- 著者: Rittmeyer A, Barlesi F, Waterkamp D, Park K, Ciardiello F, von Pawel J, Gadgeel SM, Hida T, Kowalski DM, Dols MC, Cortinovis DL, Leach J, Polikoff J, Barrios C, Kabbinavar F, Frontera OA, De Marinis F, Turna H, Lee JS, Ballinger M, Kowanetz M, He P, Chen DS, Sandler A, Gandara DR
- Corresponding author: David R. Gandara, MD (UC Davis Comprehensive Cancer Center, Sacramento, CA, USA)
- 雑誌: The Lancet
- 発行年: 2017
- Epub日: 2016-12-12
- Article種別: Original Article
- PMID: 27979383
背景
肺がんは依然として世界的な癌死亡の主要な原因であり、進行非小細胞肺癌 (NSCLC) と診断された患者の予後は、近年の治療法の進歩にもかかわらず不良である。二次治療としてドセタキセルが長らく標準治療であったが、その奏効率 (ORR) は約10%、全生存期間中央値 (mOS) は約9ヶ月、グレード3-4の有害事象 (AE) 発現率は約40〜50%と、その限界が課題であった。特に、ドセタキセルは骨髄抑制、脱毛、末梢神経障害などの副作用が患者のQOLを著しく低下させることも問題視されていた。
2015年から2016年にかけて、抗PD-1抗体であるニボルマブ (Brahmer et al. NEnglJMed 2015、Borghaei et al. NEnglJMed 2015) およびペムブロリズマブ (Herbst et al. Lancet 2016) が、ドセタキセルに対する二次治療においてOSの優越性を示し、相次いで承認された。これらの研究は、PD-1/PD-L1経路を標的とする免疫チェックポイント阻害剤がNSCLC治療に大きな進歩をもたらすことを明確に示した。しかし、これらはすべて抗PD-1抗体であり、抗PD-L1抗体による大規模な第III相無作為化比較試験 (RCT) の結果はまだ報告されておらず、この点が知識のギャップとして残されていた。
アテゾリズマブ (MPDL3280A) は、完全ヒト化抗PD-L1 IgG1モノクローナル抗体であり、PD-L1とPD-1の結合だけでなく、PD-L1とB7-1 (CD80) の結合も同時に遮断することで、抗腫瘍免疫を再活性化させる。抗PD-1抗体とは異なり、PD-L2/PD-1相互作用は保持されるため、自己免疫反応を最小限に抑える可能性があると考えられている。この独自の作用機序は、PD-L1発現が低い患者においても効果を発揮する可能性を示唆していた。
先行する第II相POPLAR試験 (Fehrenbacher et al. Lancet 2016) (n=287) では、アテゾリズマブがドセタキセルと比較してOSを改善する傾向が示され (mOS 12.6ヶ月 vs 9.7ヶ月; HR 0.69, 95% CI 0.52-0.92)、PD-L1発現レベルに応じた効果の差が示唆された。POPLAR試験におけるPD-L1サブグループ解析 (腫瘍細胞上のPD-L1発現 (TC) と腫瘍浸潤免疫細胞上のPD-L1発現 (IC) の2系統で評価) から、「PD-L1高発現患者で最大の効果が得られるが、低発現患者でも一定の効果がある」という仮説が形成された。しかし、この仮説を大規模な第III相試験で検証し、PD-L1発現レベルと治療効果の関連性をより詳細に評価する必要があった。特に、PD-L1陰性患者における免疫チェックポイント阻害剤の有効性は未解明な部分が多く、この知識のギャップを埋めることが喫緊の課題であった。
