認められた。RECIST評価では1例のみPR、PSA 50%以上低下は2.6% vs 1.3%と、腫瘍縮小はほとんど示されなかった。これは免疫療法の遅延応答やRECIST非対応の典型例である。作用機序の詳細は不明な点も多いが、FDAは限られた治療選択肢の中で4ヶ月のOS改善を有意義と判断し承認した。これは、がんワクチンの概念実証として初のFDA承認であり、免疫療法が生存延長をもたらすことの明確な臨床的エビデンスとなった。

イピリムマブ(抗CTLA-4 IgG1)によるパラダイムシフト: CTLA-4はT細胞活性化後に細胞表面に誘導され、B7ファミリー分子(CD80/CD86)に高親和性で結合し、T細胞応答を減弱させる主要な負の制御受容体である(Fig. 2)。Leach et al. Science 1996の報告のように、Ctla4-/-マウスは若齢で致死的リンパ増殖性疾患を発症し、CTLA-4のT細胞ホメオスタシスへの不可欠性が立証されていた。がん治療の論拠は、「既存の腫瘍反応性T細胞が存在すれば、CTLA-4遮断によりその応答を解放できる」という概念に基づいている。MDX010-20(Hodi et al. NEnglJMed 2010)第III相試験では、進行メラノーマ患者676例において、イピリムマブ単独群のOSは10.0ヶ月に対し、gp100ペプチド単独群は6.4ヶ月であり、イピリムマブ群で有意なOS延長が認められた(HR 0.68 (95% CI 0.55-0.85), p<0.001)。2年OS率は23.5% vs 13.7%であった。長期生存者は2.5年後も持続した。2011年3月、FDAは転移性メラノーマ初のOS改善薬としてイピリムマブを承認した。Robert et al. NEnglJMed 2011の報告では、ダカルバジン併用イピリムマブの第III相試験(未治療転移性メラノーマ502例)で、OSは11.2ヶ月 vs 9.1ヶ月(ダカルバジン単独)であり、3年生存率は20.8% vs 12.2%であった。irAE(Grade 3〜4)は23%に大腸炎、下垂体炎、皮膚炎などの炎症性毒性が認められ、ダカルバジン併用時は肝機能検査異常が20%に発生した。応答判定の特殊性として、3ヶ月評価でPDと判定された患者の10〜20%が実際には長期疾患安定化・生存延長を達成したため、Wolchok et al. ClinCancerRes 2009によりirRC(immune-related Response Criteria)という新基準が導入された。

次世代チェックポイント遮断と組合せ戦略: 抗PD-1抗体(ニボルマブ、ペムブロリズマブ)の第I相データ(Brahmer et al. JClinOncol 2010)では、メラノーマ、NSCLC、RCCなど複数癌種でORR 28〜35%を示し、一部で完全奏効が認められた。毒性プロファイルはイピリムマブより良好であり、PD-L1発現腫瘍でより高い応答率が示唆された。イピリムマブとニボルマブの併用予備データでは、メラノーマでORR 53%が示唆された(後のCheckMate-067の基礎)。共刺激アゴニスト抗体(4-1BB、OX40、GITR、CD27)への期待がある一方、CD28スーパーアゴニスト(TGN1412)の第I相での重篤なサイトカイン放出症候群という2006年の教訓から、慎重な設計が必要である。LAG-3(共抑制)、GITR・OX40(Treg枯渇+エフェクターT細胞活性化)も有望な標的として提示された(Fig. 3)。TME標的としてIDO阻害剤(1-methyl-tryptophanなど)、アデノシン経路阻害剤、抗CD25抗体(Treg選択的枯渇)、低用量シクロホスファミド(Treg減弱)が開発対象である。免疫療法と小分子標的療法(Chapman et al. NEnglJMed 2011によるベムラフェニブ/BRAF V600E変異メラノーマ:奏効率>50%だが1年以内に耐性)の組合せ(耐性発現前の免疫プライミング)、化学療法との組合せ(免疫原性細胞死の誘導)、放射線との組合せも議論された。養子T細胞療法(ACT)では、ホストリンパ球除去後のTIL(腫瘍浸潤リンパ球)注入(黒色腫で顕著な応答・完全奏効例)、TCR遺伝子導入T細胞、CAR-T細胞(Porter et al. NEnglJMed 2011によるB細胞性白血病・リンパ腫に初期の顕著な効果)が並行して開発中である。

考察/結論

歴史的転換点としての意義: 本論文が発表された2011年は、Sipuleucel-T(2010年)とイピリムマブ(2011年)の相次ぐFDA承認により、がん免疫療法が「finally changed the tide」した記念碑的年であった。1891年のColeyの時代から120年を経て、がん免疫療法が「come of age」と宣言されたのは、単なる修辞的表現ではなく、初のOS改善という客観的エビデンスに基づく評価であった。この成功は、免疫系ががん治療において重要な役割を果たすことを明確に示し、がん治療のパラダイムシフトを促した。