OAK試験は、この仮説を大規模な第III相試験で検証するために実施された。本試験では、VENTANA SP142 IHCアッセイを用いて、腫瘍細胞 (TC: 0/<1%/≥1%/≥5%/≥50%) と免疫細胞 (IC: 0/<1%/≥1%/≥5%/≥10%) のPD-L1発現を独立して評価する独自のPD-L1スコアリングシステムが採用された。TC0/IC0は両方とも<1%の場合を陰性と定義し、それ以外はいずれかが陽性であればTC1/2/3またはIC1/2/3と定義された。これにより、より詳細なPD-L1発現プロファイルと治療効果の関連性を評価することが可能となった。
目的
OAK試験 (NCT02008227) は、プラチナ製剤による化学療法後に病勢進行した既治療の進行NSCLC患者を対象に、アテゾリズマブ1200 mgを3週間に1回静脈内投与する群と、ドセタキセル75 mg/m²を3週間に1回静脈内投与する群の有効性および安全性を比較することを目的とした。
本試験の共主要エンドポイントは、以下の2つの集団における全生存期間 (OS) の比較であった。
- 意図治療集団 (ITT集団)
- PD-L1発現陽性集団 (TC1/2/3またはIC1/2/3、すなわち腫瘍細胞または腫瘍浸潤免疫細胞のいずれかでPD-L1発現が1%以上の患者集団)
副次エンドポイントには、治験責任医師評価による無増悪生存期間 (PFS)、客観的奏効率 (ORR)、奏効期間 (DOR)、および安全性プロファイルの評価が含まれた。特に、PD-L1発現レベルや組織型 (扁平上皮癌 vs 非扁平上皮癌) にかかわらず、アテゾリズマブの有効性と安全性を詳細に評価し、既治療NSCLC患者における新たな治療選択肢としての位置付けを確立することを目指した。また、アテゾリズマブの独自の作用機序が、PD-L1低発現または陰性患者においても臨床的利益をもたらすか否かを大規模なデータで検証することも重要な目的であった。
結果
ITT集団における全生存期間 (OS) の改善: ITT集団 (n=850) において、アテゾリズマブ群のmOSは13.8ヶ月 (95% CI 11.8-15.7) であったのに対し、ドセタキセル群では9.6ヶ月 (95% CI 8.6-11.2) であった。ハザード比 (HR) は0.73 (95% CI 0.62-0.87, p=0.0003) であり、アテゾリズマブはITT集団全体でOSを有意に改善した (Figure 2A)。1年OS率はアテゾリズマブ群で55%、ドセタキセル群で41%であり、2年OS率はそれぞれ27%と17%であった。治療期間中央値はアテゾリズマブ群で3.4ヶ月、ドセタキセル群で2.1ヶ月と、アテゾリズマブ群でより長かった。12ヶ月以上治療を継続した患者の割合は、アテゾリズマブ群で21% (125/609例) であったのに対し、ドセタキセル群では2% (14/578例) と、長期奏効の差が顕著であった。データカットオフ時点 (2016年7月7日、追跡期間中央値21ヶ月) で、569例 (67%) の死亡が確認された。ドセタキセル群の17% (73/425例) が後治療として免疫療法 (主にニボルマブ) を受けていたのに対し、アテゾリズマブ群では4% (19/425例) であった。この後治療の差が、OSの差を部分的に縮小させた可能性が考えられる。
PD-L1発現陽性集団 (TC1/2/3またはIC1/2/3) におけるOSの改善: PD-L1発現陽性集団 (n=463) において、アテゾリズマブ群のmOSは15.7ヶ月 (95% CI 12.6-18.0) であったのに対し、ドセタキセル群では10.3ヶ月 (95% CI 8.8-12.0) であった。HRは0.74 (95% CI 0.58-0.93, p=0.0102) であり、PD-L1発現が1%以上の患者集団においてもOSの有意な改善が認められた (Figure 2B)。この結果は、PD-L1発現が免疫チェックポイント阻害剤の有効性予測因子となることを示唆する。
PD-L1発現レベル別OSサブグループ解析: PD-L1低発現または陰性 (TC0/IC0、n=379、45%) の患者集団においても、アテゾリズマブ群のmOSは12.6ヶ月 (95% CI 9.6-15.2) であったのに対し、ドセタキセル群では8.9ヶ月 (95% CI 7.7-11.5) であり、HRは0.75 (95% CI 0.59-0.96) と、統計学的に有意なOSの利益が示された (Figure 2E)。これは、PD-L1陰性患者においてもアテゾリズマブが有効であることを示す重要な知見である。一方、PD-L1高発現 (TC3またはIC3、n=137、16%) の患者集団では、アテゾリズマブ群のmOSは20.5ヶ月 (95% CI 17.5-NE) であったのに対し、ドセタキセル群では8.9ヶ月 (95% CI 5.6-11.6) であり、HRは0.41 (95% CI 0.27-0.64) と、最も大きなOSの改善効果が認められた (Figure 2D)。PD-L1発現レベルが高いほど、アテゾリズマブの治療効果が増強される傾向が示された。PD-L1発現レベルと治療効果の間の相互作用は、統計的に有意である可能性が示唆されたものの、これは最高発現レベルにおける顕著なOS利益に起因する可能性も指摘された。
組織型別OS: 非扁平上皮癌患者 (n=628) におけるOSのHRは0.73 (95% CI 0.60-0.89) であり、扁平上皮癌患者 (n=222) におけるOSのHRは0.73 (95% CI 0.54-0.98) であった (Figure 3)。両組織型において一貫したOSの改善効果が認められたが、扁平上皮癌における95% CIは1.0に近く、統計的有意性は限定的であった。これは、組織型に関わらずアテゾリズマブが有効である可能性を示唆する。
無増悪生存期間 (PFS)、客観的奏効率 (ORR)、および奏効期間 (DOR): ITT集団におけるmPFSは、アテゾリズマブ群で2.8ヶ月 (95% CI 2.6-3.0)、ドセタキセル群で4.0ヶ月 (95% CI 3.3-4.2) であり、HRは0.95 (95% CI 0.82-1.10, p=0.49) と、PFSにおいては両群間で有意な差は認められなかった (Table 2)。これは免疫療法に特有のPFSとOSの解離パターンを示唆する。ORRもITT集団でアテゾリズマブ群14% (58/425例)、ドセタキセル群13% (57/425例) と同程度であった。しかし、奏効期間中央値 (mDOR) は、アテゾリズマブ群で16.3ヶ月 (95% CI 10.0-NE) と、ドセタキセル群の6.2ヶ月 (95% CI 4.9-7.6) と比較して著しく延長しており (HR 0.34, 95% CI 0.21-0.55, p<0.0001)、アテゾリズマブによる奏効がより持続的であることが示された (Table 2)。データカットオフ時点で、アテゾリズマブ群の奏効患者の52% (30/58例) で奏効が継続していたのに対し、ドセタキセル群では18% (10/57例) であった。PD-L1高発現 (TC3/IC3) 患者では、アテゾリズマブ群のORRが31% (22/72例) であったのに対し、ドセタキセル群では11% (7/65例) と、ORRの差が最大であった。PD-L1陰性 (TC0/IC0) 患者では、ORRはアテゾリズマブ群8% vs ドセタキセル群11%とドセタキセルと同程度であったが、OSは改善しており、PFSとOSの解離が最も顕著なサブグループであった。
安全性プロファイル: 安全性集団 (n=1187) において、治療関連のグレード3または4の有害事象の発現率は、アテゾリズマブ群で15% (90/609例) であったのに対し、ドセタキセル群では43% (247/578例) と、アテゾリズマブ群で著しく低かった (Figure 4A, Table 3)。全グレードの有害事象発現率も、アテゾリズマブ群37% vs ドセタキセル群54%であった。治療関連死はアテゾリズマブ群で0例であったのに対し、ドセタキセル群で1例 (呼吸器感染症) 報告された。有害事象による治療中止率は、アテゾリズマブ群で8% (46/609例)、ドセタキセル群で19% (108/578例) と、アテゾリズマブ群で大幅に低かった。用量調整が必要となった患者の割合は、アテゾリズマブ群で25%、ドセタキセル群で36%であった。アテゾリズマブ群で最も多く報告された治療関連有害事象 (全グレード) は、倦怠感 (14%)、悪心 (9%)、食欲減退 (9%)、無力症 (8%) であった。免疫関連有害事象の発生率は低く、肺炎 (全グレード1%、グレード3が<1%、グレード4なし)、肝炎 (<1%、グレード4が2例)、大腸炎 (<1%、グレード2が2例) などが報告された。脱毛、末梢神経障害、筋痛はドセタキセル群で明らかに高頻度であった。