先行研究との違い・本論文の新規性: 本論文がそれ以前の免疫療法総説と一線を画す点は、抗腫瘍免疫の3段階モデルという統合的フレームワークにより、「どの段階でどの治療が作用するか」を明確に整理し、免疫療法の失敗原因(ワクチン設計の不備、TMEの複合免疫抑制、RECIST基準の不適合)を体系的に論じた点にある。これまでのレビューでは個別の治療モダリティに焦点が当てられがちであったが、本論文は免疫応答の全体像を俯瞰し、各ステップでの治療介入の可能性を提示した。また、単一の治療モダリティではなく「組合せ・シーケンシャル」戦略の必要性を強く訴えた点も先見的であり、本研究で初めて、複数の免疫抑制メカニズムを同時に標的とすることの重要性を強調した点で新規性がある。

臨床応用可能性と検証: イピリムマブ承認後の10年間で、本論文の予測の多くが検証された。抗PD-1/PD-L1抗体は多数の癌種で適応承認され、イピリムマブとニボルマブの併用療法(CheckMate-067試験:メラノーマOS 72.1%@5年、NSCLC CheckMate-227試験でOS HR 0.73)は顕著な効果を示した。CAR-T細胞療法(CD19 CAR-T:B細胞性ALLで80%以上の完全奏効)も実臨床に導入され、ネオアンチゲン個別化ワクチンも初期第I相試験で有望な結果を示している。一方、ワクチン単剤の奏効率の低さは本論文の記述通り続いている。VEGFと免疫療法の相乗効果は、ベバシズマブとアテゾリズマブの併用(IMbrave150試験:HCC OS改善)として臨床応用に結実した。これらの進展は、本論文が提示した方向性が正しかったことを裏付けている。

残された課題: 今後の検討課題として、患者層別化バイオマーカー(PD-L1発現、CD8+ TIL、TMB、MSI、遺伝子シグネチャー)の確立が挙げられる。また、irAE(immune-related adverse events)の機序解明と管理法の最適化、長期奏効者の免疫学的特徴の解明、「cold tumor」への免疫療法適用法の開発、そして費用対効果の最適化が主要なlimitationとして残されている。これらの課題を克服することで、がん免疫療法はさらに多くの患者に恩恵をもたらす可能性を秘めている。

方法

本論文は、がん免疫療法に関する広範なレビューであり、特定の実験方法論は含まれない。主要な文献検索は、PubMed、Embase、Web of Scienceなどの主要な医学データベースを用いて実施されたと考えられる。検索キーワードとしては、「cancer immunotherapy」「CTLA-4」「ipilimumab」「PD-1」「cancer vaccine」「dendritic cell」「tumor microenvironment」「immune checkpoint blockade」などが用いられたと推察される。本レビューでは、特に2010年から2011年にかけて発表された、Sipuleucel-Tおよびイピリムマブに関する主要な臨床試験結果(第II相および第III相試験)に焦点を当て、その有効性と安全性プロファイルを詳細に分析している。また、腫瘍免疫学の基礎研究における重要な発見、特に抗腫瘍免疫応答の3段階モデル、免疫抑制性細胞(Treg、MDSC)の役割、および腫瘍微小環境における免疫抑制メカニズムに関する知見が統合されている。

臨床試験データの評価においては、標準的なRECIST(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors)基準に加え、免疫療法の特性を考慮した新しい評価基準であるirRC(immune-related Response Criteria)の必要性が強調されている。これは、従来の評価基準では免疫療法の遅延応答や一時的な腫瘍増大を正確に捉えられないという課題に対応するためである。このirRCの導入は、Wolchok et al. ClinCancerRes 2009によって提唱された。統計的手法に関する具体的な記述はないが、引用されている臨床試験では、生存期間解析にHodi et al. NEnglJMed 2010の報告のように、カプラン・マイヤー曲線とログランク検定が用いられている。また、ハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)が主要な効果量として報告されている。

本レビューは、がん免疫療法の過去の失敗から学び、成功した治療法のメカニズムを解明することで、将来の治療戦略を構築するための包括的な枠組みを提供することを目的としている。細胞株や動物モデルを用いた基礎研究の結果も引用し、免疫応答の分子メカニズムと臨床的意義を結びつける試みがなされている。さらに、抗PD-1抗体(ニボルマブ、ペムブロリズマブ)の初期臨床試験データも分析され、その安全性プロファイルと有効性がイピリムマブと比較検討されている。これらのデータは、新たな免疫チェックポイント阻害剤の可能性を示唆するものであった。