考察/結論
OAK試験は、既治療の進行NSCLC患者において、アテゾリズマブがドセタキセルと比較してOSを有意に改善することを示した、抗PD-L1抗体として初の成功した第III相無作為化比較試験である。ITT集団におけるOSのHR 0.73 (95% CI 0.62-0.87, p=0.0003) およびPD-L1発現陽性集団 (TC1/2/3またはIC1/2/3) におけるHR 0.74 (95% CI 0.58-0.93, p=0.0102) という結果は、先行する第II相POPLAR試験 (Fehrenbacher et al. Lancet 2016) のITT OS HR 0.69と一貫しており、アテゾリズマブの有効性の高い再現性を示すものである。
新規性: 本研究の最も重要な新規知見は、PD-L1低発現または陰性 (TC0/IC0、患者の45%を占める) の患者集団においても、アテゾリズマブがOSの有意な改善 (HR 0.75, 95% CI 0.59-0.96; mOS 12.6ヶ月 vs 8.9ヶ月) をもたらした点である。これは、抗PD-1抗体 (ニボルマブやペムブロリズマブ) がPD-L1陰性患者では有効性が限定的とされていたこれまでの報告とは対照的である。アテゾリズマブは、PD-L1とPD-1の結合だけでなく、PD-L1とB7-1の結合も遮断するという独自の作用機序により、PD-L1陰性腫瘍においても免疫系のさらなる脱抑制を誘導し、抗腫瘍効果を発揮する可能性が示唆された。
先行研究との違い: CheckMate 057試験 (Borghaei et al. NEnglJMed 2015) (ニボルマブ vs ドセタキセル、非扁平上皮癌) では、ITT集団でOS HR 0.73であったが、PD-L1発現が1%未満の患者ではHR 1.00と効果が認められなかった。これに対し、OAK試験のTC0/IC0集団でHR 0.75という利益が示されたことは、アテゾリズマブの特異性を際立たせる。この差は、PD-L1アッセイの違い (SP142 vs SP263/28-8) や、アテゾリズマブのPD-L1/B7-1経路遮断という機序的な違いに起因する可能性があり、今後のさらなる検討が残された課題である。
臨床応用: OAK試験の結果を受けて、アテゾリズマブは2016年10月に米国FDAにより、PD-L1発現の有無を問わず既治療NSCLCに対する適応で承認された。これは、抗PD-L1抗体として初めてNSCLCの既治療標準治療に加わる画期的な出来事であった。治療関連のグレード3または4の有害事象がドセタキセルの43%に対し15%と著しく低いという良好な安全性プロファイルも、アテゾリズマブの臨床的有用性を裏付ける重要な根拠となった。特に、ドセタキセルで頻繁に見られる脱毛や末梢神経障害がアテゾリズマブで低頻度であったことは、患者のQOL向上に大きく貢献する。
残された課題: 本研究では、PFSがOSを追跡しない (HR 0.95) という免疫チェックポイント阻害剤に特徴的なパターンが観察された。これは、PFSが免疫療法の真の有効性を過小評価する可能性を示唆しており、免疫療法時代の代替エンドポイントの設定に関する課題を残す。また、疾患進行後もアテゾリズマブ治療を継続した患者が約40%存在し、その中央値3サイクル継続された治療の意義についてもさらなる検討が必要である。EGFR変異陽性患者におけるOSのHRが1.24 (95% CI 0.71-2.18) と、アテゾリズマブの有効性が認められなかったことは、その後のIMpower130/150などの試験でも確認されており、EGFR変異NSCLCにおける免疫療法感受性の低さという重要なサブグループ特性を示唆する。これは、EGFR変異陽性患者に対する免疫療法の適用を慎重に検討する必要があることを示している。OAK試験とPOPLAR試験の一貫した結果は、アテゾリズマブの堅牢な有効性を支持し、一次治療への展開 (IMpower110/150/130など) の基盤を築いた。
方法
OAK試験は、31ヶ国194施設で実施された第III相、オープンラベル、多施設共同、無作為化比較試験である。2014年3月11日から2015年4月29日の期間に、合計1225名の患者が登録された。主要有効性解析集団は、最初に無作為化された850名の患者で構成され、アテゾリズマブ群に425名、ドセタキセル群に425名が1:1の割合で割り付けられた (Figure 1)。
患者選択基準: 組織学的または細胞学的に確認された局所進行性または転移性NSCLC患者で、年齢18歳以上、RECIST version 1.1に基づく測定可能病変を有し、Eastern Cooperative Oncology Group (ECOG) Performance Statusが0または1の患者が対象とされた。患者は、ステージIIIBまたはIVのNSCLCに対して、1〜2レジメンの細胞傷害性化学療法 (少なくとも1レジメンはプラチナ製剤ベースの併用療法) を受けている必要があった。EGFR変異またはALK融合遺伝子陽性の患者は、既往にチロシンキナーゼ阻害剤 (TKI) 治療を受けていることが条件とされた。治療済みの無症候性テント上CNS転移を有する患者は適格とされたが、自己免疫疾患の既往がある患者や、ドセタキセル、CD137アゴニスト、抗CTLA-4抗体、またはPD-L1/PD-1経路を標的とする治療を受けた既往のある患者は除外された。
無作為化と層別化: 患者は、PD-L1発現レベル (IC0 vs IC1 vs IC2 vs IC3)、前治療ライン数 (1ライン vs 2ライン)、および組織型 (非扁平上皮癌 vs 扁平上皮癌) に基づいて層別化された。PD-L1発現は、VENTANA SP142 PD-L1免疫組織化学 (IHC) アッセイを用いて中央で前向きに評価された。TC1/2/3またはIC1/2/3は、腫瘍細胞 (TC) または腫瘍浸潤免疫細胞 (IC) のいずれかでPD-L1発現が1%以上と定義された。TC0は腫瘍細胞のPD-L1発現が1%未満、IC0は腫瘍浸潤免疫細胞のPD-L1発現が1%未満と定義された。
治療プロトコル: アテゾリズマブは1200 mgを3週間ごとに静脈内投与された。ドセタキセルは75 mg/m²を3週間ごとに静脈内投与された。治療は、許容できない毒性または疾患進行が認められるまで継続された。アテゾリズマブ群の患者は、治験責任医師が臨床的利益があると判断した場合、疾患進行後も治療を継続することが可能であった。ドセタキセル群からアテゾリズマブ群へのクロスオーバーは許可されなかった。
評価項目: 共主要エンドポイントは、ITT集団およびPD-L1 TC1/2/3またはIC1/2/3集団におけるOSであった。副次エンドポイントには、治験責任医師評価によるPFS、ORR、DOR、および安全性が含まれた。腫瘍評価はベースライン時、その後36週目までは6週間ごと、それ以降は9週間ごとに実施された。有害事象は、National Cancer Institute Common Terminology Criteria for Adverse Events (CTCAE) version 4.0に基づき評価された。
統計解析: 本試験は当初850名の患者を登録する計画であったが、PD-L1高発現患者 (TC3またはIC3) におけるOS比較の検出力を確保するため、最終的に1225名まで登録患者数が増加された。主要有効性解析は、最初の850名の無作為化患者で実施された。OSの主要解析は、主要有効性解析集団の約70%の患者が死亡した時点で計画された。OSは層別ログランク検定を用いて比較され、Kaplan-Meier法によりmOSが推定された。ハザード比 (HR) は層別Cox回帰分析により推定された。共主要エンドポイントの検定順序は、ITT集団 (α=3%)、次いでTC1/2/3またはIC1/2/3集団 (α=2%) であった。サブグループ解析は探索的な性質を持ち、非層別Cox回帰分析によりHRが推定された。安全性解析は、いずれかの治験薬を1回でも投与された全患者 (安全性集団: アテゾリズマブ群n=609、ドセタキセル群n=578) を対象に実施された。